ふたりが付き合い始めて1ヶ月。
五寸釘くんに言わせると洗脳はもう終わったらしい。直接聞いたから間違いない。
たしかに感覚として恋人と呼ばれるのはおこがましいくらいになっている。
もうあの怪しげなカクテルを飲まされることもない。
だから俺としてはいつでも受け入れるつもりにはなっていた。
ただ、まさか今日だとは思わなかった。
デートの帰り道場を目指していると思っていた車がラブホテルに吸い込まれ行った時、俺は震えた。
五寸釘くんにそんな勇気があったとは意外だった。きっと自身の催眠に絶対の信頼があり、俺か受け入れることを見越していたのだろう。まあ、考えて見れば当事者に対し洗脳という言葉を使うほどだから、当然と言えば当然だ。
正直怖い。
でも…
愛する人に求められる喜びはそれ以上のもの。
俺は車の中であいつを見つめることしかできなかった。
先に冷水のシャワーを使いタオル一枚を巻いただけでベッドで待っていたら、浴室から出てきた五寸釘くんが近付いてきた。
タオルすら巻かず見つめてくる。股間のそれは十分大きくなっている。
予想外だったのが、あいつの身長からすれば立派すぎるサイズだったこと。男の時の俺より大きかった。
何が求められているかすぐにわかった。伊達に男を長くやってはいない。
タオルを取り全裸になってあいつの前に跪く。そして震える手で五寸釘くんのそれを握ると少し持ち上げて頬ずりする。
「かわいいです」
五寸釘くんの震えた声が耳に届く。
うれしい♡
うれしくてたまらない♡♡
たまらず大きくて固いそれを口に咥える。
「あー早乙女くん、気持ちいいー」
大好きな人にそう言われると恥ずかしさなんて消える。女性化することには慣れていたが、俺が男性のそれを舐める日がくるなんて……
舐め始めると自然と唾液が溢れてくる。
五寸釘くんが俺をしあわせそうに見つめてくる。下から見上げると目の下の隈も美しく見える。
頑張って咥えて気持ち良くなってもらいたい。
そんな気持ちで口を大きく開けて、できる限り奥まで届くように。
クチュクチュクチュ
クチュクチュクチュ
しずかな部屋にその音だけが響いている。
「すごく素敵ですー」
あいつの言葉が俺を刺激する。
「長かった…好きになってからずっと準備して、ようやく君を僕のものにできます。早乙女くんはうれしいですか?」
そりゃ、うれしいに決まってる。
でも口がいっぱいで答えられない。
わかっているくせに。
意地悪だ。
その問に答えず舐め続ける。
ただ舐めるのではなく、手で持ち上げてその下部を根元から先まで丁寧に舐める。
口からは唾液が零れている。
「じゃあー、そろそろ入れます」
胸の高鳴りが抑えられない。
もう言葉だけでイきそう。
いつかこうなるとは何となく思っていたが、いよいよだ。
おもいっきり可愛がってもらおう♡
おもいっきり俺の中を楽しんでもらおう♡♡
始まりは洗脳だったかも知れない。でも開花した俺のMの資質と五寸釘くんとの相性の良さは思った以上で、刺激的な日々を過ごしている。
もう俺は自分を止めることができない。
目が合う。
手を引かれベッドに。
はじまる…
胸の上に華奢な体が覆い被さってくる。
手首を五寸釘くんの左右の手で押さえつけられて、もう逃げられない。
五寸釘くんのくちびるが俺のくちびるを襲う。
甘い。
「アーー」
今、男に喘がされている。
そして五寸釘くんの手は、クリトリスへ。
軽くふれられただけなのにすごい刺激だ。
「イヤーーンー♡」
無差別格闘流を極めた俺がこんなひ弱な男に…. 屈辱だ。
だがそれは快感でもある。
「アー♡♡♡♡」
自分の声が自分の脳をさらに蕩けさせる。
五寸釘くんの指がクリトリスを挟んでいるのがわかる。
俺を見ている五寸釘くんの顔には余裕の表情が広がっている。
今の俺は彼の戦利品だ。
愛液が中から溢れている。
限界だった。
「お願い!もう我慢できない!」
五寸釘くんの顔がさらに蒸気した。どうやらその言葉を待っていたようだ。
「早乙女くん、僕が欲しいですか?」
そんなの欲しいに決まっている。
「五寸釘くん、欲しい!」
おねだりするように伝える。
それにうれしいそうにうなずく五寸釘くん。
もうすぐだ…
「じゃあ、そろそろいきます♡」
「うん♡」
「腰を少し上げて下さい」
「そう、そんな感じです。早乙女くん、そんな感じ!」
目を瞑りその時を待つ。
先っちょがあたる。
中はほどよく濡れていて、もう受け入れる準備ができている。
ゆっくりと中に入ってきた。
ゆっくり、ゆっくり。
優しい光が俺の全身を突き抜ける。
しあわせだ。
この広い宇宙に俺たちふたりだけしか存在していないみたいだ。
しあわせだ♡
ただだだ、しあわせだ♡♡
体を起こしていた五寸釘くんが俺の手首を掴んでふたたび覆い被さってくる。
顔が近付いてきてまたくちびるが奪わる。
自然と全身であいつをホールドする。
見つめ合う。
「五寸釘くん、好き♡」
「大好き♡」
「僕も好きです♡」
ひとつの生き物のように一体化するふたり。
大きなピストンが大きな波を、小さなピストンが小さな波を呼び起こす。
何度も何度も優しい光が体の中へ。
「早乙女くん、気持ちいいですか?」
その言葉に涙を流しながらうなずく。
「イッていい?」
限界が近付いてきた俺は思わず尋ねる。
「もうイっちゃうのですか?」
「うん」
「仕方ないです、まあ今日は許してあげます」
「うん、ありがとう♡」
「じゃ、しっかり見てますからイッて下さい♡」
「うれしい♡♡♡」
腰の動きがさらに早くなる。
「ハーハーハ♡」
「ハーハーハ♡」
「早乙女くん♡吸いついてきます♡スゴイ!スゴイ♡」
「ハーハーハ♡」
「五寸釘くん♡♡アーーーー♡イキそう♡」
「僕もイキそうです♡出します♡早乙女くんの顔に出します♡♡」
「いいよ、顔に出して♡」
「アーーアー♡」
「イク♡」
「イクイクイクーーー♡♡」
「イク♡」
「イクイクイクーーーーーーー♡♡♡」
「早乙女くん、イケ♡」
「イクイクー♡♡」
「ーーイクイクイクイク♡♡♡ーーーーー」
「アーア、五寸釘くん、イクーーーイクイクイクイク♡♡♡♡♡♡」
その時、五寸釘くんのたくさんの精子を顔に受け止めながら人生最大のしあわせを噛みしめた俺は、恋するひとりの女だった♡♡♡♡♡♡♡♡