※この作品はR-18です。

冒険者美少女たちの盗撮被害録   作:高牧園

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【2】羞恥盗撮 スタッフの悪意に裸を晒された少女

 始まった映像の中で、一人の少女が椅子に座っていた。

 年の頃は十代半ばだろうか。艷やかな黒髪は長く、座る彼女の膝ほどまであるらしい。ほとんどスポーツブラと丈が変わらないタンクトップからはスレンダーなお腹が覗き、細身なお腹は脂肪が薄いあまり腹筋が浮き上がっていた。

 

――それでは、お名前を教えてください。

 

 画面にそんな字幕が表示されると、少女の視線は正面に向けられる。

 肉食獣のような、縦に裂けた瞳孔はハッとするほど鮮やかなスカイブルー。長い睫毛すら刺々しい彼女は、薄い唇を開いて短く答える。

 

「……リセ・フロストレイス」

 

 ――あなたが冒険をする理由は?

 

「必要ですか、それ」

 

 冷たく言い放って、少女――リセは席を立つ。

 

「他に何も無いから、やってるだけですよ」

 

 固定されたカメラには空席が映り、リセが出て行くらしい物音が聞こえるのみ。

 画面全体から、リセの持つ緊張感のようなものが強く伝わる気がした――だが、冒険者の盗撮動画を楽しむ彼らは、そんな緊張感に呑まれもせずにコメントを流す。

 

>こっっわ

>盗撮されてるのにクールぶってる女が一番抜ける

>でパンツの色は?

 

 冒険者を取り上げるドキュメンタリー番組の裏で、冒険者の盗撮映像が流布される。

 今回の対象となった少女はリセ。まだ十代のはずだが大人びた雰囲気を持つ彼女が盗撮カメラの前でどんなみっともない姿を晒すのかと、下劣な視聴者たちは期待に胸を膨らませる――。

 

●

 

 リセが一人で暮らすアパートの部屋に私物はほとんどない。

 ベッドに小さなテーブルがあるばかりの部屋は家主の性別すら曖昧にする。盗撮カメラは部屋の各所に配されて、プライベートなリセの空間を映し出す。

 表番組――通常のドキュメンタリー番組では、リセの生い立ちが軽く説明されている。冒険者となることを両親に止められたこと、夜中に家を抜け出してダンジョンへ向かった間に家に押し入った犯罪者によって両親が惨殺されたこと、それから本格的に冒険者を目指したこと――ナレーションは深くは語らないが、その過去がリセに暗い過去を落としているのは間違いなく。

 

>両親いない系ね

>じゃあこのブラも自分で買ってるわけか。クソエロ

 

 重々しいナレーションを聞きながら、盗撮映像でリセの着替えシーンを眺める視聴者たちは無礼なコメントばかりを残す。

 タンクトップの下に着けていた下着は黒色。華奢な身体に似合う下着は動きやすさを優先してか布地が小さく、引き締まった細い臀部はほとんどあらわになっている。

 

>これTバ?

>Tじゃないかも なんにせよスケベ下着

 

 無言で、真顔で着替えをするリセは、盗撮されていることにも気付かない。

 こうして始まったリセの盗撮ドキュメンタリーの中で、リセは草木の茂るダンジョンへ挑むこととした。

 

「ついてきてください」

 

 冷たく言い放つリセは、スタッフたちをさほど待たずに先へ進んでしまう。

 

「ま、待ってくださ……り、リセさぁん……っ!」

 

 今回の撮影隊の中には新人の女性スタッフがいるらしい。お下げ髪に眼鏡のいかにも鈍臭そうな彼女はスタスタ進むリセに慌てふためき、長く伸びた草に足を取られながらも懸命にリセを追いかける。

 

>女性スタッフ珍しくね

>確蟹

>この人?は裏知ってんの?

 

 そんな疑問を呈する者たちもいる中、リセのダンジョン探索は進む。

 鬱蒼としたダンジョン内にはツタのモンスターがいる。モンスターは触手のごときツタを伸ばしてリセを捕らえようとするが、リセはナイフの一閃でモンスターを斬り伏せる。見事な戦いぶりは表番組では褒められたものだが、リセが辱められる姿を見たい裏番組の視聴者たちには不満の残る映像だ。

 

>ケツアングル多いけど他にないの

>うーん抜けない

>そろそろおっぱい見たいですな

 

 欲求不満の視聴者たちのコメントが並ぶも、リセはなかなか隙を見せない。

 大人びた中にも刺々しい雰囲気を持つリセは、親を亡くしてから色々な経験をしたのだろう。その中で他者への不信感を持つ出来事もあったと見えて、盗撮スタッフが後ろに回り込んでカメラのアングルを下げようとするだけで敏感に振り向いてしまう。

 

>警戒心すご

>でも裏落ちしてるってことは……でしょ?

