※この作品はR-18です。

赤ずきんちゃん   作:霧里

1 / 4


【挿絵表示】


赤ずきんちゃん。良くあるイメージで愉しんでもらえたら幸いです。


オオカミに襲われる

 

金色の髪と、青い瞳。あどけない笑顔に残る幼さの面影。

お気に入りの赤いずきん をかぶったあなたは、森の小径を歩いていた。

 

細腕に抱えたバスケットの中には、パンとワインと果物と。欲張って詰め込みすぎたかな? お母さんにも言われていたのに。お家から森の入口にたどり着く頃には、白い肌に赤い跡が付き始めていた。

 

「んしょっ♪」

 

バスケットを抱え直す。向かう先は、大好きなお姉ちゃんのお家。

大変だけど、足取りは軽かった。子供が出来たお祝いに。あなたも、もうすぐお姉さんになる。短い歩幅は段々と広がって、今にも駆け出しそうになった時、後ろから声を掛けられた。

 

「何処へ行くんだい、赤ずきんちゃん」

 

赤いずきんがフワリと舞った。名前を呼ばれて振り返る。お母さんも、お姉ちゃんも、昔はそう呼ばれていたみたい。大人の仲間入り。認めて貰えたみたいで嬉しくなった。

 

「お姉ちゃんのお家に。お母さんからお土産も預かっているの」

 

声を掛けてくれたのは、猟師のお兄さんだった。

「赤ずきんちゃん」あなたを最初にそう呼んでくれた人。その時から、少しだけ特別になった人。それから、お姉ちゃんの旦那さんになった人。

 

「気をつけていくんだよ? 森にはオオカミが出るかもしれないからね。僕も、もう少ししたら戻るから。そうしたら皆でお昼ご飯にしよう」

「はーい♪ お姉ちゃんと一緒に待ってるね」

 

自然と笑顔が浮かんでしまう。手を振り返し、軽くなった足取りで、あなたは再び歩き出した。

 

 

*******

 

 

様子が変だ。

 

お姉ちゃんの家の前。ノックをしても返事がない。それに、見慣れない足跡が家の中へと続いている。並んだ自分の足が小さく見えた。

大きく、深く、沈んだ足跡。広い歩幅は、大股歩きをしても届くかどうか。まるで裸足で歩いたみたい。靴の跡じゃなかった。五本の指があって、長い爪が踏み固まった土を削っている。

 

……オオカミが出るかもしれない。

 

ふと、お兄さんの言葉を思い出す。そんなの気にもしてなかった。だって、今日まで遠吠えの一つも聞いたことはなかったから。子供扱いされたみたいで、少し不満に思ったくらいだ。

 

「お姉ちゃん?」

 

声を掛けて、扉を開ける。灯りを一つ落としたみたいに部屋は薄暗かった。

パチっと、弾ける薪の音。暖炉の火はついたまま。鼻をくすぐったのは、姉が好きなハーブティーの匂いだ。

 

いつもと同じ。

 

その筈なのに、お姉ちゃんの姿だけがそこにはない。

 

声を掛けながら部屋の奥へ進むと、大きな足跡が後を付いてくる。

違う。追いかけているのは、あなたの方。点々と続く足跡は、寝室の扉を抜けて、その奥へと続いていた。

 

どうして、姿が見えないの?

 

どうして、返事を返してくれないの?

 

どうしても、嫌な予感が拭えない。

 

すえた匂いと、獣臭さ。寝室に踏み入ると同時に、生温い空気が溢れ出す。

ぎぃ……ぎぃ……。聞こえた音はなんだろう? 見てはいけない。そう思うのに、視線が吸い寄せられる。

 

「おねえ……ちゃん?」

 

ベッドの上に横たわる姉の姿。呼びかけても返事はなかった。腕を投げ出したまま動かない。寝ているだけだ。きっとそう。それよりも、視界に映る影から目を離せない。窓から差し込む光を遮って、黒く滲んで染み渡る。一見すれば、人影にも見えた。

 

けれど、どうして?

