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飲み会をほどほどのところで抜け出したフーガは、帰宅して早々に一人で二次会と洒落込んだ。
いつもは使わないグラスに蒸留酒を注ぎ、ミックスナッツにジャーキー。そしてパソコンの電源を点けると、モニターに通知が一件届いた。
『レミィちゃん 取材放送日』
「あと十分だな……!」
通知が来るまでもなく覚えていた大切なイベントに、思わず声が漏れる。
レミィちゃん――レミィ・カーニェーフェンは、フーガの姪にあたる。
親戚とはいえ、人間でサラリーマンのフーガと猫獣人の中学生冒険者のレミィに接点があるわけでもない。冒険者になった姪っ子にしてやれることなど大してなく、フーガはこうしてレミィの活躍を密かに追うばかりだ。
レミィの活躍は目覚ましく、精霊銃「ミカヅチ」を伴ってダンジョンを攻略する彼女の評判はちょっとしたもの。フーガはレミィの活躍を報じるニュース等をPC内にこっそりまとめているが、最近はSNSでのパブリックサーチが大変だと感じるほどだ。
そんなレミィが、とあるネット番組の密着取材を受けたのだ。情報が明かされてからずっと待ちわびていた放送当日を迎え、フーガは上機嫌で放送に集中するための支度を整える。
「よし、二窓でチェック出来るようにしとくか」
慌ただしくも楽しい準備は終わって、横目に見ていた時計の秒針が頂点を指す。
すると、メインモニターに表示していた画面が切り替わる――番組のオープニング映像が流れる間に、フーガは蒸留酒で口を湿しながらサブモニターをリロードする。
>OPはじまた!
>今日の冒険者ちゃん中学生だっけ、楽しみです
SNSには番組のタグをつけた投稿が流れだす。
オープニング映像が終わった画面に現れるのはブレザー姿のレミィ。休み時間だろうか、廊下でクラスメイトらしき女子と会話をする姿はそれだけで輝いて見えて、フーガは自分の学生時代のことを思い出してしまう。
(もしクラスメイトだったとしても、レミィちゃんと喋ることは無かっただろうな)
叔父と姪の繋がりはあるものの、まばゆいレミィの姿は遥か遠くにも感じられる――そんな感傷に浸る暇もなく画面は切り替わり、今度は冒険者姿のレミィが画面内に登場。
『ダンジョン用の装備は、こんな感じですっ!』
画面外にいるカメラマンの問いかけは字幕で表示され、モニターもスピーカーもレミィの弾ける笑顔でいっぱい。
>毎回思うけどスタッフの声字幕なのAVっぽくね??今回の子胸でかいからますますそれっぽい
「……」
横目で見たSNSにそんな投稿が見えて、フーガは思わず舌打ちしてしまう。
「馬鹿じゃねえの」
酒が回ったのだろうか、思わず吐き捨てるフーガはその投稿をしたアカウントをブロックしたうえで運営に通報して、改めてモニターのレミィと向き直る。
実力ある冒険者はそれだけで注目され、持て囃される。ルックスやバトルスタイルの派手さが注目されることも多く、性的な含みのある文言を見かけることだってゼロではない。
(中学生相手に何考えてんだ)
それは分かっているものの、レミィに失礼なことを考えるだけでなく、それをSNSに投稿するところまで含めて神経を疑う。
苛立ちに思わず眉が寄るフーガだが、努めて表情を戻してモニターに向き直る。
『では、今日も頑張りますっ!!』
気合たっぷりに拳を握り、ダンジョンへ向かうレミィの後ろ姿をカメラが追う。
洞窟を思わせるダンジョン内部は岩肌がむき出しになっているが、奥へ進むほどに水晶らしき煌めきが増えていく。
『わぁ……すっごくキレイです――っとと……!』
水晶の輝きを碧眼いっぱいに映すレミィは、かと思えばミカヅチを構えて現れたモンスターに一発お見舞い。
「すげえ……」
銃など触ったことがないフーガは、レミィの手さばきに惚れ惚れするしかない。
何をしたのか目で追うのがやっとの戦いはすぐに終わる。レミィや番組スタッフとしても、今の敵は雑魚扱いなのだろう。戦いを済ませたレミィは人懐っこい笑顔をカメラに向けて、ダンジョンの奥地に踏み出す。
『奥にもっと強いモンスターがいるみたいです……気をつけてくださいね!』
愛嬌のある顔に、冒険者らしい頼もしさが覗く。
「……!!」
強さと可愛らしさが渾然一体となったレミィの姿に息を呑んだフーガは、大急ぎでSNSの更新ボタンを叩く。
>すんげええええ 強!!!!!!!!!!
>流石っす
>カワイイのにカッコイイ!最強か~?
期待通り、レミィを褒める投稿がいくつも連なる。
コメントに大いに頷くフーガは、一つひとつのコメントを熱心に読み進める――すると、投稿の中に奇妙なものがあることに気が付いた。
>やっぱ戦闘になると某所盛り上がりすごい
>某所氏ナイスです~ちょいこっちの実況から抜けます!向こうで!
「……某所?」
『某所』『向こう』と濁した文言がやけに増えている。
レミィのファンが集まる場所で自分が知らない場所があるのが、今のフーガにはやけに気になる。
「掲示板とか……いや、違うか」
冒険者関係の匿名掲示板をあたってみるも、そこにも『某所』の文字が並ぶ。
しかし、匿名の気安さと書き込みを修正できない仕様も手伝ってか、掲示板には『某所』について深く突っ込むような書き込みもある。何を警戒しているのか伏せ字で書かれているものの、何件かの書き込みを統合すれば『某所』のキーワードの当たりはつく。さっそくフーガがキーワードを打ち込んで『某所』と思しきページにアクセスすると、こんな文言が表示された。
▲本ページは【妄想】を取り扱っています
現実との区別がつかない方、ルールを守れない方、【妄想】に理解のない方のアクセスをお断りします
あなたは【妄想】の意味が分かりますか?
