転生したら術式が『無為転変』だったので禪院直哉をメスオナホにする 作:禪院直哉虐待委員会
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直哉の腹の傷は、反転術式で治してやった。彼女自身、反転術式を会得してはいるけれど、それが使えるような呪力も残ってなかったようなので、僕のアウトプットで治してやった。反転のアウトプットはなかなかレアな能力で、これができる、と言うだけでも一生食いっぱぐれないくらいの力だ。僕が直哉をメスオナホにしても、
まあそもそも僕の場合、反転術式のアウトプットをするまでもなく、無為転変で魂の方を弄って肉体の形を整えるって方法もあるんだけどね。
ともかくとして——綺麗さっぱり、傷の消えた直哉が、今。
僕の前で、全裸で土下座している。
白い肌に、黒い髪が水墨画のように滝を描く。裾の脱色の跡が、小さなアクセントだった。
「うんうん、いい眺めだよ直哉。で、言うことがあるよね?」
和室に似合わないベッド(僕は布団よりもベッド派なのだ)に座りながら言ってやれば、彼女はぴくりと肩を揺らす。
「こ、この度は」
「この度は?」
「…………っ!」
「早く言えよ」
げし、と頭を踏みつけてやれば、彼女は絞り出すような声で続きを紡ぐ。
「……この度は、おっ……おちんぽ様に奉仕する以外能がない婢女の分際で、真十さまに逆らって申し訳ありませんでした」
「うんうん、よく言えました。じゃ、お詫びのご奉仕よろしくね」
「……っ! ……はい、失礼します」
彼女は静々と顔を上げる。その可愛らしい顔には堪え切れない怒りと屈辱が滲んでいて、なかなか見応えがあった。
「じゃ、まずはキスからね」
言って、僕は彼女の顔に向けて熱り勃ったちんぽを突き出してやる。全長二十五センチ。女を殺すために色々と改造して、年齢にそぐわぬサイズと形になったどでかいちんぽ。それを目の前にして、彼女は一瞬嫌そうな顔を浮かべるものの——覚悟を決めて、迸るカウパーに濡れたグロテスクな亀頭の先端、その鈴口にキスをする。ちゅ、と亀頭に濡れた唇の感触。雄としての征服欲が満たされる。
「しゃぶって」
僕が言えば、彼女は四つん這いのまま、僕のちんぽを口に含み、ゆっくりと、けれど確かに、じゅぽじゅぽと頭を前後に動かしてストロークを開始する。振動に合わせて馬鹿みたいにたゆんたゆんと揺れてるであろう巨大な乳が、この角度だと全く見えないのが惜しかった。
ちんぽをしゃぶられながら、僕は足探りで直哉の乳をまさぐり、その乳首を探り当てては、足の親指と人差し指でつねるように挟む。
「んんっ!?♡」
驚いたように、直哉は呻く。「歯立てたら殺すからね」念の為に言いながらも、僕は足の指で直哉の乳首を乱暴に捏ねる。
「ん、んぅ……っ!♡」
ちんぽをしゃぶるスピードが僅かに落ちる。感じているらしく、吐かれる鼻息に艶かしい色がのる。
「自分だけ気持ちよくなってんじゃねぇよ」
言って、僕は足先で直哉の乳首を思いっきり引っ張った。
「——〜〜っ!♡♡♡」
ぶしゅ。直哉の尻たぶの向こう側。まんこが無様に潮を吹く。罰のつもりで引っ張ったんだけど、痛みでイってしまったらしい。マゾもここに極まれり、だ。
「ご褒美あげたんじゃないってば。ちゃんとしゃぶって、気持ちよくして、ほらほら」
ぐにん、ぐにん、ぐにー。親指と人差し指で挟んだ乳首を、つねったり揉んだり引っ張ったり。その度に直哉は艶かしい声をあげ、必死になってちんぽをしゃぶる。口を窄めて、前後に動かし、舌を使ってしゃぶり上げる。悪くない。必死になって僕を睨みつける直哉の視線も、いいアクセントだ。