 

どうして、そんなに耳が長いの?

どうして、そんなに鼻が高いの?

どうして、そんなに大きいの?

 

どうして、どうして……分からない。お姉ちゃんが動かない理由。お姉ちゃんの上に跨る何か。きっと、これは悪い夢。

 

ゴンっ……!!

 

手にしたバスケットが滑り落ちた。響いた音に心臓が飛び出す。震えた足がそのまま崩れて、尻餅をつく。

 

目が、合ってしまった。

 

爛々と輝く赤い瞳。

 

鋭い牙の隙間から聞こえてくる唸り声。

 

人の形をしているだけだ。その相貌は、話に聞くオオカミそのものだ。ギィっと床が軋んで、ベッドから降りてくる。

 

逃げなきゃ。

 

逃げて、お兄さんに知らせて、お姉ちゃんを助けてもらわないと。

けれど、動けない。悲鳴の一つも上げられなかった。見上げるほどの大きな体に射すくめられる。あなたの小さな影は、すっぽりとオオカミの影に飲み込まれてしまった。

 

腹の底から冷えていく。

 

後ずさろうとして空回る。

 

噛み合わない歯がカチカチと鳴っていた。バラバラに動いた手足が床を滑って仕方がない。指先に固いものが触れる。バスケットから転がり出たワインボトル。

咄嗟にそれを掴んだあなたは、狙いも付けないまま投げつけた。

 

パリンっ……!

 

ビンが砕け、怯んだオオカミの足が止まる。

 

同時に、体の震えが一瞬収まった。

歯車が噛み合ったみたい。跳ねるように駆け出したあなたは、寝室の扉に手を伸ばす。

 

「あぐぅっ……!!」

 

意味が分からなかった。ちゃんと駆け出した。ちゃんと部屋から出た。逃げられた筈だったのに。次の瞬間には床を舐めている。

 

「……いや、やめて、離して。助けて……お姉ちゃん、お兄さんっ!!」

 

後ろから伸し掛かられ、体が潰れそう。どれだけ手足を暴れさせても、圧迫感は消えないどころか、余計に強くなる。

 

ビリ……ビリ……。

 

羽毛を剥ぐように、破れた服が床に散らばっていった。

手を伸ばせば、もうすぐ外なのに。指先一つの距離が届かない。風の悪戯か、扉の隙間はどんどん小さくなる。

 

その一瞬、拘束が緩んだ。

 

振り回した腕が、オオカミの頬を強かに打ったようだ。

その下から這い出ようとして藻掻く。つま先が床を蹴った。子犬みたいに頼りない足取りでも、やっと体が前に進む。

 

分かってる。分かってた。だから目を背けてしまった。

お姉ちゃんが、一体どんなに目に合っていたか。オオカミが向ける欲望の眼差しは、決して食欲だけじゃない。そのつもりなら、もうとっくに噛み殺されていてもおかしくない。

 

「ちがうのっ……ねぇ、まって、まってっ!」

 

足が掴まれ、体が引き戻される。あなたの都合なんてお構い無し。

振り上げた手が掴まれた。細い手首が今に折れてしまいそう。裂けた大きな口の穴は奈落のようだ。

 

「ひっ……!」

 

ポタリ……首筋に、涎が落ちた。

心が冷え切っていく。牙が食い込み、首筋に血が滲む。口を広げた万力に挟まれたみたい。生きるのも、死ぬのも、オオカミの気分次第。抵抗したいのに、出来ない。もう、動けなかった。

 

「……ころさ、ないで」

 

恐怖が口からこぼれ出る。視界が涙に覆われていった。

痛みと恐怖に縛られて、握った拳から力が抜けていく。指先の震えが止まらない。

息をするのもやっと。選択なんて出来なかった。死ぬ気で抵抗する覚悟も持てなければ、耐える勇気も残ってない。熱い吐息が首筋に掛かる。太い生肉を押し付けられたみたい。

 

