※この作品はR-18です。

公安に拾われたやさぐれルート耳郎響香と乱交パーティ潜入捜査で独占共依存えっちを決め込んでしまう話   作:ぽぶきち

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公安に拾われたやさぐれルート耳郎響香と乱交パーティ潜入捜査で独占共依存えっちを決め込んでしまう話

 ずっと違和感がある。

 自分が、この世界の異分子であるかのような。

 

 前世の記憶は曖昧だ。

 

 よく覚えていない。

 古い記憶で一番鮮明なのは、赤子のときの思い出。

 

 誰かの指を握った記憶だ。

 

 赤子の手で、大きな指をしっかりと握ったのをなぜか鮮明に覚えている。

 

 

 僕、藤晩溝壑(とうばん こうがく)には幼馴染がいる。

 

 耳郎(じろう)響香(きょうか)という少女で、三白眼とイヤホンジャックの生えた特徴的な耳たぶがチャームポイントな自慢の幼馴染だ。

 そう、本当に耳たぶからイヤホンジャックが生えている。

 

 この世界では、見た目が不思議だったり、人にはない特殊な能力をもっている人がいる。むしろ、そうでない人が少ないくらい。

 人によって能力は違っていて千差万別、ある人がその差を「個性」と呼んだから、それ以降はずっと「異能」のことを「個性」と呼称するのが通例になった。

 

『ロックって知ってる?』

 

 小学校入学前。

 幼馴染は僕にあるときそういって、とあるフェスのチラシを見せてきた。

 僕はそれに興味はあんまりなかったけど、あまりにも幼馴染が楽しそうで嬉しそうだったから、ずっと話を聞いていた。

 

『いっしょに行こうよ!』

 

 そんななりゆきで、僕は彼女の、響香の両親の送迎のもと、野外音楽フェスに向かった。

 音楽フェスは人が多かったけど、肩車されて見た景色は確かに価値のあるものだった。

 

 

 そして帰路。

 

 

 ──土砂崩れに巻き込まれた。

 

 落ちてきた岩に巻き込まれて、車が横転。

 そのまま崖から森に落ちた。

 

 車は、大木に引っかかって止まった。

 でも、無事ではなかった。

 

 木に斜めに突っ込んで止まった車。

 

 フロントガラスを突き破った針葉樹の太い枝に頭部を貫き、潰されて、響香の両親は死んだ。

 

 後部座席の僕たちは、大人二人の死体が冷たくなっていくのを感じ取りながら、そこに群がる蝿やいろんな虫に囲まれて、たぶん3日くらいはそのままだった。

 

『誰か、そうだ、警察が、警察が来てくれる』

 

 誰か助けに来てくれると思ったけど、誰も来てくれなかった。

 

 あるとき、決心して、響香を連れて森から降りた。

 

 空腹で動けなくなりそうな体に言うことを無理やり聞かせ、彼女を背負って崖の側面を回った。

 

『置いてってよぉ』

 

 背中で響香の声が聞こえた。

 彼女はひどく衰弱していて、今日帰れなければ死んでしまうかもしれないと思った。

 

『ごめん、響香、この岩、割れる?』

 

 障害となる岩があった。

 これを退ければ登れそうだった。

 

 響香は無言で岩にイヤホンジャックを挿した。

 そして、少しして岩は脆く砕けた。

 自身の心拍をイヤホンジャックで増幅して物体を破壊する。

 彼女の個性はこのときからすでに強力だった。

 

 でも響香の心拍は弱まっていて、壊せる岩にも限度があった。

 

 僕は「死んでも良いからこの子に生きてほしい」と思った。

 生まれてからずっと「もう死にたくない」と思っていた僕が。

 今考えれば、このときに初めて僕の「個性」を使ったのかもしれない。

 

 子どもとは思えない力で、僕は崖を登った。

 手をかけた石が崩れた。

 指の摩擦でなんとか耐えたが、指先が擦れて、指先から第一関節までが半分ほど削れた。

 

 心配する響香に大丈夫と励ましたかったが、両親をなくした彼女に大丈夫なんて言葉はかけられなかった。

 

 なんとか崖を登りきった。

 

 車道に出て、通り過ぎようとした車を止めた。

 

 驚いた運転手が救急車を呼んで、"ヒーロー"──この世界では職業として一般化している──が来て、

 そして色々終わったあとに、片腕がない男の人が来た。

 

『この子たちがかね』

『はい、どうやら岩を割りつつこの高さの崖を登ってきたそうです』

『個性診断書は?』

『こちらに』

 

 片腕のない男の人は、秘書の女性から資料を受け取って、ためつすがめつそれを見た。

 