「あー、そろそろ出そう。まんこだして」
高まる射精感に僕が言えば、彼女はぐぽ、と口からちんぽを引き抜いて、そのままくるりと回転する。突き出された尻。その割れ目の下、ぐしょぐしょに濡れそぼり、雄を迎え入れるためにくぱりと独りでに開いたそのまんこへ、高まりきったちんぽをぐちゅりと押し付ける。そのままずぷぷと奥まで挿入して、子宮口に鈴口を押し当てた瞬間——
「あー、出る出る」
びゅ、びゅ、びゅー。僕は射精した。そう、僕は女体の『中』でしか射精しないと決めているのだ。口に出すのも悪くないけど、それじゃあ出す精子が可哀想だろう? そういうわけで、口でしゃぶらせた時も出すのはまんこへ、だ。
「ん、くっ……♡」
オナティッシュも同然に扱われ、子宮の奥に精子をこき捨てられながらも、直哉は艶かしく喘ぎ声を出す。もうすっかり、彼女のまんこは僕専用になっている。挿れられただけでも絶頂するように、仕込んでいるのだ。
膣がぐにぐにと動き、子宮口がちゅ♡ ちゅ♡ と僕の亀頭を貪る。そのいじましさが愛らしくて、僕は名残惜しくもちんぽを引き抜いた後、彼女をベッドの上に上げてやる。
「ね、たまには正面同士でしようよ」
恋人みたいに、と言ってやれば、彼女は「誰が恋人や……!」と抗議の声を上げる。赤らみ、蕩け切った顔で言われても、説得力は一つもなかったけれど。
ごろん、と彼女をベッドの上に転がして、股を開かせる。くぱ、と連動して開く大陰唇。彼女は恥ずかしそうに顔を隠す。
「顔見せて」
その腕を、退ける。直哉は赤面しながらも、歯を食いしばって僕を睨みつけていた。うん、いい顔だ。
「挿れるよ」
言いながら、僕は直哉の体に倒れ込むようにして抱きつき。そのちんぽの先端を開いたまんこの入り口に押し当てる。ちゅぷ、と性器同士が接触する感触。そのまま、じゅぷり、とちんぽを奥まで突っ込んだ。
「直哉、おっぱい大きくなったよね」
唐突な告白だが、僕は背が低い。年齢相応にはあるのだけれど、元々背が高い直哉と比べると、四十センチ近く差があることになる。なので、正常位で腰を合わせて抱きつくと、意図せずともちょうど胸の辺りに顔がくることになる。
「僕の頭くらいあるじゃん、ほら」
言いながら、頭の両脇を挟む巨大な胸を揉みしだく。実に柔らかく、また張りがある。今は真上を向いた状態だから、やや左右にずり落ちているけれど、そのだらしなさがまたえっちに思えた。
「お前が勝手に大きぃしたんやろが……っ!」
直哉は言うけれど、残念。このおっぱいの大きさは僕のオーダーメイドってわけじゃない。直哉の体を無為転変で弄る時、僕はその魂を『もしも女性として生まれていたなら』の形に作り直した。つまり、この胸の巨大さは純粋に、直哉の才能なのだ。
「乳首も大きくなったし」
腰を動かさぬまま、僕の親指の先くらいある大きな乳首をはむりと口に含む。右乳首は口で、左乳首は手で、それぞれ弄ってやれば、直哉が「うう〜〜♡」と辛そうな喘ぎを上げる。焦らされて、苦しいのだろう。でも、知ったことじゃない。『動いて動いて♡』と急かすように、ぐにゅりぐにゅりとちんぽを締め付けてくる膣を無視して、僕はちんぽを挿れっぱなしに、乳首を丹念に弄っていく。指で、唇で、術式で。肉体だけではなく、魂も一緒に、弄くり回して、快楽を注いでいく。
つまみ、つねり、舐め回し、噛み締め、吸い尽くす。
「
乳首を甘く噛みながら言ってやれば——
「——〜〜〜〜っっっ♡♡♡♡♡」
声にならない嬌声と共に、ビクビクと体を跳ねさせて直哉は絶頂を迎える。同時、膣内もまた精子を求めて尋常ではなく脈動し、擦り上げられ、吸い付かれ、締め付けられた僕のちんぽもまた甘く絶頂。二度目の射精を微動だにせぬまま子宮へ注ぐ。