YES/NO
「……なんだこれ」
わざわざ【妄想】と強調された文言の意味は分からないが、考えるよりも早くYESをクリックする。
――その瞬間、いくつものサムネイルが展開された。
「は……?」
サムネイルの妙にボケた画像の上には『逆さ撮り』『チラまとめ』『お風呂定点』などの文字が躍る。更にサムネイル下にある動画タイトルには、有名な女冒険者の名前がある……これだけ材料が揃えば、フーガにもこれが盗撮専門の動画サイトなのだと理解できた。
「!!」
レミィの情報を求めてこんな場所に辿り着いてしまったショックは大きい。
ここが何なのか知りたくて、フーガはページをスクロール。動画や写真はどれもきわどいショットで、一般的なファンが求める画像とはまるで違う部類のものだ。
「なんで、こんな……」
存在そのものが信じがたいサイトに、フーガは呻く。
どうやらここは女冒険者専門のポルノサイトらしい。本人たちの同意なく撮影されたと思しき卑猥な動画や画像は数え切れないほどあり、その手の好事家たちにとっては一大ジャンルなのだろうと見て取れる。
『先に進みますっ!』
「!」
レミィの声に、フーガはハッと顔を上げる。
少し目を離したうちに、レミィは撮影スタッフを伴ってまた少し進んだらしい。岩肌で出来ていた洞窟の壁はところどころが透徹な水晶面に変わり、鏡のようにレミィの横顔を映していた。
(……レミィちゃん)
驚くほど端正な横顔は、見ているだけで幸福感が溢れる。
わずかにクセのある金髪に、髪の毛よりも色の濃い猫の耳。頭頂にちょこんと乗せた帽子も愛らしく、横顔からも彼女の可愛らしさは十全に感じられる。
(そうだ、『某所』ってのがここなら、レミィちゃんも……!?)
気付いてしまえば、フーガは冷静ではいられない。
SNSや掲示板で語られていた『某所』がここだとしたら、ここにはレミィの盗撮映像もあるということ。
「くそ、こんなサイト見たくないが……」
眉間の皺を深くしたフーガは、嫌な想像を振り切るようにポルノサイトを探り始める。
レミィの密着取材を見ていた時の浮かれた気持ちは消えて、今は苛立ちと怒りばかりがある。
フーガは一介のサラリーマンで、レミィ以外に追っている冒険者もいない。それでもレミィの様子を見ていれば、冒険者というのが大変な仕事なのだと察することくらいはできる――そんな彼ら彼女らの努力を愚弄するようなこのポルノサイトは、今すぐドメインごと消え去って欲しいくらいだ。
「……ん、これは……」
ほどなくして、フーガは『【同時視聴】冒険者レ三ィ・カー二ェーフェン(13)裏密着取材』と書かれたリンクを発見する。
「これって――」
奇怪な伏せ字に眉を寄せながら動画ページに移動したフーガの目の前に、信じがたいものが映し出される。
大手動画プラットフォームの生配信よろしく、画面の右側にはチャット欄がある。
そして、画面内にはダンジョンを探索するレミィのお尻がアップで写されている――ハッとして密着取材番組に目を向ければ、配信番組ではしゃがみこんでモンスターの痕跡を探すレミィの姿が引きで写されている。常識的な画角の密着取材に、非常識なお尻のアップを続ける裏密着取材……呆然としながら裏動画の概要欄を見れば、現在放送中のレミィの密着取材番組のURLは『表番組』として紹介されている。
「表、って……」
密着取材の撮影中のダンジョン内にいるのは、レミィと番組スタッフだけ。
そんな状況で、レミィのお尻をアップで撮影できるのは密着取材のスタッフしか考えられない――つまり、と最悪の考えに至って、フーガは震える声で呟く。
「これ……密着取材のスタッフがグルってことだよな……」
そうとしか思えない映像の真横、チャット欄では目まぐるしく書き込みが加えられる。
>ケツアングル助かる
>スライムとか触手はない感じ?スタッフの盗撮手腕が問われるな
>この子まじでかわいいな、おっぱいもエロい
「な……んだよ、これッ!」
下品な動画、下劣な書き込み、下世話な会話――レミィに似つかわしくない全てが腹立たしくて、フーガはデスクを叩いてしまう。
『っうう……!』
フーガの気持ちを映すかのように、レミィは元配信――盗撮野郎どもが言うところの『表番組』でモンスターと対峙し、頬から汗を散らす。
『ポーションが、もう……!』
亡霊がごときモンスターを前に冷や汗をかくレミィに、SNSでは応援の書き込みが入り乱れる。
>レミィちゃんピンチ!?
