※この作品はR-18です。

完全解呪のプリースト〜状態異常完治スキルで呪われた美少女を救うたび、俺への依存度がカンストしていく件〜【7/24第2巻発売】   作:pelca

34 / 115
第三章
第32話 花売りのローラ ※


 ――これは、一人のとある女性の物語である。

 

 冒険都市ハレスの外れ。

 そこそこの裕福さを漂わせる屋敷の一室に、若い男女が仲睦まじく向かい合っていた。

 

「オスマン、今日もお仕事……頑張ってね」

「ああ、行ってくるよ、ローラ」

 

 二人はまだ夫婦ではない。だが、互いに結婚を視野に入れた関係――つまり恋人同士であった。

 

 出会いから一年。

 若き商人オスマンは今まさに働き盛りで、新しい店舗を立ち上げようとしていた。

 一方のローラは花屋で働く看板娘。新店舗祝いの花を届けに訪れた際、彼女の清楚な姿にオスマンは心を奪われ、必死のアプローチの末、交際に至ったのだ。

 

 逢瀬を重ねるうちに絆は深まり、二人は互いをかけがえのない存在として愛し合った。

 夜を共にすれば、心も体も溶け合うように馴染んでいった。

 

 ――だが、ローラには決して口にできない秘密があった。

 

『金を持って来いッ! さっさと寄越せ、この阿呆娘!』

『お父さん、やめて! そのお金は……お酒や賭け事に使うものじゃないの!』

 

 それは父親の存在だった。

 唯一の肉親であり、幼い頃からただ一人、自分を育ててくれた父。

 かつては真面目に働き、父娘二人で慎ましくも幸せに暮らしていた。

 

 だが――水園都市ラグアのカジノでの大敗がすべてを狂わせた。

 莫大な借金を抱え、酒に溺れ、やがて仕事にも遅刻や失敗を重ね、最後には職を追われてしまったのだ。

 

 父はギャンブルに取り憑かれた。借金を返しても返しても、どこかでさらに借り、増やしてくる。

 花屋の給金だけでは到底追いつけず、借金は積み重なり、雪だるま式に膨れ上がっていった。

 

(このままでは……あの人に、オスマンに迷惑をかけてしまう……)

 

 恋人の家に一人残されたローラは、震える拳を握りしめながら呟いた。

 

 借金を抱えたままでは、結婚など夢物語にすぎない。

 オスマンに打ち明ければ助けてくれるかもしれない――だが、愛する彼を巻き込むことだけはしたくなかった。

 

「…………私は、どうすればいいの……っ」

 

 

 ◇◇◇

 

 

 ある日の夕暮れ。

 花屋を閉め、薄暗い路地を歩いていた時、不意に背後から声がかかった。

 

「――お嬢さん。いや……奥様とお呼びすべきか」

 

 振り返れば、黒いフードを深くかぶった男がそこに立っていた。

 顔も年齢も窺えず、不気味な存在感だけが漂う。

 

「私は奥様じゃ……」

「いずれ、そうなる方でしょう?」

「あなた……誰なの?」

 

 じわりと距離を詰めるその男に、ローラは思わず後ずさった。

 

「借金に困っているとか」

「っ……なぜ、それを」

 

 男は答えず、淡々と告げる。

 

「情報は流れるものです。私が掴んだのは、あなたではなく――あなたの父君の借金の方ですが」

「父の……」

「結婚したいのなら、借金をなくせばいい。ただそれだけの話です」

 

 怪しい。あまりに怪しい。

 だが、ローラはその場を離れられなかった。藁にもすがる思いで、男の言葉に耳を傾けてしまったのだ。

 

「詳しくは、この先で」

「……怪しいと思ったら、すぐ帰りますから」

 

 不安を胸に抱えながら、ローラは数歩離れてその背を追った。

 

 

 気づけば、長年暮らしたはずの街の中で、見覚えのない迷宮のような路地を進んでいた。

 地下へと続く階段を下り、たどり着いた先――重厚な扉を叩くと、中から低い声が返る。

 

「入りなさい」

 

 そこは高級な調度品が並ぶ応接室だった。

 長テーブルを挟み、黒い法衣に紫のズッケット、白いストラを首からかけた人物がソファに座していた。

 

「ブルドグ、大司教様……!?」

 

 エインフィリア王国でも名を轟かせる、ミシア教会高位の聖職者。

 畏れ多さに声が裏返り、ローラは思わずひざを折った。

 

 ――ジャラ。

 

