※この作品はR-18です。

ブルーアーカイブの世界に転生!?   作:小説オタクニキ

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第1話

私の名前は白鷺ハル。長くて綺麗な銀色の髪にサファイアのような瞳をした少女…?だ。ちなみに身長は幼馴染である『二人』と比べかなり低い。145cm程度だ。

どこにでもいる普通の中学生…などではなく学園都市キヴォトスで暮らしている頭に輪っかの浮かんだ女の子だ。さて。突然だが私には前世の記憶がある。それはこの世界、キヴォトスで「先生」として活動していた経験だ。とはいっても端末の中でだけれど。

 

「それでは…問2のこの問題、ここの式変形を….そうですね。白鷺ハルさん。答えてみてください。」

 

「へぁっ!?え、えーと、問2の式変形…」

 

そういえば授業中である事を忘れていた。考え事をして目の前のことが疎かになってしまう癖は私の悪癖だ。てかちょっと待って。全然分かんない。皆の視線が私に集中する。そんな時だった。隣の親友が私をみかねて助け舟を出してくれた。

 

「そこは…………すると良いですよ。」

 

「ん、あー!なるほどね!ありがとう!『ナギサ』!」

 

「いえいえ、お気になさらず…。」

 

隣の親友、桐堂ナギサ。私の幼馴染でトリニティ生の中でも一際綺麗な羽を持ちなおかつ成績優秀、お淑やかを体現したかのような存在だ。そんな彼女は隣で口元に手を当て薄く笑っていた。なんだよ、そんな私がパニクってたのが楽しいのか。とそんなことを考えながら私はナギサの助言によって導いた式変形を答えた。

 

「はい。正解です。ですが授業中に考え事とは感心しませんね。しっかりと集中するように。」

 

「……はーい。」

 

先生からお小言を言われてしまった。

 

 

✴︎

昼休み。私たちは食堂に来ていた。

 

「さっきはありがとね!ナギサ!」

 

「いえいえ。親友が困っていたのですから当然でしょう。」

 

「ふーん、その割には私がパニクってたの笑ってみてたよね?」

 

ジトーっとナギサに視線を向けていると私の後ろから柔らかい弾力を感じ、しかも凄まじい力で首が絞まる、どうやら誰かにバックハグされているようだ。こんなことしてくるのは一人しかいない。

 

「グッ、ちょ、ミカ、首しまって…」

 

「あっ、ごめんねー☆ハルちゃん☆」

 

そのまま私の首をほぼ絞めていた張本人は離れて私の隣に腰掛けた。聖園ミカ。私の幼馴染でとんでもない怪力を持っている。だがその美貌と明るい性格は人を惹きつけさせる何かがある。

 

「……ミカさん。私たちはティーパーティーのトップに立つ人間です。過激で野蛮な行動は控えるようにと申したはずですが。」

 

「別にいいでしょー、ハルちゃんは私のだし。ねね、高校生になったら私の補佐官になってくれるって話、もう決めてくれた?」

 

あ、まずい。その話をナギサの前では…と思った時にはもう遅い。

紅茶を飲んでいたナギサの手が震え出した。

 

「は?何を言っているのですかミカさん。」

 

「あれー☆聞いてなかったの?ハルは高校生になったら私の補佐官になるんだよ☆つまりずっと四六時中一緒に居られるって事だねー☆」

 

ふふんと勝ち誇ったような笑みを浮かべるミカ。あぁまずい。というか私はまだ補佐官になると言っていないのだが。

 

「……ハルさん。その話は本当ですか?」

 

「え?えっと…まだOKは出してないんだけど…私は二人と違って何も無いから…ティーパーティーには入れないし、でも皆と一緒にいられるならそれもありかなって…」

 

「何も無いと言う点には同意しかねますが、なら、私の補佐官になると言うのはどうでしょうか?」

 

「……は?」

 

今度はミカが豆鉄砲を喰らったかのような声と顔になった。

 

「ナギちゃん…人のを取るのは私良くないと思うなー☆」

 

「人の?何を言っているのですかミカさん。ハルさんは私に付きたがっているのでは?もしかして負け惜しみでしょうか。」

 

ピキッとミカの額に青筋が走った。

 

「ねぇ……ナギちゃん。勝負しよっか。勝った方がハルちゃんを補佐官に出来るっていうさ…」

 

「よろしいですよ。では銃弾戦で勝負といきましょうか。」

 

「あ、あのー二人とも…?喧嘩は良くないと思うなー?」

 

「「ハルちゃん(さん)は黙ってて☆(黙っていてください。)。」」

 

「は、はい…」

 

何故そこまで私を欲しがるのだろうか。ちなみに言っておくが私は全く銃の扱いが得意ではない。それどころかこのトリニティ中学校学園では同年代で再開と言っても良い。毎回反動で腕が飛んでいきそうなほど私の身体は貧弱だ。二人と違って貧相だし。しかも頭も良くない。ミカと良い勝負だ。肉壁として欲しいからとかだろうか。きっとそうだろうな。耐久力には多少自信があるし。

そのままギャーギャーと言い争いながらも射撃訓練所に向かう二人を眺めて私はこれからの展望を考えるのだった。

 

 

✴︎

私の目的、それはなるべく皆が傷つかないようなルート選択をすること。それが前世のブルーアーカイブの記憶を保持している私の役目だと思っている。まぁ……こんな大層なことを言ったところで結局は私のエゴだ。

目の前でヒナが撃たれたり、ミカの心が傷ついたりヒフミにナギサが脳破壊されたり。最後のは正直どっちでもいいが、なるべく傷ついたりする人を減らしたかった。

 

だから私は計画を立てた。先生がいるならそこまで手を出す必要性は無いだろうが、それでも今まで幼稚園の頃から関わってきた「親友たち」や

これから彼女たちと関わっていくであろうセイアやコハル、皆になるべく傷ついてほしくなかった。ただし私は世界のバグと言ってもいい。

イレギュラー的存在であるからこそ物語にあまり介入するべきでは無いのだ。もし私が余計な介入をしたせいでミカが魔女になってしまったり誰かのヘイローが破壊されたら…

 