>アイテムないのは厳しいかなーここは撤退が良さげ
>やばい心拍上がりすぎて胸痛いレミィちゃん無事でいて
「……」
そんなコメントから視線をスライドさせ、裏動画のチャット欄を見れば。
>ヒロピン好きワイ、笑顔の大勃起
>焦ってる顔エロ萌え
>このまま負けてもエッチだと思います
「……コイツらッ!!」
もう一度、テーブルを殴打する。
慣れない暴力に手のひらが痛い。ナッツの皿が揺れて床に数粒のナッツが落ちるが、今のフーガは目の前で繰り広げられる手酷い辱めから目が離せない。
「レミィちゃんに、こんな――ッ失礼だと思わねえのかよ……!」
『大丈夫ですっ!』
全身が沸騰するような怒りに包まれるフーガの元に、レミィの声が届く。
品のない無礼な配信からレミィの表番組に視線を戻せば、レミィはダンジョンから撤退したらしい。ダンジョンの入り口に座り込むレミィは白い頬に土汚れをつけて疲れた様子だが、カメラには気丈な笑みを向けて。
『私、まだ負けたわけじゃありません! モンスターの対策をして、次は絶対に勝ってみせますっ!』
「……レミィちゃん……!」
フーガが低俗な盗撮配信を見ている間に、レミィにどんな冒険があったのか。
生半ではない戦場を潜り抜けて、それでもレミィの瞳は輝いている……密着取材のスタッフもレミィの魅力は理解しているのだろう、画面にはレミィの顔が大写しになっている。
(そうだ、こんな所で怒っても何も始まらない)
画面越しのレミィに励まされた気分になって、フーガの頭が回り始める。
許しがたいことに、裏サイトでの卑劣な盗撮配信もチャットも掲示板も動き続けている。悪びれもせず繰り広げられる犯罪行為に対し、叔父としてすべきことは一つ。
(証拠を押さえて、コイツらを全員逮捕してもらおう!)
名案を思いついたフーガは、すぐさま準備に取り掛かる。
メインモニターには裏動画を据え、表番組はサブモニターへ――あとでもう一度番組を見返すからと言い訳をしながら大画面で裏動画を見ていると、二つの画面はほぼ同時に切り替わった。
驚くべきことに、裏動画は表番組の映像の別アングルとなるように調整されているらしい。画面が切り替わって表番組の方ではどこかの部屋のドアだけが映されているが、裏動画ではトップレス姿のレミィが着替えの真っ最中。
『ふぅ……』
小さな部屋には、ベッドや机が一通り揃っている。
(そういえば、寮暮らしだったな)
両親がいないレミィは、学校の寮で暮らしていると聞いていた。冒険者として得られる報酬で学費や生活費を賄っているからか室内は思ったよりもシンプルで、レミィが手にするブラジャーもシンプルな白いものだ。
>おっぱい!!!!!
>カップ判定士さんお願いします
>でか
着替えるレミィを前にして、裏動画のコメント欄は狂わんばかりの大盛況。
「こいつら……!」
怒りに歯を食いしばりながら、フーガは裏動画とチャット欄のスクリーンショットを撮っていく。
画面の中のレミィは真っ白なバストをあらわにのんびりと着替えている。盗撮カメラは床のコンセントに仕込まれているようで、ブラジャーを着けようと前かがみになったレミィの乳房が重たげに揺れるさまを克明に捉える。
「……っ、」
たわわな揺れが、スクリーンショットを撮るフーガの手を止めさせる。
ハリがあるバストはたぷんたぷんと豊かな揺れを示す。後ろ手でホックを留めるのに苦戦してか両腕が動き、そのたび双乳は暴れるように揺れ動く。見事な半球の真ん中にある淡色の乳輪と乳首まで曝け出しておきながらレミィは一切気付いた様子もなく、見切れた顔は年齢相応にあどけない。
「……」
何か言いかけた言葉を飲み込んで、フーガはチャット欄を横目で覗く。
>えっち
>パイズリさせたい
>学校どこ? 揉みに行く
>乳揺れえっぐこれ天然乳なのマ?
>逆に中学生が豊胸してたら引くだろ
>中学生・・中学生でこのぱいおつか・・
もはや犯罪予告ではないかと思えるほどのコメントが連なる間も、表番組と裏動画は進む。
表番組はドアを映したままナレーションを挟み、レミィが冒険者になったきっかけなどを語っていたらしい。叔父のフーガからすればすでに知った情報だが、視聴者の中には初めて知る者もいるのだろう。裏動画のチャット欄にも『親いない子はヤれる』『親なし寮暮らしなら非処女確定?』といった最低な偏見が書き込まれ、彼らは下世話な空想で盛り上がっている。
(いやレミィちゃんはしっかりした子だぞ、俺の兄がレミィちゃんのお父さんなんだが、冒険者としてしっかり育てたって聞いてるし、貞操観念も――)
フーガの頭の中は反論で溢れ、思わずチャット欄に書き込みかけるもすんでの所で留まる。
(こんな奴に情報なんて与えちゃダメだろ……!)