『音響の個性は、人体破壊にも情報収集にも使えるな。それに彼のこの個性は……』

『会長、お言葉ですが、また飼い犬に躾けようとすれば、今度は右腕ではすまないかもしれませんよ』

『首を捧げれば足りるというのかね? どのみち贖いきれんさ』

 

 男性は僕のもとに膝をついた。

 厚手のブランケットを被せられている僕と響香を、優しいような、申し訳ないような瞳でみつめた。

 

『君たちには、才能がある』

 

 

 

 -------------

 

 

 

「突入します」

《了解した》

 

 僕は司令につなげていた無線を切って、廃工場の扉を叩き割った。

 

「なんだてめぇh────」

 

 大柄な異形型の個性持ちを殴り飛ばす。

 10メートルほど吹き飛んで工業機械に衝突して、その個性持ちは意識を失う。

 

 プロファイリングで情報は頭に叩き込んでいる。

 

 武闘派の個性持ちはあと5人。

 

 パキ、と指を鳴らした。

 個性が発動する。

 

 個性:『破戒』

 事前に設定した縛りを遵守することで、その縛りを破ったときに特定の効果を得ることができる。

 遵守する条件が難しいほど、遵守した期間が長いほど効果は強く現れ、特に五戒に属する縛りは強い効果を持つ。

 また、破戒は意図しなくても条件を見たせば問答無用で発動する。

 

 戒律:指を鳴らさない(人差し指)

 現在の遵守期間:25日

 破戒効果:身体能力を向上させる

 

 飛んで来たナイフを避ける。

 目の前に飛び込んできた男が、蹴り技を放つのを、余裕をもって回避した。

 固定発動型の個性。

 技のあとには大きな隙がある。

 

 男の腹部に膝蹴りを見舞う。

 

 泡を吹いて男が倒れる前に、死線を察知した。

 

 パン。

 

 と銃声がなるのは、僕が上体をそらすよりも少し遅れていた。

 

 身を捻って宙で態勢を立て直し、地に足がつくと同時に重心移動の応用で銃を持った相手の懐に潜り込む。

 

 そのまま銃を奪い、撃った。

 

 頭部に二発。

 頭蓋骨からそれないように、目玉から脳に向かって。

 

 他に敵勢はいないようだった。

 

 僕は、廃工場の二階にある部屋に向かう。

 

 扉を開けると、

 息を呑む音、ため息をつく音。それらが同時に聞こえた。

 

 部屋にいるのは十数名の少女。

 そしてそのなかで一人だけ立っているのが響香。

 

「そっちも終わったみたいだね。銃に指紋は?」

「つけてないよ」

「じゃあ問題ないか」

 

 壁際で二人の男が気絶していた。

 壁には大きな破壊痕がある。

 イヤホンジャックの衝撃波で吹き飛ばしたのだろう。

 いや、一名、気絶ではなく、死んでいる。

 

「強かった?」

「手加減できなかった」

「君にそこまで言わせるのか」

 

 震える少女たちの肩をさすりながら、響香はうつむいて言った。

 僕は、彼女の頬に腫れた痕があることに気づく。

 

「どうしたのそれ」

「男の一人がこの子たちに乱暴しようとしたから、止めた」

「それで君は? 僕が来るまでどうしていたの?」

「ギャーギャー泣き叫んでたよ。めんどくさく。だから殴られただけ。その証拠に喉枯れてるでしょ」

 

 うめき声が聞こえた。

 

 気絶していた男が、目覚めた。

 どうやら何らかの哺乳類に近しい異形型のようで、それゆえのタフネスによって回復したのだろう。

 

 響香がイヤホンジャックを伸ばすより早く、僕は射撃した。

 

 肩に一発。

 首に二発。

 

 頸動脈から血を吹き出して、男は死体になった。

 

「なんで毎回ウチの邪魔するの? 別にいまさらじゃん」

「君が人を殺すところは見たくない」

「きしょいし。ウチが犯されるのも、抵抗して相手を殺すのも嫌だってこと?」

「……」 

「安心しなよ。ウチまだ処女だから、いつか気が向いたらアンタにあげる。もしその前に死んだら、好きに使っていいよ」

 

 彼女はまだ16歳だ。

 それにそぐわないくらい、擦り切れている。

 

 僕はバックパックから治療具を取り出した。

 

「ほら、響香」

「別にいいし」

 

 膝をついて、彼女の顔をこちらに向ける。

 その腫れた頬に消毒液を塗って、ガーゼを貼った。

 

「……ごめんなさい」

 

 少女たちのうち一人が、そんなことを呟いた。

 