「うぷっ」

 

思わず吐きそうになってしまった。そんな未来にはさせない。

私に出来ることは何だろうか。取り敢えずヒナ…ゲヘナの風紀委員長と良好な関係を築いて、精神的な不調があったらすぐに対処したい。それも先生が来るまでだろうが少なくともあの時ヒナの心が折れてしまうことは回避できるはずだ。ヒナがいるのならエデン条約の際のゲヘナの混乱も少しは落ち着くだろう。

 

あとはアリウス兵の減少と、最善はアリウススクワッドの四人に接触して説得も出来たら良い。まぁ四人が説得に応じてくれる訳はないし、相手にはクズのベアトリーチェもいる。奴を倒さないことには彼女たちは解放されないだろう。それは私一人の力では無理だから先生に任せることにする。

 

後はミカがあまり敵を作らないような立ち回りとトリニティ間の派閥対立を少しでも和らげたい。後できるならゲヘナとトリニティ間の対立も。

 

「……やらなきゃいけないことがいっぱいだなぁ…それに下手は打てない。これは私のエゴなのだから更に最悪なルートにする訳にはいかない。」

 

私は皆が好きだ。キヴォトスに来てからの十数年で更に彼女たちへの想いは更に強まった。だからこそ傷ついてほしくない。

 

「エデン条約が終わったら……私は消えようかな。」

 

その後に待つ色彩の到達。でも成長した皆と先生ならばきっと切り抜けられるはずだ。だから物語に影響を及ぼす私は消えることにしている。

彼女たちの笑顔が見られないのは残念だけれど、それも覚悟の上だ。

 

*

計画を新たに定め、あれから高校生に私たちは進級した。あれからアリウス兵の減少計画については着々と進んでいる。ミカとナギサの二人はティーパーティーのトップ…ホスト代行として活動しているようだ。私は計画のために補佐官を蹴った。どうやら二人はセイアと仲良くなったらしい。同じティーパーティーのトップ同士通ずる物があるのだろう。でも私たちが互いに接する時間は減ってしまった。まぁそれで良い。私はちょくちょく顔を出したりミカにロールケーキをプレゼントとしたりナギサに茶葉を贈ったり。関われば関わるほど必ず来るお別れが辛くなるだけなのだから。

 

さて私の計画についてだ。高校一年生になってから勉強はいつも赤点ギリギリどころか赤点祭りだ。担任になんど怒られたか分からないほどに。

私は中学生の頃からペットショップやグッズショップなどで働き続けていた。中学生から働くのはまずいかと思ったがキヴォトスでは許されているらしい。ナギサたちと関わる時間が減ったおかげで幸か不幸か更にバイト時間を増やすことが出来た。これで計画の資金は当分問題ないだろう。

まぁそのせいで赤点祭りなのだけれど。

 

そんな私はトリニティにあるグッズショップで今バイト中だった。

 

「お買い上げありがとうございます!ペロロ人形おふたつですね。代金は

1600クレジットになります!」

 

代金を受け取りそのまま会計を済ます。このグッズショップはペロロというキャラ専門店のグッズショップだ。懐かしい。彼女が好きだったっけな…と何度も感慨に耽ったものだ。

 

「あ、あのー?店員さん、聞こえてますでしょうかー?」

 

「へ?あ、も、申し訳ございません!何か御用でしょう…か…!?」

 

私は思わず目を見開く。何故なら私に声をかけてきた人はまさに今思い出していたその人だったから。ペロロのバッグに私が昨年まで来ていたトリニティ中学生学園の制服。綺麗に整えられている栗色の髪が揺れる。

 

「あ、ヒ、ヒフミ…?」

 

「へ?な、なぜ私の名前を…?」

 

「い、いえ!何でもございません。コホン。何か御用でしょうか?」

 

「この…『ベロロ様盛り盛りスイーツ、銃弾のような甘みと重みを添えて』というスイーツがどこのお店で売られているか分かりますか?」

 

「ええっと…それなら、この通りを真っ直ぐ行った先にありますよ。

…よければご案内いたしましょうか?」

 

「えぇ!?そんな、良いですよ!ご迷惑ですし…」

 

背負っているペロロバッグが揺れるほどぶんぶんと拒否する彼女……

あぁ懐かしい。彼女は未来と変わらずそのままだった。ヒフミの瞳の奥に隠れている優しさが彼女との思い出を呼び覚ます。

 

「そうですね……なら、私が個人的にお客様と話したくなってしまった…という事でどうでしょうか?」

 

「え…ならお願いしても良いでしょうか?」

 

「えぇ、勿論です。」

 

そのまま私は別のバイトの人に仕事を押し付けヒフミとお店の外に出た。

ヒフミが申し訳なさそうな顔をしていたので思わず頭を撫でてしまった。

 

「へぇっ!?ちょちょ、何をしているんですかっ!?」

 

「あ、ごめんね。少し頭を撫でたくなっちゃってさ。君、トリニティ中学生学園の生徒だよね。確か…今は…3年生かな?」

 

「へ?何でわかったんですか…?」

 

ヒフミは私が学年を当てたことに驚く。ゲーム開始時点、ナギサが3年生の時彼女は高校2年生だ。という事を覚えていただけなのだけれど。

ちょっとカマをかけてみることにする。

 

「実は個人的に阿慈谷さんの事が気になっててさ。中学生の頃から私の一個下の学年に凄い聞き上手な子がいるって噂になってたんだ。ナギサ……今のティーパーティーのホストも君のことお気に入りらしいし。」

 

「私なんて…全然そんな事ありませんよ?聞き上手なんて噂だけです。

平凡な人間ですし…」

 

「それはどうだろうね?私は君の優しいところや良いところを沢山知っているよ。……少し真剣な話をしても良いかな。」

 

「……?」

 

「……これから先君は友達に裏切られたり、その友達が一人で何もかも背負い込んで遠くに行ってしまうかもしれない。」

 

「あ、あの…何の話を…?」

 