 やがて机の上に置かれたのは――膨れあがる布袋。

 口から溢れ落ちた金貨が、燭台の灯りを反射して煌めいた。

 

「困っているのでしょう?」

「こ、これは…………」

「必要ないのかね」

「そ、そういうことでは……」

「――ふむ。困っている人がいると聞き、善意で渡そうと思いましたが、私の勘違いだったようですね。――帰してさしあげなさい」

「まっ、待ってくださいっ!!」

 

 ローラが頑なに受け取らないので、ブルドグは手を振って退出を促そうとした。しかしローラは、条件反射のように立ち上がり、それを必死に止めた。

 

「どうしました?」

「…………このお金を受け取るには……何か、対価が必要……なんですよね?」

「ふむ……話のわかる娘のようですね」

 

 わかっていた。心の底では最初から。

 タダでもらえるはずがない、と。

 

「なに、簡単な話です……着いてきなさい」

 

 ブルドグは悠然と立ち上がり、奥の部屋へと通じるもう一つの扉を開いた。

 そこは、なぜか中央に大きなベッドがある部屋で、まるで寝室のようなになっていた。

 

「……それで、対価というのは……?」

「ベッドの上を見なさい。……着るのです」

「…………え?」

 

 ローラは一瞬、自分の耳を疑った。

 そしてベッドの上を見て、凍りついた。

 

 そこにあったのは、布というよりもはや紐と呼ぶべき下着。

 羞恥心をかき立てるためだけに作られたような代物だった。

 

 ローラは悟ってしまった。自分が何を差し出せばいいのかを。

 

「だ、大司教様は、私などを相手にされなくとも……もっと立派で、もっと素晴らしい女性が――」

「君は、自分の価値を見誤っています」

「ぇ…………」

「艷やかな長い髪、大きな瞳と長いまつ毛。小さな顔に、華の香りを纏った均整の取れた体……花の精そのもののようだ。先ほど君を見た瞬間、私は確信しました。君は特別な女性だとね」

「わ、わたしは……そこまで褒められるような者では……」

 

 花屋で働き、何度も男性に言い寄られたことはある。

 だが、これほどまでに身分も立場も隔たった人物から、真正面からの賛辞を受けるなど想像したこともなかった。

 

「さて、どうしますか。私は忙しいのです。それは君だってわかっているでしょう。残念ですが、十秒しか待てません」

「えっ、えっ……」

 

 突然のカウントダウン。

 ローラの頭は真っ白になり、思考はまとまらず、ただ混乱だけが加速していく。

 

「十、九、八、七、六……」

「ま、待って……ええっ……」

「五、四、三……二…………一」

 

 最後の数字が迫った時、ローラの口から飛び出したのは――

 

「やりますっ!! わたしっ、やりますからっ!!」

 

 叫ぶように、覚悟を固めるように。

 ローラは自ら答えを告げてしまった。

 

「賢い判断だ。やはり君は自分の価値を低く見積もっている。素晴らしい女性です。……安心しなさい。約束は破りません。先ほどの金貨は、確かに君のものだ」

 

 口にしてしまった。

 父を救える。恋人を守れる。金も手に入る。――犠牲は、たった一人、自分だけ。

 そう言い聞かせるように、ローラは決意を固めていた。

 

「……どうしました。早く着るのです。私は時間がない。気が変わらないうちに着替えなさい」

「あ、あの……大司教様は、その……着替えをご覧になっておられるのですか……?」

「ふむ、そうですか。私も一緒に脱げばよいと……それは気が回りませんでした」

「そ、そういうことでは――――きゃあっ!?」

 

 言い終わるより早く、ブルドグは法衣を脱ぎ捨てた。重厚な衣が床に落ち、彼はあっという間に下着一枚の姿となる。

 

 ローラは息を呑み、思わず目を逸らした。

 

「…………は、恥ずかしいので、視線を外していただけると……たすかり、ます……」

 

 それでも逃げ道はなかった。

 ローラは震える手で衣を外し、ひとつひとつ布を落としていく。裸の身を晒した上で、紐のような下着へと手を伸ばし、それを身にまとった。

 

「……実に素晴らしい。君の名は?」

「……ローラ、です」

「ローラ。こちらへ来なさい」

「っ…………」

 

 体を震わせながらも、ベッドの上に足を乗せるローラ。

 

(我慢……我慢すれば……今だけ耐えれば……私は、あの人との関係も……お父さんも救える……っ)

 

