美容スキルでクラスの女の子を可愛くしたい【4/1第1巻発売】 作:pelca
「――高梨、先輩……」
「うん。わかってる」
顔を赤らめもじもじとしていた麻未が弘世に声をかけた。
「エコア、準備していたものはある?」
「もちろんでございます」
麻未に相槌するなり、弘世はエコアに聞く。
エコアはなにもない壁に軽く手をかざすと今までそこにはなかった扉が出現した。
「ありがとう――ひびき、麻未ちゃん行こう」
弘世と麻未の他に残っていたもう一人はひびきだった。
三人は新たに出現した扉をくぐると見えた部屋は一言で説明すると『ラブホ』だった。
天幕付きのキングサイズベッドに背の低いテーブルと高級そうなソファ。
さらには大きな浴槽付きのシャワールームまで設置されていた。
「わあ! すごい豪華っ! これどういう素材なんだろうっ」
ひびきは目を輝かせて喜んだ。
どうやって作ったのかはわからないが、全てエコアが創り出してくれたものだ。
「あばぁ……」
「ほんと凄いね。ラブホみたいだ」
ひびき同様に感動していた二人はベッドの前まで足を進めた。
「――麻未ちゃん、いいんだね?」
「あっ……ばぁ……お願い、します……」
◇ ◇ ◇
時は数週間前、紅林渚のワキガを治した頃に戻る。
「…………えっちって、気持ちいいんですか?」
渚のマンションから二人で帰路についていた弘世と麻未。
そんな時、ふと麻未から告げられたのは性行為の話だった。
「教えて……ほしい、ですっ……あばっ」
まさか麻未からそんな言葉が出るとは思わず弘世も動揺。
なんと返せばいいのかしばらく悩んだ。
そこで出した答えが――
「麻未ちゃん、少しだけ待ってもらっていいかな?」
回答を保留するということだった。
翌日、弘世はひびきに会っていた。場所はひびきの部屋だ。
もちろん会った理由は麻未のことについて相談するため。
「ついに麻未ちゃんも興味を持ってしまったか……いずれ来るとは思っていたけど、あのお人形さんみたいな子が……」
弘世の彼女であるひびき。
麻未には無理だと断っても良かったが、小春と霧乃と同様で、これまでに施術してきた相手の中でも特に仲の良い関係――すぐに拒否すると、麻未のメンタルにも関わるかもしれないと思い、弘世は保留にしたのだ。
「でも、正直もっと早くに言われると思ってたな」
「それは俺も同意。麻未ちゃんを施術してから結構時間経ってるしね」
麻未が施術したのは頭だけとはいえ、確実に弘世のスキルの反動を受けていた。
お漏らしもしていたことからもそれは明らかだった。
「まあ…………私も一緒なら、いいかな」
「いいの?」
「麻未ちゃんは小春と霧乃たちと同じくらい仲良くしてるからね。それに、一度興味持っちゃったら止まらないでしょ」
「俺はひびきの意思を尊重するよ」
ひびきも感覚が麻痺してきたのか、大概心が広いが、独り占めしたいという気持ちはある。
それとは別に他の人にも弘世がモテているという感覚は、ひびきの嫉妬心を煽っていたため、より弘世を求めてしまう気持ちがあったのだ。
「でも、私のことはいっぱい愛してね」
「それは、ずっと変わらないよ……」
ひびきの部屋の中、他に誰もいない。
自然と顔が近づくと、二人はキスを交わした。
◇ ◇ ◇
一方の麻未にもえっちなことが気になるきっかけがあった。
「――二人は、男の人としたことって……ある?」
麻未の髪がボンバーヘッドの時から仲良くしてくれていた二人の友人と麻未の部屋で遊んでいた時のことだ。
麻未も弘世たちと一緒にいれば、それなりに下ネタも聞く。
徐々に興味は出てきたが、直接聞くことは恥ずかしくてできなかった。
しかし、クラスメイトの二人は別。
会話が慣れてきたこともあり、こうして気になっていたことも口に出せるようになっていた。
「あ、麻未ちゃん!? それって……」
「……えっちなことって意味?」
「そ……そう……」
ぼっと顔が赤くなった二人の友達は、恐る恐る確認。
麻未は顔を伏せながらもそれを肯定した。
「美織《みおり》ちゃんは、ある?」
「わっ、私は……ええと……乙《おと》ちゃんはどうなのさっ!?」
「私は…………ある」
「あばぁっ!?」
麻未も可愛いが、その友達の二人も十分に可愛いと言われている子たちだった。
美織はしっかり者で、委員長ではないが委員長タイプ。入学当初からどこか放っておけない麻未のことを気にかけていた子。
もう一人の乙は美織とは中学からの友達。可愛いもの好きで美織が麻未と話しているところから、仲良くなった。
「あの、元カレさんと?」
「うん。すぐに別れちゃったけど……少しだけね」
「どう、だった? 何をしたの?」
「ちょっと麻未ちゃんツッコミすぎーっ」
「ご、ごめっ」
麻未は興味津々な様子で乙に迫る。
「ええと……気持ち、よかったよ? ……って、何言わせるのよ〜っ!」
「あわわわっ」
「あばばばっ」
真っ赤になった顔を両手で抑えた乙。
それを聞いた二人もさらに顔が真っ赤になった。
「それで、どこまでシたの?」
「そんなところまで言えない〜っ!」
美織が聞くも、乙は全部は話さなかった。
この三人はどちらかと言えば、真面目な方。だからいつも遊んでいても、こうしたデリケートな話はほとんどしていなかった。
「てか、麻未ちゃんが聞くってことは、そういうことに興味あるってことだもんね」
「気になる人、いるんだ?」
