完全解呪のプリースト〜状態異常完治スキルで呪われた美少女を救うたび、俺への依存度がカンストしていく件〜【7/24第2巻発売】 作:pelca
しばらく馬車を進めたが、結局その日のうちに次の村には辿り着けなかった。
仕方なく平原の一角に野営地を決める。見渡す限りの草原ではあるが、土の地面も混じっているので焚き火を組むには十分だ。
リシアの火魔法で火を起こし、鍋を据えてイリスの水魔法で水を張り、持参していた食材を次々と投入していく。今日のメインはまだ手をつけていなかった鶏肉――魔物の肉だ。その強靭な肉質のせいか保存性が高く、草や紙に包んで空気に触れさせなければ長持ちする。
「なあシュウ、ポワンの村じゃ食材を仕入れてなかったろ? 今、鍋に入れてるのは何なんだ?」
俺が手際よく作業を進めていると、皆がじっと興味深そうに見守っていた。
グレンが代表して問いかけてくる。
「ああ、ブラックコカトリスの肉に、マンドラゴラの根、ハイビスイーターの葉っぱ。それにレタスと玉ねぎと、キノコ類だな」
「………………シュウ、俺の耳が間違ってなきゃ、魔物っぽい名前が混ざってた気がするんだが」
「ああ、そういや忘れてた。外の連中って魔物を食わねえんだったな。ハハハッ」
「ちょーーっと待ちなさい! 魔物ですって!? 食べられるの!? お腹壊さないの!? なに笑ってんのよアンタ!」
俺が説明した途端、空気が凍りついた。全員が鍋と俺の顔を交互に見て、グレンが恐る恐る聞き返す。その後にリシアの絶叫だ。
「皆様、ご安心ください。シュウ様の料理の腕は確かです。魔物であっても、信じられないほど美味しく調理してくださいますから」
「あれ、イリス……もしかして今まで俺の料理が上手いから魔物も食えると思ってたのか?」
「……え、違うのですか?」
「いやいや! 魔物は普通に食えるんだよ! ババアや俺じゃなくても誰だって調理できる! まあ食わず嫌いせずに待ってろって。すぐにいい匂いが漂ってくるから!」
まさか今の今までイリスが勘違いしていたとは。魔物はちゃんと食用になるんだって。ポワンの中華屋の料理だってうまかったけど、こっちだってある程度うまい。
「だ、大丈夫なんだろうな……?」
「毒とか入ってないですよね……」
「………………」
ガロが眉をひそめ、エリナは不安そうに身構え、メディナは小さく震えている。
「というかブラックコカトリスって何だ? 聞いたこともない魔物だぞ」
「ああ、<石化>スキルを持ったデカい鳥だ」
「……はぁ!? <石化>だと!? そんなの、高位の呪術師レベルに危険な魔物じゃないか!」
「でも、今は肉になってここにある。つまり倒せるってことだ! なっはっは!」
「……ほんっと、コイツといると驚かされっぱなしね」
リシアは半ば呆れ顔で溜息をつく。ブラックコカトリスは俺の<完全解呪・反転>があったから倒せただけで、実際どれほどの脅威かはよくわからない。でもジジイが昔食ったことがあるらしいし、それなりに倒せる相手なんだろう。
やがて鍋からはグツグツと音が立ち、香ばしい匂いが辺りに広がっていった。
「…………いい匂いがするな」
「あれ……ほんとに美味しそう」
「匂いは良い……匂いは、ね……」
「うむ、食欲をそそる」
「ゴクリ」
「お前らなぁ、そろそろ信じろよ!」
ため息をつきつつ、それぞれの器によそい分ける。全員分が行き渡ったところで食事開始――のはずだが、誰一人手をつけようとしない。
「…………リシア、先に食えよ」
「グレンこそ先に食べなさいよ!」
「……た、食べましゅっ!」
押し問答の末、最初に勇気を出したのはメディナだった。
恐る恐る口に運んだその瞬間――
「…………おい、しい……っ!」
瞳を輝かせ、感動したように呟く。その言葉に背中を押されるように、『銀の刃』の面々も互いに顔を見合わせ、ほぼ同時にスプーンを口に運んだ。
「んっ……」
「これは――」
「いける……」
「……かも!」
次の瞬間には、彼らは無我夢中で鍋をかき込んでいた。
その姿だけで味の感想は十分伝わる。
「ふふふ、だから申し上げたでしょう」
イリスも微笑みながら、丁寧な所作で鍋を口に運ぶ。
「ああ、ちなみにマンドラゴラを食うと、しばらく声がギャーギャーするから気をつけろよ」
