スキル《人畜 無害》で無双する!誰も敵意を向けないので、乳も尻も触り放題のハーレムを堪能します 作:kokoko146666
ギルドを出て、王都アルゼノアの街をふたりで歩いた。
石畳の通りには、所狭しと露店が並んでいる。焼き菓子や果物、薬草の香りが鼻をくすぐる。人々の声と笑い声が交差し、異世界らしい喧噪が広がっていた。
悠「……活気あるな、ここ」
エルナ「王都の中でも東区はにぎやかだからね。冒険者も多いし、装備屋も豊富」
彼女に案内されるまま、装備店の並ぶ通りへ。
その中の一軒、“ジェラル防具店”と看板のかかった木造の店に入ると、ずらりと並ぶ革鎧や金属製のチェストガード、膝当てが目に飛び込んできた。
エルナ「まずは、防具だね。初心者なら、革製で軽めのやつがいい」
悠「そうなんだ」
エルナは手慣れた様子で商品棚から一着の革鎧を取り出し、俺の前に持ってきた。
エルナ「これ、着てみて。サイズ、合うか確認するから」
悠「えっ、いきなり?」
エルナ「え、だって試着しないとわかんないでしょ。……ああ、ベルトはこの位置かな」
そう言いながら、俺の腰に手を伸ばしてきた。
ぴた。
革のベルトに指が触れる。
悠「っ……」
少し背筋が震えた。反射的に身体が強張る。
けれど──
エルナ「うん、やっぱりちょっと大きいな。これ、Sサイズに替えてくる」
何事もなかったように、彼女はくるりと背を向けた。
悠(……そうだった。俺のこと、“警戒すらされない”んだった)
どれだけ近づいても、どれだけ触れても。
彼女にとって、俺は“危険”ではない。
だからこそ、距離も詰められる。
それは安心でもあり、どこか寂しさにも似ていた。
やがて、Sサイズの革鎧を受け取り、再度の試着。
エルナ「うん、今度はちょうどいいかも。肩のラインもちゃんと合ってるし、腰の可動も悪くない」
悠「……ありがと」
エルナ「ふふ、こういうの慣れてるからね」
そう言って、彼女はふと俺の肩をポン、と叩いた。
その無防備な手のひらの感触が、妙に記憶に残った。
悠(……異性として意識されてない。完全に)
そんな事実に、ちくりと胸の奥が刺された。
買い物を終えたあと、ふたりは街路を歩いていた。
アルゼノアの午後はまだ賑やかで、屋台の掛け声や楽器の音が通りを彩っている。
悠「……ふぅ。革鎧、思ったより重かったな」
エルナ「でも、慣れると安心感あるよ。最初はちょっと筋肉痛になるけど」
彼女の軽い笑いにつられて、俺も少しだけ笑った。
その瞬間だった。
フィノ「ユウ、前──見ないと危ないよ?」
悠「え?」
言いかけたときにはもう遅かった。
がっ。
視界の隅に誰かの袖が揺れたと思った瞬間、俺の身体が女性の胸元に、真正面から──
ずぼっ、と顔ごと突っ込んだ。
柔らかい感触。温もり。香水と少し汗の混じった匂い。
悠「……っ!?」
慌てて身体を引いた。
そこには、年上の女性冒険者がこちらを振り向いていた。
ボリュームのある胸元を包む厚手の布と、金の髪飾り。
彼女は数瞬、俺の顔を見つめた。
……そして、
女性冒険者「あれ、なんかぶつかった? ごめんね、こっちもよそ見してたかも」
にっこりと笑って、そのまま通り過ぎていった。
悠「……えっ」
エルナ「……今の、大丈夫なの?」
悠「いや……俺のほうがぶつかって……その……顔が、ちょっと……」
エルナは一瞬目を瞬かせたが、それ以上何も言わなかった。
エルナ「……そっか。じゃあ、お互い様、かな」
それだけ言って、また前を向いた。
悠(……こんなにがっつりいったのに……誰も怒らないのか)
物理的な接触。羞恥の極み。それなのに、誰ひとりとして眉をひそめない。
これが《無害》……。
フィノ(くすくす笑いながら)「ほらね、完全に“怒る理由が生まれない”って、こういうこと。すごいよね~。君が相手なら、痴漢も事故扱い♪」
悠「それフォローになってない……」
けれど。
ふと見ると、エルナが少しだけ黙り込んでいた。
彼女の横顔には怒りも拒絶もなかった。
──ただ、微かに目線が揺れていた。