気を取り直して、フーガは連写したスクリーンショットをざっと確認する。
(レミィちゃんが被害に遭ったって分かるように、警察に提出する画像は顔が映ってるのが良いよな……コメントは一番過激なのを……)
選別する間に、レミィは着替えを終えて部屋を出ようとして。
『……緊張するなぁ』
カメラの前では見せない憂いの表情を、盗撮カメラの前でだけあらわにする。
「!」
あまり見たことのないレミィの表情に、フーガの動きが止まる。
カメラの前では明るさと丁寧さを見せるレミィだが、カメラの前に出る寸前の彼女の顔には緊張の色が強い。
(……そうだ、レミィちゃんは、こんな取材なんて得意じゃないよな)
これまでもレミィの活躍を追ってきたフーガには、彼女の気持ちが察せられる。
レミィは目立ちたがりではないのだ、密着取材の依頼を受けるにあたってためらいはあったに違いない……表番組では見せないそんな気持ちが伺い知れる表情に、フーガはしばし言葉を忘れる。
――表番組のナレーションは、前回のダンジョン探索が途中で終わったこと、ダンジョンの難度などの情報を伝えるのみ。レミィの内心に踏み込むような表現がないのはレミィ自身の要望かもしれないが、フーガが求めているものを与えたのは裏動画の方だった。
『――おはようございますっ!』
ドアを開けて番組スタッフに挨拶するレミィを正面から捉える表番組と、後ろから捉える裏動画。
表番組では映せない場所を記録する裏動画への興味が増したフーガの期待に応えるように、その後も裏動画ではレミィのきわどい場面が流れ続ける。
『ポーションを買ってきましたっ』
街で道具を買い揃えたレミィは、ダンジョン突入前に改めて装備と道具の紹介に入る。
『敵の攻撃はこのマントで防いで……え、外して見せて、ですか?』
スタッフの要望に首を傾げながらマントを外すレミィは、よく見えるようにと正面のカメラにマントを広げる。
すかさずマントを外した背中に裏動画のカメラが迫る――華奢な身体を包むジャストサイズのシャツはぴったりレミィの背中に張り付いて、接写カメラはシャツにわずかに浮き上がったブラジャーをも映し出す。
>ブラ線浮いてる
>このブラであのおっぱい収納してるんだ…
>後ろからホックはずしてビックリさせたい
裏動画のカメラは止まらない。
レミィの背中に迫ったカメラはゆっくりと低い位置に回る。細工をしたドローンカメラだとしてもどのような方法を使ったのか、マントを広げて何事か説明するレミィはまったく気づいた様子もない。
そうこうするうちに、カメラはレミィのシャツから覗くお臍に迫った。臍のアップからカメラが傾いて、今はレミィの上体を仰ぎ見るようなアングル。レミィに膝枕をされていればこんな視界だろうか、と不埒な考えが浮かんでしまうフーガだが、そう思ったのは彼だけではないらしい。
>膝枕してもらってる感じいいね
>お臍もおっぱいも見えてる すご
>お胸おっきすぎませんか。。。
興奮のコメントで溢れる中、レミィは更に表番組のスタッフに乞われて手持ちのアイテムの紹介にかかる。
『ポーションは次の探索でも使えるので、多めに準備しました!』
腰回りのベルトを外したレミィは、座り込んだ膝の上にポーションを並べていた。
むっちりと白い太ももに、ポーションの輝きが反射して眩しいほど。表番組は上から撮ることで淫らさを強調しすぎないよう配慮しているが、裏動画は遠慮なくレミィの太ももの間にカメラを差し込んできわどいアングルからレミィを窃視する。
「うお……」
ごく短いズボン越しの股間を見てしまって、思わず声を上げるフーガ。
盗撮された着替えシーンに映っていた白下着が脳裏をよぎる。ショート丈のズボンや太ももに巻いたベルトのせいか下半身の肉付きは強調されて、成長途中の少女の身体が嫌でも意識させられる。喉が乾いて仕方ないフーガが手元のグラスを勢いよく煽ると、急激に脳にアルコールが回って理性の霧が晴れてしまう。
「…………エロいな……」
姪っ子に、中学生の子に向けてはいけない言葉が口をついで出る。
真っ白ですべすべの身体は年齢相応の瑞々しさに溢れ、フーガには眩しいくらい。表番組の中でレミィはマントをはじめとした装備を整えて立ち上がり、すらりとした肢体を活力で満たす。
『今日も頑張ります!』
短い髪を揺らして笑うレミィを見ても、フーガは前と同じ気持ちにはなれなかった。
●
表番組と裏動画を交互にチェックしつつ掲示板の過去ログを漁るフーガは大忙し。
裏動画のスクリーンショットが入り乱れる掲示板は、女冒険者の盗撮映像について語る場らしい。数日前のログを遡れば、先週密着取材を受けた女冒険者へ向ける下世話な言葉や盗撮映像のスクリーンショットが入り乱れる――レミィとは真逆のロングヘアに大人っぽいスタイルの彼女が辱められる様子をざっと眺めてから、フーガは改めてレミィの裏動画に目を戻す。
『奥に行くほど、水晶が増えるみたいです……!』
愛らしい顔に警戒心を宿らせて呟くレミィ。
裏動画に気付いたフーガが見逃していた前回の探索では、ある程度奥まで進んだところでモンスターに遭遇し、安全のために一時退却したらしい。今回は主モンスターを撃破するつもりでダンジョンに挑むレミィは、ミカヅチを背負う背中にも気力をみなぎらせている。
表番組はレミィを後ろから、裏動画は真横から捉える。どちらの映像も肌の露出がない画が続くも、レミィの着替えシーンであらわになった乳房はフーガたち視聴者の頭にこびりついていて、服を着ていてもバストラインが透視できそうだ。
>歩くたびお乳揺れてる
>横からだと突き出しっぷりすごい分かるすごいえっち
>ごめんもう射精した‥‥‥
>↑早くね?
裸のバストを晒して以降、コメント欄も過熱の一途を辿る。
違法な盗撮映像を垂れ流しにする裏動画を知ったばかりのフーガだったら、今のチャット欄に憤死しかけたかもしれない。
「……っふ、さすがに早すぎだろって……」
だが、フーガは良くも悪くもこの異常な空間に慣れてしまった。
大事な姪っ子の姿を見て自慰に耽り、射精までした――しかもわざわざそれを書き込む輩までいるというのに、フーガはそんなコメントに薄笑いと独り言を漏らすだけ。
洞窟型のダンジョンは奥に進めば進むほど水晶の割合が増え、今や水晶のところどころに岩肌が覗くほどになっていた。水晶の輝きはレミィを包み込み、壁面や天井の水晶にはレミィの姿が反射する……となれば、裏動画を見る卑劣漢たちはレミィの足元が気になって仕方ない。
>これ床も反射してるよね?
