※この作品はR-18です。

自慰的な機械仕掛けの神   作:パワーワード大好きおじさん

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吸血鬼の美少女が金髪赤目ばかりの世間に物申す!


08. 『Bloodstained』より ブラッドレス

地下深く、外の世界から切り離されたはずのその場所には、理を無視した月が昇っていた。

 

石造りの冷たい浴室。その中央に鎮座する巨大な浴槽には、水ではなく、どろりとした生命の象徴がなみなみと湛えられている。ふいに、美しい影がうごめく。

ブラッドレスは、その真紅の海の中に、一糸纏わぬ白い肢体を深く沈めていた。

 

「……ああ……」

 

かすかな吐息がこぼれる。それは苦痛というよりは、あまりにも濃密な悦楽に触れた時に漏れる、官能的な震えを帯びていた。

 

窓の外に浮かぶ、不自然なまでに巨大な白い月。

その青白い月光が、開いた窓から差し込み、彼女の肌を艶かしく撫で上げる。

闇を溶かし込んだような黒い髪を鮮血が滑り落ちていく。

濡れた肩先、鎖骨の窪みに溜まった血の滴、そして豊潤な膨らみ。

月光に照らされた彼女の体は、白磁の滑らかさと、浴びた血の生々しい赤が混じり合い、背徳的なまでの美しさを放っていた。

 

彼女は細い指先を這わせ、自身の胸元から腹部へと、ねっとりと絡みつく紅を拭う。

指が肌を滑るたびに、吸い付くような音が静寂に響いた。

 

「……足りない。まだ、足りないわ」

 

儚げな声が、湿った空気の中に溶けていく。

彼女は浴槽の縁に片腕をかけ、ゆっくりと身を起こした。

重力に従って、その見事な曲線を描く背中や腰筋から、血の雫が糸を引いて滴り落ちる。

 

月光を浴びるその姿は、まるで夜の闇に咲いた一輪の毒花のようであった。

彼女は窓の向こうの荒涼とした景色を見つめ、陶酔したような瞳で、自らの赤く濡れた腕をそっとなぞる。

 

「もっと……もっと熱いものを流し込んで……。そうすれば、わたしは満たされるのに」

 

彼女の肌に吸い込まれていく鮮血が、その白い肢体をより一層、瑞々しく、そして禍々しく輝かせていた。

 

 

自身の肌を滑り、指先から滴り落ちる朱い雫。

その一滴が、静まり返った浴槽の水面に小さな波紋を広げた瞬間だった。

 

ブラッドレスは、自分に向けられた、射抜くような視線の存在を鋭敏に感じ取った。

 

彼女はゆっくりと、水面に浮く蓮の花が揺れるような優雅さで、その視線の主を辿った。

柱の陰、月光が届かぬ闇の狭間。

そこに、小さな影がひとつ、場違いなほど純粋な気配を湛えて佇んでいた。

 

「……そこにいるのは、だあれ?」

 

現れたのは、少女と見紛うばかりの金髪の美少年だった。

プラチナブロンドの髪が、差し込む月光を反射して淡い光の輪を作っている。

吸い込まれそうなほど澄んだ瞳が、血の海に身を沈め、艶めかしく肌を晒すブラッドレスを、驚愕と、そして拭いきれぬ好奇の入り混じった眼差しで凝視していた。

 

血の臭いに満ちたこの禍々しい地下。

生者の気配など微塵もないはずの地獄の底に、これほどまで無垢で美しい少年が存在しているという事実は、あまりに異常でであった。

 

しかし、ブラッドレスの心に動揺の影はない。

 

「ふふ……可愛らしいお客様ね。そんなに熱い目で見つめられると……溶けてしまいそう」

 

彼女は隠そうともせず、あけすけにその豊潤な肢体を少年に晒した。

浴槽の縁に白く細い腕をかけ、濡れた体をひねって彼へと向け直す。

その動きに合わせて、胸元を覆っていた血の膜が重力に引かれ、白い肌を滑り落ちていく。

月に照らされた彼女の体は、露骨なまでの淫靡さと、侵しがたい神聖さを同時に放っていた。

 

「迷い込んだのかしら。それとも、わたしに会いに来たの?」

 

儚げに微笑む彼女の瞳には、慈しみのような優しさと、捕食者が獲物を見定めるような静かな狂気が同居している。

 

ブラッドレスは誘うように、指先で自身の濡れた唇をなぞった。

その指に付着した鮮血が、少年の瞳の中で不気味に、そして美しくきらめいた。

 

 

