俺の鑑定スキルがなんかおかしい ~女性のエロステータスが丸見えなんだが~ 作:フレキシブルコーギー
教会の前に到着した。
前に見た時と同じ荘厳な建物。
だが、俺の心境は前とは全く違う。
あの中に化け物がいる。
魔子爵オルベリア。
人間を殺して食う魔族。
俺は深呼吸をした。
(大丈夫だ……大丈夫)
何も知らないふりをすればいい。
ただのポーション受け取りだ。
自然に振る舞え。
「お邪魔します」
俺は教会の扉を開けた。
中に入る。
昨日と同じ、神聖な空間。
女神像。
ステンドグラス。
並んだベンチ。
そして──
「あら レン様」
祭壇の前から声がした。
セラさんだ。
そして──
とんでもない巨乳が相変わらずパンパンに張り詰めている。
シスター服が悲鳴を上げそうだ。
この人は人間なんだよな?サキュバスとかじゃないよな?
「ようこそいらっしゃいました お待ちしておりました」
セラさんが、嬉しそうに俺に駆け寄ってきた。
胸がプルンプルンと揺れる。
やばい。目が離せない……。
「こんにちは、セラさん。ポーションを受け取りに来ました」
「はい 先ほどちょうど完成したばっかりなんです。 良かった……!」
セラさんが、俺のそばまで来た。
近い。
Kカップが目の前にある。
シスター服越しでも圧倒的な存在感。
(レン様……また来てくださった……嬉しい……♡)
(いけない、また体が疼いてきちゃった……)
(今朝から4回もオナニーしたのに……どうしてこんなに……)
心の声が聞こえる。
今朝から4回だと……?
このシスター、相変わらずだな……。
あまりにもドスケベすぎる。
見た目は清純なシスターなのに、頭の中はエロいことでいっぱい。
むっつりスケベの極致だ。
……あまり見てると、俺まで勃起しそうだ。
やめとこう。
それに今はそれどころじゃない。
俺は教会内を見回した。
オルベリアは──
いた。
教会の奥の方に見習いシスター「リリア」の姿が見える。
数人の子供たちに絵本を読み聞かせているようだ。
「──そして、勇者は魔王を倒しました。めでたし、めでたし」
リリアが優しい声で読み上げた。
「やったー!」
「勇者つよーい!」
子供たちが楽しそうに声を上げる。
「ふふ、勇者さんは強くて優しいですね。皆さんも、勇者さんのように正しい心を持ってくださいね」
「はーい!」
穏やかな笑顔。
優しそうな雰囲気。
完璧な良いシスターの演技だ。
だが、俺には分かっている。
あれは仮面だ。
俺はさりげなく鑑定を発動した。
【鑑定結果】━━━━━━━━━━━━━━
【基本情報】
真名:オルベリア
種族:魔族(上位悪魔)
爵位:魔子爵 Demon Viscount
【現在の状態】
負傷中:英雄アレクシスとの戦闘によるもの
回復率:約36%
※前回より1%回復している
【行動指針】
傷が完治次第、街の人間を皆殺しにして喰らう予定
現在は傷の回復に専念
教会のシスターとして人間に紛れて潜伏中
【心の声】
(子供たち……美味しそう……)
(でも今は我慢……傷が治ったら、まとめて喰べてやる……)
(まだまだ時間がかかりそうだ……焦らずに回復に専念するしかない……)
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俺は、ほっと胸を撫で下ろした。
回復率:約36%。
昨日は35%だった。
たった1%しか回復していない。
……よかった。
これならまだ時間がある。
完治まで、かなり猶予がありそうだ。
焦る必要はない。じっくりと対策を考えられる。
だけど、完全に回復したら100%の力を出せるということだ……。
──その前にこいつをなんとかしないといけない。
俺は平静を装いながら視線をセラさんに戻した。
「レン様、こちらがポーションです」
セラさんが小さな瓶を俺に渡した。
透明な液体が入っている。
月光蘭のポーション。
「これを、クロイツェル伯爵様のお屋敷に届ければいいんですね」
「はい、そうです 伯爵様のお嬢様が病気で……このポーションがあれば、きっと治るはずです」
セラさんが嬉しそうに言った。
(レン様……優しい方……)
(ああ、また体が熱くなってきちゃった……)
(今夜はレン様のことを思いながらオナニーしよう……♡)
オナニーしまくりじゃねぇか。
「ありがとうございます。じゃあ、行ってきます」
「はい お気をつけて、レン様」
(あ……だめ……♡♡早くオナニーしたいよぉ……♡♡~~~っっ♡♡)
大丈夫かこの人……。
ある意味魔族以上にやばい人だな。