「でも、君はその友達の力になってあげてほしい。私も出来る限りの助力はするし私の力なんて微々たるものだけれど…お願いしてもいいかな?」

 

私の並々ならぬ空気を感じたのかヒフミも真剣な表情になる。

 

「よくわかりませんけど…分かりました!」

 

「フフッ。ありがとう。本当に。君がトリニティ総合学園に来るのを楽しみにしているね。ああそろそろペロロ様のスイーツのお店に着くよ。」

 

「も、もうですか…もう少しお話ししていたかったんですけれど…。」

 

少し寂しそうな顔をする彼女がとても可愛くて、ナギサのお気に入りになるだけはある。一番の魅力は性格だけれども。

これからの行動に謝罪しておこう。

私は無意識だった。そう、言い訳しておくが決して下心があったわけでは無い。

 

「え…あの、え、あのちょちょ待ってくださいってあぁー!?」

 

思わず私は……彼女を抱きしめてしまっていた。

逃さないようにぎゅっと腕ごと彼女を抱きしめた。往来のど真ん中で抱きしめている変な人だ。周りの人たちから黄色い悲鳴があがる。

 

「必ず……君たちが苦しまないように…絶対に私が何とかしてみせる。」

 

「あの…もしかして泣いてます…か…よね。」

 

「へ?」

 

自身の頬に熱い物が流れているのにようやく自覚した。

涙だった。あぁ、私は泣いているのだなと。他人事のような気分だった。

ただ好きなキャラに会えた嬉しさだけじゃない。必ず来るお別れと分かっているのに彼女に辛い経験をさせてしまう責任のせいだろうか。

 

「ご、ごめんね…なんでだろ、ホント…っ!?」

 

すぐに離れようとしたら柔らかい匂いに顔が包まれた。ヒフミの匂いだ。

 

「大丈夫ですよ。私はここにいます。」

 

頭をポンポンと撫でられる。顔が一瞬で熱くなるのが分かる。

 

「ヒ、ヒフミッ!?」

 

「落ち着きましたか?」

 

「う、うん。落ち着いたから離してほしいなぁ…?」

 

「それが先輩の素なんですね。可愛いです。」

 

「うあ……。」

 

思わず自身の手で顔を覆う。なるほど。ヒフミと直に接するとまずいという事が分かった。どうも彼女の言葉には私の調子を狂わせる効果があるようだ。

 

「と、取り敢えず!ありがとう!助かったよ!」

 

「あ…もう、そんなにすぐ離れなくても構いませんよ?」

 

「お店も近いし…ね?」

 

「………。あの、最後にお名前を聞いてもいいですか?」

「私の名前は……白鷺ハルだよ。トリニティ総合学園の一年生。」

「白鷺ハルさん…。素敵な名前ですね。ペロロ様と良い勝負です。あの…よければ一緒にペロロ様のスイーツ食べませんか?」

「え?良いの?なら…」

一緒に食べたいなと言おうとした矢先にまた聞き覚えのある声が聞こえた。

 

「こぉらぁ!!!ハル!!!なーに人に仕事押し付けとんじゃーー!!」

 

「いっ!?店長!?」

 

猫のような人間?っぽい店長がすぐそこまできていた。

 

「いだだだ!ちょ、引っ張らないでくださいよぉ!」

 

「うるせぇ!お前バイト歴長いのに何新人に仕事押し付けとんじゃ!帰るぞ!」

 

ヒフミに助け舟を出してもらおうと彼女の顔を見ると彼女は苦笑いしていた。あ、これ助けてもらえないやつだ。ならせめて……

私は何とか一瞬店長の拘束を抜け出し持っていたメモ帳に自身のモモトークIDを書いてヒフミに渡す。

 

「これ!私のモモトークIDだから!何かあったら連絡してね!ってぎゃー痛い痛いですよ店長!」

 

「ってめぇ!お客に手出そうとするとは良い度胸だ!」

 

「手出してませんよ!!」

 

「お客すまねぇな。見たところペロロ様の大ファンだな。これうちのが迷惑かけたお詫びだ。持ってるかもしれねぇが受け取ってくれ。」

 

そのまま店長はヒフミにポンと何かを渡した。

ヒフミはそれを見て驚愕に目を見開いた。

 

「こ、ここここ、これぇ!?ペロロ様グッズ初のキーホールダー!?しかも世界に100個しか生産されて無いと言われるぅ!?!?」

 

「まぁ…なんだ。こいつ最近少し元気無くてさ。」

 

私の頭をポンポンと叩きながら話し出す店長。

あの、お願いだから私の首根っこ掴むのやめてください店長。

 

「だから来た時驚いたんだよ。ひさしぶりにこいつが笑ってるのが見えたから。そのお礼だよ。大事に扱ってくれよ。」

 

「はい!」

 

「よしじゃあ行くぞ!サボり魔!」

 

「ぐえぇ…」

 

ヒフミは笑いながらもハルに手を振っていた。

また会いましょうねと。

 

 

*side ナギサ    

「……は?、今何と…?」

 

ナギサの思わぬ気迫に報告に来た情報役がひっと息を漏らす。

 

「こ、これが写真です……ナギサ様のお気に入りであるヒフミ様とその……ハル様が道の往来で…抱きしめあっている『パリーンッッ!!』

ひぃっ!?」

 

ナギサは思わず手に持っていたカップを握力だけで叩き割ってしまっていた。

 

「……えぇ。分かりました。報告書を置いて立ち去ってください。」

 

「は、はいぃ!」

 

そのまま情報役兼監視役の少女は逃げるようにナギサの自室を去った。

綺麗に整えられている部屋に粉々になったカップの破片が散らばっている。

 

「ヒフミさん……ハル…何故抱きしめあっているのですか?フフフ…これが脳破壊というやつですか、フフフ……」

 

壊れたおもちゃのように笑うナギサの目には独占欲の炎が燃え上がっていた。ここまで感情が揺れたのは久々だ。ミカさんにハルを取られそうになった時以来だろうか。

 