びゅー、と精子を出し切って、けれどまだ、ちんぽは萎えず。
「動くよ」
言いながら、僕は腰を上げる。
ずりゅ、ばちゅん。ずりゅ、ばちゅん。腰を抜いては打ちつけ——その度に、「あっ♡」とか「うぅ♡」とか、直哉が無様に喘ぎ声を上げる。
「僕のちんぽ、そんなに気持ちいい?」
「うるさい……!」
「うるさいのは直哉の方じゃん。上も下も」
「黙れ……っ、んっ♡」
じゅぱんじゅぱんと、音を立てて直哉を犯してやれば、耐えきれず直哉はぶしゅりと潮を吹く。可愛らしく、無様だ。
「またイっちゃったね」
囁けば、人を殺しそうなくらい強い瞳で睨まれる。あー怖い。泣いちゃいそう。仕返しに乳首をつねり上げてやれば、その睨み顔もすぐに解けて「おっ♡」とイキ顔に変わる。
「ねぇ、直哉さあ」
ぱちゅぱちゅとストロークを繰り返しながら、僕は直哉に言う。
「そろそろ、作らない?」
「……っ、作るって、何をや」
「えー? 決まってるじゃん」
唇を近づけて、耳元で囁く。
「子供」
言えば——直哉は僕を突き飛ばす。ずる、とちんぽが膣から抜けて、僕はベッドの上を転がった。何するんだ、ひどいな。
「ふ……ざけんなや! 誰がそんなこと——!」
「いいの? そんな風に拒んで」
呪力をたぎらせながら僕が首を傾げれば——彼女はぞっと顔を青褪めさせる。
「あ——」
「ねぇ直哉、なんか勘違いしてない? 僕がお前に優しくしてやってるのはさ、あくまでも、メスオナホとして大事にしてあげてるんだよ。それ以外のことは直哉には一つも期待してないし——その役目だってこなせないって言うんなら、さ」
僕が言えば——直哉は冷や汗をたらす。
「朝のこと、もう忘れちゃった? お前がいくら成長しようとも——それはもう、僕がとっくに過ぎ去った後の場所なんだよ。それを聞いてもまだ、お前はこう思ってるだろう。『今はダメでも、いつかは』って。でもね、直哉——お前がその『いつか』を夢見てられるのも、僕の慈悲でしかないんだよ?」
そっと、直哉の知覚の隙間を突いて、その体に触れる。胸を揉んで、乳首を弾き、その上、鎖骨をなぞって——首筋。頸動脈の上へ、指を乗せる。
とくりとくりと、脈打つ感触。
直哉は。
冷や汗をかいている。
「言うことがあるよね、直哉」
視線を合わせて言ってやれば——彼女は小さく、「……悪かった」と言った。
「は?」
ふざけた言葉遣いに、思わず怒気が漏れる。
「っ! ご、ごめんなさい!」
反応して、直哉は態度を改めるけれど——
「ごめんなさい? それだけ?」
僕が言えば、彼女は唇を噛み締める。
「媚びろよ」
冷たく言えば——彼女は憤死そうな顔で、震える足を開いて——みずからの指でまんこを広げる。
「……僕、の……」
「僕の、何」
「…………〜〜っ、お、おまんこにっ……」
「おまんこに、何?」
「……っ」
「早く言えよ」
「……真十さんの……おちんぽ、恵んでください」
「それだけ?」
「お、お願いします」
「違うでしょ」
僕は言って、ぎゅ、と手のひらで直哉の腹を——子宮を押しつぶす。
「どこに、何が欲しくて、どうして欲しいの? ちゃんと自分で、正確に、言えよ、直哉」
呪力を高める。その圧力で、直哉の『魂』そのものを軽く押してやれば、その不快感と恐怖で直哉が顔色を悪くする。
彼女はごくりと唾を飲んで——死にそうな顔で、言葉を紡ぐ。
「僕の……子宮に」
「子宮?」
「……〜〜っ、あ、赤ちゃんの部屋にっ」
「いいね」
「っ……真十さんの、お、おちんぽミルクたっぷり注いでっ、僕のお腹——孕ませてください……っ」
「わかった、いいよ」
僕は笑顔になった。うんうん、やればできるじゃないか。