「ごほっ、ごほっ……おいシュウ! 食べる前に言え!」
「バカなのアンタ!?」
「はははは! 嘘に決まってんだろ!」
「よかった……」
「アンタねぇぇぇぇ!!」
グレンとリシアがほとんど器を投げそうな勢いで怒鳴る。だが、この程度の冗談ならギリギリ笑って済む……はずだ。
◇◇◇
今回は人数も多いため、見張りは二人ずつの交代で行うことになった。
シュウ様とガロ様、グレン様とリシア様、そして私とエリナ様。
最年少のメディナ様は、ずっと馬車の中で眠っている。
私が神官であるエリナ様と話したいと希望し、この順番となった。
何事もなく交代は進み、最後は私たちの番。
焚き火の前でエリナ様と並び、薪の爆ぜる音だけが夜気に溶けていく。
「――エリナ様。しばらくこちらをお任せしてもよろしいでしょうか?」
「どうかなされたのですか?」
「結界魔法もかけていますし、しばらくは大丈夫でしょう。私は少々馬車の中に用事がありますので」
「そうですか、何かあれば、すぐに皆を起こせるので、問題はないと思います。元々野営は一人の予定でしたからね」
「ありがとうございます。では――」
言葉を交わすと、私は静かに立ち上がり馬車へと歩く。
後方に回り込むと杖に魔力を込め、そっと呟いた。
「――<ウインドカーテン>」
風の膜が張られ、周囲の音が外へ漏れぬよう結界が展開される。
幕を押し開き、中に足を踏み入れると――シュウ様とメディナ様が仲睦まじく眠っていた。
「…………」
もう、我慢ができません。
近くに誰がいようがもう関係ありません。
シュウ様。こんなにも魅力的な私が隣で眠っていたのですよ?
そしてどれだけあなたに体を狂わされたことか……もちろん治療の一環だったとしても、今でも変わらずにあの時の熱は残っているのです。
私は音を立てぬように聖衣を解き、白い布の下に隠していた熱をさらけ出した。
胸の奥に残るのは、あの夜の余韻。治療の一環だったはずなのに、私の心は確かに乱され、未だに灼けるような熱を抱えたまま。
「んっ……」
寝息を立てるシュウ様に、私はそっと顔を近づけて、触れるだけの口づけをした。
――けれど、その一瞬で全身が震えた。
以前から思っていた。
既に何度かしているシュウ様への夜這い。私の体を触らせているのに、なぜかシュウ様は全く起きる気配がしない。
だから少しは安心している。
今のシュウ様は修道服を脱ぎ、中に着ている薄い肌着姿。
やろうと思えば簡単に脱がせる。
「…………脱がせますよ」
ささやき声で言いながら、私はシュウ様のズボンを脱がした。
そこにはもう白い布一枚のみ。私はゴクリを息を呑んだ。
「はぁ、はぁ……これがあの……」
言葉にならない吐息が漏れる。
昨夜、教会で目にした光景が脳裏に焼き付いて離れない。
幾人もの女性と絡み合う彼の姿。隣にいたメディナ様さえ、その腕に抱かれていた。
私も求められたい。思い切り抱きしめられて、激しくされたい。
ハラマリア様……これは聖女候補として合っているでしょうか。
でも、シュウ様を見れば、ハラマリア様だって同じ思いをされるでしょう。
ですから、許してくださるはず――。
布に手をかけた私は、はじめてシュウ様の御神棒《おちんぽ》をこの目で直接見ることができた。
「はぁ、はぁ、はぁっ……はぁ、はぁ、はぁっ……♡」
もう抑えようがない――。
こんなものを目の当たりにしてしまったら、自分を制御することなどできるはずもなかった。
ああ、私はなんて罪深い人間になってしまったのだろう。
けれど、彼はまるで女神様のような存在……ああ、シュウ様、シュウ様――
私はそっと右手を伸ばし、ついにシュウ様の下半身に指先を這わせた。
これが、シュウ様の神棒……。
確か、適切に刺激を与えれば、さらに大きくなるはず――。
私は持てる性知識を駆使し、丁寧に手で包み込みながら、少しずつ刺激を与えていく。
下から上へ、ほのかに温かい皮膚を、痛くならないように適度に伸ばすように――。
すると次第に反応が返ってきた。
少しずつ膨らみ、硬さを増していくのを、手の感触で確かに感じる。
しばらく続けると、みるみるうちに膨張し、昨日見たあの勃起状態と同じ姿になった。