「ヒフミさんはおそらく何も悪く無いのでしょう…ハルさんの人たらしは度が過ぎていますから…。少しお仕置きが必要でしょうか。最近あまり話せておらず溜まっておりましたし…ここらで誰のものか分からせるのも良いかもしれませんね…。」

 

ナギサはハルを堕とす計画を頭の中で組み立てながら嗜虐的な笑みを浮かべるのだった。

 

 

*side ミカ

ミカの自室にて

 

「は?」

 

「ひっ。」

 

ミカは思わずいつもより数トーン低い声で監視役兼情報役の女の子に恐怖を与えた。

 

「……悪いけどもう一回言ってくれないかなー☆」

 

「……あ、その、ひ、ナギサ様のお気に入りのヒフミさんと………ミカ様のお気に入りの『バンッッ!!』ひぃっ!?」

 

「違うよね?『私のお気に入り』じゃなくて『私の』だよね?」

 

「も、申し訳ございませんっ!!ミカ様のハル様が… 阿慈谷ヒフミと抱きしめあっていたと…」

 

「…………」

 

「あの…ミカ様?」

 

「……報告書はそこにおいといて。もういいよ。立ち去って?」

 

「は、はい!」

 

そのまま逃げるように女の子は部屋を去った。

 

「……誰よこの女。私のハルに手を出すなんていけないんだー☆

でも…どうせ悪いのはハルなんだろうな…人たらしだし誰にでも尻尾振るし…そんなダメ犬……躾けなきゃだよねー☆」

 

ミカはハルを自身に依存させる計画を既に立てていた。でも出来るなら私から告白して付き合いたかった。その計画は最終手段ではあったが…

もう良いだろう。これ以上彼女を放し飼いにしていたらきっと誰かに取られてしまう。だからその前に刻み込むのだ。自身の存在を。

 

 

*side白鷺ハル

「へっくしゅんっ!……風邪かな?」

 

ハルは自室にてベッドに寝転がっていた。あの後店長にこっ酷く叱られ

仕事を押し付けてしまったバイトの後輩ちゃんに謝りご飯を奢るということで手打ちにしてもらった。

 

頬を赤らめながらあーんをしてほしいと言われた時は驚いたが頭を撫でながらあーんをしてあげると彼女は気絶してしまった。

これはかなり好かれていると自負してしまってよろしいだろうか。

いややめておこう。前世もそれで少し痛い目を見た事がある。

勘違い女の末路は悲惨だ。

 

「そろそろゲヘナでヒナに会っておきたいな…、出来るなら協力を取り付けてヒナの負担を少しでも減らしておきたい。」

 

そんなことを考えていた時だった。ドアがノックされる。

 

「どうぞー、鍵空いてますよ。」

 

「……全く君は。少しは警戒心というものを覚えた方がいいんじゃ無いだろうか。」

 

「セイアちゃん!?ど、どうしてここに…?」

 

ドアを開けた主はセイアちゃんだった。ミカ達に差し入れする時によく話していたのだ。三人の間には独自の信頼関係のようなものがあってあまり踏み込みたくは無かったので最近はティーパーティーに行く頻度を落としていた。

 

「最近ミカ達が君に会いたいとうるさくてね。君に警告しに来たんだ。」

 

「素直じゃ無いなぁセイアちゃんは…さっ!」

 

「ちょ!?何をするんだ!?」

 

油断しているセイアちゃんを捕まえてそのまま私の膝の上に座らせる。

頭を撫でながら、耳に息を吹きかける。それだけでセイアちゃんはビクビクと震えて私に身を預けるようになった。

 

「セイアちゃんも私に会いたかったり?」

 

「ま、……まったく君というやつは……。ふぅ。そう言うのは野暮というものだよ。」

 

「……そっか。」

 

セイアちゃんはいじりがいがある。まぁ何もかも彼女やミカ達には遠く及ばないから少しでもこんなふうに自身の存在を確かめたいだけなのかもしれない。私はあいも変わらず卑しい人間だ。

 

「……まったく、」

 

ポスと自身の胸に柔らかい衝撃が来る。セイアちゃんのパンチだった。

傷つけないように手加減されたそれは私の気持ちを切り替えさせるのに十分だった。

 

「君は、すこしでも人に相談するということを覚えた方がいいね。」

 

「それはセイアちゃんにも言えることでしょ?」

 

「は?」

 

「明晰夢なんて…良いことばっかじゃないでしょ。良い未来も見れれば悪い未来も見えてしまう。そんなのを一人で抱え込むなんて…しんどいなんて次元じゃ無い。」

 

「……」

 

セイアちゃんは押し黙ったままだった。

それが図星であることの何よりの証明だ。そんなの幼い女子高校生が背負って良い物じゃない。大人である私に任せるべき重責だ。

あ、今は子供だけどね。

 

「セイアちゃん。これだけは約束して。必ず一人で抱え込まないで。諦めないで。私だって、ミカやナギサだって、絶対セイアちゃんの力になるよ。私じゃしょぼいかもだけど…でもティーパーティーの皆なら絶対力になるよ。」

「だから…死なないでね。セイアちゃん。」

「君は……やはり…。はぁ…」

 

やれやれとセイアちゃんはため息をついた。

 

「君には敵わないな…本当に。なら君にも約束してもらおう。私たちの下から離れようとしないと。」

 

「……!!」

 

「これは話したく無かったのだが…遠い未来何年先か分からないが、君が私達の元から離れる未来を視た。ミカは泣きじゃくって、ナギサは絶望に身体を震わせていたよ。」

 

「……」

 

「君はとても大きな物を私達に、皆に与えている。だからこそ、私は、……君と一緒にいたい。君との未来が欲しい。」

 

「……珍しいね、セイアちゃんが自分の欲を話すの。」

 

「私は…最初、君のことを認めていなかったんだ。私の代理としてナギサとミカがティーパーティーのホストになったろう。それは彼女達がそれ相応に優れた能力を持っていたからに他ならない。ナギサは知略に長けているし、カリスマ性もある。ミカは…知略は…うん、だけれど人を惹きつける魅力がある。だからこそ不思議だったんだ。ナギサ達が君を大事に想っているのが。」

 