少年の足音は、静まり返った浴室の石床に幽かな残響を落とした。

一歩、また一歩と、彼は逃げ場のない魔性の香りに導かれるようにおずおずと歩みを進める。

その白磁のような頬は朱に染まり、視線をどこに置くべきか迷いながらも、結局は浴槽に鎮座するブラッドレスの眩い肢体へと吸い寄せられていた。

 

ブラッドレスは、その幼い侵入者の戸惑いを、余興でも眺めるかのように楽しそうに見つめた。

 

「ふふ……。そんなに遠くにいては、あなたの顔がよく見えないわ。さあ、もっと近くへ来て……。怖がらなくてもいいのよ?」

 

彼女の声は、どこまでもたおやかで、甘く耳朶を打つ。

彼女は隠そうとするどころか、むしろ見せつけるかのように、血の海から片脚をゆっくりと持ち上げた。月光を弾く白皙の太ももが、もう片方の脚の上へと優雅に重ねられる。

その拍子に、豊かな曲線を描く胸がぶるんと震え、肌を伝う紅い滴が、乳首から溢れ落ちた。

 

少年の息が、目に見えて荒くなる。

ブラッドレスの細い指先が、自らの鎖骨から胸の谷間へと、愛おしむようにゆっくりと滑り降りた。

 

「あら……。あなた、そんなに顔を真っ赤にして。……もしかして、刺激が強すぎた?」

 

彼女はわざとらしく小首をかしげ、その視線を少年の腰元へと滑らせた。

仕立ての良いズボンの股間が、隠しようもなく硬く、分不相応なほどに膨らんでいる。

その若々しく、制御の効かない欲望の証を、彼女は見逃さなかった。

 

「……まあ。可愛い」

 

ブラッドレスの唇が、三日月のように妖しく弧を描く。

その瞳には、獲物の生命力を測る冷徹な捕食者の色が強く混じり始めた。

 

「そんなに昂ぶらせて……。あなたのそこ、とても熱い血が滾っているのね?」

 

彼女は浴槽の縁に身を乗り出し、濡れた手を少年の方へと差し伸べた。

滴る血が床を叩く音が、少年の早鐘のような鼓動と重なり合っていた。

 

ブラッドレスの細く白い指先が、虚空をなぞるようにしなやかに振るわれる。

 

その刹那、浴槽から溢れ出していた血の滴が意志を持った生き物のように跳ね上がり、鋭利な深紅の刃へと形を変える。空間を裂く微かな風切り音と共に、少年の身を包んでいた衣服が、まるで熟れた果実の皮を剥くかのようにズタズタに切り裂かれた。

 

「ふふ……。そんなに厚着をしてると、あなたの鼓動がよく聞こえないわ」

 

はらりと床に落ちた布切れの山の中で、少年は全裸で立ち尽くしていた。

月光が、その無垢な肌と、相反するほどに荒々しい「熱」を露わにする。

 

ブラッドレスの瞳が、少年の腰に釘付けになる。

そこには、少年という幼い響きにはあまりに不釣り合いな、凶悪なまでの情動がそそり立っていた。瑞々しく張り詰めたそれは、ヘソの辺りまで力強く反り返り、今にも弾けんばかりの生命力を誇示している。

 

だが、その先端は、未だ幼さを残す柔らかな包皮にひっそりと守られていた。

 

 

「……あら。まあ……。なんて、たくましくて……それでいて、いじらしいのかしら」

 

ブラッドレスは、喉奥を鳴らすように息をのむ。

そして微笑むと、艶めかしく濡れた舌を出し、自らの紅い唇をゆっくりとなぞった。

滴る血の蜜を味わうようなその仕草は、逃れられぬ捕食者の合図。

 

彼女の視線が触れるたび、少年のペニスは脈打ち、亀頭を包む皮の内でさらなる熱を帯びて膨張していく。少年の肺からは、熱に浮かされたような、ひきつった吐息が漏れた。

全身を駆け巡る血流が加速し、肌は上気し、脳を灼くような快楽と恐怖が彼を支配していく。

 

ブラッドレスは浴槽の縁に身を乗り出し、濡れた太ももを少年の眼前に晒した。

 

「そんなに震えて……。その内側で、どれほど熱い血が滾っているのか……わたしに、確かめさせて?」

 

彼女が細い指を伸ばすと、少年の硬く反り返ったそれは、磁石に引き寄せられるように彼女の冷たい指先を求めて震えた。

 

抗いがたい魔性に当てられた少年の足取りは、毒に冒されたかのように覚束ない。

吸い寄せられるように浴槽の傍らまでたどり着いたその幼い体を、ブラッドレスは冷たく、それでいて熱い吐息を感じるほどの近さで、しなやかな腕を伸ばして抱き止めた。

 