ゾッとする感覚だった。

 

オオカミの舌が肌を舐める。ザラザラとして、ヌルヌルとしていて、味見をされているようで気味が悪い。現に、そうなんだろう。

肌を舐められている内に、鼻息が荒くなった。今に噛まれるんじゃないかと、冷や汗が滲みだす。それすらオオカミの興奮を煽るのにも気付けない。

 

甘咬みされて、汗が吹き出した。吹き出した汗を、執拗に舐められる。あなたの匂いを堪能するように、深く、大きく息を吸われて、また甘咬みされた。

 

ぎゅっと、強く目を閉じた。

 

耐えるためじゃない。ただ、現実から目を背けただけだ。

今に殺されない。すぐには……だ。首筋から牙が離れていく。その事だけに、少しの安堵を覚えてしまった。

 

頬を舐めあげられて顔を逸らす。

 

引き結んだ唇が、鼻先で無理にこじ開けられた。

 

初めてのキス……だったのに。悲しんでる暇もなかった。

ダラダラと、オオカミの唾液が口内に流れ込んでくる。吐き出そうと舌を動かしても、あまりの量に追いつかない。喉が塞がり苦しくなった。

 

溺れてしまいそう。

 

窒息させられる恐怖から逃れようと顔を振る。引き剥がそうとして、何度も、何度も、拳を打ち付けた。肩を叩き、胸板に爪を立てて……。一つ分かったのは、敵わないということだけ。細い手足でジタバタ藻掻く。見上げるほどに大きなオオカミに組み敷かれて、幼子ほどの抵抗もさせて貰えない。

 

ゴクリ……。

 

とうとう耐えきれなくなったあなたは、大きく喉を鳴らしてしまった。

喉越しの悪さに吐き気がする。オオカミの唾液がお腹に、全身に染み込んでいく。一瞬でも、呼吸が楽になった。我慢して飲み込んだのに、それだけだ。

 

「けほっ……」

 

咳き込んで鼻の裏がツンっとなった。頭の中にまで染み込んでくる獣臭さ。

グルグルとお腹がなり続ける。吐き出そうにも、溺れないようにするので精一杯。

オオカミからの口づけは終わらなかった。

 

もう……ゆるして。

 

本当に、苦しいの。

 

口内を舐め回される。舌を絡め取られても、されるがまま。

オオカミと深く繋がるキス。泣きたくなって、悲しくなって、とうとう毛並みを掴んでいた指が床に落ちた。

 

「はぁっ、はぁっ……くっ、はっ……!」

 

朦朧とする意識の中、オオカミの鼻先がブラウスの胸元へと潜り込んできた。

背中を破られ、ほとんど前掛けにみたいになっていた服は、あっさりと剥ぎ取られる。

 

「いやっ……!!」

 

強い忌避感を感じて、咄嗟に手を伸ばした。

けれど、オオカミに睨まれただけで、心臓が止まってしまったように動けない。

お腹に抱えた唾液の重さが、あなたを縛り付けた。これ以上は飲めない。飲みたくない。また唇を奪われるのはイヤ。

 

溢した溜息一つにも、オオカミの匂いが混ざっていた。

 

まるで、自分の体が獣に変えられていくような錯覚に目眩がする。

そんなのは「ぃゃ……」呟き、あなたは小さく首振った。オオカミを怒らせたら、次に何をされるかわからない。長い舌が、薄い膨らみの上を這い回る。それをただ見ているしかできなかった。

 

ペロリと舐められ、フワリと揺れる。

 

ゾクッとするような怖気と、頬を染める羞恥心に身悶えた。

裂けた口が大きく開いて、膨らみに歯型が立つ。姉と比べたあなたの胸は、食べられる所なんてほとんどない。

 

伸ばした手が、額に落ちた。

 

目元を覆って、涙を隠す。

 