「まぁ、よくわかってるよ。私は皆に釣り合っていない。」

 

フフと余裕そうな笑みを浮かべセイアちゃんは私の膝の上から降りたかと思えばすぐに自身の頭を私の膝に乗せてきた。俗にいう膝枕というやつだ。あぁ、そういうことかと私は彼女の頭を撫でた。ゆっくりと、彼女の存在を確かめるように。セイアちゃんは心地よさそうに目を細めた。小ぶりな胸が呼吸で上下する。

 

「そうは言っていないだろう。君は自身を過小評価する癖がある。それは治した方が賢明だね。」

 

「はいはい。治せたら治すねー。」

 

「話を戻すよ。でも違ったんだ。君の所作から、会話からわかった。

君は誰よりも皆を大切に想っている。だからなんだ、ナギサ達が君に愛を与えるのは。」

 

なでなで。セイアちゃんの髪ってほんとに柔らかいな。ほっぺたはぷにぷにしてるしなんだこの究極生物は。ホントに病弱なのだろうか。

 

「聞いているかい?」

「へ?いやもちろん聞いてますとも。」

「……ならいいが。結局何が言いたいかと言うと…私を悲しませるような事はしないでくれ。ナギサ達もね。あれはホントに君を心の支えにしている。」

「……うん。でも…約束はできないな。」

「…!君は本当に…!」

 

立ち上がってきたセイアちゃんの腕を掴みそのままベッドに押し倒す。

手を一纏めに拘束し空いた片手でセイアちゃんの耳を弄る。外側を撫でたり、耳のふちを優しく撫でたり。ピクピクとセイアちゃんの体が震える。

感じてる顔も可愛いなとか考えていると頬に思わぬ衝撃がきた。そのまま私はベッドから転げ落ちた。

 

「……満足したかい?」

「いったぁ!?セイアちゃんひどくない!?私貧弱なんだからビンタも手加減してよ!」

「私を押し倒しておいてそれはないだろう!?もとはといえば君が悪い。」

「……それはそうですけど…。」

「はぁ、そんな顔をしないでくれ。嫌だった訳じゃない。」

「ならお詫びに今日泊まってってよ。」

「……君は本当に人たらしだね。良いだろう。」

「えへっ、やった!」

 

セイアは友人の笑顔に笑みを浮かべた。彼女が笑っていると幸せだ。

彼女は時々ひどく辛そうな顔をするから心配だったのだ。自身の本心を見抜かれているとは予想していなかったが。

予知夢。私の能力。今日見たそれは二つあった。一つは先ほど彼女にも話した彼女が消えてしまう夢。いつなのかはわからなかったがそう遠くない未来ではあるのだろう。それだけでも私の心は引き裂かれそうな想いに苛まれたがさらに最悪な未来がもう一つあった。それは彼女が死ぬという夢。順序がおかしいのではと思ったが予知夢にそんなことは関係ない。

ヘイローは粉々に砕け、力無く垂れる腕からは生気が感じられなかった。

私はすぐに目を覚まし、そして吐き出してしまった。いつのまにか私は彼女に毒されていたらしい。知り合って一年すら経っていないというのに。

他者の生命にここまで関心を寄せて吐くほどなのは初めてだった。

目の前にいる愛しい人をベッドに引き寄せ、彼女の匂いに包まれる。それだけで幸せで、あんな夢など存在しなかったのではないかと思ってしまいそうになる。いや思いたい。予知夢は変えられるのだと、運命なんて壊してしまいたいと。

 

「……どうしたの?セイアちゃん。」

 

「いや、なんでもないんだ。本当に。早く寝よう。今日は疲れたんだ。」

 

彼女の私より小さい胸に顔を埋める。彼女の匂いを吸って存在を感じる。大丈夫。落ち着け。私らしくもない。彼女はここにいる。生きている。必ず死なせたりなんてしない。

ナギサやミカには…相談しない方がいいだろう。取り乱すのが容易に予想できる。さて、明日になったら対策を考えよう。

今はただ…この幸せな感覚に浸っていたい。

 

そう思いながらセイアは眠りについた。

 

 

「……ごめんね。セイア。」

 

 

*side 阿慈谷ヒフミ

私は阿慈谷ヒフミ。どこにでもいる普通の中学3年生です。今日は変なことがありました。ペロロ様の特別限定スイーツが出ると聞いてお店を探していたのですが迷ってしまったようで間違えてペロロ様のグッズ専門店に入ってしまいました。そこで不思議な人と出会いました。背丈は私と同じくらい、その人の綺麗な白銀の髪が店内の扇風機で揺れてその人の存在が揺らいでいました。ハルさんは私が声をかけると何故か目を見開いていました。それはまるで…大切な人と何十年か振りに再開したかのような懐かしいものを見るかのような瞳でした。ちなみに瞳はめちゃくちゃ綺麗でした。思えばその時から彼女を気になっていたのかもしれません。ペロロ様のエプロンを着ていましたし。そこから彼女は私をまるで口説くかのように外に連れ出し案内をしてくれました。そして店に着く直前ハルさんは不思議なことを言っていました。ですがそれは適当な事を言ったように思えなくて思わず聞き入ってしまいました。友達を大切にして欲しいと、力になってあげて欲しいと、諦めないで欲しいと。彼女の言葉は私の胸に深く沈み込んでいきました。とても大切な事を言われたような気がして忘れられませんでした。彼女に頭を撫でられたりしたのですがとても、落ち着きました。その、恥ずかしい事ではあるのですが思わずへにゃへにゃになってしまいそうで、なんてそんな事を考えていた矢先に彼女が私を抱きしめていました。顔の体温が一気に急上昇するのを感じてペロロ様と叫び出してしまいそうになりましたがなんとか耐えました。いきなりどうかしたのかと思ったら彼女は泣いていました。酷く辛そうな顔をしていたのでどうしても放って置けず彼女の頭を撫でていました。私より年上な筈なのに子供のように泣く彼女にどうしようもない高揚感を感じてしまっていました。最後に彼女の連絡先を渡されました。また連絡してほしいと彼女は言っていましたが迷惑にはならないでしょうか…