ああ……私の手で、シュウ様のものがこれほどまでに逞しくなるなんて。
先端から透明な液がじんわりとこぼれ落ちているのが目に入る。
ゴクリ……。
私は息を飲み、今までにないほど大きく口を開け、自然とシュウ様の男根を口へと迎え入れた。
「んっ、ぐっ……んぐっ、んぐっ……」
当初よりも熱を帯び、力強くそそり立つその姿。
口に含むだけで伝わる、シュウ様の逞しさに、頭が沸騰しそうなくらい自分の体も熱を帯びる。
はじめてなのに、自然と愛おしさを感じながら舌でなぞる男根。
不思議な味わいが口内に広がるが、嫌なものではない。むしろ、心地よくて好きだと思う。
シュウ様に喜んでほしい――。
女神のごとき彼に、心から快楽を感じてほしい――。
だから私は必死に、頭を上下させ、唾液を絡ませた口の中で神棒に刺激を与え続けた。
何度も、何度も――めげずに繰り返すうち、寝ているシュウ様の体に変化が訪れた。
「んっ……あっ……」
声が漏れた。
私の与えた刺激が伝わったのか、まだ眠っているはずのシュウ様の顔に、切なげな表情が浮かぶ。
ああ……シュウ様。愛おしい……。その表情を見せられれば、もう胸がいっぱいになる。
手を添え、口と連動させながら神棒を動かし、快楽の波へと導く。
すると、これまでにない反応が返ってきた。
一層硬く張り、内側から何かが湧き上がるかのような熱。
先端からこぼれた精液を舐め取りつつ、絶対に離さないという思いで、私はじゅぽじゅぽといやらしく絡め続けた――。
「――んっ、くっ………………ぐぅ……ん、んっ…………ん、んぅ……っ」
神棒から放たれた神の雫。
昨日、あれほど女性たちに出していたにもかかわらず、大量で熱い白濁液が私の喉奥を満たす。
私はすべてを受け止め、喉を伝わせ、一滴もこぼすことなく飲み込んでいった。
「す、すごい……これが……シュウ様の……♡」
今の私は、きっと恍惚そのものの表情を浮かべているだろう。
興奮は止まらず、下半身はもう、自分でも制御できないほど昂っていた。
「イ、イリス…………?」
「ああ、目を覚ましたのですね、シュウ様」
わかっていた。
シュウ様が射精した瞬間に、彼は目を覚ましていたことを。
目を見開き、何が起きているのか理解するまでに、ほんの少し時間が必要だったのだろう。
「すみません。もう、我慢ができなくて…………私、昨日の教会での出来事、一部始終を知っています。……であれば、私も同じように愛してほしいのです。思い切り、強く、あなた様の熱いモノを私の中へ一心不乱となって注いでほしいのです」
「お前……服脱いで、俺のを……」
「呪いを解かれてから、ずっとおかしいのです。あの時の治療、全て覚えています。シュウ様が私の胸を可愛がり、これでもかと愛してくれたこと。今私はシュウ様を求めてしょうがないのです。ですから、御慈悲を……御慈悲をくださいませんか……?」
それは、もはや懇願だった。
あれほど無防備に眠っていたのにもかかわらず、シュウ様はこれまで一度も私に手を出したことはない。
だから彼がどのような返事をくれるのか心配だった。
やがて、シュウ様がゆっくりと体を起こした。
「――後悔、しないか?」
「っ……もちろんです!」
「じゃあ、イリス。お前の全てを見せてくれ――」
私の願いが、ついに叶った瞬間だった。
シュウ様は私の身に纏っていた最後の二枚の布に目をやり、そっと外すように告げる。
私はゆっくりと上下の下着を脱ぎ捨て、馬車の窓から差し込む月明かりに裸体をさらした。
柔らかな光が、私の全身を淡く照らす――。
「……お前、体が変態すぎんだよ」
「なっ、シュウ様……そのようなこと……」
「毎回目のやり場に困るんだ……胸でけーし、良い匂いするし、正直、お前が隣で寝てると、コイツがイライラしてしょうがねえ……」
「そ、それって……私に興奮してくれていた、ということでしょうか?」
「当たり前だろ……」
「シュウさまぁ……っ!」
シュウ様は、少し恥ずかしそうに言った。
――嬉しい。言葉にして伝えられると、ここまで胸が高鳴るとは思わなかった。
ということは、隣で一緒に寝ていたあの時も、シュウ様は私に興奮してくれていたのだ。
そして、襲いたい衝動を必死に抑えていたということになる。
