TS娘が支配欲の強い先輩に無理やり孕まされる話 作:世界一位
真夜中、二時。
都会の喧騒から切り離された、高級マンションの一室。
間接照明のムーディーな光に照らされた部屋は、本来なら甘い雰囲気に包まれているはずだった。けれど今、ここに充満しているのは、高価な香水の香りと、噎せ返るような雄の臭い、そして鉄錆のような精液の臭いだけだ。
湿った水音と共に、膣内の異物感に耐えかねた僕の嬌声が響く。
「あっ、ひっ、あぅぅ……っ!」
「いい声だね。ゆきは本当に、啼き方が上手になった」
耳元で囁かれる、とろけるように甘く、けれど絶対的な支配を含んだハスキーな声。
僕の腰をガシリと掴んでいるのは、長年ギターの弦を押さえ続けて指先が硬くなった、大きくて無骨な手だ。その指が白い柔肌に食い込み、逃げ場を封じている。
下から突き上げてくる
太く、硬く、熱い肉の杭。それが抽挿されるたびに、内臓が無理やり押し退けられ、深いところまで容赦なく侵入してくる。暴力的な質量が、僕の身体を内側から作り変えていくようだ。
「先輩、もう……許して、ください……っ」
「許す? 何を? 俺たちは愛し合っているんだよ。ほら、力を抜いて……もっと俺を感じて」
有無を言わせぬ腰使い。
逃げようとしてシーツを握りしめても、すぐに引き戻される。僕はただの玩具のように、先輩の欲望をその身一つで受け止めるしかなかった。
男だった頃の理性は、圧倒的な快楽の波に削り取られていく。
ドプンッ、と熱い塊が最奥に吐き出される。
今日何度目かわからない中出し。
精液でお腹がポッコリと膨らむ感覚。あろうことか、その熱さに「安心感」を覚えてしまう自分が怖い。
……。
どうして、こんなことになってしまったのか。
意識が朦朧とする中で、僕は一ヶ月前の出来事を思い出していた。
当時、僕は
その僕が、高校入学式の数日前、高熱にうなされて目覚めると、世界は一変していた。
見慣れたはずの金色の髪は、長さこそさほど変わらないものの、どこかふんわりと丸みを帯びて、女の子らしい柔らかなショートボブのシルエットを描いている。陶器のように白い肌は、以前よりも透き通るような透明感を増し、肩幅は華奢に、胸元には柔らかな膨らみが宿っていた。
そして――股間にあるはずのモノは消え、代わりに窄まった割れ目が、そこにはあった。
原因は不明。病院に行っても「ホルモンバランスの異常」としか言われず、戸籍の扱い云々で揉めている間に、僕はなし崩しに「女子生徒」として高校に通うことになった。
不安で押しつぶされそうな日々。そんな中、唯一の光に見えたのが「軽音部」だった。
昔からギターが好きだった。音楽に没頭していれば、この異常な現実も忘れられるかもしれない。
そう思って叩いた部室の扉が、地獄への入り口だったなんて。
『新入部員? ふうん、随分と可愛いね。……一目で気に入ったよ。俺と付き合ってくれないかな』
放課後の音楽室。部長である響也先輩は、僕を見るなり獲物を見つけた獣の目をした。
それは告白という名の、絶対的な命令だった。
入部初日、防音室に鍵をかけられ、抵抗する間もなく襲われた。「男なんです」という言葉も、「処女なんです」という悲鳴も、全て彼の唇に塞がれた。
翌日、僕は必死で周囲に助けを求めた。
担任や、クラスメイトの女子たちに、勇気を振り絞って訴えたのだ。けれど、いざ口を開こうとすると、男としてのちっぽけなプライドが邪魔をした。
「男にレイプされた」なんて、恥ずかしくて口が裂けても言えない。自分の身体が女の反応をしてしまったことなんて、誰にも知られたくなかった。
だから、僕が絞り出せたのは、ひどく曖昧で煮え切らない言葉だけだった。
「あの……桐島先輩のことなんですけど……その、ちょっと強引すぎて、困るというか……」
顔を真っ赤にして、俯きながら、震える声で。
それが精一杯のSOSだった。
しかし、返ってきた反応は、僕の予想を遥かに超える絶望的なものだった。
「あらあら、白石さん。それは贅沢な悩みねぇ」
担任の教師は、聖母のような慈愛に満ちた笑みを浮かべて、僕の頭を撫でた。
「桐島くんはね、成績優秀で責任感も強くて、先生たちも一目置いている素晴らしい生徒なのよ。彼がそこまで夢中になるなんて、貴方には特別な魅力があるのね。男の子は狼って言うでしょう? 愛されている証拠だと思って、広い心で受け止めてあげなさい」
部活の女子の先輩も同じだった。僕が相談しようとすると、羨望と、少しの嫉妬が混じった目で諭された。
「ゆきちゃんさぁ、わかってる? 響也先輩に選ばれるって、この学校の女子全員の夢なんだよ? 少し強引なくらいで愚痴るなんて、バチが当たるよ。先輩の情熱に応えられるような、イイ女にならなきゃ」
誰も、響也先輩を疑わなかった。
彼が作り上げた「完璧な優等生」「カリスマ部長」という絶対的な信頼の前では、僕の悲痛な訴えなど「愛され彼女の可愛いワガママ」に変換されてしまうのだ。
(え……? 僕が、おかしいの……?)