「なんで謝るのさ。普通はありがとうでしょ」

「それでも……ごめんなさい……」

 

 少女は、泣きじゃくりながら吹き出すように言った。

 

 三時間後、現れたヒーローに彼女たちは回収される。

 

 僕と響香は、その前に撤収していた。

 

 

 

 

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「今回もお疲れ様でした」

 

 ヒーロー公安委員会本部。

 僕は副会長に顛末を報告していた。

 

「今回の敵には、相応の増強系が混ざっていました」

「だから?」

「報酬に色をつけてください。響香の高等学校転入を認めてくれませんか」

 

 副会長の目が細まる。

 

「貴方たちは(ホークス)などとは異なり、完全に影に徹する役割があります。すでに貴方は『眼帯の男』として、彼女は『イヤホンの女』として裏社会に存在が囁かれている以上、表立って生きることは活動の妨げになります」

「ですが」

「わかっています。貴方の個性が "到達" すれば、社会の裏側の膿も縮小するでしょう。そのときになれば、私が会長に掛け合います」

「感謝します」

 

 僕は思わず、自分の首元に手を当てる。

 

 

 個性「破戒」

 事前に設定した縛りを遵守することで、その縛りを破ったときに特定の効果を得ることができる。

 遵守する条件が難しいほど、遵守した期間が長いほど効果は強く現れ、特に五戒に属する縛りは強い効果を持つ。

 

 

 戒律:自殺しない(五戒・"不殺生戒")

 現在の遵守期間:10年。

 破戒効果:任意の相手を若返らせる。場所や距離などにかかわらない。現在発動すると、150年若返らせることができる。

 

 僕は、いつか自殺するために生きている。

 

 この日本には、かつてすべてを掌握したヴィランがいた。

 オール・フォー・ワン。

 個性を奪い与える個性を持つ、個性黎明期の魔王。

 

 No.1ヒーロー『オールマイト』によって重症を負わされたものの、未だに生存し、何らかの謀略を巡らせているとされる。

 

 年齢は156歳。

 個性によって寿命を伸ばしているのだ。

 

 もう少しの遵守期間で、僕は自殺によってオール・フォー・ワンを0歳以前にまで若返らせ、存在を無かったことにできる。

 

 公安委員会に拾われたあのとき、僕はさまざまな「縛り」を設定させられた。

 期間が長ければ長いほど強力になるこの破戒という個性は、できるかぎり早期から縛りを設定したほうが得なのだ。

 

 無論、僕が自分の意志で自殺しないといけないから、他殺だと効果をなさない。

 

 だからこそ、公安委員会に対し少しだけ優位な交渉力を持つことができている。

 だからこそ、公安委員会は響香を手中に置きたがる。

 

 僕が響香を人質にされると何もできないことがわかっているからだ。

 

 現ヒーロー公安委員会会長は、その昔、汚れ仕事を押し付けていたヒーローに撃たれたらしい。

 そのヒーローが撃つ瞬間に少しだけためらったことで、狙いが外れ、会長は返り討ちにすることに成功した。

 

「溝壑。貴方たちに早速ですが次の依頼があります。違法薬物の摘発です。静岡郊外の招待制クラブハウスにて、大量の違法薬物の貯蔵が確認されました」

「調査員は?」

「薬物の管理をしている者たちの練度が高く、撤退しています。たとえ貴方たちでも吶喊による制圧は難しいと判断されました。参加者がクラブハウスでめぼしい相手を見つけて一度関係を結べば、そのオプションとして貯蔵庫に案内されるようです」

「なるほど。クラブハウスはあくまで呼び水のようなものですか」

「ええ。貴方と彼女には、個別のルートから参加してもらいます」

 

 少しだけ嫌な予感がした。

 僕は口元をひくつかせて問う。

 

「どう考えても売春の温床ですが」

「ええ。だから他のヒーローには流石に向かわせられません」

「響香に、春をひさげと?」

 

 副会長がピクリと震える。

 自分でも、こんな低い声を出すつもりはなかった。

 

「だから貴方もいくのです。貴方と彼女だけで関係を結べばいいでしょう」

「響香の合意がなければ」

「彼女は貴方の声だけは好きだと言っていましたよ。天邪鬼のあの子がです。そろそろ気づいてあげてはどうですか?」

 

 副会長は僕を諭そうとしているようだ。

 隈を隠したコンシーラーの強い化粧。

 この人にも人情の血が通っていることは、十年のつきあいでわかっていた。

 

「貴方がすべきことは、任務の達成と、AFOの殺害と、そして我々を憎むことです」

「……」

「仔細は追って知らせます。いきなさい」

 