 

 隙のある映像をほとんど撮らせないリセは、徐々に強くなるモンスターをものともせずに倒していく。

 

「まっ、待ってくださぁいっ……!」

「……」

 

 探索速度を落とさないリセに、女性スタッフの方が遅れ気味だ。

 冒険者についていくスタッフたちの労働環境は体力勝負だろう。見るからに新人の彼女はとてもリセについていける体力ではないようで、他の撮影隊と比べても遅れ気味だ。

 

「……早くして――」

 

 女性スタッフを捨て置いて歩き去ろうとするリセは、ため息をつきながら彼女に振り向き。

 彼女の背後から迫るツタのモンスターに気がついた。

 

「――!!」

「え? リセさ……」

 

 言いかける彼女の背後にツタが迫る。

 

>うわ

>普通にやばくね

>放送事故回?

 

 卑猥な欲望を抱える裏の視聴者たちもさすがに焦り、撮影スタッフもどよめく。

 

「お、おい! 早く逃げろ!」

「後ろ! モンスター来てるぞ!」

 

 スタッフたちは彼女にそう呼びかけるが、冒険者ではなく戦力を持たない彼らに女性スタッフを助ける力はない。

 そうするうちに、ツタのモンスターは女性スタッフを取り巻く――そして彼女を締め上げようとした瞬間、リセは動いた。

 

「っ!」

 

 地を蹴ったリセは高く跳躍。

 一飛びで撮影隊を飛び越えると、リセは女性スタッフを抱き上げる。

 

「ひあぁっ!?」

 

 素っ頓狂な声を上げる女性スタッフは反射的にリセにしがみつく――そんな中、ツタのモンスターはリセに狙いを変えるが。

 

「ふッ」

 

 リセは鋭いハイキック一つで、ツタのモンスターを打倒する。

 ――モンスターが倒れ、周囲はしんと静まる。一拍の沈黙を経て周囲のスタッフはリセを拍手で取り囲んだ。

 

「リセさん、ありがとうございます!」

「あと少しでも遅れていたら……本当に助かりました!」

 

 わっと上がる歓声に囲まれても、リセは表情を崩さない。

 スタッフたちの輪の中、リセは女性スタッフをお姫様抱っこにしたまま仏頂面……しばらくはスタッフからの称賛を黙って受け流していたリセだが、しばらく経ってから腕の中の女性スタッフに目を向けて。

 

「……あの、もう離れてもらえませんか」

 

 冷たく言い放つリセに抱き上げられた女性スタッフは、よく見ると半端な姿勢を取っていた。

 背中と膝の後ろを抱き上げられたお姫様抱っこの姿勢だが、とっさにリセの首に腕を回せなかったらしく、両手はリセのタンクトップを強く握りしめている。タイトな服には深い皺が刻まれて、リセの胸の形はくっきり浮き出てしまっている。

 

>おっぱい(指差し確認

>うーんエロスが足りない

 

 その状況のまま、女性スタッフは動こうとせず。

 

「あ、あの……手、動かなく、なっちゃ……って……」

 

 あまりの事態に身体がすっかり強張ってしまったらしい女性スタッフはひきつり笑い。

 

「…………」

 

 傍目にも分かるほどリセは呆れた様子。

 

「あっ! で、でで、でも、すぐ! すぐ離れますから!!」

 

 そんなリセに焦った様子で女性スタッフは無理やりリセから離れようとする。

 しかし、手は依然として動かない。そんな状態でめちゃくちゃに腕を振り、彼女がリセの腕から転げ落ちれば。

 

 リセのタンクトップはあっけなく裂け。

 ついでに、ブラジャーまで彼女に引きちぎられてしまう。

 

「――!」

 

 不格好に地面に転がる女性スタッフはカメラからアウトし、盗撮カメラは瞬時にトップレスになったリセに向けられる。

 

>みえ!!

>ちっさおっぱい!!