指で大きく広げられた大陰唇の内側、開いた膣口に、亀頭で照準を合わせる。
「挿れるよ」
ずぷ。
ずにゅるるる——ちゅ。
亀頭の先端が、子宮口にキスをする。普段なら、ここで終わりだけど——無為転変。
「おっ!?♡ あおおおっ!?♡」
直哉が無様な喘ぎ声を上げる。それも当然。僕は無為転変によって直哉の魂を弄り——その子宮口を開きやすくした。普段はぴたりと閉じ、細く細く液体の通り道が残る程度の子宮口。そこを柔くして、強引に、突く。
すると——
「あ——ぉぉぉおおおおおおおっ♡♡♡♡♡♡」
ずぷん。
直哉の嬌声をバックミュージックに、僕のちんぽが直哉の子宮口を通り抜けて、その子宮内部に到達する。
「あ♡ う——♡ こ、これ、あかん、入ったらあかんとこに、入ってる——!♡」
「何言ってんの。直哉が言ったんでしょ? 赤ちゃんの部屋に直接おちんぽミルク注いで欲しいって」
「違っ、そう言う意味やあらへん——おっ♡、おおおおおおおっ♡♡♡♡♡」
ぐぽん、ぐぽん、ぐぽん。子宮口を弄ぶように、何度も何度も亀頭を子宮に出し入れする。膣の最奥、通常触れ得ぬ女体のトップシークレットへ向けて行われる蹂躙に——直哉は狂ったように絶頂を繰り返す。
僕は腰を振りながら、直哉の腹に手を当てる。
「ほら、ちゃんと
無為転変。魂の『手』を伸ばし——擬似的に直哉の肉体を透過。皮と筋肉の下に秘された卵巣を、直接握りしめる。
「おほぉっ!?♡♡♡♡♡♡♡」
ぶしゅ、と直哉が潮を吹く。卵巣——正確には卵巣の魂を直接刺激される、通常人間が感じることのない異次元の快楽。強制的に排卵を促されながら、彼女は未だかつてない絶頂を迎える。
「ああ、うう——♡ あかん、たまご、でる——♡」
「出してよ、我慢しないで、ほら」
ぶしっ、ぶしっ♡ 汚らしく潮を吹き散らかしながら——直哉はその卵巣から卵子を放出する。同時——僕もまた。
「出すよ、直哉」
ぐぽん、と子宮の内側に亀頭を捩じ込み——びゅ、びゅ、びゅーっ♡ 今日一番の大量射精で、直哉の子宮内部を白く染め上げる。
「ああ……♡ うう——♡ あああ——♡♡♡」
妊娠への恐怖と、そして抗えぬ快楽。二つがないまぜになった譫言みたいな喘ぎ声を上げながら、直哉は絶頂を繰り返す。びゅ、びゅと精子を出し切って、ぐぽり。僕はちんぽを直哉の中から引き抜いた。
「ほら直哉、へばってないで掃除して」
言いながら、その口元に淫液まみれのちんぽを持っていけば——彼女は眦の端から涙をこぼしながらそのちんぽをしゃぶる。いい眺めだった。
「あ、ごめん、もう一回出そう」
しゃぶらせているうちに昂ってきて、僕は急いでちんぽを膣に挿入。もう一発中出しをした。
直哉はもう何も言わず、ただ歯を食いしばって、流れる涙と快楽を堪えていた。
◎
「あ」
情事を終えて部屋を出ると、廊下でばったり知った顔と出会った。僕とよく似た美形の顔。
「
それは僕こと禪院真十の二人いる姉の一人、禪院真希だった。
ポニーテールに、
「おお、マコ坊……お前、またヤってたのか?」
「まあね」
「……あんなんでも、一応ウチの貴重な特別一級術師なんだ。壊すなよ?」
「ま、なんだかんだ『
正直、最終的には屈したとは言え、今の僕に犯されながら逆らえると言う時点で、その心の強さは尋常ではない。孕まされ、『母』になった後も、きっとその反骨心は折れはしまい。……ま、魂の流れを見るに、今日は『不発』だったみたいだから、そうなるのはまだ先の話だろうけど。
「ねー真希ねぇ。もし甥っ子か姪っ子が生まれるってなったらどんな名前がいいと思う?」
「あぁ? 知るかよ自分で考えろ。つーかお前、匂うぞ。風呂入ってこいよ」
