術式が「存在しない記憶」なオリ主 作:鈍い
2010年 11月 █日
10歳になり常に世話役が付き添う生活から解放された。暇を持て余すのも癪なので、頭の体操も兼ねて日記を始めることにする。三日坊主にならないことを祈ろう。
この日記は内容が内容だけに誰かに見せることはできない。だから絶対に見つからない場所に隠すつもりだ。もしも中身を読まれてしまったら観念して全てを話そうと思う。流石に中二病で誤魔化すのは無理がある。
とりあえず現在の状況を整理しようか。
俺の名前は
その事実を自覚したのは5歳の頃だ。両親によると当時の俺は40度以上の高熱を出して生死の境を彷徨っていたらしい。おそらく夭折するはずだった子供の身体に転生したのだろう。そう思わなければ他者の人生を奪ったという罪悪感で押し潰されそうになる。
もちろん転生者なので前世の記憶は存在する。それなりの大学を卒業して、それなりの会社で働いて、それなりの交通事故で死んだ童貞だ。自分のことながら面白味の無い人生だったと思う。
転生先は『呪術廻戦』というジャンプ漫画の世界である。父上から「我が家は呪術師を生業としている」と聞かされて、実際に呪霊を祓う様を見せられたことで確信した。
それと同時に胸の奥が冷たく締め付けられるような感覚に包まれた。一般人は呪霊に容赦なく惨殺され、呪術師は慢性的な人手不足に追われ、上層部は腐りきっており、その果てに東京は壊滅する世界なんて冗談じゃない。どう考えても最悪の転生先だ。天寿を全う出来るどころか上手く死ねるかすら怪しい。
当時は呪術師になるのは遠慮したいと思っていた。しかし俺は術師の家系に産まれ呪術の才能を持っている。つまり他の生き方なんて許されるわけがない。
強いて逃げ道を挙げるなら家を出奔して海外で暮らすことくらいだろう。それは少し前までなら現実的な選択肢だった。
だけど今は違う。この世界の家族や周囲の人々と接するうちに愛着が芽生えてしまった。彼らを見捨てられるほど俺は図太くない。
それに原作知識が正しければ東京は壊滅し呪いの存在を隠しきれなくなる。そうなれば日本人という存在そのものが諸外国から狙われるだろう。術師の家系に産まれた俺など尚更だ。海外に逃げるという選択肢すら長くは通用しない。
なら頑張って強くなるしかないな。この世界は強くても酷い目に遭うが強くなかったら更に酷い目に遭う。少なくとも並の呪いに抗えるだけの実力は欲しい。そして可能なら最悪な未来を変えたいと思っている。
幸いなことに俺には術式が備わっていた。名前は『存在しない記憶』である。その効果は掌で触れた相手に架空の記憶を植え付けて洗脳するというものだ。要するに虎杖悠仁の術式ではないかと考察されていた能力と同じだ。もっとも、その考察は後に作者自身の手によって否定されてしまったわけだが。
この術式は使い方次第で相手の人生を簡単に壊せてしまう。だから対外的には「自分の記憶や思考を相手に伝える術式」だと説明している。無駄に警戒されるよりは侮られた方がマシだろうからな。
とはいえ能力を制限した状態でも十分すぎるほど強力な術式だ。そして兄弟の中で術式を持っているのは俺だけである。その結果、俺は鬼頭家の次期当主に指名されてしまった。自分には荷が重いが他に候補がいないのなら仕方ない。頑張ってベストを尽くそう。
2011年 2月 █日
次期当主という立場になってから親族や使用人が常に俺を気にかけている。なので人目を避けるのが難しく前に日記を書いてから数か月も間が空いてしまった。身の安全が保証されるのは嬉しいが落ち着いて息をつく暇すらない生活というのも中々に疲れる。
とはいえ周囲の状況が色々と分かって来た。
まず我らが鬼頭家は御三家と比べるのも烏滸がましいほど小さな家だ。縄張りは地図を広げても直ぐに見落としてしまいそうな地方の小都市だけ。呪術師の数も少なく準1級術師と同等の実力者は父上しかいない。もちろん1級術師なんて夢のまた夢だ。
その現実を思うたびに禪院家の異常さが際立つ。準1級以上の実力者である「炳」が12人以上も在籍しているとかヤバすぎる。あれは名家というよりは独立勢力に近い。
そして野心家の父上は弱小勢力である鬼頭家の現状を不満に思っているらしい。だからこそ次期当主である俺には期待しているようだ。
つまり俺を優秀な呪術師に育成して今よりも家を大きくする。御三家と肩を並べるとまではいかずとも呪術界で確固たる地位を築きたいのだろう。