>うおおおおナイスナイスナイス

 

 突然のリセのトップレスにコメント欄は沸き立つ。

 しかもスタッフの目の前で上裸を晒してしまったのだ、彼らの盛り上がりは尋常ではない。表番組はそうなる寸前で画面を切り替えて戦闘シーンのリプレイと解説に映っているが、裏番組は上裸になってしまって顔を染めたリセの姿を映し出す。

 

「……!!」

「り、りり、リセさん、ごめんな……ひゃあっ!!」

 

 よろめきながらリセに近づこうとした女性スタッフが再び転倒。

 ついでに荷物がぶち撒けられ、持っていたポーションらしきものが割れてリセの全身に降りかかる。

 

「ひぁあっ!? ごっ、ごめんなさぁいっ……!!」

 

 特に下半身が濡れたリセの薄手のズボンはびっちょり濡れて、うっすらとショーツのラインを浮き上がらせる。

 

>おっほパン線きちゃ

>GJすぎ

>これどっち?仕込み?偶然?

 

 突然のサービスショットの連続に盛り上がる視聴者たちの前で、女性スタッフは慌てふためいて。

 

「ご、ごご、ごめんなさいっ……!! あ、あの、お体拭きますね!」

「あ、じゃあ僕らは後ろ向いてますんで……!」

 

 男性スタッフたちは慌てて後ろを向く――が、男スタッフの一人は盗撮カメラに向かってこっそりピースサイン。

 

「別に、いいです。自分で――」

「いえいえっ! 私がやってしまったことですから! それに、リセさんは体力を温存しないとっ!!」

 

 女性スタッフを鬱陶しそうに遠ざけようとするリセだが、女性スタッフは勢いで押し切る。

 

「せ、背中は拭きますから……あちらを向いていてください……!」

 

 ハンドタオルを手にした女性スタッフが言うと、リセは渋々女性スタッフに背中を向ける。

 リセの正面にある木の洞には、すでにスタッフが用意したらしい盗撮カメラがセットされていた。上裸のリセを真正面から捉えるショットになると、リセの後ろにいる女性スタッフはニンマリ笑って。

 

「……♪」

 

 無言のまま顔を歪めて笑み、舌を出してリセを指差す。

 明らかに先ほどの鈍臭い態度とは違う悪辣な表情を見れば、女性スタッフのこれまでの振る舞いが演技だったことは明らか。隙のないリセの盗撮動画を何とか確保するために投入された同性スタッフだと分かると、コメント欄は大盛り上がりで。

 

>うわコイツわざとやったんだ

>性格悪~~~~~~最高

>女こっわ笑笑

 

 ニタニタと性悪な笑みを浮かべながらも、女性スタッフは声音だけはこれまで通りのおどおどした雰囲気で。

 

「す、すみませんっ、腕を上げていただけますか……!?」

「別に、自分で――」

「いえ!」

「……。……まあ、それで早く済むなら……」

 

 渋々といった具合で腕を上げれば、リセは胸も腋も丸出し。

 スレンダーなリセはバストサイズも控えめだ。曝け出した腋窩はつるっと白く、清潔感のある上半身と顔は盗撮カメラにばっちり映ってしまう。

 

>いやーーーえっちです

>すげえ 良すぎる

>騙されてるのくっそえっち

 

 ドジなスタッフに付き合わされて呆れ顔、と見えるリセだが、実は全て仕組まれたことだと分かる視聴者は笑いが止まらない。

 もちろん、仕掛け役である女性スタッフも同様。彼女は丁寧にリセの背中を拭きながら、表情だけでリセを嘲弄する彼女は、さらにリセを辱めるべくこう告げる。

 

「お、お背中終わりました……すみません、一度立っていただけますか……? あ、腕はそのままで!」

「……」

 

 ムスッとした表情のリセは、不機嫌そうにしながらも彼女に従う。

 ドキュメンタリーの撮影前の契約で、原則スタッフの指示には従うことになっていた。何より、この鈍臭い――とリセは思っている――スタッフは強情で、自分の意見を押し通そうとする節がある。彼女に抗おうとするより従った方が早く済むと思って、リセは両腕を上げたまま立ち上がる。

 

>ゆれた

>おっぱゆれ

>バンザイで立つの間抜けすぎ抜きました

 

 立ち上がりざま、控えめとはいえ存在する膨らみが上下した。

 ぷるっと揺れる乳房を窃視者たちは見逃さない。興奮のコメントが続く中、リセには見えない後ろ側でニヤニヤ笑う女性スタッフはそっとリセに近づき。

 