「えー、そう? 一応拭いたんだけどな……真希ねぇがフィジギフだからじゃないの?」
「だとしてもだよ。事後の匂い撒き散らした弟と面つき合わせて真面目な話なんかできるかっつーの」
「あ、なんか話ある感じ?」
「一応な。だからさっさと風呂浴びてこい」
言われて、僕は仕方なく湯浴みに出向く。別に嫌いってわけじゃないんだけど、ほら、いつもは直哉に洗わせてるから、一人湯はちょっと寂しいって言うか。
「そうだ、真希ねぇ、一緒に入らない?」
「私に近親趣味はねぇよ」
「僕もないけど……まあいいや、しょーがない。一人で入ってくるよ」
「おう、そーしろ」
手を振られて、僕らは別れた。
「で、話って何?」
お風呂に入って、浴衣を着て、ほこほこと湯気を立てた状態で姉と向かい合う。真面目な話ってなんだろうか。
「ああ。ジジイが遺言状を書き直すって話でな」
「直毘人さんが? ふーん」
興味なさげに答えれば「ふーんってお前、仮にも当主の遺言状だぞ……」と呆れた目で見られる。仮にも当主って言われましてもねぇ。
「本当に『仮にも』じゃん。あの人、今はもう僕どころか直哉より弱いし」
「言ってやるな。つーか、だからこそ、だよ」
彼女は言って、机の上に紙を広げる。
「まあ単刀直入に言うと、ジジイが死んだ後の次の当主の話だ」
「うん」
「それについて——指名を貰った」
「つまり?」
「ジジイが死んだら、次は私ってことだ」
「へー、おめでとう」
「……マジでいいのか?」
目を細めて、彼女は問う。
「いいんじゃない? て言うか、妥当でしょ」
僕は答える。
禪院真希。『原作』においては僕のもう一人の姉——禪院真依と双子で生まれてしまったが故に、呪術的に姉妹揃って『一人分』とみなされ、お互いに中途半端な天与呪縛と中途半端な術式を授かっていた彼女たち。
双子として生まれたのはこの世界でも同じことだが——違うのは、その後に僕という魂の専門家が弟として生まれていることだ。
「
そう——今の禪院真希は、原作同様の中途半端な天与呪縛状態を脱し、完全なる呪力ゼロ——それを引き換えとする理不尽なほどの身体能力を持つ『フィジカルギフテッド』として覚醒している。
そうなったのは、もちろん僕がいたからだ。原作でも、彼女は終盤、この状態になっていたが——それは双子の妹、真依ねぇの死があってのこと。当然、僕に実の姉を殺す趣味なんてあるわけがなく——だから彼女がフィジカルギフテッドとして覚醒しているのは、僕が真希ねぇと真依ねぇの『魂の繋がり』を、無為転変によって断ち切ったからだ。
呪術的に『一人』とみなされていた二人を分割したことで——双方共に『半身を失った』と判定され、真希ねぇは天与呪縛が、真依ねぇは術式と呪力量が、一気に跳ね上がり——双方、実力を一気に伸ばした。それこそ——僕を除けば禪院家において最強を名乗れるほどに。
「だからこそ聞いてんだよ。確かに私は強くなったが——お前よりは弱い」
彼女は言う。素直に。
「その上で——いいのか? 私が当主で」
「うん、いいよ。だって興味ないし、当主の座とか」
そういうめんどくさいことはやりたくない。権力欲とか、僕にはないし。適当に呪霊を祓いながら、オナホで遊んで暮らせればそれでいいのだ。
「それにさ、結局
想像してみよう。一回り離れた従兄弟をオナホにして遊ぶのが趣味の、才能に溢れた術式強者の男が当主になるのと——真面目で実直、無才ながらも天与呪縛と鍛錬により『最強』の座に足を踏み入れた女が当主になるの。禪院家にとって、どちらが良い影響が出るか。