俺は教会を出た。
教会の外に出ると、深くため息をついた。
俺ポーションを握りしめながら伯爵邸へと向かった。
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大通りを抜けると大きな屋敷が見えてきた。
クロイツェル伯爵邸。
立派な門構え。
広い庭。
白亜の邸宅。
明らかに普通の家とは格が違う。
これが貴族の屋敷か。
俺は門の前に立った。
「何用だ」
門番が俺を睨んだ。
がっしりとした体格の男だ。
「冒険者ギルドから参りました。ポーションをお届けに」
「ポーション……? ああ、お嬢様のか……!」
門番の表情が少し和らいだ。
「聞いている。待っていてくれ、確認を取る」
門番が屋敷に向かって合図を送った。
しばらくするとメイドがやってきた。
「ギルドの方ですね。お待ちしておりました。どうぞこちらへ」
メイドに案内されて門を通る。
庭を歩きながら俺は屋敷を眺めた。
(立派だ……)
こんな豪邸、前世でも見たことがない。
やがて屋敷の中に入った。
広いエントランス。
高い天井。
豪華なシャンデリア。
どこを見ても金がかかっている。
「こちらの応接間でお待ちください。伯爵様がすぐにいらっしゃいます」
「分かりました」
メイドに案内されて、応接間に入った。
柔らかいソファ。上品なテーブル。壁には絵画が飾られている。
俺はソファに座って待った。
……緊張するな。
貴族と話すのなんて初めてだ。
失礼のないようにしないと。
しばらくして──
「おお、来てくれたか!」
扉が開いて一人の男性が入ってきた。
人の好さそうな太ったおじさんだ。
年齢は50代くらいだろうか。
豪華な服を着ているが威圧感はない。
むしろ親しみやすい雰囲気だ。
「アドルフ・ヴァン・クロイツェルだ」
「あ……はい。レンと申します。Fランク冒険者です」
冒険者だと告げると彼の眉がぴくりと動いた。
「冒険者……てっきりギルドの職員が届けてくれると思っていたのだが冒険者の方が届けに来るとは。……もしかして、月光蘭の発見者かね?」
「え?あ、はい。そうですね、花はベル……じゃなくて私が偶然発見したものです」
本当はベルが見つけたものだけど……。
俺は慌てて立ち上がって頭を下げた。
伯爵が手を振った。
「いやいや、そんなに畏まらなくていい。座ってくれ」
俺は再びソファに座った。
伯爵も向かいのソファに腰を下ろした。
「ありがとう。本当にありがとう……」
伯爵が俺の顔をじっと見つめた。
その目には涙が浮かんでいた。
「え……?」
「月光蘭……どれだけ探しても見つからなかった。各地のギルドに依頼を出しても誰も見つけられなかった」
伯爵が声を震わせた。
「それを……君が見つけてくれた。本当に……本当にありがとう……」
「い、いえ……」
俺は戸惑った。
まさかこんなに感謝されるとは思わなかった。
「あの……お嬢様は、どのようなご病気で……?」
「娘は……生まれつき体が弱くてな」
伯爵が悲しそうに言った。
「もう10年以上、ずっと寝たきりだ」
「10年以上……」
「医者に診せても原因が分からない。魔法使いに頼んでも治せないと言われた」
伯爵が拳を握りしめた。
「だが、ある錬金術師が言ったのだ。『月光蘭のポーションなら効くかもしれない』と」
「それで月光蘭を……」
「ああ。だが月光蘭は希少な薬草だ。滅多に見つからない」
伯爵が俺を見た。
「君がそれを見つけてくれたんだ。感謝してもしきれないのだ」
「……」
俺は少し後ろめたくなった。
俺が見つけたわけじゃない。
ベルが見つけてくれたのだ。
俺はただそれを持ち帰っただけ。
本当に感謝されるべきはベルだ。
でも、ベルのことは言えない……。
魔物の話をしたら、ややこしいことになりそうだ。
「……俺はたまたま見つけただけです」
「たまたまでも見つけてくれたことに変わりはない」
伯爵が微笑んだ。
「君のおかげで、娘が救われるかもしれない。この恩は一生忘れんぞ」
「……ありがとうございます」
俺は頭を下げた。
……ベル、お前のおかげで一人の少女が救われるかもしれないんだ。
後でちゃんと報告しないとな。
もちろん肉もセットで。
「そうだ、これを」
伯爵がテーブルの上にあった革袋を手に取り、俺に差し出した。
ズシリと重い音がした。
「心ばかりの礼だ。受け取ってくれ」
「えっ?」
俺は革袋の中身を見て息を呑んだ。
金貨だ。
しかも、1枚や2枚じゃない。
「金貨10枚入っている」
10枚も……!?