 その決意を胸に、彼女はブルドグに身を委ねた。

 重い掌が肩を掴み、次の瞬間、ローラの体は押し倒される。

 下着はすでに役割を失い、大切な部分があらわになっていた。

 

「――人の物を奪う時が、一番昂ぶるのです……!!」

 

 白い歯を剥き、獣のような笑みを浮かべたブルドグが、ローラへと覆いかぶさった――。

 

(ああ、オスマン……ごめんなさい……あなたのためとはいえ、私の体は……っ)

 

 最初に唇を寄せられたのは、薄桃色に膨らんだローラの胸だった。

 掌に余るほどの柔らかさは、花屋で働いていたからか、ふわりと花の香りをまとっている。

 ブルドグは彼女の気持ちなど一片も顧みず、獣のようにその胸にしゃぶりついた。

 

「あっ……いやっ……そこは……あぁっ!? か、噛んじゃ……だめですっ!」

「私に口答えするのかね」

「ち、ちが……これは……い、痛っ……やっ、ああっ!」

 

 甘さを含んだ乳首を、指で強く捻じられる。次いで、歯を立てられるたびにローラの表情は苦痛と羞恥に歪み、その様子をブルドグは愉しむように見下ろしていた。

 

「……悪いが、私は前戯などというものはしません」

「えっ……そんな、ま、待って……」

 

 既に猛り狂っていたブルドグの肉棒が、無造作にローラの秘裂へと押し当てられる。

 まだ馴染む前のそこは、かすかに潤いを帯びはじめていたが、到底受け入れる準備などできていない。

 容赦なく押し込まれる予兆に、ローラの身体は本能的に強張り、か細い声が震えた。

 

(オスマンなら……優しく抱いてくれた。愛を込めて、私を求めてくれた……あの手の温もりが、好きだった……)

 

 ローラの脳裏に、恋人の姿がよぎる。

 情熱的でありながら、いつも彼は彼女を気遣い、丁寧に前戯をしてくれた。

 触れるたび、愛されていると実感できて、心も体も自然と蕩けていった――。

 

「いやっ……だ、だめっ……そのままじゃ……ああっ――んんっ、いやっ、だめぇっ、うぅっ、うぐぅっ――ん゙ん゙ん゙ん゙っ!?」

 

 ブルドグの巨根が、容赦なく膣口をこじ開ける。

 まだ潤みきらないそこを無理やり抉じ開け、ずぶりと奥底まで突き刺さった。

 愛液の足りぬ膣壁に、太く長い肉槍が軋むように擦れ、ローラの喉から耐え切れぬ悲鳴が漏れた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ…………」

 

(い、いたい……それに、大きすぎる……こんなの、おかしく――)

 

「ふふ……どうです? 一度でも私を受け入れた女は、もう他では満足できなくなるのです」

「っ……!」

「まだ強がるとは……ならば、容赦なく――ぬ゙ぅッ!!」

「ひぎぃぃぃっ!?」

 

 奥へ奥へと、容赦なくねじ込まれる。

 彼だけに開いていたはずの肉襞が、異なる男の肉槍を包み込み、無理やり押し返されていく。

 ローラは必死に堪えようとしたが、ブルドグの腰の強烈な打ち込みは、抗う隙すら与えなかった。

 

 ただ自分が快楽を貪るためだけの、獣のような交わり。

 それはゴブリンの乱暴さを思わせたが、体格も力も桁違いのブルドグでは――まるで巨大なオークに嬲られているかのようだった。

 

(お、奥まで……子宮が押し上げられるっ……彼のじゃ、ここまでは届かなかったのに……!)

 

 それでも――膣内は裏切るように熱を帯びていく。

 嫌悪と恐怖に震えながらも、じわじわと愛液が溢れ出し、無骨な肉槍を絡め取るように包み込んでしまう。

 粘つく水音が響き、やがてその動きはより滑らかになり、ローラの体は強制的に慣らされていった。

 

(だめっ……いやぁ……大司教様のモノに……中まで広げられて……私の奥が、形を刻まれていくっ……!)