 スピード自慢のリセですら反応できない速度で、リセのズボンを引き下ろした。

 

「な……!?」

「わっ、わわわ、ごめんなさいっ……! ず、ズボンも濡れてらしたのでぇ……!」

 

 口先だけで言い繕いながら、リセのショーツも無理やり脱がせる女スタッフ。

 

>GJがすぎる

>女同士が一番こええ

>裸なっちゃってんじゃん

 

 頑張りが空回りする新人のテイを取りつつリセを裸に剥いた女性スタッフは、リセの衣服をくるくる丸めてぽいっと後ろのスタッフに放り投げる。

 

「ま、まずお体拭きますからっ……! 裸のまんまじゃリセさんも恥ずかしいですよねっ、おっぱいもアソコも丸出しですし……!」

「っ……!!」

 

 リセの羞恥を煽るようにわざとらしく口にすれば、彼女の狙い通りにリセは真っ赤。

 

>あーあかわいそ

>泣きそうなってね?

 

「……、っ……!」

 

 いくらリセが大人びた少女といえど、まだ中学生なのだ。

 撮影スタッフがいるダンジョンで裸にさせられた事実を突きつけられて平静でいられるほど心は強くない。真っ赤になったリセは裸の肩をプルプルと震わせて、青い瞳にみるみる涙を溜めてしまう。

 

「あ、な、泣かないでくださいぃっ……」

 

 おどおどと、涙目になったリセをどうしたらいいか分からなくて慌てふためく演技をする女スタッフ。

 鈍臭くて気が回らない女のフリをして、彼女はリセを裸のままにしておく。

 

「っ、く……ぅ……っ……!」

 

 早く服を寄越すように言いたいリセだが、口を開いたら声が震えているのがバレてしまいそうだと思ったのか黙るのみ。

 

「ど、どうしよう、どうしようっ……!」

 

 あわあわとパニックのフリで裸のリセを盗撮カメラの前に晒し続ける女スタッフは、リセが顔を伏せて目を閉じてしまったのを良いことにリセの身体を指差しニヤニヤ笑い。

 

>こいつ性格悪すぎて笑えてきた

>いや~おっぱい眼福

>おまんこ毛薄いね、すじ丸見え

 

 成長途中の小さな胸やくびれ、薄い毛に包まれた処女然とした秘裂。

 何もかもが見られているとは気付かないリセは、このトラブルが仕組まれたものだとも気付かないまま震えるばかり。

 

 ――リセがようやく服を与えられたのは、それからたっぷり十分は経った後のことだった。

 

「ええと……着替え、このくらいしかなくて……まさか全部着替えることになるとは思っていなかったので、その……」

 

 モゴモゴと何か言いながら女スタッフが差し出したのは、白のTシャツと裾の広いショートパンツ。

 寝間着のようなセットだけで、当然のように下着はない。リセが着けていたブラジャーは女スタッフが事故を装ってワイヤーを歪められて着けられたものではないし、ショーツも地面に投げ出されて泥まみれ。

 

「……これしか無いんですよね」

「はいぃ……」

 

 下着なしでそんな格好をすることに大いに抵抗を覚えつつも、結局はリセはTシャツとショートパンツ姿になるしかない。

 番組スタッフからリセへ、きわどいものが映りそうになっても放映時に必ずカットする旨の説明は入る。幸いにも武器のナイフは無事だったこともあり、リセは渋々ながらも撮影の続行に同意した。

 

>「放映」ではカットね

>つまり裏では流して良しと

>今回一番シコれるかもしれん

 

 裏で流される盗撮映像はもちろんきわどいシーンもノーカット。

 リセが着替えを終えてカメラの前に姿を見せると、盗撮カメラはリセの身体を上から下までたっぷり映し出す。

 

 縦に裂けた瞳孔を持つ瞳は攻撃的な印象があったはずなのに、少し泣いて目元を赤らめたせいもあって弱々しく見える。

 艶めく黒髪を辿って顔から首元に目を向ければ、白いTシャツは陽光を受けてリセの身体のシルエットを透かす。丈の短いタンクトップを着ていた先ほどよりも露出は抑えられているはずだが、白無地のTシャツの前面には胸の形がくっきりと浮き上がっている。

 

>乳首まるわかり

>ちくぽち!!!!!!!