>ショーパンのおまた見たいお
そんな彼らの要望に応えるように、裏動画のカメラがレミィの足元に向けられる。
>お!
>きたkたい
誤字すらも彼らの興奮を示す。
足元の水晶はレミィの足の付け根を映し出していた。
「……!!」
表番組はレミィのバストアップのショットを続け、間違ってもきわどい映像を流さないよう細心の注意を払っている。
だからこそ裏動画のインモラルさが際立つ。床の水晶は鏡のようにレミィの足元を――歩くたびにかすかに揺れる太ももや、探索中に食い込んだショートパンツの股間だとかを余すところなく映す。
>おしりえろい
>掴みたいケツしてる
>完全同意 バックでガン突きしてえ
キビキビと歩くレミィを下から見ると、歩くたび揺れる双臀が強く意識させられる。
引き締まったヒップが左右に擦れ、股の皺が微妙に形を変える。小さな皺はわずかに動いても身体の真下にある皺は微動だにしない様子を見るに、そこにレミィの割れ目があるのだろう。何も知らないまま女の子の場所の形を見せつけるレミィに、男達のボルテージは上がる一方だ。
>おまんまん特定完了……
>えこれヤラセ?誘ってるでしょ
>パイパンやろなぁ
下劣なコメントに取り巻かれているとも気付かないままレミィは立ち止まり――不意に、背後に立つ表番組のスタッフの方へ振り向く。
>あ
>ゆれた!!!!!!!!!!
>おっぱいぶるんした
床の水晶に映る乳房にばかり注目する裏動画の視聴者たち。
ふと気になったフーガは、表番組の視聴者たちが使うSNSをチェックしてみる。
>レミィちゃん急に立ち止まった!なにごと?
>探索順調だね~残りの尺的にもうすぐボスモンスターかな?尺を見て展開予想してしまう悪癖が((
>ゆーて準備万端だしいけるっしょ!頑張れ頑張れー
無害な書き込み群は、ほんの少し前までのフーガが馴染んだ場所だった。
(……これは、もう見なくていいか)
しかし、今のフーガには色褪せて見える。適当にスクロールしてみても興味を惹かれる投稿はなく、フーガは表番組のタグつき投稿を開いていたブラウザタブを消してしまう。
余計なものを排除して大切なものに向き合うのはフーガもレミィも同じ――現れた弱いモンスターの掃討を済ませると、レミィはポーションを一つ口にしてから番組スタッフに向き直る。
『最後のモンスターが、この先で待ってるみたいです。……行ってきます!』
幼い顔立ちに凛々しさすら浮かべて踏み出すレミィ。
裏動画は、踏み出す彼女の揺れる乳房ばかりを映していた。
●
ダンジョンの最奥、透き通る水晶の輝きに支配された一角に、暗黒の騎士が立ちはだかる。
モンスターの名は堕落騎士『ロード・マグナス』。
真っ黒な甲冑に禍々しい剣、更に呪いの炎を宿したロード・マグナスの威容は、水晶に囲まれて本来以上に恐ろしく見える。
表番組の画面が揺れる。
あまりの恐ろしさに、表番組のカメラマンが動揺したのだろう。ぶれるカメラはギリギリのところでロード・マグナスの姿を映しはするが画全体は傾ぐ――ピントも合わなくなった画面の中、目が覚めるような水色の輝きが走る。
『下がっていてください!』
声とともに、表番組の画面はホワイトアウト。
何が起こったのかを正確に記録していたのは裏動画の方だった。表番組のスタッフを守るためのシールドを張るドローンに盗撮カメラがセットされているのだろう、レミィの足元の水晶を映していたカメラがレミィを仰ぎ見ると、レミィはマントをはためかせてスタッフ達の前に躍り出た。
手にしたミカヅチは床に向けられ、牽制するようにロード・マグナスの足元に射撃。ガキンッ!と硬い音がして地面の水晶が砕けるも、ロード・マグナスは水晶のかけらを踏み潰してレミィに迫る。
>おっぱい揺れすごくね?
>パン線見えてる
>うおおおおお尻エロおおおおお
力と力の衝突を前にしても、裏動画の卑劣漢どもはレミィの身体に欲情するばかり。
剣を持つロード・マグナスはレミィに近づこうとするが、精霊銃を手にするレミィは射撃を続けてロード・マグナスを牽制。
「っすげえ……」
一進一退の攻防を前にしたフーガの口から感嘆の声が漏れるも、視線は裏動画に釘付け。
レミィは身を低くしてしゃがみこみ、軽い射撃で牽制がてらロード・マグナスの体力を削る。しゃがんだ姿勢で上体を伏せる姿勢を取るレミィの臀部は後ろに突き出されていて、裏動画のカメラはレミィの尻割れを舐めるように映し続ける。
>おしりえっち
>ケツ派俺大歓喜
>腰ほそ 掴んでハメ倒したい
表番組で見せる真剣な横顔と、裏動画で暴かれるヒップの美しさ。
『あの炎に当たる前に、決着をつけないと……』
ロード・マグナスの様子を伺いながら呟くレミィは、ミカヅチを構える手に力を籠める。
レミィの白い頬に水晶のきらめきが落ちる――このダンジョンに満ちる精霊が彼女に応えて励起したのだろう、黒一色のロード・マグナスの姿を覆い隠すような輝きが増すと、光に照らされて濃くなった影がレミィの尻割れの形をくっきりと浮き上がらせる。
ショートパンツの皺の一つひとつの存在感が増し、布の合わせ目越しにも食い込んだ布地とショーツのラインは克明。真剣な表情で攻撃の準備に入るレミィを前にコメント欄は熱狂する。
>うおおおおおおおマンスジくっきり
>精霊さんありがとうマジ感謝
>今更だけど臍エッチだな
レミィが、雷の精霊が放つ輝きが増すほどに彼らの卑猥な言動はエスカレート。
(……レミィちゃん、もっと力を溜めて――)
張りつめた股間に手を置いて裏動画を見つめるフーガの前で、盗撮カメラはレミィの身体をアオリで映す。
水晶が乱反射する輝きに照らされたレミィの全身は透けるように煌めき、はためくマントが力強い。
そんな中、豊かな胸の下には深い影が差し込んで、レミィの乳房の形すらも浮き上がらせる。
(――そうすれば、もっと胸がよく見えるはずだから……!!)