前者の場合、禪院家の因習は間違いなくその強度を増すだろう。術師にあらずんば人にあらず、男尊女卑、家父長制。これに加えて『負けた男は雌になれ』を家訓に追加してしまうのは想像に難くない。
「いや追加すんなよ……まあいいや。だって言うなら、ありがたく貰っちまうぜ、当主の座」
「うんうん。よろしく。頑張ってね」
これを機に、禪院家を綺麗にしちゃって欲しい。
笑顔で言えば、「気が抜けるなぁ」と文句を言われる。じゃあどうすればいいってのさ。したい? 家督争いとか。
「したくないよ。ゾッとする。お前の気質がそれでよかった」
「でしょ?」
「一番怖いのは、お前が担ぎ上げられてクーデター、って流れだからな」
「あー、ね。ま、それについては大丈夫でしょ。僕の派閥に加わりたいってんならオナホにするだけだし」
「……私は今本当に、お前が弟で良かったと思ってるよ」
ドン引き、と言う顔で彼女はこちらを見る。なんだよう、いいじゃん、別に。配下になりたいって人を『使ってやる』ってだけの話なんだから。
「『使う』の意味が違うだろ……本当、なんでそんな趣味になっちまったんだか。育て方間違えたかなぁ……」
「あいにくと、素材が素材だからね。文句は父さんに言って」
今は亡き父に罪をなすりつける。本当は
「むしろさ、気にするなら真依ねぇの方じゃない?」
「あ? なんで真依だよ。あいつこそ、当主の座には興味ねぇだろ」
「真依ねぇは、ね。神輿としては、僕よりは取り入りやすいと見えるんじゃない?」
僕が言えば、彼女は顎に手を当てる。
「真依ねぇ、言ってもメンタルは普通じゃん。いくら強くても、知人友人を盾に取られたり、方法は色々あるでしょ。無理やり『婿』を取らされるとかもさ。警戒、しとくべきじゃない?」
「……確かにな」
真希ねぇは頷く。
「僕も目は光らせとくけどさ、そういうの、当主になるなら自分でやんなきゃだめだよ。真依ねぇはこれから、真希ねぇにとっての
僕が言えば、彼女は神妙な顔つきで「忠告、感謝する」と言った。うんうん、ここで「わかってるよ」なんて軽く返してくるようだったら心配だったが、どうやら本当に、ちゃんとわかってるらしい。
「真十」
珍しく、彼女は僕を名前で呼んだ。
「私はもう——お前に人は殺させない」
「…………」
「当主になるんだ。これからはお前に守ってもらわなくても——ちゃんと、頑張るから」
だから——一人で怪物になろうとするな。
彼女は言った。
「……真希ねぇ」
「なんだ?」
「やばい、惚れそう」
「だから私に近親趣味はねぇっつーの」
彼女は言って、べしりと僕の頭を叩く。
「んじゃ、そういうわけだ。当主になった暁には、戦力としてこき使わせてもらうから、よろしく頼むぜ」
「あいあいさー」
気楽に答えれば、彼女は笑って部屋を出る。
僕は一人、部屋に残った。
さてさて、考えてみれば、これから、いよいよ禪院家を真希ねぇと僕が牛耳ることになるわけで、これはある意味、亡き父親の悲願がかなった、とも言えるのかもしれない。そんなことを思いながら、僕はかつて、初めて殺した人間の顔を思い出す。
禪院真十。
その名には、一つの呪いがかけられている。
真なる十——十種影法術。禪院家の相伝たる術式。それを持って生まれてこいと、そんな呪いが、かけられて。
けれどその呪いは、身を結ばず。
代わりに生まれてきたのは僕で。
僕は。
初めから『最強』だったわけではなかった。
だから。
父は——……
「……やめだ」
男の顔なんて思い出しても、つまらない。
僕は立ち上がった。
こんな時は、オナホを使うに限る。
僕は柔らかな女体を求めて、直哉の部屋へと歩き出した。
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