でも…もし連絡するとしたら…一緒にペロロ様の特別スイーツを食べたいですね。

 

 

 

 

*side白鷺ハル

あれから数週間が経った。私は唐突にミカに呼び出され、彼女の自室に来ていた。うん、とてもドキドキする。ミカの匂いでいっぱいで思わず彼女の枕に顔を突っ込みたくなったがなんとか耐えた。それにしても可愛らしい部屋だなと思う。私の何もない部屋に比べてピンクを基調としたミカらしい部屋だ。

 

「入るよー?ごめんねー☆遅れちゃった☆」

 

「別に気にしてないよ。久しぶりだね。ミカ。」

 

「じゃあいきなりなんだけど……これなんなのかな?」

 

バサっと目の前のテーブルに写真がばら撒かれた。それは私がヒフミと抱きしめあったり、私がヒフミに頭を撫でられたりしている写真だった。

 

「……へ?なんでこれ…いや!これは違くて!っていうかなんでこんな写真撮ってんのさ!」

 

「…………はぁ。私はそんな事が聞きたいんじゃないんだけどな…」

 

ミカはため息をついたかと思うと私を抱きしめてベッドに連行した。

 

「は?へ?」

 

私はいつのまにかミカの膝上に乗せられており後ろから抱きしめられていた。それもかなりの力で。しかも後ろにかなりの柔らかい弾力を感じるので顔に熱が集まる。

 

「ミ、ミミミミ、ミカさぁん!?にゃにをしてぴゃあっ!?」

 

ミカの舌が私の左耳を舐めた。私の反応に気を良くしたのかミカは私の身体を片手で固定し空いた片手で私の顔を逃がさないように固定した。

 

「あ、あうっ、あ、ま、まっひんっ、びいまっ」

 

ぐちょぐちょと脳を直接舐められているのかと錯覚するほどにミカの舌は濃厚だった。身体を動かせもしないためろくに快楽を逃がせず下腹部に快感がたまるのが分かる。

まずいこれはダメなやつだ。しかもミカは本気だ。

 

「ぺろっ、ふう。可愛いなぁ喘ぎ声。」

 

「息っ吹きかけないれよ…ひんっ!?」

 

「うーんやっぱりハルのおっぱいは小さいなぁ…まぁそれがいいんだけどさぁ。」

 

息を吹きかけられて全身の力が抜けてしまったかと思えばミカは服の上から私の胸を揉んでいた。優しく、でも逃がさないように。全体を揉んだかと思えば次は下から持ち上げる様に揉まれる。せめてものプライドで喘ぎ声を出さない様に耐えるしかできなくなった。

 

ミカは背筋にゾクゾクとしたものが走るのを感じた。

あぁ可愛い、目の前の生物はなんて可愛くて無力なのだろうかと自身の嗜虐心が満たされていくのを感じた。優しくねっとりと全体を揉んであげると面白い様に上半身を跳ねさせ刺激に慣れさせない様に下から持ち上げるように揉んであげると身体の力が抜けすりすりと私の膝にお尻を擦り付けてくる。なんだこの生物は、シラフでこれをしているのならとんでもない誘惑女だ。喘ぎ声を出さない様耐えている様だがもう口の端からあ…とかひみゅう…だとか小さく声が漏れているのに気づいていない様だ。

もう無理だ我慢できない。そう私は感じ、一切力の入っていない彼女の身体を押し倒す。まだおっぱいを揉まれた気持ちよさに浸っていたのか「ふぅーっ、ふぅっー」とあらい息を吐き出すことしかしていなかった。力で押さえつけるのも楽しいし簡単ではあるのだが折角なので雰囲気を出そうと思いハルの両手を私のリボンで縛り付ける。そのまま彼女の制服をはだけさせる。脱がせるのではなくはだけさせるのだ。胸のブラが外の世界に曝けさせられる。上気した頬からは羞恥の感情が簡単に見てとれた。

そのままブラの上からまた優しくおっぱいを揉んであげた。何か言おうとしていたのかキッと口を結ぶとあぁ。喘ぎ声を出さない様にしているのだなと可愛い抵抗に自身の下半身が疼く。時々急に力を込めておっぱい全体を潰すように揉んであげると面白いくらいに腰をカクカクとさせて必死におまんこを突き出して耐えていた。耐えているというレベルではないのかもしれないが彼女は必死な様だ。ならば応えてあげなきゃね。

 

「ふっ、はあっはっ。ひぎゅっ、ひぃ、ひぃ、」

 

私の責めが漸くひと段落したのかと思ったのか必死に息を整えながら彼女は私に問いかけてきた。

 

「な、…ひうっ、なんでこんなことを…はぁっ、」

「………まだ分かってなかったんだ。なら当てられたら解放してあげる。頑張って耐えながら考えてねー☆まぁ……」

 

私は彼女の濡れた耳に近づき耳元でこう囁いた。

 

「耐えさせてあげると思わないでね?」

 

「へ?」

 

そのままズボンをちぎりぽいっと床に捨てる。あぁやっぱりだ。フリルのついたパンツは外から見てとれるほど濡れていた。

耳を少し舐めて、おっぱいを揉んだだけなのに。

 

「いやいやいや!?嘘でしょぉっ!?」

 

「あはっ☆可愛いおパンツだねー…えっろ。」

 

おっと、思わず本音が漏れてしまった。いけないいけない。しっかりとどっちが上なのか解らせてあげなければ。

そのままパンツを少しずらし彼女の秘部が外気に晒される。

 

「わーお…つるっつる…」

 

ミカは驚いた。ハルの秘部は…毛が全く生えていなかった。それどころか全く弄ったことがないと主張するように綺麗なピンク色をさらしながらヒクヒクと膣肉が動いていた?