「ふふ……いい子ね。本当に、いい子」

 

一糸纏わぬ彼女の濡れた胸元が、少年の幼い胸にぴたりと重なる。

月光に照らされた二人の影が、血の海の上で一つに溶け合った。

 

 

ブラッドレスの細い指先が、少年の淡い色の乳首を捉え、弄ぶようにじりじりとこね上げた。

未熟な突起が、彼女の冷ややかな刺激に驚いたようにキュッと硬く尖る。

 

「……ほら。ここも、こんなに正直になってる」

 

もう片方の手は、脈打つ凶器へと迷いなく伸ばされた。

彼女は、それを包み込む柔らかな包皮の上から、指先で先端をゆっくりとなぞる。

 

包皮の内側で、溢れんばかりの熱を持った亀頭が、彼女の愛撫を求めてびくんと跳ねた。

皮越しに伝わる、暴力的とも言えるほど瑞々しい生命の脈動。

それは、彼女が何よりも渇望する、最高級の血がそこに充満している証だった。

 

彼女は少年の耳元に顔を寄せ、蕩けるような甘い声で囁いた。

 

「大丈夫……。怖くないわ。あなたのその熱い中身、たっぷり可愛がってあげる……♥」

 

少年の喉から、言葉にならない熱い吐息が漏れる。

ブラッドレスの指先は、包皮の窄まりを弄り、いじらしく隠されたその「熱」を今まさに暴き出そうとしている。

 

その細く冷たい指が、少年の昂ぶりの全体を捉えた。

 

彼女は慈しむような手つきで、包皮をゆっくりと、焦らすように引き下げていく。

瑞々しく張り詰めた皮が根元へと追いやられるたび、中から露わになるのは、月光を浴びて真珠のような光沢を放つ、過剰なまでに張りつめた熱い果実だった。

 

「……あら、まあ。こんなに可愛らしいお顔を隠していたのね」

 

空気に触れた途端、少年の先端はびくんと大きく跳ね、耐えきれない刺激に透明な蜜をひとしずく溢れさせた。

ブラッドレスはそれを見逃さず、艶めかしく目を細めて少年を見つめる。

 

「ふふ、こんなに震えて。……ねえ、もっと素敵なことをしてあげましょうか?」

 

彼女は少年の耳たぶを甘噛みし、熱を帯びた吐息を吹きかけながら、誘惑の言葉を紡ぐ。

 

「今からこの先っぽを、わたしの牙で……優しく、優しく引っ掻いてあげる。そこから滲み出したあなたの熱い血を、この舌で掬い取ったら……きっと、どんな極上のワインよりも美味しいわ」

 

少年の瞳が恐怖に大きく見開かれる。しかし、同時にその股間の剛直は、彼女の残酷なまでの愛撫を予感して、さらにパンパンに膨れ上がり、逃れられぬ快楽の予感に脈打った。

 

「痛くしないわ。……いいえ、少しだけ痛いかも。でも、すごく気持ちいいわよ?」

 

ブラッドレスは少年の顎を指先でクイと持ち上げ、自らの口元を寄せた。

彼女の薄い唇の間から、白く鋭い吸血鬼の牙が、月光を反射してキラリと覗く。

 

「さあ、見せて……。あなたの最高の一滴を、わたしに捧げて頂戴……」

 

少年の腰が、期待と戦慄にガクガクと震え始める。

ブラッドレスは楽しげに喉を鳴らすと、剥き出しになった少年の最も敏感な部分へと、その鋭い牙をゆっくりと近づけていった。

 

 

ブラッドレスは、捕食者の優雅さと慈愛に満ちた聖母のような手つきで、少年の猛り狂う熱を両手で包み込む。

 

「ふふ……こんなに熱くなって。破裂してしまいそうね」

 

彼女の白く細い指先が、怒張した裏スジの脈動をひとつひとつ確かめるように這い上がる。カリ首の段差に爪を立て、敏感な溝をなぞるたび、少年の腰は逃げ場のない快感に震え、その幼い喉からは「あ、う……っ」と、熱に浮かされたような細い喘ぎが漏れた。

 

月光に照らされた少年の先端、その最も無防備で過敏な一点に、ブラッドレスはゆっくりと顔を寄せた。

 

彼女の薄い唇が開かれ、真珠のように白い牙が姿を現す。

その鋭い先端が、パンパンに張り詰めた亀頭の表面を、まるで愛撫するように、あるいは獲物の皮の厚さを測るように、冷たく、そして艶めかしくなぞっていく。

 