 追い払うように言われ、部屋を辞する。

 廊下をとぼとぼと戻っていると、向こうからやってきた響香と会った。

 

「なんて?」

「行けばわかる」

「まぁそうだけど」

 

 響香は少しだけ首を傾げたが、そのまますれ違って副会長の部屋に消えた。

 

 

 

 

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「ようこそクラブオルギアへ。招待状はお持ちですか?」

「ここに。」

「確認しました。では中へどうぞ」

 

 僕は同じく公安暗部に属する業務員に運転を頼み、まるでVIPのような雰囲気で件のクラブハウスに高級車を止めた。

 こんな傷が目立ちそうな車、僕の趣味ではないな。

 

「会場にはドレスコードがございます。まずは更衣室でお召し物をお着替えください。服はこちらで厳重に管理させていただきます。貴重品は────」

 

 糸目のうさんくさいセールスマンのような案内人の説明を馬耳東風に聞き流しながら、更衣室に入る。

 棚をみると、黒ズボン、カッターシャツ、蝶ネクタイがあった。

 顔を隠すわけではないようだ。

 

 眼帯の調子を確認して、手早く着替える。

 

 現在つけているのは医療用の眼帯だ。

 いつもは海賊じみた黒い楕円形の眼帯なのだが、流石に今回は目立ちすぎるのはまずい。

 

 鏡を見る。

 

「馬子にも衣装ってやつなのかな」

 

 あまり髪を上げたくはないのだが、今回は某ディ◯プリオ風の一房たらしのアップバングになっている。

 だから眼帯がひどく目立っていた。

 

 この眼帯は、個性「破戒」のためのものだ。

 

 

 戒律:片目を使わない

 遵守期間:半年

 破戒効果:千里眼を使うことができる(あくまで視点移動の範疇)

 

 

 今回は、使うことになるだろうか。

 

 蝶ネクタイを締め、会場に乗り込む。

 

 ここで一度 "体験" をして、その後の持ち帰りオプションとして薬物管理庫で薬をもらうことができるようだ。

 

 扉を開くとさしかかる、目に眩しいネオンの色と、うるさいBPM。

 スポットライトが目まぐるしく会場を巡り、どこか落ち着かない。

 

 すでに多くの男性が、会場にいる女性を物色しているようだ。

 

「今日は巨乳が多いですね」

「いやはや、主催も羽振りがよろしいようで」

「上位のヒーロー複数名とも良好な縁がおありだとか、いわゆるファンガという者が混ざっているそうですよ」

「ほう。うら若き女であれば、物色するのも一興ですな」

 

 白髪の男性陣がそのような話をしているのが耳に入る。

 これが終われば、ここにいるすべての人物は洗いざらい癒着を暴かれ、処断されるだろう。

 

 ヒーローの信用保護のため、歴史の影で、警察にも市井にも流れず処断されるのだ。

 

 会長は容赦がないからね。

 右腕を失ってから、冷血漢に拍車がかかったと言われている。

 

 バニーガールの格好をした女性に、袖を引かれる。

 

「すみません」

 

 断って、僕は響香を探した。

 

 片目を忙しなく動かして探して、見つける。

 柱の影に、馴染み深い耳たぶをした女性の後ろ姿が見えた。

 

「はじめまして」

 

 そう声を掛けると、ビクンとはねた響香が、ゆっくりと振り返る。

 

「なんで?」

「小声で話そう。今日僕たちはここで初めて会ったんだ」

「ちょ、ちょっと近づかないで」

 

 暗がりで少し見にくかったが、僕と響香の間に不意にネオンのスポットライトがかかる。

 

 響香は、バニーガールの格好をしていた。

 これは聞いていないよ。

 

 女性側のドレスコードは一律でこれのようだ。

 

「見んなし……」

「えっと……ごめん」

「見たなら、褒めろや」

「うん。とても似合っている。可愛い」

「気持ちこもってないし」

 

 僕と響香は、壁によりかかって会場を眺めた。

 

「響香は、いいの?」

「なにが」

「その、」

「いいよ。でも、痛くしたらぶっ殺すから」

 

 僕の頬を、イヤホンジャックがつついた。

 そのジャックを指でつまんで、少し観察する。

 

 長年の戦闘によって少しだけ金属部分が脱色していた。

 皮膚部分も少しだけ固い。当たり前だ、このジャックは戦闘の最前線で破壊の限りを尽くしてきたのだから。

 

「ちょっと、恥ずいから離せ」

「ごめんよ」

 

 響香の横顔を見る。

 少し目つきが悪い彼女だが、どこか年相応のあどけなさがある。

 