俺としても強くなれば天寿を全う出来る可能性が上がるので悪くない話である。なので喜んで呪術の修行を行うことにした。
この先、知っている通りの地獄が待ち構えているとしても。あるいは想像を絶する事態が訪れるとしても。少なくとも自分と家族が生き延びられるくらいには強くなってやる。
原作が開始するまで残り7年。全力で駆け抜けるとしようか。
2012年 3月 █日
修行は順調に進んでいる。あまりにも順調すぎて日記の存在を1年間くらい忘れていたほどだ。
最近は座学と呪力操作を中心に据え、合間に模擬戦と軽い筋トレを行っている。もっとも成長期に無理をしても逆効果なので本腰は入れてないが。
通常に座学については学校に通わさせず「話が分かる」家庭教師に一任されている。思いっきり教育を受けさせる義務に反しているが、そこら辺は呪術師なので融通が利くのだろう。俺としても義務教育を習い直しても仕方ないし渡りに船だ。
それに呪術師の子供を一般の学校に放り込む方が危険だから仕方ない。呪力を持たない子供同士の喧嘩なら軽い怪我で済むが、呪力を扱える側が本気を出せば話は別になる。虎の子は虎の家族と触れ合うことで牙の鋭さを覚えるものなのだ。
とはいえ閉じた世界の中だけで価値観を育て同じ理屈を共有する者同士で肯定し合うのは不健全だと思う。外からの視線も異なる常識も入り込まない。そうして選別と淘汰を繰り返してきた結果が現在の呪術界の腐敗を生んだのだろうな。
一方で才能に恵まれなかった兄弟たちは普通に義務教育を受けさせている。将来的に彼らは我が家が支配するフロント企業の経営に携わり陰ながら俺たち支援するらしい。まあ呪霊と戦う義務もなく就職先も安泰なので普通に幸せな人生だと思う。ここら辺は普通の呪術師の家系と違って優しんだよな。
鬼頭家は御三家と違って落伍者を迫害する余裕が無い。だからこそ人材は感情ではなく効率で運用されている。
そして呪力操作、つまり術師としての修行だ。父上の予定が空いている時はマンツーマンで指導を受けて、そうでない時は一族の術師の誰かが監督役として付き添う。
修行内容は地味の一言に尽きる。まずは座禅を組み呼吸と同調させて呪力を巡らせるところから始まる。それが終わると身体のあちこちに呪力を流せと言われ、気づけば物に呪力を込めるのが当たり前になっていた。
感覚的にはHUNTER×HUNTERの念能力に近い。残穢の察知は「凝」、武器などに呪力を流すのは「周」、呪力量の調整は「流」。そうイメージした途端、理解も上達も一気に加速した。
そうして疲れ果てるまで呪力を操作した後は呪術に関する座学が待っている。後は食事と風呂と睡眠で1日が終わる。休憩らしい休憩も遊びの時間もないが今の生活は割と楽しい。もはや修行そのものが俺の趣味になっていた。
やはり漫画のような異能の修行を行うのは嫌でもテンションが上がってしまう。まあ実際、漫画の世界にいるわけだが。
だがモチベーションに最も繋がっているのは他者から認められることだ。呪術の修行する度に上達する。上達すれば褒められる。褒められれば嬉しいので修行に打ち込む。この単純な永久機関によって俺の実力は目に見えて伸びていく。
もっとも好循環が成立しているのは才能があるからこそだ。伸びる実感があるから続けられるのであって成果が出なければ心は簡単に折れる。努力だけで回るほど現実は甘くない。
これほどの才能を持って生まれた理由は転生者であることが関係しているのだろう。
おそらく俺には魂が2つある。前世から持ち越した冴えない童貞の魂と元から身体に宿っていた子供の魂が融合しているのだ。そして融合した魂は強大なエネルギーを秘めている。真人の『幾魂異性体』が良い例だろう。
話は変わるが呪術的な観点では、一卵性双生児は同一の存在として扱われる。本来1つであるはずの力は分割され、どちらも不完全な状態で生まれてしまう。禪院家の真希と真依は分かりやすい例だな。
そして俺は彼女たちとは真逆で2つ分の魂が1つに重なっている。つまり呪術的には倍のエネルギーを保有しているわけだ。とはいえ前世の魂はパッとしない童貞だったので、あまり強化されていない可能性もあるが。
ある意味では両面宿儺に近い存在なのかもしれない。これは俺の独自考察だが宿儺は二卵性双生児として生まれ、片割れを取り込むことで2つの魂を得た。だからこそ圧倒的な強さを手に入れたのではないかな?