だけど……俺はギルドで報酬を貰ったぞ?
「あ、有難いのですが……ギルドからの報酬はもう受け取っていますよ?」
この依頼はギルドを通したものだ。
報酬は確かに受け取った。
伯爵が首を振った。
「これは、私個人からの謝礼だ。君にはそれだけの価値があることをしてくれた」
「ですが……」
「頼む、受け取ってくれ」
伯爵が真剣な眼差しで俺を見た。
「これを受け取ってもらわないと私の気が済まないのだ。娘の命を救うきっかけを作ってくれた恩人に礼もしないなんて……クロイツェル家の恥だ」
そこまで言われては断れない。
それに、これだけの大金があれば……
ベルにもっといい肉を買ってあげられるし、装備も新調できるかもしれない。
「……分かりました。ありがたく、頂戴します」
「うむ。そうしてくれ」
伯爵が嬉しそうに頷いた。
俺は金貨の入った袋を受け取った。
重い。
これが貴族の財力か……。
俺は袋を慎重に懐にしまった。
「それとな、レン君」
伯爵が少し言いづらそうに切り出した。
「実は、もう一つ頼みがあるのだが」
「はい、何でしょう?」
「娘に会ってはくれないだろうか?」
「えっ? お嬢様にですか?」
俺は驚いた。
貴族の令嬢に俺みたいな底辺の冒険者が会うなんて。
「で、でも。俺みたいな地位もない冒険者が、貴族様のお嬢様に会うなんて……」
俺は自分の服を見た。
所詮は冒険者の格好だ。
貴族の屋敷には不釣り合いだし、年頃の高貴な娘に会う恰好じゃない……。
「病気で寝たきりなんですよね? 俺なんかが行ったらご迷惑じゃ……」
「そんなことはない!」
伯爵が強い口調で言った。
「地位など関係ない! 君は娘の命の恩人だ! それに……」
伯爵の表情が少し曇った。
「娘はずっと部屋に閉じこもっている。友達もいない。話し相手も私や妻、それに使用人たちだけだ」
「……」
「だから……君のような若くて誠実そうな冒険者が来てくれたら、娘もきっと喜ぶと思うのだ」
誠実そう……か。
俺が誠実かはちょっと疑問だな……。
持ってる謎鑑定はエロイことしか見えないし……あ、いや、化け物も見れたけど。
未亡人と中出しセックスしたし、肉屋の人妻とも不倫セックスしちゃってるし。
だけど──
伯爵の頼みを断るわけにはいかない。
この人はいい人だ。裏表がない、誠実な人だ。
それに病気の少女を励ませるならそれも悪くない。
「分かりました。俺でよければ、お会いします」
「おお! ありがとう!」
伯爵が顔をほころばせた。
「では、案内しよう。こちらだ」
伯爵が立ち上がった。
俺も後に続く。
応接間を出て長い廊下を歩く。
階段を上がり二階へ。
廊下の突き当たりにある大きな扉の前で伯爵が足を止めた。
「ここが娘の部屋だ」
伯爵が静かに扉をノックした。
「ソフィア、入るよ」
「お父様……?」
中からか細い声が聞こえた。
伯爵が扉を開けた。
俺は緊張しながら部屋の中へと足を踏み入れた。