「では、もう言葉は必要ありませんね……」
「お前が望むなら……って、見張りはどうした?」
「エリナ様にお任せしました。消音結界を張りましたし、しばらくは大丈夫でしょう」
「そんな結界もあるのか……なら、もう我慢はしねえ――」
「あんっ!?」
シュウ様は私の体をそっと掴むと、そのまま自分の脱いだ肌着の上に押し倒した。
勢いそのままに、私の胸にしゃぶりつき、あの時の熱情を思い出させるかのように、必死に吸い付く。
「あぁっ、これですっ♡ シュウ様っ、これがほしかったのです……♡ もっと強く、もっと乱暴に……私の体はすべて、あなた様のものです……っ」
「クソっ、クソっ……なんでこんなにうまいんだ……体がえっちすぎんだよ……っ」
言葉を漏らしながら、一心不乱に薄桃色の乳首を口に含み、舌で絡め取り、唾液をじわりと染み込ませていく。
数多くの女性と身体を重ねてきたせいか、シュウ様の愛撫は巧みで、心地よさが全身に響いた。
私はもはや自分を制御できず、下半身からは抑えきれないほどの愛液が溢れ出していた。
「あああぅっ!?」
シュウ様の指が、私の膣の入口に触れ、ゆっくりと撫で回していく。
胸を吸われながら同時に責められることで、快感が重なり合い、身体の奥まで痺れるように響いた。
「あっ……恥ずかしい、です……っ」
「お前にも、そんな感情があるんだな……」
「はじめて、ですから……」
シュウ様は両手で私の股ぐらを大きく広げた。
誰にも見せたことのない肉襞の裏側までじっと見られているようで、突然、恥ずかしさで顔が熱くなる。
「イリス……綺麗だぞ……」
「はぅぅ……」
愛の言葉をささやきながら、シュウ様の舌が私の膣口を容赦なく蹂躙した。
指を挿れた瞬間には、荒々しい舌使いと重なり合う快感に、私はすでに限界に達していた。
「あ゙あああああああっ!?」
気づけば、下半身から思わず煌めく聖水を勢いよく放出してしまっていた。
「イリス……」
「…………お願い、します……」
シュウ様の神棒が、私の膣口にそっと押し当てられる。
それだけで、クリトリスが刺激され、思わずビクッと震えて反応してしまった。
「行くぞ……」
「んっ、んうううううう…………っ」
硬く大きく、逞しい神棒が、私の
「な、なんだこれ……奥に……これ以上奥に……」
「シュウ様っ! そのままっ、そのままお願いします……! もっと、もっと強く押し付けてください……! シュウ様なら、できるはずです……あなた様なら、必ず、必ず…………!」
彼の亀頭が、ぱっくりと私の膣内に挿入されたその瞬間だった。
しかし何かに阻まれ、それ以上は奥へと進まなかったのだ。
シュウ様は私の言葉を信じてくれたのか、ぐっと神棒を押し当てて、ついに——
「ぬ、ううううううううううぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「ん、ぐうううううううううぅぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜っ、あ゙ぁっ♡」
次の瞬間、ずぷりとシュウ様の神棒が私の奥深くまで貫き、子宮口へと届いた。
「はぁ、はぁ、はぁ…………あれ、血が……出ない……?」
処女喪失。
普通の女性であれば、破瓜の瞬間には血が出るものだ。
しかし、私は違った。――生まれつき、そうなる運命ではなかったのだ。
「私の言葉を信じてくれて、ありがとうございます……っ」
「おま……なんで、涙を…………」
「シュウ様なら、必ずできると思っておりました……私、生まれてきてよかったと、今はじめて感じました。シュウ様に出会えて幸せだと、本気で思っております」
感動に胸が震えている。
今の私の心境を言葉で表すなら、まさにそんな状態だろう。
「こんな状況ですが、話さなければいけないことがあります。繋がったままお聞きください」
私はシュウ様の神棒の熱を感じながら、聖女としての秘密を口にする決意をした。
「聖女……聖女候補となる人間は、生まれた時から特別な体を持った存在です。それは、女神様の加護、<鑑定>スキル持ちに加えて……処女膜の代わりに、特別な人以外、絶対に破れない聖膜があるのです」
「それってどういう……」