「さあ……いい子ね。あなたの『命』を、わたしに分けて頂戴……」

 

チクリ。

 

少年の体が、落雷に打たれたように大きく跳ねた。

鋭利な牙の先が、粘膜をほんのわずかに貫く。

痛みというにはあまりに鋭く、快感というにはあまりに苛烈な刺激。

 

そこから、真珠の粒のような、鮮やかな紅い血がじわりと滲み出した。

 

ブラッドレスの瞳が、その紅を目にした瞬間に妖しく、そして凛々しく輝きを増す。

彼女は逃げようとする少年の腰をがっしりと、それでいて優しく固定し、滲み出たばかりの温かな滴を、自身の紅い舌先でねっとりと絡め取った。

 

「ああ……なんて、瑞々しくて……甘いのかしら……!」

 

舌が傷口を愛撫するたび、少年のペニスはさらに硬度を増し、恐怖と絶頂の狭間で、その凶悪な反り返りを一段と強くした。

 

少年の瞳からは、もはや恐怖の色は消え去っていた。

 

チクリとした痛みの後に訪れたのは、脳を真っ白に染め上げるほどに甘美な痺れ。

ブラッドレスの牙がもたらした微かな傷口から、熱い脈動と共に溢れ出す自らの血が、彼女の冷たい舌によって丹念に、そして執拗に拡げられていく。

 

「ふふ……。あなたの熱、こんなに全身に広がって……」

 

ブラッドレスは少年のペニス全体を、その血で真っ赤に塗り込むように舐め上げた。

カリ首の溝から裏スジの膨らみまで、一滴も零さぬよう、慈しむように舌を這わせる。

血の鉄錆びた香りと、少年の若々しい精臭が混じり合い、浴室の空気はさらに色濃く、濃密な情欲に支配された。

 

少年は、腰の力が抜けたようにフラフラと彼女の肩に縋り付く。

その表情は快楽のあまり呆然とし、ただ荒い吐息を彼女の首筋に吹きかけることしかできない。

 

ブラッドレスは、艶めかしく目を細め、上目遣いで少年の魂を見透かすように微笑んだ。

 

 

「……いただきます♥」

 

 

その一言を合図に、彼女は大きく顎を開く。

そして、少年の、根元まで怒張しきった凶悪な熱を、その可憐な唇の奥へと、ゆっくりと、しかし確実に招き入れていった。

 

熱い粘膜が、血で濡れた少年の先端を包み込み、そのまま喉の奥へと押し込まれていく。

抵抗を許さぬ吸引力と、喉を押し広げる圧倒的な存在感。

少年は、自身の最も敏感な場所が、吸血鬼の肉体という「異界」に飲み込まれていく感覚に、絶頂を通り越した衝撃を受けた。

 

「んぅ……っ、ん、んん……」

 

ブラッドレスの喉が、少年の脈動に合わせて規則正しく波打つ。

根元まで深く、深く飲み込まれた少年のペニスは、彼女の喉奥でその熱い拍動をダイレクトに響かせ、逃れられぬ悦楽の渦へと叩き落とされた。

 

 

ブラッドレスの瞳が、獲物を仕留める直前の野獣のような、鋭くも艶やかな光を宿す。

 

「ふふ……もう、我慢しなくてもいいわよね?」

 

彼女はもはや、ただの味見では満足できなかった。少年の内側で爆発寸前にまで高まった、若く猛々しい生命の奔流。それを一滴残らず、自らの胎内へと引きずり込みたいという強烈な飢餓感が、彼女を突き動かす。

 

ブラッドレスは喉を大きく鳴らし、少年のペニスを根元まで一気に飲み込んだ。

 

「んんぅ……ッ! ぷはっ……!」

 

一度引き抜くと同時に、糸を引く唾液と血の混じった蜜が、少年の亀頭を濡らす。

彼女はその敏感な先端を逃さず、舌先で激しく、執拗に舐め回した。

裏スジの脈動に合わせ、強い吸引力で、少年の魂を吸い出すかのように吸い上げる。

 

「あ、はぁ……ッ! ああああッ!!」

 

少年は、未だかつて経験したことのない異次元の刺激に、腰をガクガクと震わせた。

視界は白く霞み、快楽のあまり口を半開きにして、ただ熱い吐息を漏らすことしかできない。

 

ブラッドレスは少年の腰をがっしりと白皙の腕で抱き込み、今度は逃がさぬよう、より深く、より激しくその凶器を喉の奥へと叩き込んだ。

 