相談すればするほど、穏やかに、優しく諭される。
「愛されているんだから」「貴方が受け入れてあげなさい」
その言葉の数々が、真綿で首を絞めるように僕を追い詰めていく。
僕が嫌がっているのは、ただのワガママなのか? 男なのに女として扱われることに抵抗するのは、間違っているのか?
まるで、学校全体に洗脳されているような恐怖。
正常なのは僕だけのはずなのに、世界中が「お前が狂っている」と指を差しているような錯覚。
そうして僕は、誰にも助けを求められなくなり、学校公認の「桐島先輩の愛され彼女」として孤立した。
逃げ場は、どこにもなかった。
「……ゆき?」
「ひゃっ……!」
耳元で名前を呼ばれ、僕は弾かれたように現実に引き戻された。
目の前には、満足げな表情の響也先輩がいる。行為はいつの間にか終わっていたようで、僕は彼に背後から抱きしめられ、ピロートークの時間を迎えていた。
「何をそんなに考え込んでいるのかな? 愛する彼氏の腕の中で」
先輩の指が、僕の頬をなぞる。心の中を見透かすような瞳に射すくめられ、僕はとっさに言い訳を探した。
「が、学校のこととか……考えていて……」
「ふうん。……ねぇ、ゆき」
響也先輩は意地悪そうに笑い、僕の耳にあるピアスホール――先輩によって無理やり開けられた、先輩とお揃いのピアスの穴――を舐めたり甘噛みしたりしてくる。
「っ……、そこ、舐めないで……」
「どうして? お揃いの俺とゆきを繋ぐ、大切な証だろ」
先輩の舌が、穴を慈しむように這う。
耳を愛でる一方で、先輩の大きな手は僕の胸を執拗に捏ね回し、尖った先端を弄び始めた。それだけじゃない。胎内に埋まったままの彼の一部が、再びズズ……と膨張して、僕の中を圧迫してくる。
がんじがらめだ。身体の芯も、刻印された耳も、学校での立場さえも。僕の世界の全てが、完全にこの男の手のひらの上にある。
怖い。狂ってる。誰か、この怪物から僕を救い出してほしい。
そう思っても、もう誰も信じてくれない。このままだと本当に孕まされて、この男の「お嫁さん」にされてしまう。
(……それでも、いいのかな)
ふと、そんな甘い毒のような考えが脳裏をよぎった。
どうせ逃げられないなら、愛されていることに身を任せてしまえば楽になれるんじゃないか。先輩の子供を産んで、お嫁さんになれば、もう悩まなくて済むんじゃないか。
(――ッ!? ちがう!)
