歳誤魔化してデリヘルボーイやってたら新規客が父親だったDKの話 作:ルシーアンナ
夏休みが始まったばかりのその日、店から予約客の確認メッセの自動送信が来て、店のホームページからログインできる出勤表で改めてシフトを確認した。
予約はその出勤日の3日前に入っていて、その予約名に嫌な予感はした。ありふれた苗字だけだからまだ確定では無かったけど、新規客のマークがついていないということはリピーターだ。
俺の記憶では、常連どころか一見さんでも今までその名前はなかったはずだった。
デリヘルはその性質上宅配先を間違える訳にはいかないからその日だけでも名前は覚えていたりするし、俺はまだそんなに歴も長くない。
それにありふれた名前でも、自分と同じ苗字なら覚えているものだ。
水曜日は、親父の店の定休日。
朝家出てくる時はまだ寝ていたようで姿を見せなかったが、リピート予約済みなのを知っているかも知れない俺と、顔を合わせたくなかったのかも知れない。
マジか……。
頭を抱えた。
バイトを辞めろとかとやかく言うのなら家でだって、連れ出したって何なりと機会は作れただろう。
だからそんな目的では無いのは察した。
だったら何目的!? と言うのは、そりゃ抜き目的だろう。
いいけどさぁ?
俺だってセックス産業に片足突っ込んでる訳だからデリヘルやソープを利用するなとは言わないけどさぁ?
何も息子を指名しなくても良くね?
血の繋がった息子にてめーのムスコの世話させるとか、別に面白くねーし!
笑えねーし!
しかも即尺、生尺、ごっくんのオプションついてるし。
それどころかアナル舐めと手マンまで……マジか。
俺、親父にケツまんこ舐められんの?
プレイ時間も伸びて90分。
これガチリピじゃん……。
しかも前回から2週間しか経ってない。
何考えてんの!?
俺が本当にそのオプションにNG出さないか試してる?
それでもNG客にしなかった俺の責任もあったし。
2週間前と同じビジホの別の部屋。
俺は見た目年齢的に的にラブホ使えないけど、このビジホは良くそういうことに使われているデイユース可能なとこ。
俺は憂鬱を抱えながら部屋のドアをノックする。
――ドアのあちらから両親揃って出てくるなり、説教とかだったらどうしよう。
いや、まだそっちのが、親父にケツ舐められるよりマシなのかも知れない。
果たしてドアを開けたのは親父1人。
「リアルボーイスカウトのルキです……ご指名ありがとうございます」
ボソボソと言う俺に、ドアが大きく開けられ俺は迎え入れる。
ツバを下げ目深に被っていたキャップを外し、当然のように部屋の中を見回してもそこには親父しかいなかった。
「え……っと、プレイコースとオプションのご確認をお願いします。90分コースで、オプションは即尺、生尺、ごっくん、アナル舐め、手マンの5つでよろしかったですか?」
一気に読み上げチラ見すると、
「あってます」
親父は俺に敬語を使った。
やっぱり今日も知らんぷりを通すつもりらしい。
だけどいくら知らんふりを貫いたとしても、実の息子で勃つとか終わってる。
2週間前、戸惑いながら「勃つのかな……俺」と呟いた親父に、以前から俺のことそういう目で見ていた訳ではないと信じてはいるんだけど、今はつまり……俺のこと、そう言う対象として見てんだよな?
――ゾワゾワッと込み上げた衝動に、思わず声を漏らしそうになったが、それが嫌悪感なのか興奮なのかは俺にも分からなかった。
「アナル舐めと手マンがあるのでシャワーを浴びて、洗浄もして来ました。生尺と合わせて69でするか、別々にするか……どうしますか?」
俺はズボンを脱ぎながら尋ねたけど、少し手が震えてる。
この間は俺が一方的にサービスをしたけれど、今日は俺も触られる。
親父の指がアナルに入って来るだけじゃなく、舐めたりキスされたりする。
「オプション追加してもいいかな?」
しかし、思いもかけない問いに、俺は「ヒッ」と息を飲んでた。
「な、なんですか?」
「ディープキスも追加したい」
――ハ?
俺は固まったまま、だけど頷く。
だって俺のプロフィールでは、ディープキスもNGにはなっていなかったから。
Tシャツと下着のパンツだけの状態で、彼に近づく。
あと少しの距離を引き寄せられて、見上げた顔が近づいてくる。
ギュッと目を閉じて、口と口がくっつくのを受け止める。
柔らかい唇の感触に、泣きそうになった。
男となんてキスしたくない俺は、キスのオプションをもらうといつもマルルンちゃんのことを思い出す。
唇は柔らかくても男の息が当たり、どうしても男とキスをしているのだという感覚は消せなかったが、それでも彼女のことを考えた。
だけど今日はダメだった。
マルルンちゃんの可愛らしい笑顔を思い出して見ても、親父の顔が邪魔して来る。
だって仕方ないじゃないか、マルルンちゃんの顔よりも、15年と6ヶ月で何百何千何万回と見た親の顔だ。
唇を舐められたかと思ったら、唇に吸いつき何度も音を立てる。
その生々しさにゾクッゾクッと震える俺の口の中に、彼のベロが入ってきた。
俺は親父に抱きつくよう腕を回し、首の角度をずらす。
ふぅっ♡ ふうっ♡ と息が乱れ、促されるままま口を開きベロを出す。
ベロにベロを重ねるよう舐められ、そのまま少し下がったところにあるベッドの上に押し倒された。
パンツごしの尻を撫でられたかと思ったら尻肉を鷲掴みにされ、そのどう考えても家族に……息子に触れるのでは無い手つきにまたゾクゾク震えた。