ぐすっ、ぐすっ。鼻を啜っても、オオカミの同情は誘えなかった。

「どうしたの?」優しい声は、何処からも聞こえない。寄せ集められた柔い膨らみが、縮こまった乳首を押し上げる。桜色をした可愛らしいあなたのぽっち。快感なんて思いもしない。寒い夜にそうなるように、縮こまって震えているだけ。

 

「んんぅっ……!!」

 

喉がなる。思わず肩が竦んでしまった。

気持ちよかったんじゃない。敏感な部分を強く舐められて、どうにもならなかっただけ。繰り返し、何度もだ。ゆっくりと、丁寧に解された。

舐められているうちに、オオカミの体温が移ってくる。小さなしこりが溶け出すみたいに、だんだん乳首の先がむず痒くなった。

 

快感なんて分からない。

 

だって……あなたはまだ、自分の女を確かめた事もないんだから。

初めての刺激に戸惑うだけ。何かをされている。ぼんやりとした自覚はあっても、それが行為に結びつかない。ざわめくような感覚も、まだ恐怖の延長でしかなかった。

 

太ももの内側を撫でられ、足に力が入る。

 

そこはだめ。そこだけは、見られたくない……。

 

羞恥心が胸を焦がした。女の子の大事な所。男の子が おちんちんを振り回して戯れているのとは、話が違う。

 

「あぁぁぁっ……」

 

足を閉じようと懸命に力を込めた。でも、ダメ。スカートなんて、ないのと変わらない。薄い下着は、爪が引っ掛かるだけで破られた。目を逸らしたいのに、でも見てしまう。開かれた足の間に潜り込むオオカミの頭。スカートから飛び出す耳と、その先がどうなっているのかわからない。

 

固いヒゲに、太ももの内側を引っ掻かれた。薄い肌を舐められながら、奥へ、奥へと、進んでくる。お姉ちゃんにも言われてた。自分を大事にしなさいって……。これは、いけないことだと分かっていても、あなたにはどうすることも出来ない。

 

ピタリ……。

 

閉じていた縦筋に舌が触れた。「ひっ……」引きつった悲鳴に、息を飲む。

それと同時に、凍っていた心臓が動き出す。下から上へと、筋に沿って舐めあげられた。一際、強く弾けた鼓動は「赤ずきんちゃん」お兄さんにそう呼ばれた時と、よく似ている気がした。

 

「あっ、あっ、ぁぁぁ……っ」

 

凍えた指先に血が巡るみたいに、全身がむず痒くなる。下腹から背筋を伝い、得も知れない感覚が昇ってきた。悲鳴に温もりが宿る。それを否定しようとしたあなたは、小さく首を振って唇を噛み締めた。

 

乾いた涎が匂い立つ。

 

丹念に溶き解された乳首は、いつもよりも膨らんでいた。

揺れるたび募るもどかしさ。触れてみたい。触れてほしい。一瞬でも考えたしまった自分を恥じた。早く……終わって。ただ耐える。その間にも心臓は鼓動を強くして、全身が落ち着かない。

 

パチっと、下腹に火が付いた。

 

乾いた薪が弾けるみたい。

 

冷えた空気を感じたのも束の間、お腹に火が灯る。あなたの中に、オオカミの長い舌が入り込んできた。ニュルリ……穿られ、掻き回される。別の生き物が蠢くようだ。口の中を舐め回された時以上に、頭がぼぅっとする。鼓動が煩い。喉が乾いて仕方がなかった。耳の先まで熱くなり、涙の跡が乾いていく。

 

舐められるほど頭が痺れて、太ももから力が抜けていった。いつしか自分を見失う。分からない。なんで、どうして、嫌なのに。また奥に、もっと奥に、舌が届くほど腰が浮き上がりそうだ。

 

ジワリ……。

 

お腹の奥から、何かが湧き上がってくるの。「んっ……♥」気が緩み、甘い吐息が漏れてしまう。すっかり綻んだ縦筋から、とっぷりと何かが溢れ出していた。

 

オオカミの涎?