「あば…………っ」
こうして麻未は全て話さないまでも、初めて二人とえっちな話をすることになったのだった。
◇ ◇ ◇
「用意、できました……っ」
用意されていたシャワー室で、シャワーを浴びてきた麻未。
エコアが用意したらしいバスローブのようなものを羽織っており、中は下着しか身に着けていないようだった。
普段は見ない麻未の姿に弘世はごくりと息を呑んだ。
「じゃ、次は私たちだね」
「うん」
今度は弘世とひびきが一緒になってシャワーを浴び、そしてバスローブを着て出てきた。
その間、麻未は一人でベッドに腰掛けており、明らかに緊張している様子だった。
「麻未ちゃん、そっちに寝てもらってもいい?」
「わ、わかりました……」
弘世の誘導で、三つ並べられた枕のうち、中央の枕に頭を乗せて仰向けに寝た。
その麻未の両サイドに弘世とひびきが収まった。
「緊張してるよね?」
「して、ます…………」
ここまできたら、もう意思の確認は必要ない。
ただ、心配する言葉は常にかけておくべきだ。
麻未は今までのどの相手よりも、性格的に緊張しているとわかる。
「スキル、使ってください……」
「わかった。じゃあ、いくよ。――スキル『肌質改善』」
麻未に『髪質改善』以外のスキルを使うのは、これが初めてだった。
弘世の手に白く淡い光が宿ると、軽く麻未の顔に触れた。
「ん……」
頬に触れても反動を受けた人はいない。
同じく麻未も弘世の手のひらの温かさを感じていただけ。
「続けてください……それと――」
「バスローブ、脱がすからね?」
「あばっ……お願いします」
ひびきが麻未の言葉を引き取ってそう言った。
そして、ひびきがバスローブの帯をほどくと、麻未の下着姿が露出された。
麻未の銀髪に映える白の下着。花柄のレースがあしらわれていてとても可愛いデザインだった。
「あ……ば……っ」
恥ずかしいのか、顔と耳が赤くなっていた。
そうして弘世が麻未の耳に手を当てると、変化が起こる。
「あうっ!?」
ビクッと反応し、首を引っ込めるように身震いした。
弘世とひびきはアイコンタクト。麻未が拒否していない様子を見て、同時に耳や首筋に舌を這わせた。
「あばっ……あばっ……ううううっ」
くねくねと腰を動かし、ぎゅっと枕を掴む。
そんな麻未はこれまで、妹としか見ていなかった存在だ。
外国のお人形さんのように小さくて可愛い麻未は、いつも弘世に頭をなでなでされており、触れられることには慣れていた。
ただ、今日は頭以外のところに触れられ、そして明らかにえっちなことをされている。麻未の恥ずかしさは頂点に達していた。
「脱がすけど、大丈夫?」
「だい、じょうぶです……全部、任せ、ます……」
麻未のブラに手をかけると背中のホックを外す。そして同時にパンツも――。
生まれたての姿になった麻未。
体が小さいが、胸はCカップほど。思いの外しっかりと実っていた。
麻未を脱がせると弘世とひびきもバスローブを脱ぎ、そして――
「きて、ください……」
麻未は綺麗なターコイズブルーの瞳をうるうるさせながら弘世を見つめ、大きく手を広げた。
それに応え、弘世は麻未に顔を近づけた。
「ん…………」
軽くキスをすると、麻未はトロンとした表情になった。
「もっと……もっと、ください……っ」
「はは……麻未ちゃん、意外と欲しがりさんだね」
「弘世、満足するまでしてあげなさい」
「はいはい」
再び求める麻未とキスを交わすと、その間にひびきは彼女の胸の膨らみに顔を近づけた。
同時に弘世のスキルを発動した手は、ひびきが触れていない方の胸へ。
ゆっくりと突起に引っかかるようにして指を動かすと、反動の影響が大きく出ることになった。
「あっ、あっ……あうっ……うぅっ……ぎもぢっ……あ゙あっ……それ、しゅきっ……んゔっ♡」
唸るような嬌声が異界のベッドルームに響き渡り、肌を濡らしていく。
麻未の肌は外国の血が入っているからか、小春や霧乃のように白く、雪のようだった。そのさらさらの雪が水気をまとい、次第に湿っていき……。
そうして麻未はこの日はじめてを経験し、その身を溶かしていくのだった。
◇ ◇ ◇
「――興味深い」
弘世たち三人が絡み合う様子を一人『マスタールーム』のホログラムモニターから見ていた人物がいた。
金髪ロングの髪に特徴的な長い耳を持った人物――エコアだった。
じっとモニターを見つめながら、一部始終を目撃していた。
実は弘世をマスター登録した時にも、色々な記憶が流れこんできていたのだが、こうして生で見るのは初めてだった。
「人間の生殖行為は機械的にやるものではないことはわかっていましたが……ここまでとは……」
エコアは立ったままメイド服のスカートをめくり、パンツの中に自分の手を突っ込んでいた。
「こう、でしょうか……」
そうして指先で下半身を撫でていき、見よう見まねで自身を慰めていった。
「んっ……これがっ…………切なくなる、というものなのでしょうか……」
無表情のエコアの瞳が揺れ、ほんのりと頬が紅潮していた。
そしてエコアは考える。
今までは欲望という感情はなかった。ただ、マスターの命令をこなすだけの存在。
しかし今は、人間の感情に触れたことで、少しずつその欲望が開花しつつあった。
だから――
「いつか、私もマスターに…………」
エコアはモニターから目を離さず、三人の行為を覗きながら、戻って来るまで自慰行為にふけるのだった。