 

「〜ーー〜ー!!!!」

 

あまりの羞恥に顔を真っ赤にしながらそっぽを向くハル。

そのまま隙を見て足を閉じようとしていたのでもう一度おっぱいを虐めてあげよう。それもとびきりきついのを。

 

「足閉じちゃダメでしょ?開いて?」

「………」

「ふーん、無視するんだ。ふーん。」

 

ちゃんと言うことを聞けば優しく犯してあげたのに。

ハルが悪いんだからね。と言い訳がましいことを考えながらベッドの下から玩具を取り出す。ハルを虐めるために色々買っておいたのだ。中にはブラックマーケットから買った怪しいお薬もある。気絶したらこれをキめさせてあげよう。あぁ今から楽しみで仕方ない。羞恥で歪んでいる顔が快楽でぐちゃぐちゃになるのが。

 

「……!?ま、まさかそれ…」

 

「お、分かるんだ、ハルちゃんそう言うのに興味ないと思ってたな。」

 

私がまず取り出したのはローターだ。それもかなり大きいのを。

私はハルの秘部を可愛がってあげたいのでおっぱいはこれに任せることにする。

 

「あ、あぅ……」

 

ヤバい、鼻血が出てしまいそうだ。余りにもハルが扇情的すぎる。

ローターを見てから面白いくらいに顔色が変わっている。どうせ今どうやって逃げるかとかどうやって私を説得するか考えているのだろうなと思いつつ彼女のすっかり固くなってしまった胸の頂にローターを付ける。もちろん両方の頂に。ついでにテープでしっかりと固定しておこう。

 

「じゃ、ローター起動するね?3…2…「あ、あのさ!」…ん?」

 

「……わ、私なんか虐めてても楽しくないと思うよ!?ならミカのファンの子とか沢山いるしその子達と遊べば良いと思うな!?!?だからさ…ゆ、許して欲しいなって…」

 

彼女はそんなことを抜け抜けと話した。しかも私のファンと遊べば良いと話した時少し彼女の表情が悲しさに満ちた。あぁ、そうか、この子は何も分かっていないのだ。思えばそういう節はよく見せていた。鈍いとかの次元じゃなくそもそも自身を勘定に入れてない部分。

 

「……ミ、ミカ?こ、怖いから何か言って欲しいなぁ…?」

 

あぁ怒りで理性がキれるというのはこういう事を言うのだなとどこか他人事の様に感じていた。ローターのリモコンを手にしたまま彼女の口を貪った。

 

「むぐぅっ!?!!?んむっ!?んぅーー〜ー〜ぅ!!」

 

ブブブと規則的な振動音が下から聞こえてきたと思えば彼女は身体をビクンビクンっと跳ねさせた。顔は私が手で押さえつけているので動かせない様だがプルプルと快感に身を捩らせている様子と頬の赤みから感じているのは明白だった。あぁハルの唾液が甘くて美味しい。もっともっと。

そのまま私は彼女の口に入れていた舌を激しく動かし、彼女の舌と絡め合わせた。そのまま舌を吸ったりなぞったり、私の唾液を流し込んだ。

もっと私でいっぱいになればいい。

じゅるじゅるっ、ちゅうちゅう、グチュグチュ、

卑猥な音が部屋を埋め尽くす。あぁ涙目になっちゃって、可愛いなぁほんと。あ、そうだそろそろ呼吸させてあげよう。

 

「ぷっはぁ!はぁ!ひんっ!?うあっ!?あ、ひ、んぅ!!!んぅぅー!!!」

 

喘ぎ声を必死に我慢しようとしている様だが全然我慢できていない。

まだローターの振動「弱」なんだけどなぁ。大丈夫かなぁ。

 

「ミカっ!とべっ、とめてってばぁ!ひぅっ!!!なんでぇっ振動強くなってるのぉっ!!!」

 

あは、ローターの振動を1段階上げてあげた。悦んでくれているようでなによりだ。でも…

 

「腰カクカクさせないでくれる?動きづらいんだけど。」

 

「そんっ!!あっっ!無理に決まってぇ!!ひんっ!!」

 

「ふーん。無理なんだ。じゃあ無理やり押さえつけてあげるね。」

 

私は彼女が苦しいだろうと思い浮かしていた腰をそのまま落とした。彼女のお腹に馬乗りになる。あ、悶えてる。そっか快感逃がせなくて辛いんだね。可哀想。よし可愛いからサービスで「強」にしてあげよっと。

ブブブ!!!っと前の二倍ほど大きい音を立ててローターが見ていて分かるほど大きく振動する。

あ、足ガクガクさせてる。もうイっちゃうのかな。ふふ、助けてミカぁなんて可愛い声出しちゃって。

私は彼女の真っ赤な耳に顔を近づけ

 

「さっさとイけ」

 

と低い声で囁いた。と同時にプシュッ、プシャアァァっと下の方から音が聞こえた。

 

「うぁぁー!!!?!っひぅ!!これ、無理ッッ!!?」

 

初めて聞く様な絶叫を響かせながらシーツを握りしめて耐えようとする。

まぁお腹ピクピクさせたり足ガクガクだし耐えれてないの丸わかりだけど。あ、ローター止めるの忘れてた。まぁ可愛いしいっか。このままイかせとこっと。

 

ぷしゃぷしゃと可愛らしい音を立ててイきまくる彼女を眺めながら

そのままおっぱいをまた下から持ち上げて揉む。サスペンス乳腺ってここだったっけな…とか思いながら彼女の身体を開発する。

あーあー髪振り乱しちゃって。顔もブンブン振り回して酷い有様だ。

写真撮っとこっと。で後でナギちゃんにも見せて自慢しよっと。

 

「っはぁっはぁ、ひっ、ぅぁ、こひゅっー!ふひゅぅっ、」

 

そろそろ止めてあげることにする。イキ顔が可愛すぎてこれ以上イかせると私が耐えられなくなってしまう。

 

「…おーい、降りてこれてる?初イキが連続だなんて凄いね☆才能あるよハルちゃん。」

 

