※この作品はR-18です。

早乙女らんまの特別な恋   作:ポーション

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 らんま、成就する。

 

 「汝、五寸釘光は早乙女らんまを妻とし永遠に愛することを誓いますか?」

 

 「はい、誓います!」

 

 五寸釘くんは当然のように緊張している。

 

 初デートからちょうど1年がたった今日、ふたりは結婚式を迎えた。

 

 きっかけは、ありがちな話だが俺の妊娠だ。初期症状が現れて慌てて検査したら妊娠2ヶ月だった。

 まあ、俺たちは会えば必ず発情していたから、不思議ではなかった。

 五寸釘くんにそれを伝えると、あいつは泣き出した。

 話をしたのは喫茶店だったが周りの皆が引くくらい泣いた。 

 そして「ありがとう、ありがとう」と呟いた。

 まだ五寸釘くんは学生だったから「しばらく待って…」となるかも知れないと思ったが、答えは違った。

 「早乙女くんのお腹が大きくなる前に式をあげましょうー」と言ってくれた。

 俺もその場で真っ赤になりながら「よろしくお願いします」と答えた。

 正直うれしかった♡

 それから急いで準備し今日を迎えたのだ。

 俺の性別が戸籍の上では男になっていたのがネックでなかなか婚姻届が受理してもらえなかったが、「父親の早乙女玄馬が性別を間違えて出生届けを出しただけだ」と主張する共に、医者に妊娠を証明してもらって何とか認めさせた。五寸釘くんも謎の薬(たぶん俺が飲んだのと同じやつ)を役所の担当に飲ませるなどして、協力してくれた。

 

 披露宴はせず教会で式だけをあげる簡素なスタイルになったが、それでふたりには十分だった。

 式に参加したのは、五寸釘くんのご両親とかすみさん、なびきさん、そしてシャンプーと右京の六人。あかねも招待したが、「らんまのウェディングドレス姿だけは見たくない」と辞退した。それなりに思うところがあるのだろう。それでも前日には電話をくれておめでとうを伝えてくれた。聞くとあかねの方も順調のようで安心した。

 後の皆は連絡すらつかなかった。まあ、簡単に死ぬような人間はひとりもおらず、心配はしていない。

 

 ウェディングドレスはシンプルなAラインのドレスを選んだ。

 選ぶ過程は大変だった。かすみさんに同行をお願いしていたが、シャンプーと右京がそれを聞き付けてついてきた。右京などは関西で良牙を探していたのに、わざわざやってきた。もちろん友達だからうれしいのだが、並み外れて主張の強いふたりが揃うことが心配だった。

 結果はというと心配した通りだった。まず、お姫様のようなのドレスを薦める右京と、チャイナドレスを主張するシャンプーの意見がぶつかった。

 「らんまの衣装は中華に決まってるよ。格闘家のらんまにそんなふわふわのドレスが似合うことないねー」

 「だまらんかいシャンプー、おまえに女心がわかる訳ないやろ。女はなー、らんちゃんみたいなやつでも一度はお姫様になりたいんや」

 「だまるのは右京ね。いつもコテコテの衣装を着ている貴様が、何偉そう意見するか」

 「あのなー、こう見えてもうちはおしゃれ番長や」

 気の強さが同じくらいのふたり。お互いにの主張を譲る気配はなし。

 呆れた俺が、ふたりを無視してかすみさんが選んだAラインのドレスを試着しはじめると、口撃は俺にまで。

 「だいたい元々は男のらんまが私より先に結婚するのがおかしいよー」

 「そや、ずっと女やったうちらの立場がないわ…」

 最後はお店の人に声の大きさを注意されてやっと収まった。

 

 結局全パターン試着したが、どれも素敵だった。

 チャイナドレスはなかなか色っぽいかったし、お姫様ドレスは可愛いかった。

 でも最後はかすみさんお薦めのドレスが気に入った。

 胸元にキャザーのついたオフショルダードレスで、色はオフホワイト。ほど良い色気もあった。こんなにデコルテを見せる服は着たことはなかったが、一生に一度のことだから、挑戦してみることにした。

 着てみると皆も気に入ってくれた。シャンプーは俺の姿をみて泣きそうになっていたし、右京は「孫にも衣装や、孫にも衣装や」と繰り返していた。実際俺もそう思った(笑い)。

 

 そして今日、そのドレスを着てかすみさんに手を引かれた俺は、祭壇の前で待っていたで五寸釘くんに引き渡され、牧師様の前に並んだ。

 

 「汝、早乙女らんまは五寸釘光を夫とし永遠に愛することを誓いますか?」

 

 「はい、誓います…」

 

 泣かないでいるのが精一杯だ。

 

 「では誓いの口づけを」

 

 促されて向き合うと、いつも以上に目の下に隈をつくった五寸釘くんと目があった。

 

 恥ずかしくて思わず目を伏せる俺…

 

 五寸釘くんが顔を近付けてきた。

 

 「本当に~僕のお嫁さんになってくれるんですね」

 

 「うん♡」

 

 「今日は特別綺麗です~♡」

 

 「ふふ、ありがとう♡♡」

 

 「しあわせになりましょう♡」

 

 「ふたりでね♡♡♡」

 

 そして、くちびるが近付いて……

 

 「らんちゃん、おめでとう!」

 

 「五寸釘も、おめでとうあるね」

 

 なびきさんのカメラのシャツター音と聞き馴染みのある声の中で、念願の五寸釘くんの花嫁になることができた♡♡♡

 

 元々は男として生まれ、途中男と女をいったりきたりした俺だが、最後は女としてのしあわせを手に入れたようだ♡♡♡♡

 

 ……五寸釘くん末長くよろしくね♡♡♡♡♡♡

 

 

 

 

 




 完結しました。
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