ゴクン、ゴクンと、彼女の喉が少年の拍動をダイレクトに圧迫する。

喉奥の粘膜が少年の先端を締め上げ、絞り出すようにしごき上げるたび、少年のペニスはさらに限界を超えて膨張し、熱いしびれが全身を駆け抜けた。

 

「んぅーーッ! んんんっ!!」

 

ブラッドレスの鼻にかかった艶めかしい唸り声が、少年の耳元で響く。

彼女自身の体温も、吸い上げた血の熱によって急激に上昇していく。

白い肢体はうっすらと桜色に染まり、溢れ出す情欲にその瞳は潤んでいる。

 

「さあ……出して。あなたのすべてを、わたしの喉の奥に……注ぎ込んで頂戴……♥」

 

彼女の激しい奉仕に、少年はもはや限界だった。脳が灼けつくような絶頂の予感が、その腰を無意識に突き上げさせ、熱い奔流が今まさに解き放たれた。

 

 

「……ッ!?」

 

 

ブラッドレスの喉奥で、熱い塊が爆発する。

 

少年の限界を突破した肉体から、これまでの情事の重みをすべて覆すような、暴力的なまでの勢いで「命」が解き放たれる。朱の混じった白濁した奔流は、彼女の喉を無理やり押し広げ、胃の腑へと直接流し込まれていった。

 

「んぐ、んぅぅ……ッ!ん、んっ!!」

 

彼女は喉を波打たせ、その芳醇で濃厚な味に酔いしれながら、懸命に飲み下していく。

だが、おかしい。数秒、十数秒と経っても、その噴出の勢いは衰えるどころか、さらに熱を増して彼女の胎内を灼き尽くさんばかりに溢れ続けている。

 

(……な、に……? 止まら、ない……っ!?)

 

ブラッドレスの瞳に困惑の色が走った。

人の身でこれほどの量を、これほどの圧力で出し続けることなど不可能なはずだ。

異変を感じ、彼女が一旦その「凶器」を口から離そうとした、その時。

 

(あ……っ!)

 

少年の、白く細かったはずの両手が、鉄の枷のようにブラッドレスの華奢な手首を掴んだ。

 

(な、ん……っ!? 放し……っ!)

 

彼女は吸血鬼としての常人離れした膂力で咄嗟に振り払おうとする。

しかし、少年の手は微塵も揺るがない。それどころか、その細い指先から伝わってくるのは、吸血鬼たる彼女をも圧倒する力。

 

(っ……あぐ、ん、んんぅーッ!!)

 

拘束されたまま、再び無理やり口内の奥を占拠される。

少年の顔から、先ほどまでの呆けた表情は消えていた。

金糸の髪の隙間から覗くその瞳は、今は底知れぬ黄金色の光を放ち、獲物を組み伏せた冷徹さを宿している。

 

ブラッドレスの白い肢体が、逆流するほどの「命」の圧力に震えた。逃げられない。

その華奢な少年は、彼女が飲み干すべき獲物ではなく、彼女を内側から支配し、塗り替えてしまうほどの絶大な力を持った「何か」であった。

 

「んんぅッ! んぐ、ん……っ!!」

 

ブラッドレスは歯をたてるが、鋼のような硬さに文字通り歯がたたない。

喉を鳴らし、涙目になりながら少年の注ぐものを飲み込み続ける。

ブラッドレスの腹部は、不自然なほどに膨らみ始めていた。

 

「……ッ、んん、んぅ……っ!!」

 

ブラッドレスの喉を、暴力的なまでの熱量が絶え間なく蹂躙し続ける。

胃の腑を限界まで満たし、なおも逆流せんばかりに注ぎ込まれる白濁した奔流。

彼女の白い喉は、飲み下すたびに大きく波打ち、その美しい首筋には苦悶と快楽が混じり合った血管が浮き出ていた。

 

 

「飲み込んだな? 我が精のほとばしりを」

 

 

不意に少年の唇から漏れたのは、その愛らしい容姿とは到底結びつかない、重厚で深みのある男の声だった。静寂を切り裂くようなその声音に、ブラッドレスの背筋に凍り付くような戦慄が走る。

 

彼女は両手首を万力のような力で固定され、跪かされた姿勢のまま、必死に上目遣いで少年を睨みつけた。

 

潤んだ瞳に宿るのは、気高き吸血鬼としての意地と、予想だにしない事態への激しい困惑。

口内を塞がれているため、反論の言葉は「ん、んんぅ……ッ!」という、か細く、それでいてどこか煽情的な抗議の声にしかならない。

 

「ふふ……。そんな目で見つめるな。貴様が望んだことだろう? 俺の内の、熱いものをすべて分けろと」

 