ガクンと身体から力が抜けてベッドにハルは倒れ込んだ。

目は虚で焦点もあっていない様だ。気絶しちゃった。ヘイロー消えちゃったし。まぁいいか。

そのまま私は彼女の頬にキスをして、その後彼女の首元を優しく噛んだ。

あ、凄い痕ついた。忘れてた、ハルはキヴォトス人と思えないほど身体弱いんだった。

彼女の拘束を解き彼女の手を眺める。ふにふにとした感触がする。

手にキスをしてみた。次は胸に、首に、二の腕に、耳に、頬に、口に、

ハルの全身へとキスを落とす。している最中にふと気づいた。

 

「……凄い数つけちゃった。キスマーク。」

それは到底服では隠せそうにない部分…いや、ハルが悪いし。

 

「っ、えっちすぎるでしょぉ…ハルちゃん…」

 

改めて想い人の散々乱れた服やキスマーク、とろとろになっている可愛い顔を見てしまった。

これは永久保存だなと天井や壁に仕込んでいた隠しカメラを回収する。こんなに小型なのに音も超高音質で拾える優れものだ。

 

「続きもしたいし本番もしたいけど…それはハルが全部曝け出してくれたらだねぇ…………、待ってるからね。ハル。」

 

ブラックマーケットで買ってきたお薬は直しておこう。

 

 

 

 

 

*

私は目を覚まして気づいた。途轍もなく身体が怠い。後やけに腰だったりが痛い。

 

「……なにこれ?」

 

「あー☆よーやく起きたねー☆ハルちゃん」

 

「うわぁ!?ミ、ミカっ!?」

 

思わずベッドから転げ落ちそうになったがミカが余裕そうに私を抱きしめて留めてくれた。

 

「あ、ありがと……ってぇ!そんな事じゃない!ミカぁ!なんてことしてくれたのっ!好きな人の前であんな……あんなぁ……!!!……あ」

 

「わーお☆大胆な告白だね☆」

 

「ち、違うよっ!ミカなんて好きじゃな……好きなわけ………」

 

嫌、ミカにそんな事言えない。言いたくない。でもこの私の感情は恋慕なのだろうか。

でもこの感情は私はナギサやセイアにも向けてしまっている。

 

「……別にいーよーだ。秘密。」

「ふーん?私のこと嫌いって言うのかと思ってたよー☆」

「嫌いだったらこんなに抱きしめられてないでしょ。ふんっ。」

「大体ハルちゃんの考えてることなんて丸分かりだよ?そうだなー、当ててあげよっか?私はミカの事だいだいだーい好きだけどナギちゃんやセイアちゃんにも同じ感情だから浮気性のクズになっちゃう!ってとこかな?

アハッ☆図星だねー☆」

「ミカって心読む能力持ってたりするの?」

 

大真面目にそんな事を聞いてくる想い人にミカは少し微笑み、

そのままキスをした。

 

「んむっ!?」

 

舌を入れ、また先ほどの行為を思い出させる様に優しく舌を吸う。

ハルの目がとろんと溶けてミカの腕の中で力が抜けていく。

 

「ぶはっ、これが私の答えだよ、ハルちゃん。今は答えなんて要らないよ。でも…私は必ずハルちゃんを手に入れるから。」

 

自身の胸が高鳴るのをハルは感じた。だめだ。こんな感情を感じてはいけない。だって私は…皆を置いていくのだから。でも、でも今だけは…

この心地いい腕の中で眠っていたかった。

 

「………ありがと。」

 

そうミカに言ってハルは眠りに落ちた。

 

*sideナギサ

ハルがミカにイかされてから一週間がたった。

 

「は?」

 

ナギサは怒っていた。それもミカとのお茶会で。

 

「ミカさん、もう一度言っていただけますか…?」

「私、ハルちゃんの事イかせちゃった☆」

 

……ふぅ、分かっています。ミカさんの事です。大方暴走して思わず襲ってしまったのでしょう。

 

「……そうですか、えぇ別に私は気にしていませんとも。どうぞ好きなだけ自慢をしてくださいませ。」

「ハルちゃんがさ!イっちゃう!イっちゃう!助けてミカぁ!って言いながらお潮ぴゅーぴゅー吹いてるのすっごい可愛かったなぁ!」

 

ガシャーーーン!!!とナギサのお茶会のためのテーブルが砕ける。

外からヒィ!っと言う声が聞こえてきた気がするがそれを無視してミカを問い詰める。

 

「ミカさん?そろそろ黙らないとお口にロールケーキをぶち込みますよ?」

「うわぁ!?ナギちゃん!?たんまたんま!!でも私たちまだ付き合ってないから!!」

「は?付き合ってもいないのに……そんな破廉恥な事を……?ミカさん!!貴女と言う人は!!」

 

ナギサは信じられないと言ったふうに懐からロールケーキを取り出しミカにぶち込もうとする。それをなんとか躱しながらミカはナギサをさらに煽る。

 

「ふふーんだ。ハルちゃんの初イキを頂いたのは私だからねーだ!

おわぁっ!?で、でもハルちゃんもナギちゃんに犯してもらいたいって言ってたよ!?」

 

ミカのその発言でナギサの動きが止まった。 

 

「……それは本当ですか?もし嘘だったらロールケーキを100本ぶち込みますが?」

「いやいや本当だって!!ナギちゃんの目据わってて怖いよ!?」

 

厳密にはそんな事ハルは言っていないのだがミカにとっては些細な問題だ。ナギちゃんは下手に理性を働かしている。一度欲望のままに好きな人を蹂躙する感覚を味わったら病みつきになるだろうという予想だった。

 

「いえ…ですが……でもそれなら……」

 

途端に動きを止め葛藤し出すナギサ。彼女の脳内では欲望と理性がせめぎ合っていた。ミカにハルを取られかけていると言う事実、自身は遅れていると言う事実。その焦りが彼女の判断を狂わせた。

 

「なら今すぐにハルさんの元へ…」

「それは不可能だ。」

「「セイアちゃん!?」さん!?!?」

 

そんな中、ドアを開けて入ってきたのはセイアだった。

 

「ナギサ、焦る気持ちも分かるが落ち着きたまえ。今彼女はトリニティにはいない。」

 

「は?」「へ?」

 

「彼女はいま……ゲヘナにいる。」

 

「「は??」」

 

二人の困惑が同時に重なった。

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