「ふぬっ! ふぬっ! ふぬっ!」

「あ゙あっ、あ゙あっ!? いやぁっ、いやぁっ!? だめっ、いやなのぉっ!?」

 

 腰を突き上げられるたびに、ローラの子宮は容赦なく叩きつけられ、奥を強く刺激された。

 逃れようにも逃れられず、ローラの体は否応なく熱を帯びていく。

 

 ブルドグはにやりと笑い、顔を近づける。

 

「キ、キスだけは……っ、キスだけはどうか……お許しくださいっ! お願いしますっ! そのほかは……そのほかは何でもしますからっ、だからキスだけは……っ」

「ほう……何でも、ですか。ふふ……ならば一つ、試させてもらいましょう。ローラ、今度はあなたが上に乗り、自ら腰を振るのです」

「…………っ」

 

 無慈悲な命令に、ローラは唇を噛みしめた。

 下腹部はまだ繋がれたまま。ブルドグが仰向けに寝そべると、自然とローラが上に覆いかぶさる格好となった。

 

 羞恥と絶望に震えながらも、逃げ場のない状況に抗えず――ローラはゆっくりと腰を上下させはじめた。

 

「ぐぅっ……ぐぅっ……んっ、んっ……」

「それでは全く気持ちよくありません。騎乗位は、こうするのです……ッ!」

「んぎぃぃぃぃぃっ!?」

 

 ローラの動きがぎこちないので、ブルドグは腰を掴んで、下から突き上げはじめた。

 すると耐えきれなくなったローラは、態勢を維持できず、体を重ねるように倒れ込んでしまう。

 

「ふぬっ! ふぬっ! どうしました? もう私のことが好きになったのですか?」

「ち、ちがっ……これはっ……あ゙ぁっ!? 体がっ、支えきれなくてっ……ん゙あ゙ぁっ!?」

 

 ブルドグはがっしりとローラの肩を掴み、逃げ場を与えぬように押さえ込んだ。

 ローラは身動きできず、奥深くまでずちゅずちゅと突き上げられ続ける。

 

「はぁ……実にいい……まるで吸いついてくるような肉壺だ……。では、私もそろそろ……」

「えっ……えっ……な、何を……っ!? ま、まさか……膣内に……うそ……そんなの……っ!?」

「ふん、なにを今さら――あなたに選ぶ権利などありません! 先ほど、何でもすると言いましたね? では、約束どおり……私の子種をくれてやりましょうっ!」

「いやぁあっ!! それだけはっ……それだけは嫌ぁっ! き、キス……キスしていいです! だから中は……中だけは……だめぇぇえっ!! ん゙ぐぅうううっ!!」

 

 次の瞬間、ローラの顔は両手でがっちりと挟まれ、逃げ場を失った唇にブルドグの口が覆いかぶさった。

 混乱する暇もなく、強引に舌がねじ込まれ、熱く粘ついた唾液が容赦なく絡みつく。

 

 柔らかな唇も、震える舌も、まるで肉体と同じように蹂躙されていく。

 

(オスマンっ……ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……っ)

 

 頭の中で恋人の名を呼び、何度も謝罪を繰り返すしかなかった。

 だがその祈りは踏みにじられる。

 約束など存在しなかったかのように――ブルドグは、容赦なくローラの膣奥へと精を吐き出した。

 

「ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ゔぅぅぅぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜っ!!」

 

 止めどなく溢れ出す白濁が、容赦なく子宮を打ち叩く。

 ドクドクと注ぎ込まれるたび、腹の奥が焼けるように熱くなり、ローラの全身はじんわりと震えに支配されていった。

 それはまるで熱湯を流し込まれたかのようで、否応なしに体内を満たしていく。

 

「あ゙っ……あ゙っ……あ゙ぁぁぁ……っ」

 

 口から漏れる声は、嗚咽なのか嬌声なのか、もはや自分でも分からなかった。

 ブルドグは満足げにローラを見下ろし、冷淡に告げる。

 

「ふむ……やはり絶頂していたようですね。……しかし、これで終わりだと思わないことです。まだまだ、これからですよ、ローラ」

 

 ローラの体はブルドグの上で小刻みに痙攣していた。

 けれど、恐怖はすぐに現実のものとなる。

 膣奥に放たれたばかりの肉棒は、抜かれた瞬間、再び硬さを取り戻していたのだ。

 

「ま、待って……少しだけ……っ」

「駄目です。あなたは私の玩具ですから」

 

 容赦なく体勢を崩され、ローラは四つん這いにさせられる。

 休む間も与えられぬまま、背後からずぶりと再挿入された。

 

「ん゙ぐぅぅぅぅぅぅぅぅっ!? いやぁっ、だ、だめぇっ!? もうっ……イッてますっ、限界ですっ! ダメ、もう無理ですっ……ゔぅっ、ゔうぅっ、ああっ、お゙お゙おんっ、やぁあっ!?」

 

 ローラの叫びを無視して、ブルドグは腰を打ち付けるたび、後ろから叩きつけるように尻を平手で打った。

 乾いた音と肉が弾む鈍い衝撃が重なり、ローラの悲鳴はさらに上ずっていく。

 

(オスマンは……オスマンはこんなこと絶対にしなかった……優しかった……っ。こんな痛いこと、こんな辱め……いやぁっ、やめてっ、叩かないでぇっ!!)