少年——その皮を被った「何か」は、冷徹な笑みを浮かべ、さらに腰を深く突き入れた。

ブラッドレスの頬は、放出され続ける精の熱気で真っ赤に上気し、口角からは飲み込みきれなかった白濁液が、真珠の首飾りのように連なって彼女の胸元へと滴り落ちる。

 

月光に照らされたその姿は、夜の支配者としての矜持をズタズタにされながらも、抗いがたい支配に屈服させられていく凄絶な美しさに満ちていた。

 

「く、っ……んぐ、んんっ……!」

 

喉の奥を突かれ、胃がはちきれんばかりに膨らむ。

ブラッドレスの凛々しき意志は、絶え間なく注ぎ込まれる異質な生命エネルギーによって、少しずつ、しかし確実に、甘美な絶望の色に染め抜かれていった。

 

 

「いま貴様が飲み続けているモノは、魔示狩流鎮法の精髄よ。教会の連中が使う聖水などとは比較にならんぞ? 名づけて、『無限裂射』。このまま、内側から破裂させてくれる」

 

 

ブラッドレスの瞳が、驚愕に大きく見開かれた。

 

「んんぅ……ッ!? んぐ、んっ……!!」

 

少年の口から放たれた言葉——『魔示狩流鎮法(マジカルチンポ)』。

 

そのあまりに直球かつ、魔を屈服させるための冒涜的な名に、彼女の理性が震える。

注ぎ込まれる液体は、単なる生命の奔流ではなかった。

それは魔の存在を内側から浄化し、あるいは塗り潰して書き換えてしまう、高密度な「滅魔の精髄」。教会の生ぬるい秘蹟などとは一線を画す、おぞましいまでの聖なる暴力だ。

 

『無限裂射』。

 

その名の通り、少年の剛直から迸る勢いは衰えることを知らず、むしろブラッドレスの胃を、内臓を、そして魔力の根源である核を、内側から強引に押し広げていく。

彼女の平坦で美しい腹部は、今や妊婦のように異様に膨らみ、その皮下を白濁した光の筋が脈動しながら駆け巡っていた。

 

(この、わたしを……罠に嵌めたというの……。その、愛らしい姿で……っ)

 

ブラッドレスは、手首を締め上げる少年の細い指に、もはや逃れ得ぬ絶望を悟った。

彼は、吸血鬼が持つ優れた血を欲するという残忍な本能、そして美少年に抱くであろう淫蕩な油断を、冷徹に計算し尽くしていたのだ。

 

「ん、んんんーーーッ!!」

 

喉を突き上げられ、強制的に飲み下させられるたびに、ブラッドレスの凛々しき意志が、白濁した光の渦に溶けていく。

誇り高き城の女主人が、一人の「魔狩り」の手練れによって、ただの器へと堕とされていく。

 

「ふふ、どうだ? 内側から満たされ、壊されていく気分は。貴様の誇りも、その強大な魔力も、すべて我が精髄で染めあげてやろう」

 

少年の冷たい笑い声が、絶頂と苦悶の狭間で揺れるブラッドレスの耳元で残酷に響いた。

 

 

突如として、ブラッドレスの瞳の奥で、冷徹なまでの「捕食者」の光が再燃する。

先ほど聖なる白濁液に混じった血の一滴が、彼女にそれを可能とさせたのだ。

 

「んんぅ……ん、んんっ……!」

 

喉を蹂躙され、胃を焼き尽くさんばかりの聖なる精髄。

しかし、ブラッドレスはその苦悶のただ中で、自らの魔力の核をあえて開放した。

 

彼女は魔の女王——異質な命を取り込み、自らの糧とする吸血鬼。

 

聖なる暴力であっても、飲み込み、噛み砕き、同化させてしまえば、それはただの「極上の栄養」に過ぎない。

彼女は拘束されたまま、むしろ自ら腰を引き寄せ、喉奥を波打たせた。

逃げるためではない。さらに深く、その『無限裂射』の根源を飲み干すために。

 

絡みつく舌が、少年の怒張を逃がさぬよう締め上げ、魔力を帯びた唾液で包み込む。

それはもはや奉仕ではなく、少年の生命力を強制的に引きずり出す「吸精」へと変貌していた。

 

「……っ!? な、に……っ!?」

 

少年の余裕に満ちた渋い声が、初めて動揺に震えた。

ブラッドレスの、はち切れんばかりに膨らんでいた腹部が、急速に凹んでいく。

内側に注ぎ込まれた膨大なエネルギーが、彼女の毛細血管を駆け巡り、魔力へと変換されて消失していくのだ。

 