力を溜めるレミィを応援するフーガの心の中には、男の欲望ばかりが渦巻いて。
>胸デッッ 中学生?だよね?
>今北おっぱいすご
>↑生着替えあるからあとでログ見るのおすすめ
下世話な盛り上がりを見せるチャット欄と大差ない。
『――精霊装填完了』
呟くレミィの周囲、雷電が爆ぜる。
限界まで溜め込んだ雷のエレメントが溢れそうになって、レミィの周囲で火花を散らす。真剣そのものの碧眼に輝きを宿すレミィの対面で、ロード・マグナスは妖しげな黒炎を浮かび上がらせる。
「……っ」
炎の熱気に、レミィの髪とマントがはためく。
>胸見える
>いいぞ!もっと炎出せ!
>服焼けて裸になる展開ある!?
『発射準備よし……』
何人もの視聴者が見守る中、先に迸ったのは黒い炎。
ロード・マグナスが放つ炎がレミィめがけて一直線に駆けた瞬間、レミィは地を蹴って高く跳躍。
表番組のカメラはシールド越しの炎の威容を、裏動画の盗撮映像は跳躍したレミィのシャツの裾が広がって覗く腰回りを映す。
レミィがスコープを覗いて狙いをつけているのをいいことに、盗撮カメラはレミィの胸元まで迫る。胸の下に巻きつけられたベルトに押さえつけられた着衣のバストは確かな丸みがあり、乳房に夢中になるフーガは、裏動画の画面が突如として明滅したことに声を上げてしまう。
『今っ!!』
「ぅお……!?」
レミィの胸ばかり見ていたフーガは、レミィが雷鳴の魔弾を放ったことに遅まきながら気付く。
拮抗する呪炎と雷霆。やがて雷光が画面を覆い隠す――光が収まると、全てを使い果たしたロード・マグナスが力なく倒れ込む。
『……ふぅ……』
軽やかに着地したレミィは、汗をぬぐってから番組スタッフに笑顔を向けて。
『勝ちましたっ!』
晴れやかな笑顔に、きっとSNSは祝福のコメントで溢れたことだろう。
>汗だくえっち
>濡れ透けある!?
>おっぱいの下汗ジミ確認
裏動画のチャット欄は、激闘を制したレミィすらも性欲の道具と見なすのだった。
●
『ん……しょっと』
一息ついたレミィは、撃破したロード・マグナスの頭部鎧を持ち上げる。
すでに力を失った鎧からは炎も尽きて、中身は空っぽ。
『うーん……中には何もないみたいです』
ダンジョンの主が敗れたことで、このダンジョンにいた他のモンスターも落ち着きを取り戻したらしい。安全を取り戻したダンジョン内、レミィは床に座り込んでロード・マグナスの骸を確かめている。
『……え、向こうに何かあるんですか?』
画面の外のスタッフに声をかけられて、レミィは頭部鎧を手にしたまま立ち上がる。
表番組はそんなレミィを横から、裏動画は真正面から捉える。頭部鎧を両手で掴むレミィは手にした鎧の上に胸を置いており、乳房の豊かさを強調するような格好となっている。
>胸ヤバ
>汗だくお乳、最高です
>サービスショットが過ぎるだろ
戦いの後で暑いのか、軽く息が上がっているのも窃視犯からすればエロティック。
色の濃いシャツは汗を吸って胸の下と谷間の色を変え、マントの合わせ目から覗く首筋にも汗の粒が滴る。戦いの余韻に頬も上気して、額から流れた汗が高い鼻梁を滑る様子が見て取れる。
(事後みたいだな)
思うフーガの股間、さすり続けたモノはパンパンに膨れ上がっている。
窮屈さに下の衣服を脱げば、最高のオカズを前にした肉棒は腹につくほど反り返っている。剛直はガチガチに硬く、フーガ自身も驚くほどに熱い。こんなに熱と硬度を持つのは若い頃ぶりだと思いながらサオをあやしていると、盗撮カメラの中でレミィはしゃがみこみ、床に落ちている何かに目を細める。
『うーん……これは、何でしょう……?』
床も壁も天井も水晶で出来ているせいで、ダンジョン内には光が乱反射して眩しい限り。
落ちている何かもまた、裏動画を撮影する何者かによって仕込まれた道具なのだろう。上から覗き込むレミィを仰ぎ見る形になると、しゃがんだレミィの脚に自然と目がいく。短いズボン丈の隙間はあとちょっとでショーツが見えそうで、無駄だと思っていたもフーガは頭を傾けてズボンの隙間を覗こうとしてしまう。
>前かがみありがてえ
>モンスターになって倒されたらレミィちゃんに抱かれること可能……ってコト!?