 

違う、そうじゃない。

 

舌が抜け出た後も、後から後から溢れでる。止めたくても止まらなかった。

下腹に焼き付いた感覚が糸を引く。おしっこをした時ほどの勢いは無いのに、自分じゃ どうしようも出来なかった。

 

やっと、終わってくれた……?

 

ほっと胸を撫で下ろす。でも、なぜだか物足りない。心臓が壊れたみたいに、ドキドキを止めてくれなかった。お漏らしをして恥ずかしくなったから? オオカミに襲われて恐ろしかったから? どれも違う。訳が分からない。

 

綯い交ぜになった感情の中で何かが疼く。

 

凍った心臓を溶かした正体。恐怖を忘れさせるほど。恥ずかしさに火が付くほど強くなる心地よさ。それに気づいた途端に、縦筋から熱いものが溢れ出る。

 

不意に体が軽くなった。両足を掴まれて、思い切りに開かされる。

 

「ぃゃ……やめて。違うの、わたし……まだ、だからっ」

 

目を逸らしたはずの現実に、とうとう追いつかれた。今度はあなたの番。ベッドの上で横たわる姉と同じにされるんだ。自分を守ろうにも、力で敵うわけがなかった。みっともなく暴れて、藻掻いて、近づいてくるオオカミの大きさに目を奪われる。

 

幼さゆえの問いかけ。

 

身ごもった姉に聞いたこと。

 

子供の作り方。

 

分かったつもりで理解は出来ない。お兄さんを見てドキドキはするけど、そんな風にはまだ思えなくて。

 

熱り立つ肉棒。

 

とても、おちんちんなんて呼べるような可愛いものじゃなかった。

 

「まっ、て……? ねぇまってっ。まってってばぁっ!!」

 

懇願は届かない。

 

むしろ、オオカミは気を良くしたかのように喉を鳴らして見せた。

支配する喜びを隠しもしない。肉棒の先端が、あなたの割れ目に触れた途端クチュリ……粘ついた水音がした。

 

それも一瞬。

 

グぃっと、強引に。小さな割れ目が一気に押し開かれた。

燃えるような熱さが下腹を包み込み、体を引き裂くような痛みに背筋が跳ねる。

サイズも合わない。経験もない。太すぎる肉の塊は、杭のようにあなたを打ち据えた。

 

「いたぁっ!! やめっ、ぬいて、ぬいてよぉっ。やだ、だめ、やめて、やめて、おねが。いたいのっ、だめ、ゆるして……おねえちゃんっ、たすけっ。お兄さんっ……やだやだやだやぁぁぁぁっ……!!」

 

嗚咽が悲鳴に潰される。懇願の声も、次第に形をなくしていった。

あなたの中を削るような肉棒の刺激。ドクンっと大きく、力強く跳ね上がり、存在感を増していく。奥を突き上げられ たぷんっと、お腹が揺れ動いた。それは、飲み込まされたオオカミの唾液。無力な自分の象徴。犯され、揺らされ、だんだんと体が熱くなる。

 

痛いのに、苦しいのに、息が上がって鼓動が跳ねた。

ドクンっ、たぷんっ、ドキドキと。繰り返されるたび、下腹が甘く痺れだす。

痛みが和らぎ、意識が霞んで「あぁっ……♥」耳に響く声は、どこか他人事のように聞こえていた。

 

「はっ、はっ、はっ……!!」

 

犬のように声を荒らげたあなたは、オオカミにされるがまま。突き上げる刺激に声を上げる。腰を抱えられ、体を引き寄せられた。打ち込まれた肉棒が、お腹の更に奥へと入り込む。

 

入口に食い込んだ。

 

ドクンっと跳ねた肉棒が、あなたの中で更に熱を増していく。

 

「だめ……ぇっ」

 

脳裏を過ぎる結末に、下腹が震え上がった。お腹の中で揺れる唾液に、全身が掻き乱される。耐えなきゃいけない。突き上げてくる興奮に、自分を手放しそうだった。その次は、一体どうなってしまうのか。オオカミのお嫁さん? そんなのは……。

 

「ぅぁっ……はぁぁっ♥」

 

最悪すぎる。そう、思うのに。抽挿に合わせて腰が泳ぐ。

頭では抵抗したいのに、あなた腰は肉棒を求めるように動いてしまった。奥を突かれ、きゅっと縮こまる。先端と口付けるたび、下腹が波打つような快感に襲われる。

 

気持ちがいい?