 

 濡れて身体が冷えたせいもあるだろう、リセは乳首を勃起させていた。

 Tシャツに浮き上がった胸のお椀の中心に、ぽちっと小さな膨らみが見える――リセも自覚しているのだろう、恥ずかしそうに胸元を何度も見下ろすが、ダンジョンを進む以上そんなところにばかり気を使ってはいられない。

 

>ショーパンの下ノーパンなの熱い

>お尻見えそう

>アングル次第で具も見えるだろ

 

 無防備なことに、リセはショートパンツの下には何も穿いていない。

 ルームウェア然とした雰囲気のショートパンツは丈が短く、リセの伸びやかな脚は付け根までむき出しだ。しかも裾が広いせいで、リセが一歩歩くだけでひらひらと薄い布地は動いてしまう――ショートパンツの内側が見えてしまうのではないかと不安に駆られるリセは、ダンジョンを攻略して早く帰ろうと足早だ。

 

>走ったら食い込みえぐ

>おっぱい揺れ見えてえっちだね

>乳首こすれて気持ち良くなっちゃうんじゃ?

 

 身勝手なコメントに嘲弄されているとも知らず、リセはTシャツ越しの胸を揺らし、ショートパンツをヒップに食い込ませ、さらにショートパンツの裾から秘所をチラチラ覗かせながらも戦いに挑む。

 こんな恥ずかしい格好をしながらも、戦いとなればリセは何事もなかったかのように振る舞える。

 

>ノーパン娘大活躍じゃん

>チクポチしてんのにキリッとしてんの笑えて抜ける

 

 嘲りのコメントが埋め尽くす中、画面の中のリセは何とかモンスターを打倒する――帰りの道中では終始気まずそうに沈黙する姿も男たちの欲望を煽るもので、その日は動画のコメント欄も掲示板も大盛り上がりなのだった。

 

●

 

 そんな恥ずかしい目に遭って、それでもリセの日々は続く。

 学校、冒険、学校、冒険。規則正しい生活を送るリセは、その日もいつもの道を通って家へ帰る途中だった。

 

「……」

 

 黒いロングヘアをなびかせてスタスタ歩くリセの頭の中、あの日の辱めの記憶は薄れかかっている。

 いくらきわどいシーンはカットされたとはいえ、あの日の映像を見せられたらあの酷い気持ちを思い出しそうで放映されたドキュメンタリー番組は観ていない。当然ネットでの評判もチェックせず、あのドキュメンタリー番組の話題を出そうとした人間をひたすら遠ざけたせいで、リセはアングラな盗撮サイトで自分の痴態が晒されていることなど知る由もない。

 

 もちろん、リセの裸体に劣情を催した彼らがどんな欲望を抱えたかも。

 

「……」

 

 ごく普通に道を歩く。

 アパートがある住宅街に人気はまばらで、正面から一人のサラリーマンが歩いて来るのが見えた。

 

「……」

 

 知り合いでもないサラリーマンに気を払う必要などない。

 すれ違える道幅があることは分かっているから、リセは特に何も考えずにサラリーマンとすれ違おうとする――しかし、すれ違いざまにサラリーマンは真横に指を突き出し。

 

 的確に。

 服の上から、リセの乳首を押したのだ。

 

「っ――……!?」

 

 驚きとともに、リセの頭の中にあの日の辱めが蘇る。

 

「は、……っぁ……」

 

 へなへなとその場に座り込んでしまうリセだが、サラリーマンは何事もなかったかのように通り過ぎてしまう。

 

「あ……、あっ……」

 

 地面がぐにゃりと歪むような感覚。

 自分があの時、裸で立ち尽くす情けない存在に成り下がった記憶。

 

「は、……ぁ……」

 

 どうして男が正確に自分の乳首を探り当てられたのかも考えられないまま、リセは蘇る羞恥の記憶に震え続けるのだった――。

 

●

 

【女冒険者】リ世・フ口ストレイス【妄想】

 

547:

つかリセちゃんいました

前スレの予想通り**町でビンゴ

すれ違いざまに乳首触ったらビクッッてして超エッチだった

 

548:

マ?いいな

明日俺行こうかな

 

549:

じゃあ明後日は俺が

毎日知らない男に痴漢されるとか地獄じゃね?

 

550:

痴漢されまくったら引っ越しちゃうかな

そうなる前に犯さないとな(キリッ)

 




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