>おっぱいとおまた見えるナイスアングル
卑劣漢のざわめきの中、レミィは小首を傾げ。
『破片でしょうか……?』
言いながらレミィがソレに手を伸ばし、カメラいっぱいにレミィの手のひらが映ったかと思えば。
『ひゃぁっ!?』
バチンッ!! と大きな音がして、画面に火花が散った。
『いたた……!』
レミィが放った攻撃の余波で、その破片は金属を孕んでいたらしい。指先で爆ぜた電気に驚いたレミィはのけぞり、バランスを崩して尻もちをついてしまう――後ろで猫の尾をぶわっと太くするレミィはすぐさま姿勢を整えるが、数秒のハプニングはフーガらの目に焼き付いてしまう。
>おっぱい縦揺れした
>しっぽえろ
>騎乗位始まったかと
『だ、大丈夫ですっ! 帯電してたみたいで……!』
照れたようにぱたぱたと手を振って、スタッフに言うレミィ。
――結局、落ちていたのは盗撮スタッフによる仕込みの金属片だったらしい。適当な理由をつけて金属片は回収され、一行はダンジョンを後にする。
『今日は、ありがとうございましたっ!』
ダンジョンを無事に出たレミィは、撮影スタッフにぺこりと頭を下げる……そのまま立ち去ろうとしたところを呼び止めたスタッフは、何かのチケットをレミィに差し出した。
『……? スパですか?』
密着取材の謝礼とは別に、スパの招待券を一枚だけ差し出したスタッフ。
>お風呂!?!?!?!?!?!
>うおお風呂来る
>もう一回裸見ていいんですか!?
招待券の期限は短いらしい――もし良ければスパの前まで送るとの提案に、レミィはにっこり笑って。
『ありがとうございますっ! ぜひ、よろしくお願いします!』
●
張り巡らされた計略に気付くこともできず、レミィはスパに送られた。
スタッフとはスパの前で別れ、表番組はそこで撮影が終了。エンディング曲が流れる表番組を消して、フーガは延長線とばかりに続く裏動画に集中する。
スパの中にはすでに裏動画のスタッフが控えていたのだろう。入店するレミィの姿は、店内からのアングルで撮られていた。
招待券を出し、女湯へ向かうレミィ――フーガが入ったことのない魅惑の更衣室へ入るレミィを、盗撮カメラはまっすぐ追いかける。
>更衣室だ!!
>お着替え見れるの嬉しすぎ
盛り上がる視聴者たちの前で、レミィは装備を解いていく。
スパの中にはいくばくかの女性客がいるも、彼女たちは顔も身体も濃いモザイクで隠されている。頑なに身元を守られる女性たちの中で、レミィは顔も身体もノーモザイク。モザイクの濁りが多い映像の中でレミィの身体だけが明瞭なのだから、フーガをはじめとした視聴者どもは他の女体に目移りもせずレミィだけを見つめていられる。
>ロッカーの中もカメラあんの!?
>安定の謎技術
ロッカーを開けるレミィの顔の正面、マントを解いた無防備な背中――時おりアングルを切り替えながらレミィを映し続ける技術は、確かに並大抵のものではない。
密着取材を受けながらダンジョン攻略をしたのだから、気疲れもあるのだろう。レミィはどこか気の抜けた表情で、ゆっくりとシャツのボタンを外していく。
はだけたシャツの前から、透けるような肌と白いブラジャーが覗く。コメント欄の速度が落ちたのは、彼らの手がキーボードからペニスに移ったからだろうか。フーガも肉棒を握りしめる手を上下に動かしながら、レミィの胸があらわになる瞬間を待ちわびる。
『んっ……』
ブラジャーを外し、窮屈さから解放されたかのように声を漏らすレミィ。
「!!」
飛び出るように出現したレミィのバストを見れば、思わず声を上げてしまうのも理解できる。
ブラジャーとベルトで二重に締め付けられていたというのに、レミィのアンダーバストにはほとんど跡も残っておらず、なめらかな肌は見惚れてしまうほど美しい。
「――レミィ、ちゃん……!」
目の前の女の子が生まれたと聞いた日から、何度も呼んできた名前を口にすれば下半身に熱が溜まる。
まだ大人になりきっていないはずなのに胸の豊かさは目を見張るものがある。ダンジョンへ向かう前のブラジャーを着けるシーンでも眺めた豊満な双乳は、レミィのちょっとした仕草のたびに震え、フーガの目を楽しませる。
(こんな大きい胸だと、周りの男達にも見られてるんじゃないか?)
姪に向けてはならない目を向けながら、下世話な考えが止まらない。
(学校は共学だったか? 間違いなく、クラスの男子のオナペットだろうな)
いるかどうかも不確かなレミィの同級生男子に思いを馳せるフーガの胸に、とんでもない優越感がこみ上げる。
中学生男子なんて、制服を突き上げるレミィの胸を盗み見た記憶をもとに自慰に耽るばかりだろう。そんな彼らでは見ることが出来ないはずのレミィの裸の胸はフーガの前に曝け出され、靴下を脱ぐ時にどんな揺れ方をするのかまで目に焼き付けることができるのだ。
(しかも、俺はレミィちゃん……レミィの叔父だぞ?)
この裏動画の視聴者たちはしょせん、冒険者のレミィしか知らない。
密着取材の中でレミィのバックボーンは多少明かされたとはいえ、彼らが持つレミィの情報はフーガとは比べ物にならない。誰よりもレミィを知った自分が、育ったレミィのカラダを隅々まで知る――性欲に茹だった頭では、それはとても自然なことに思えた。
「レミィ……っ、胸、でっかい……!」
この裏動画に行き着いた時とは違う目的で、フーガはスクリーンショットボタンを連打する。
もちろん、火照ったペニスをあやすことも忘れない。レミィがショーツに手をかける頃には亀頭は先走り汁でネットリと濡れ、目は血走ってレミィが全裸になる瞬間を見逃すまいと見開かれている。
――そして。
レミィが、純白のショーツにかけた指を引き下ろす。
>おまんこ!!