ここで重要なのは魂が「複数ある」ことではなく「融合している」ことだ。パンダのように複数の魂が独立したままでは純粋な強さには繋がらないと思う。
まあ結局のところ全ては妄想に過ぎないのだが。
2013年 6月 █日
術式の新たな使い道に気づいてしまった。しかも2つもある。
まずは1つ目から説明しよう。俺の術式である『存在しない記憶』は対象に架空の体験を植え付ける能力だ。例えば自分自身に「領域展開を使ったことがある」という存在しない記憶を与えるとする。そして存在しない記憶を手掛かりにリバースエンジニアリングを行う。そうすれば領域展開の感覚や要点を掴めるかもしれない、という発想だ。
というわけで試してみた。しかし結果は失敗。おそらく原因は俺自身の領域展開に対する解像度が低すぎたことだろう。ということは領域展開を習得して解像度を高めれば、他者に対しても比較的容易に教えられるということになる。
もちろん応用先は領域展開に限らない。反転術式や彌虚葛籠などの習得難度の高い技能にも同じ理屈は通用するはずだ。
要するに俺が強くなればなるほど味方も強く出来るわけだ。これは中々に夢が広がるな。修行にも自然と身が入るというものだ。
そして2つ目。
五条悟は死に際に呪力の核心を掴み反転術式を会得した。ならば自分自身に死に際の記憶を植え付ければ同じ領域に到達できるかもしれない。
そして俺は転生者なので実際に死んだことがある。つまり「死」に対する解像度は他の誰よりも高い。理屈の上では反転術式に辿り着くのも容易なはずだ。
というわけで何度か試してみた。その結果、俺は反転術式の習得に成功した。文章にすると簡単に習得したように見えるな。実際には命を削るような試行錯誤の連続だったのに。
それに相応の代償も負っている。人間という生物は極限状態に置かれると性欲が異常に高まる性質がある。要するに「いつ死ぬか分からないなら子孫を残せ」という本能的な命令だ。
俺は何度も死に際の記憶を自分に植え付けた。つまり何度も極限状態に身を置いたことになる。
その結果、脳が壊れてしまい極限状態を平常だと誤認してしまった。もちろん性欲の昂りも収まらない。どうやら俺は厄介な呪いを抱え込んでしまったらしい。
とはいえ他者が反転術式を使えるようにする準備が整った。後は上手く運用するだけである。
2013年 7月 █日
煩悩を振り払う為に日記を書くことにする。
鬼頭家の景気は最高潮である。なぜなら俺が『存在しない記憶』を駆使して他の術師たちに反転術式を教えているからだ。要するにシン・陰流の簡易領域と同じように、技術を授ける代わりに門下生を増やしている。
シン・陰流の場合は一門相伝を前提に寿命の搾取や出動要請といった重い縛りが課される。一方で我らが鬼頭家の場合は金銭の上納と協力要請といった割と軽い縛りを課している。
反転術式は極めて高度な技能だ。そもそも流出を心配するような代物ではない。というか教えられるのは俺だけだ。なので一門相伝などという大仰な縛りを結ぶ意味もないだろう。
寿命については譲られても使い道に困るだけだ。俺は他者を犠牲にしてまで長生きしたいとは思わない。それに身に余る利益を貪れば恨みを買い結果的に寿命を縮めるだけだろう。
であるならば資金と人脈を集めて家を豊かにする縛りを結んだ方が遥かに合理的だろう。有益な技術が共有されれば殉職する術師も減るだろうしね。
しかし景気が良くなれば妬みや嫉みも比例して強くなる。そして我が家は成り上がりの弱小勢力に過ぎない。腐り切った上層部や呪詛師からすれば格好の獲物だろう。
だからこそ早いとこ頼りになる用心棒と確固たる後ろ盾が欲しい。父上の話によれば後ろ盾の目処は何とか立ちそうなのだが、肝心の用心棒候補は未だに見つかっていないとのことだ。
まあ腕の立つ呪術師は大抵どこかの組織や家に抱え込まれているからな。フリーで優秀、しかも信用できる人材なんて、そう都合よく転がっているはずがない。
流石に若くして死にたくないので何とか頑張ってくれ。そう考えた途端、生存本能が刺激されて股間が盛り上がる。この性欲モリモリの身体が嫌になってくる。
2013年 8月 █日
女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女休女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女休女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女休女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女休女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体女体
ここで問題です。上の文の中に「休」という字は何個あったでしょうか?
正解はマンコ!
2013年 9月 █日
流石に性欲が限界なので父上に相談することにした。そしたら親族の女性を宛がってくれることになった。
でも少しばかし違うんだよなぁ。せっかく呪術廻戦の世界に転生したってのに普通の女とセックスしても面白く無い。
それに親族は雑魚ばっかなので優秀な赤ちゃんを産めなさそうだ。次代のことを考えると優秀な遺伝子を遺せる美女が理想だ。
つまり原作キャラとセックスしたい。
2013年 10月 █日
遂に時は満ちた。我が家の邸宅に1級呪術師の冥冥さんを招くことになった。父上によると彼女を用心棒として雇うらしい。
つまり護衛にかこつけて大人の魅力に満ち溢れた女体を美味しく頂けるチャンスである。
この選択がどれほど危険かは理解している。もしも失敗すれば俺は殺されてしまい鬼頭家は崩壊するだろう。理性では分かっているのだが止まれなかった。
ここまで積み上げてきた理屈も覚悟も、胸の奥で蠢く衝動の前では驚くほど脆い。この日記を書いている今だけが、かろうじて正気を保っている時間だ。
気づけば俺の中で「家の為に動く次期当主」という意識は消えていた。理性と欲望の位置が入れ替わり価値観そのものが反転している。もう後戻りは出来ない。
主人公が性欲に脳を支配された哀れな怪物になっちゃった。
プロットの段階では割と普通の人間だったんですけどねぇ。
星綺羅羅との濡れ場について
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ガコン(男の娘への適応)
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いらない
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お前に任せた