 

 涙で滲む視界の中、ブルドグは息を弾ませながらも、不気味に笑った。

 そして、独り言のように低く、囁くように告げる。

 

「――ここからが、悪夢のはじまりですよ……ローラ」

 

 

 ◇◇◇

 

 

「…………お、お金……ありがとう、ございました……っ」

 

 事が終わり、乱れた髪を震える指で整えながら、ローラは必死に服を着直した。

 ブルドグは黒ローブの男を呼び、彼女を帰り道へ案内させた。

 

 だが――何かがおかしい。

 見覚えのあるはずの道ではない。確かに違う場所を通っている。胸に不安が広がる中、黒ローブの男がぽつりと口を開いた。

 

「ああ、そういえば。大司教様より言伝がございます――借金をすべて返したければ、もっと早く、たくさん稼ぐ方法があると」

「――――へ?」

 

 案内された先。

 そこは甘く濃厚な香が焚かれた大広間だった。

 目に飛び込んできたのは、ほぼ裸同然の男女が体を絡ませ、汗を飛ばし、嬌声を上げる異様な光景。

 

「な、なに……これ……」

 

 声が震え、足元が崩れそうになる。

 その時、三人の裸の男たちが現れた。全員が目元だけを仮面で覆い、正体を隠していた。

 

「こちらの素敵な女性――稼ぎたいそうです」

「なっ……!」

 

 黒ローブの男の言葉に、ローラの顔が凍りつく。

 

「ああ……なんとも美しい女だ」

「体つきも良い……これは上玉だ」

「君なら、すぐにでも目標金額を稼ぎ出せるだろう」

「な、なにを……言って……」

 

 じりじりと距離を詰めてくる三人。

 ローラは恐怖で後ずさる。しかし――

 

「あっ……」

「じゅるうううう……」

 

 いつの間にか背後には、さらに大柄な男が立ち塞がっていた。

 涎を垂らしながら舌なめずりをし、ローラの肩を掴んで離さなかった。

 

「い、いや……いや……っ! わたし……これ以上は……もう、このような目には……っ。ああ、来ないで……お願い、許して……もう、もう……っ」

「――<淫染呪>」

 

 不意にどこからか声が響いた。

 瞬間、ローラの体と心が、意識を残したまま熱に侵され、狂わされていく。

 

「ふふ……最初は優しくしてやろう」

「いや、既に手を付けられた後だ……気にする必要はないだろ」

「ん……? もう濡れているじゃないか」

「じゅるうううり♡」

 

 体が勝手に熱を帯び、頭が白く染まる。

 服など意味をなさず、ただ脱ぎ捨てたい衝動に駆られた。

 

 四人の男が彼女を取り囲み、一瞬で服を剥ぎ取った。

 

「いやっ、いやぁっ!? な、なに……それ……っ」

 

 四肢をがっちりと押さえつけられ、逃げることもできないローラ。

 男たちの手がずるずると絡みつき、身動きが封じられる。

 

 すると、一人の男が手に得体の知れない器具を持っていた。

 

「ん……知らないのか? これは帝国から流れてきたブツだ。魔力で振動するマッサージ器らしいぞ」

 

 魔力によって振動する細長いそれは、電気マッサージ器に酷似していた。男が手元のスイッチを入れると、ヴィィィィィンという低い振動音が響く。

 

(ダメ……これは……ダメな気がする……っ。いったい、これで何を……っ? でも、体が……勝手に熱くなって……っ)

 

 男は魔力マッサージ器を手に、ローラの身体に近づいてきた。

 ローラは必死に後ずさろうとするが、四方から押さえつけられ、抗うことすらできない。

 

「おい、足を広げろ」

「いやぁっ、だ、ダメですっ、広げないでっ!」

 

 必死の抵抗も虚しく、ローラの両脚は無理やり開かれ、薄桃色の膣口が露わに晒される。

 震える身体を押さえつけられ、逃げることも許されない。

 

 男はゆっくりと魔力マッサージ器をローラの秘所へと近づけ――

 

「ゔぅっ……ああっ!? んっ、ん゙ぐゔぅぅぅぅぅ〜っ!?」

 