「馬鹿な……! 『魔示狩流鎮法』は、魔を浄化し、灰にするためのものだぞ……! なぜ、貴様の力が増している……っ!?」

 

少年の顔が、疑問と焦燥に歪む。

ブラッドレスは喉を鳴らして笑うように、上目遣いで彼を射抜いた。その瞳は、今や少年の聖なる光すらも飲み込み、より深く、より禍々しい真紅へと輝きを増している。

 

「ん、んんぅ……♥(……ごちそうさま。あなたのこれ、とても……美味しいわ)」

 

喉を鳴らすたびに、少年の剛直は彼女の口腔という名の奈落へと吸い込まれ、その精髄を根こそぎ奪われていく。

 

攻守は再び、静かに、しかし決定的に逆転しようとしていた。

少年の『無限』の放出を、ブラッドレスは『無限』の吸収で迎え撃つ。

月光の下、城の主の肢体は、聖なる光をその身に宿し、より一層艶やかに、より神々しく変質を始めていた。

 

 

「……ッ、んんんぐっ!!」

 

 

ブラッドレスの喉奥で、火花が散るような衝撃が走る。

聖性の精髄は、彼女の胃壁を焼き、魔の根源をズタズタに引き裂き続けていた。

いくら血の魔力で変換・中和しているとはいえ、その毒性はあまりに苛烈。

彼女の白い肌には、血管が浮き上がるような紅い紋様が浮かび、内側から弾けそうなほどの熱に身を焦がされている。

 

しかし、彼女は女王。その苦悶すらも、敵を仕留めるための餌食にすぎない。

 

少年の顔に、初めて明確な恐怖が走った。

自らの絶対的な技が吸収され、逆に利用されている。

このままでは根こそぎ「魂」まで持っていかれると本能が叫んだのだ。

 

「くそっ……! この化け物が……ッ!」

 

少年はブラッドレスの手首を掴んでいた力を解き、弾かれたようにその身を離そうと腰を引いた。魔狩りとしての冷徹な判断、間合いを取り直し、次なる秘蹟でこの魔女を浄化せんとする一動。

 

だが、ブラッドレスは、それを見逃すほど慈悲深くはない。

 

(……逃がさ、ない……ッ!♥)

 

腰が離れ、少年の剛直が口腔から滑り出そうとしたその刹那。

ブラッドレスの、紅く艶やかな唇が猛烈な力で閉じられた。ただの唇ではない。

血の魔力を一点に集中させ、鋼をも断つ「吸血鬼の顎」としての閉鎖。

 

 

バツンッ!

 

 

肉を断ち切るような、あるいは分厚いゴムが弾けるような、鈍く重い音が浴室に響き渡った。

 

「が、あぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!??」

 

少年の、喉を引き裂くような絶叫が月夜にこだまする。

勢いよく後ろへのけぞった少年の股間からは、噴水のように鮮血が舞い上がった。

荒涼とした月光の下、少年の「魔示狩流鎮法」を象徴する剛直は、根元から数センチを残して、無残にもブラッドレスの口内に取り残されていた。

 

ブラッドレスは、口内に残った「獲物」を咀嚼するように喉を鳴らす。

口角から溢れ出したのは、先ほどの白濁液ではなく、少年の真の生命である、濃厚で、あまりにも熱い鮮血だった。

 

彼女は、口の中に残ったそれをゆっくりと飲み下すと、血まみれの唇を舌でなぞり、狂おしいほどに艶美な、そしておぞましい殺意を宿した瞳で少年を見据えた。

 

「ふふ……。美味しい……。あんなに威勢がよかったのに……。ねえ、今は随分と……小さくなってしまったのね?」

 

 

「なめるなっメスブタァッ!!」

 

飛来する鉄杭——聖なる加護を刻まれた杭が、ブラッドレスの柔らかな肌を貫いた。

肩、そして脇腹。本来であれば、溢れ出した自らの血を即座に硬質化させ、盾とするか、あるいは杭を押し戻すことなど造作もないはずだった。

 

しかし、指先が痺れる。意志に反して、体内の血が泥のように重く、淀んでいる。

 

「ふふ……、あははっ! 面白いわ、まだそんな牙が残っていたなんて」

 

ブラッドレスは刺さった杭を顧みず、残忍な悦びに瞳を爛々と輝かせた。

口端から滴る少年の鮮血を指で拭い、それを舐めとる。

だが、その直後、彼女の顔から余裕が消えた。

 

内臓を焼くような、あの『聖なる精髄』の熱が、今度は鋭い針となって全身の血管の内側から突き刺してくる。

 