「常人とは一線を画した聖なる力を得るための代償なのでしょう。性行為をさせず、快楽へ傾倒しないよう、そのような体に……ですから私には処女膜がなく、血が出ないのです」
「ふむ……」
突然の話にもかかわらず、シュウ様は静かに耳を傾けてくれた。
その優しさに背中を押されるように、私はもうひとつの秘密を打ち明ける決意をした。
「そしてもう一つ、聖膜を破っても、子をなせないという代償も存在します。――どこかで覚えがありませんか?」
「ん……どこかで? どこだ……………あっ、まさか――」
「はい、そうです」
「ジジイとババアには、子供が、いなかった…………」
オウジ様とミゼット様――。
お二人は、他の誰とも違う、まさしく特別な存在だった。
だからこそ、運命に導かれるように夫婦となれたのだろう。
ただ、それほど強く結ばれたお二人であっても、子宝には恵まれることはなかった。
「剣聖様です……しっかりと聖膜は破れたのでしょう。しかし、あれほどの力を持っていても、子供は作れなかった……それが聖女たる運命なのです」
「そうか……」
「――ですが、遠い昔、数百年前の話になりますが、過去に一度だけ、子をなせたという記録が古い文献にありました。ですから、できないことはないのですが……」
「いつか、子を産めたら……お前としては、幸せ、ということか……」
「はい…………っ」
すべてを語り終えたその瞬間、シュウ様の身体に明らかな変化が走った。
膣内にある熱が、ぐっと張りつめるように膨れあがり――私は思わず息を呑んだ。
「あっ……膣内で、大きく……っ」
「そうか、ああそうか……なら――――俺がその運命、すべてぶち破ってやる」
「シュウ様……っ」
身を横たえた私の両手を重ね、その上にそっと唇が触れる。
はじめは優しく、やがて熱を帯び、ついには乱れるほど激しく。
次の瞬間、彼の奥底に眠っていた獣が目を覚ましたかのように――腰の衝撃が容赦なく打ち込まれてきた。
「あ゙ぁぁぁぁんっ!?」
処女膜がもとよりないことが理由か、痛みはまるでなかった。
これまで幾度となく自らを慰めてきたことも、その理由のひとつなのだろう。
だからこそ、私は最初から――快楽に身を委ねてしまっていた。
「っ! イリスっ……俺が、お前を……いつか……孕ませてやる……っ!!」
「ああんっ!? シュウ様っ、シュウ様っ♡」
「産ませてくださいと言ってるようなドエロイ体のくせに、子供を産めないだと!? そんなわけあるかぁっ!!」
天へ届かんばかりの勢いで、私の奥を突き上げるシュウ様の熱。
聖女の秘密を知ったゆえか、先のことなど顧みず、ただ私を自らのものにしようとする荒々しさがあった。
その激しさが、どうしようもなく嬉しく、甘美で、私のすべてをかき乱していく――。
「
ぐいと押し広げられる秘奥。
聖膜を破られたばかりのきつく絞るような襞が、シュウ様の熱を逃すまいと絡みつく。
やがて、シュウ様の表情が苦悶にも似た色に歪むのを見て――この先に訪れるものを、私は悟った。
「
「孕めっ! 孕んじまえイリスっ!! 俺の子種を全部受け取って……っ!!」
「くるっ、くるっ♡ 熱くてドロドロで、濃厚でねっとりとした、シュウ様の子種がぁっ!!」
シュウ様は私を抱きしめるように力強く掴み、私は彼を逃さぬよう足を絡めて深く押さえ込む。
互いの想いが重なり合ったその瞬間、シュウ様は熱を子宮の奥へと押し当て――私と共に、激しい絶頂へと駆け抜けた。
「ん゙ん゙ん゙ぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜っ!!♡」
ドロッドロの熱い精液が、体を駆け上がるように奥へ奥へと注ぎ込まれた。
私の子宮が彼の精液でいっぱいになり、私の心が満たされていく。
「お゙お゙っ、お゙っ……お゙っ…………」
いやらしい声を馬車の天井へと響かせ、身を小刻みに震わせたのち、やがて力が抜けてぐったりと身を横たえた。
「はぁ、はぁ、はぁ…………気持ち良すぎておかしくなりそうだったぜ……」
「シュウ……さま…………」
「イリス…………まだ、できるか?」
「さすがはシュウ様…………はい♡」
やがて、シュウ様は私の髪を撫で、優しく宥めるように微笑んだ。