僕は慌ててその考えを払い捨てた。
何を考えているんだ、僕は。心が男なのに、男の子供を産んでもいいだなんて。
洗脳されかけている。快楽と絶望で、正常な判断ができなくなっている。
「……ゆき、また余計なことを考えているね?」
僕の葛藤を見透かしたように、響也先輩が囁いた。
耳を弄っていた手が、ゆっくりと下へ滑り落ちる。薄い皮膚の下で心臓が早鐘を打っている胸を通り過ぎ、たどり着いたのは――僕の平らなお腹だった。
「ひゃぅっ……!」
先輩の大きな掌が、僕の下腹部を優しく、慈しむように撫で回す。
まるで、そこにあるはずのない「命」を幻視しているかのような手つき。
「この可愛いお腹を、俺の精液でいっぱいにして、孕ませてあげるからね。……想像してごらん? 俺とゆきの赤ちゃんが、ここで育っていくところを」
「や、やめて……僕は男で、まだ高校生なのに……!」
「高校? そんなもの、卒業まで待たなくてもいいんだよ」
先輩の言葉に、僕は息を呑んだ。
「妊娠したら、学校なんて辞めて、俺のお嫁さんになればいい。俺が養ってあげるから、ゆきは家で子供のことだけを考えていればいいんだ。……幸せだろ?」
「そ、そんな……むちゃくちゃな……っ」
「むちゃくちゃじゃない。それが一番、ゆきにとって幸せな道だよ」
ズチュッ、と。
胎内に埋まっていた肉棒が、楔を打ち込むように深々と突き入った。
「あぐっ、あぁぁっ!?」
「ほら、俺に愛されるだけで、こんなに気持ちよくなってる。身体はもう、俺のお嫁さんになる準備ができているじゃないか」
先輩の腰使いが激しさを増す。
呪いのような甘い囁きと、肉体的な快楽で、僕の思考をまっしろに塗りつぶしていく。
否定したい。けれど、突き上げられるたびに脳が痺れ、先輩の示す「楽な未来」に心が傾いていく。
「嫌なら、拒絶してごらん。『妊娠なんてしたくない』って、俺の目を見て言ってごらんよ」
「い、いやです……妊娠、なん、てぇ……っ!」
「声が震えているよ? ……本当は、欲しいんだよね?」
「ちが、う……あ、んんっ、あぁぁーーっ!」
必死に紡ごうとした否定の言葉は、最も弱い部分を的確に抉られ、瞬時に甘い悲鳴へと書き換えられた。
首を横に振る動作さえも、快楽に耐えきれずに枕に顔を擦り付ける仕草にしか見えない。
言えない。拒絶の言葉を、歓喜する身体が許してくれない。
「違う? 嘘だね。子宮はこんなに正直に、俺を誘っているじゃないか」
ズチュゥッ!!
根元まで、容赦なく。僕の逃げ道を塞ぐように、最奥への侵略が深まる。
「あぐっ、ひぃっ……!?」
「ほら、俺の子を妊娠したいよね? ……わかったなら、ちゃんと返事しようか?」
先輩の瞳が、至近距離で僕を捕らえる。
そこには、僕の意思など入り込む隙間のない、狂気じみた純愛と執着だけが渦巻いていた。
答えを強要される圧力と快楽に、僕はガクガクと顎を震わせるしかない。
「あ、ぅ……は、はぃ……っ」
「いい子だ。素直なかわいいゆきには、ご褒美をあげないとね」
先輩の腰が、限界まで引かれる。射精の合図だ。
「あっ、くる、先輩、だめっ……! こわれ、ちゃうっ!」
「壊れやしないよ。……種付けされたら、ちゃんとイくんだよ? それが『いいお嫁さん』だ」
「だめ、だめぇ……! もう、イっく……! だめなのにっ……! いくぅっ、いきますぅぅっ……! イぐっ!!」
ビュクンッ!!!
僕の意思など関係なく、熱い奔流が解き放たれた。
子宮の壁を叩くような、暴力的なまでの勢いでの射精。
僕の身体はビクビクと痙攣し、言いつけを守るように――いや、与えられた種を一滴も漏らしたくないとでも言うように、無意識に膣を収縮させて先輩のモノを締め上げた。
「んぅ……っ! あ、あぁ……あつい、なか、またでて、る……」
長い、長い射精が終わっても、先輩は退かなかった。
栓をするように奥まで押し込んだまま、呪いの言葉を、僕の耳元に落とす。
「孕め、孕め、孕め、孕め、孕め……」
その言葉には、歪んだ愛情と、完全な所有欲だけが浮かんでいた。
この人は、本気だ。本気で僕を孕ませようとしている。
その事実に戦慄しながらも、僕は胎内に広がる温かさと、その中を泳ぎ回っている精子の感覚に、どうしようもない心地よさを感じてしまっていた。
夜明けは、まだ遠い。
僕が完全に陥落するまで、この甘い地獄は終わらないのだ。