 

そんな筈ない。

 

快感を否定するように、必死に首を振った。

ふわふわとして、ゆらゆら揺れる。温かいお風呂の中で、息を止めているような感覚だった。顔を上げれば楽になれる。でも、その瞬間に何かが終わってしまうような気がして、あなたは必死に息を止め続けた。

 

そんなの、いつまで続ければいいの?

 

我慢すればするほど、のぼせたように頭が働かなくなる。

 

どうして? こんなに気持ちがいいんだろう?

どうして? 我慢を続けているんだろう?

 

分からないことが分からない。

 

ただちょっと顔を上げるだけ。少しだけ息を吐いたら、ちょっと楽になるはずだから。

 

一つ、二つ、三つ……

 

何度も、何度も……。あなたの中を突き上げてくるオオカミの肉棒。

下腹から、のたうつような甘い痺れが染み渡る。ゆっくりと締め付けられるみたいだ。抵抗できない。なんとか逃げようとして、でも、オオカミの爪はお尻にまで食い込んでいた。ガッチリと掴まれて、まったく動かない。

 

四つ、五つ、六つ……

 

体の芯を突き抜けてくる衝動。全身が燃えるように熱かった。暴力的な快感に、ただ喘ぐ。目の前がチカチカして、頭がクラクラした。気持ち悪いのに、気持ちいい。おヘソの下で、何かが膨らんでくるの。それ以上は、突かないで……。もう、壊れてしまうから。

 

七つ、八つ、九つ……

 

もう、苦痛ですら快感だった。千切れた処女膜が剥がれ落ち、流れ出る愛液は白く濁りだす。初めての痛みを感じる暇もなく、処女を失ったあなた。酷く遠い世界の出来事のようだ。お姉ちゃんの家に着いてから、まだ少しも経っていないのに。まるで夢見心地。つま先から自分の形が無くなって、毛先の一つも残らない。

 

オヘソの下から、その先へ。

 

とうっと、数えたその瞬間。

 

入口をこじ開けた肉棒が、更に奥へと押し込まれる。あなたの中で何かが弾けた。

それは、女の子の純心だったり。それは、人としての尊厳だったり。大切な、大切な、初めてをオオカミに奪われた瞬間でもあった。

 

「あっ……」

 

下腹が沸騰する。きゅっと、縮み上がった柔肉は拒絶するようでいて、実際は歓喜に打ち震えていた。ドクドクと勢いよく注ぎ込まれる精液に、ゾクゾクと背筋が波を打つ。

 

大きく、大きな、声がする。

 

途切れ途切れの意識の中に、飛び込んでくる甘い悲鳴。

お腹が重たくなっていく。もう、何も考えられない。ただ、気持ちよかった。オオカミの脈動に合わせて腰が勝手に揺れ動く。気づけば自分から抱きついていた。大きな体、太い腕に包まれて、ふっと安心してしまう。そんなのは……でも。

 

オオカミの赤ちゃん……。

 

コロコロと、転がる子犬を抱きしめる自分を想像してしまった。

 

それは、それで、良いのかな?

 

思いがけない幸せの形に、全部を投げ出した。

 

バンッ……!!

 

乾いた音がした。肉棒が抜け出ていく。床に放り出されたあなたは、ぼんやりとしたまま動けない。オオカミの唸り声と、誰かの怒号。それもすぐに鳴り止んで、あなたは幸せを抱えたまま瞼を閉じた。

 

 

*******

 

おまけ

 

 

【挿絵表示】

 








御覧いただきありがとうございました。

よければ、いいね、高評価等、宜しくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。