>すじ見えた
>パイパン?!?!?!
「ッぅお……!!」
あらわになった無毛の恥部を見た瞬間、精が炸裂する。
口に残るアルコールの香りすら吹き飛ぶほど濃いザーメン臭が部屋を支配する。大きい脈動は止まらず、押さえきれなかった精子がわずかにシャツに飛んだが、そんなことよりも目の前のレミィの裸身の方が大事だった。
>まっぱ
>誰か処女膜確認した!?
>してないけど処女確っしょ
>13歳のはだかやば
情欲のコメントが溢れかえる中、レミィは大した感慨もなく風呂場へ向かう。
――それからのことは、夢のようだった。
盗撮されているとも知らないレミィは、のんびりとスパを堪能した。髪の毛を洗う間ずっと丸出しの腋窩や揺れ続ける乳房、水風呂をちょんと触って真っ白な背中に鳥肌を立てる姿に、大浴槽の水面に乳房を浮かべて寛ぐ姿……どの姿にも劣情を煽られて、フーガは肉棒を握りしめたまま離せない。
>やばい射精とまんね
>おっぱいの下洗う役割俺がやる
>↑じゃあおまんこ洗いは俺が
チャット欄の盛り上がりは尋常ではなく、猥談の勢いは止まらない。
レミィが身じろぎするたび揺れるバストに視聴者は湧き、チャット欄には射精報告が相次ぐ。汗と疲れを洗い落としたレミィがスパを出るところで裏動画は終わり、欲望の余韻に浸るフーガは動画概要欄にある掲示板へアクセスする。
132:
マイベストスクショ共有します
着替えおっぱい、冒険中の横からショット、お風呂っぱい
133:
うおお神
胸大きかったな、挟みたい
134:
言うほどデカかった?
て思ったけど13歳か 将来有望すぎんか
掲示板では盗撮映像のスクリーンショットが行き交い、目にしたばかりのレミィの身体の話題でもちきり。
148:
パイパンおまんこかなり良かった
膜見えなかったけど処女確?今襲えばワンチャンある?
149:
チャンスありあり
通ってる学校ってどこ?それ分かれば完全にヤれる
分かってるだろうけど全部自己責任で、ここの書き込みは【妄想】だしな
下世話なコメントをじっと見つめるフーガは少し迷ったが、性欲が全てのためらいを押し流す。
153:
レミィちゃんの通ってる中学は**中です
寮の住所も貼ります
~~
書き込みボタンを押して数十秒、落ち着かない気持ちで掲示板を見つめるフーガ。
一分経つ頃にリロードボタンを押すと、フーガの後にはこんな書き込みが続いた。
154:
!?
すごいのきたな
155:
ガセじゃねと思ったけどマップで見たら外観似てる
マジだったら面白いから俺はマジの方にこの乳揺れ動画を賭けるぜ
156:
153さんガチ情報だよーby密着取材すたっふ
まさかおいらの他にも関係者がいるとは!
157:
**中学校のホームページレミィちゃんいるし確定かな
トップ>お知らせ>5ページ目の体育祭のとこの上から3枚目右上 見切れてるけど後ろ姿レミィちゃんに見える
「――!!」
自分の書き込みをきっかけに盛り上がる彼らを見ていると、何とも言いがたい満足感がこみ上げる。
164:
実際凸するかは別としてマジ感ある情報ありがたい
本当シコれる 関係者に情報売られた事実も含めシコれる
165:
ちなちょっと前の冒険者ちゃんは表番組出てからなぜか痴漢に遭いやすくなったそうで 不思議だねえ
「……は、ははっ……」
そんな書き込みに、フーガの顔に自然と笑みが浮かぶ。
ふと思い立ったフーガは、PCに保存していたレミィのこれまでの情報を見返す。
取材、インタビュー、他の冒険者がネットに上げたツーショット……微笑ましかったはずの全てが淫らに見えて、フーガは笑いが止まらない。
(俺、こんなにオカズ集めてたんだな)
手に入れた画像は全て健全なもの。
しかし、フーガの目と頭はすでに作り変えられた後。無邪気な笑顔やしゃんとした立ち姿に劣情を催して、フーガは何度か発射してなお硬度を保つ肉槍を撫でさする。
(ああ……)
画面越しに無邪気な笑みを向けるレミィと見つめ合いながら、激しく肉棒をしごき始めるフーガ。
可愛らしい姪っ子の姿を卑しく消費する後ろめたさが快楽に変わる。頭の中ではレミィの裸と視聴者たちの淫らなコメントが瞬くように切り替わって、フーガの身体は快美に乗っ取られる。
「っレミィ……レミィっ、出すぞ!!」
獣欲をぶつけるような絶叫を上げた瞬間、切っ先から熱情が溢れ出る。
「うおっ……おお、おッ……!!」
レミィを見つめて発射する精は、数度目とは思えないほど濃い。
肉の律動はなかなか収まらず、やっと射精が終わる頃には、フーガは目眩がするほどの悦びに満たされていた――射精直後も心身は熱いままで、レミィの情報をまとめたフォルダを見ていると何度でも下半身は疼く。
(ああ……俺は、本当は前から――)
姪っ子を応援していることを、どうして誰にも言わなかったのか。
その理由が今更ながら分かった気がして、フーガは熱に浮かされたように笑い続けるのだった――。