 わずかに前に絶頂を繰り返した身体、そして<淫染呪>によって高められた感度が、ローラを一瞬で翻弄する。

 膣内を震わせながら、透明な液体がびしゃあと溢れ出し、身体の奥から熱い波が押し寄せる。

 恐怖と快感が入り混じる中、ローラの甲高い喘ぎ声が、甘く部屋に響いた。

 

「おっ、この子、清楚な顔していきなり潮を吹いたぞ!」

「ぐふふ……これは……本当に逸材だな」

 

 ローラは両手を無理やり男の肉棒に握らされ、口にも咥えさせられ、さらに下半身は魔力マッサージ器に責め立てられていた。

 その状態で何度も何度も絶頂を繰り返し、涙と涎を混ぜたようにこぼしながらも、快楽は止むことを知らない。

 

 なぜなら、まだ彼女の一番大切な場所には挿入されていなかったからだ。

 

 すでに抵抗する力は限界を超えていた。

 そして肉棒が膣内に突き入った瞬間、ローラの身体は<淫染呪>によって完全に感度を支配され、快感の波に飲み込まれていく。

 痛みと甘みが同時に押し寄せ、身体中に刻み込まれる悦楽に、ローラは思わず声を上げずにはいられなかった。

 

 気持ちよくて、どうしようもなくて、ただただ溺れていく自分――それが、今の彼女の全てだった。

 

(犯されてるのに……どうしてこんなに気持ちいいの!? イヤだっ、イヤだっ! 気持ちよくしないで……っ、もう、もうすぐ……イッちゃうっ、すぐにイッちゃうっ……イグゥっ!? イグゥっ!? あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙〜〜っ!?♡)

 

 次第に、ローラの全ての穴は塞がれ、体はまるで玩具のように弄ばれ続けた。

 絶頂と絶望が混ざり合い、全身を熱と痙攣が貫く。

 

 その光景は、複数のゴブリンに同時に襲われる悪夢のようであり、逃げ場のない快楽の地獄そのものだった。

 

 

 ――そして夜が明ける。

 

 ローラが戻ったのは彼の家ではなく、父親の家だった。

 その手には金貨の袋が握られていた。借金を返しきるにはまだ足りないが、それでも大きな額であることは間違いなかった。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 それから一ヶ月後。

 

「――ローラ、どうしたんだい? 最近顔色が悪いように見える。それに、夜だって、相手をしてくれなくなった……」

「オスマン……心配しないで。花屋の仕事が少し忙しい時期なの。繁忙期が過ぎれば体調も良くなるわ。もちろん夜だって――」

「……そうかい。でも、無理はしちゃいけないよ」

 

 玄関先で小さく口づけを交わし、恋人を送り出す。

 ローラも花屋へ向かうように身支度を整え、一人歩き出した。

 

 だが、その足はもう花屋には向かわない。

 花屋は辞めてしまったのだ。――もっと稼げる仕事を見つけてしまったから。

 

 扉を開くと同時に、ローラは服を脱ぎ捨てた。

 下半身からは粘つく透明な液が滴り落ち、太ももを濡らす。両胸には金のリングピアスが嵌められ、下腹部には妖しく光るピンク色の淫紋が刻まれていた。

 

「ふふふっ……ふふふふふふ……っ」

 

 その笑みは壊れていた。

 金のためにはじめたはずの行為は、今や金など不要に思えるほど、彼女を快楽に縛り付けていた。

 まるで麻薬のように、逃れられないループに陥っていた。

 

 花屋として花を売っていたはずの彼女は、いつしか自分自身を花として売るようになっていた。

 複数の男たちに自らの体を差し出し、より深い刺激を求め、快楽の沼へと深く深く沈んでいく……。

 

 

 ――これは、一人の女性が歩んだ堕落の物語である。

 

 淫らな大広間で大勢の女たちが快楽に沈んでいた。

 ローラはその中のひとりにすぎない。

 

 だが、その影に、同じような運命を背負わされた幾人もの女の姿が重なっていた――。

 

 

 

 

 





ということで第三章冒険都市ハレス編、開始です!

【★宣伝★】
本作の書籍第一巻も4月24日発売されるので、ぜひともご購入お待ちしています!

Amazon
楽天ブックス
一二三書房公式サイト
以下サイトはえっちな特典付き版があります!
ゲーマーズ
メロンブックス
→→とらのあな

作者のXのフォローもお待ちしています!
藤白ぺるかのX

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。