しかし、その証はなお鎮まることなく、誇らしげに存在を主張していた。
――ちょうどその時である。
「あっ、あわわわわ…………」
あれほど声を洩らし、響かせてしまったのだ。目を覚ますのも当然だろう。
振り返れば、メディナ様が驚きに目を見開き、こちらを凝視していた。
「ちょうどいいところに起きたな。メディナ、ちょっと手伝え」
「は……はいぃ……っ!」
何を手伝うのか告げられていなかったにもかかわらず、メディナ様は静かにシュウ様の指示に従った。
――それが後に、私を快楽へ導くための手助けであると知ることになる。
やがて、シュウ様は私を四つん這いにさせ、後ろへと向かせる。
腰を支えるその手の強さに、抗えない安心感と熱が同時に広がっていく。
そして次の契りがはじまり、互いの鼓動を重ねながら、深く深く愛を刻み続けていったのだった――。
◇◇◇
「イリスさん……遅いですね」
焚き火の前に残った私は、小さく呟いた。
本来なら一人でも問題はない。けれど、あのイリスさんが持ち場を外すのは不自然だった。
夜は静寂に包まれ、虫の声だけが響く。
魔物や野盗に襲われる危険性もあるけど、なぜか今はそんな気がしない。
シュウさんとイリスさんがいるからだろうか。
彼らと一緒にいるだけで、誰が相手でも安心できる、そういった感情になってしまう。
今でも鮮明に覚えているゴブリンクイーンとの戦い、そしてグレンとの勝負。
シュウさんの実力は常軌を逸している。
レベルはいくつなのだろう。
先ほど聞いたイリスさんのレベルは、十九だと聞いた。
聖女候補として旅に出たのは最近らしい、だとすると、とんでもない成長速度だ。
しかも使える魔法の幅が桁違い……。
やはり聖女候補は普通の人とは全く違う存在のようですね。
だとするなら、シュウさんのレベルはいったいいくつなのでしょう。
イリスさんにこっそり聞いてみようと思いましたが、シュウさんの許可がないと勝手に話せないとのことでした。
……今のグレンのレベルは二十九。
私たち『銀の刃』は全員が三十レベルに近い高ランクの冒険者。
そのグレンが刃が立たない相手……シュウさんは単純にそれ以上のレベルということになりますが――
「ん…………馬車が揺れて……」
シュウさんやイリスさんのことを考えて、馬車の方に視線を送ったところ、なぜか馬車が上下にゆさゆさと揺れていた。
でも、中にはシュウさんやメディナちゃん、そしてイリスさんがいる……どう考えても問題が起こるわけがない。
とすれば、眠れなくて、簡単なゲームをしているとか、メディナちゃんにこれからのことを話しているのだろうか。
「でも、あんなに揺れるでしょうか……」
やはりおかしい。
だから私は気になって馬車の方へとゆっくりと向かった。
「っ……消音結界?」
触れるとわかった風魔法の消音結界。
これは範囲内の音を外に漏らさない風魔法。
基本的に触れても痛くはなく、消える結界でもないが、素通りすると中の音が聞こえる仕様だ。
私を意を決して結界の内側へと足を踏み入れた。
「――あんっ、あんっ! シュウ様っ♡ もっと強く! もっと強くっ♡ くださいっ……シュウ様の全てを私にぶつけてくださいっ♡」
結界の内側に入った瞬間だった。
イリスさんと思われる大きな声が私の耳に響いた。
「イリス……お前、こんなに俺のことを求めてたのか……っ! この変態……変態聖女候補めっ!」
「あぁんっ♡ シュウさまぁっ、シュウさまぁっ♡ 大好きですぅ〜〜っ♡」
甘く、切なく、どうしようもなく求め合う声。
胸が高鳴り、足がすくむ。だが視線は自然と幕の隙間へと導かれていく。
「――――っ」
わかっていた。
声だけでわかっていた。
でも、本当に……ああ、これは……っ。
そこにあったのは、確かに寄り添い、互いを求める影。
イリスさんが熱に浮かされるように身を寄せ、シュウさんがそのすべてを受け止めていた。
さらに傍らで、メディナちゃんまでもが、巻き込まれているように見えて――
でも、目が離せない……。
「はぁ、はぁ……はぁ、はぁ…………っ」
心臓の鼓動ばかりが大きく響き、視線は釘付けになったまま。
私はしばらくその場から動くことができず、中の光景にずっと目を奪われていた。