「……っ、体が……熱い……!?」

 

「慢心したな、吸血鬼。我が聖遺物を飲み込んだのが貴様の敗因よ……」

 

少年は、股間から流れる血を魔力で強引に止血し、蒼白な顔でブラッドレスを睨み据えた。

その瞳には、勝利を確信した冷徹な光が宿っている。

 

「そのまま吐き出されていれば、それで終わりだった。内側から『同化』されたことで、貴様の魔力の根源そのものに、法力が楔となって打ち込まれたのだ」

 

そう、ブラッドレスが自らの糧として取り込んだはずの少年のイチモツは、彼女の体内で変質し、彼女の血を操る権能を内側から封殺する「呪い」へと書き換わっていたのだ。

 

彼女が血を操ろうとすればするほど、体内に巡る聖なる毒が彼女の神経を灼き切っていく。

 

「あ……が、はぁ……ッ!」

 

ブラッドレスは膝をついた。刺さった鉄杭を中心に、白い肌にひび割れたような紋様が広がり、そこから浄化の光が漏れ出す。

 

「わたしを……内側から殺すというの……ッ?」

 

彼女は荒い息を吐きながら、不敵に、そして凛々しく顔を上げた。

身体は浄化の炎に焼かれ、権能を封じられながらも、その瞳に宿る女王としての矜持は、未だ衰えていなかった。

 

少年の言葉は、ブラッドレスの耳の奥で、呪詛という名の真理となって響き渡った。

 

「吸血鬼とはいったい何だと思う? そういった種の生物か? それともウィルスなどによる変異体か? ……いいや、違う。本質的には、その遺伝子にかけられた呪いのことなのだ。血をすすり、自身に取り込もうとする機構にすぎない」

 

去りゆく少年の背中を見つめながら、ブラッドレスは己の輪郭が内側から崩壊し、再構築されていくのを感じていた。

『聖遺物』という名の劇毒は、彼女の吸血鬼としての本質——「血を支配する権能」を、その根源から根こそぎ書き換えていく。

 

「これから先、貴様は変質するだろう。もはや血を操ることなどかなわん。狩人の俺も聖遺物を失った以上、これからは普通の女の子として生きていくしかない……さらばだ!」

 

少年の姿が、荒涼とした月光の彼方へと消えていく。追おうとしたブラッドレスの指先は、もはや石の床を這うことすらままならず、ただ震えることしかできなかった。

 

「……あ、は……っ。血が……血が、見えない……」

 

彼女は、自身の肌を濡らしているはずの鮮血を操ろうとした。

しかし、かつては手足のように自在だった紅い奔流は、今やただの温かな、意味を持たない液体として床に広がっている。

 

だが。

 

「……熱い……何、これ……身体が、疼く……ッ」

 

血を操る力を失った代わりに、彼女の深奥で、かつてないほどの飢餓感が鎌首をもたげた。

先ほど飲み込んだ少年の『聖遺物』。

その残滓が彼女の体内で細胞と結合し、新たな「渇き」を定義していく。

 

彼女の瞳は、床に散らばった血には見向きもせず、先ほどまで少年が立っていた場所に残された、白濁した飛沫へと釘付けになった。

 

「……ああ……、これ……。これが、欲しい……」

 

ブラッドレスは、震える指先をその白濁へと伸ばした。

指が触れた瞬間、彼女の権能が火を吹いた。血ではなく、命の種子——精液を操り、吸い上げ、己の力へと変換する新たな力が、彼女の全身を灼き尽くさんばかりに駆け巡る。

 

「あ、はぁ……ッ! なんて……なんて、ものを……っ」

 

彼女の肢体は、聖なる毒による変質を受け、より蠱惑的で、より濃厚な情欲を誘う「器」へと変貌を遂げていた。

吸血鬼としての凛々しさを保ちつつも、その本質は「血の女王」から「精の女王」へと堕ち、あるいは進化したのだ。

 

彼女は、自らの内に目覚めた悍ましくも甘美な飢えを自覚し、艶めかしく微笑んだ。

 

月光の下、新たなる魔性の女主人が、その欲望に満ちた産声を上げた瞬間であった。

 

 

 

しかし、精液を自在に操り、その身に纏う吸血鬼など、やっぱりないわ~と自覚。

自分を嘲笑ってきたグレモリーを白濁の海に沈めると、なんかもうどうでもよくなった。

 

後にやって来たミリアムに、自分を滅ぼしてくれとすがりつくブラッドレスなのであった。




よく考えたらこの人は少女じゃなかったわ。
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