 僕は、あと一ヶ月もしないうちに死ぬ。

 

 そのあと、彼女はどうなるのだろう。

 世界が平和になったあと、僕たちに居場所はあるのだろうか。

 

 殺すことと痛めつけることと騙すこと。

 これだけを10年間、僕と響香は鍛えてきた。

 

 相手との対話の選択肢に、常に殺害という項目が存在するように。

 

 僕には前世という確固たる自分があるからいい。

 だが響香にはそれがない。

 ならば、魔王なき時代で誰が彼女とともに歩いてくれるだろうか。

 

「なぁ、キミ。俺なんかどう?」

 

 声に意識を引き戻される。

 髪を染めた軽薄そうな男が、響香を誘っていた。

 

「ゼッタイ無理」

「つれないこと言うなって。オレけっこうロリコンだからさ。キミみたいなの若干タイプなんだよね」

 

 その言葉に響香がひくつく。

 

「なぁ、いいだろ」

 

 男が響香の胸元に差し入れようとする手を、

 僕が掴んだ。

 

「なんだお前」

「彼女は、すでに、僕の、先約だ。」

 

 掴み方を変える。

 人体を破壊する掴み方は、その効率性ゆえに危険であると判断がつきづらい。

 普通に握って、普通に力を込めた。

 

「いででででで、てめぇ! ここじゃ喧嘩は法度だぞ!」

「悪いな、相手ならほかを当たってくれないか」

「クソッ、先約なら引っ付いとけや」

 

 男が去ったあと、響香は僕の肩に自分の肩をあてた。

 

「あんがと」

「響香」

「何さ」

「悪かった。君は可愛いだけじゃない。大人の女性として、とても魅力的で。その格好もとても似合っている」

「……ならいいよ」

 

 甲高い音がなった。

 BGMの音量が上がり、そしておさまる。

 マイクに乗って、声高な男の声が響く。

 

「今日はみんなご来場ありがとう!! 皆さんのお姿、とても良くお似合いです! 本日は女性のドレスがバニーガールとなっております!! 布面積が少ないですが、どうせすぐ脱ぐことになるので問題ありませんね!!」

 

 あれが主催か。

 案内人の男などにこの役割をもたせるかと思ったが、どうやらかなり自発的な男らしい。

 

「これから、ライトが消えます。そしてその間起こることは誰にも内緒。欲しがりなメスウサギに、そのいきり立った欲望をぶつけましょう!! 後援者の皆様に多大なる感謝とご多幸、そしてエクスタシーを!!」

 

 ダン、とライトが消灯する。

 静寂があたりに生まれた。

 

「溝壑」

「どうしたの?」

「聞いて」

 

 響香のイヤホンジャックが、耳元にまとわりつく。

 拡声された音声が骨伝導で伝わった。

 

 僕は急いで眼帯を外した。

 破戒が発動する。

 

 戒律:片目を使わない

 破戒効果:千里眼を使うことができる(あくまで視点移動の範疇)

 

 音が聞こえる場所に、片目の視界を飛ばす。

 主催と、従業員が話している。

 

ビルボードの裏側(リバース)が来ているかもしれないってことか?」

「はい。今回は新規のお客様が多いため、なにぶん背景が探れておらず」

「なるほど? じゃあセックスしてねぇペアを見つけたら教えてくれたまえ」

「了解しました」

「あーそれと、ビルボードの裏側(リバース)はイヤホンの女が有名だが、おそらく相手を生きて返していないだけでまだ姿を知られていない奴も存在するはずだ。固定観念にとらわれず、臨機応変に対応しろ」

「はっ」

 

 

 僕達の存在に若干気づかれている。

 

 リバース。そんなふうに呼ばれているのか。

 

 眼帯についてまで知られていたらまずかったが、流石にそれはなさそうだ。

 念の為、僕はポケットの奥に眼帯をしまった。

 

 少し危うい。

 だが任務を放棄するわけにはいかない。

 反逆したとみなされる。

 

「響香、できるだけ従業員にバレないよう耳たぶを隠そう。あと、顔も見られないように」

「うん」

 

 息を整える。

 

 とにもかくにも、これから僕は、好きな女の子と性行為をしないといけない。

 

 まず、ぎゅっと抱きしめた。

 

「……」

「……」

「……」

「……いつまでこうしてんの?」

「いや、その、抱き心地がよくて」

 

 響香が僕の膝に足をかけて、払う。

 僕の姿勢は崩れ、地に伏せた。

 頭を打たないように響香の後頭部に手を回したから彼女は無事。

 

「アンタ初めて?」

「当たり前だよ」

「ふーん。意気地ないもんね。ウケる」

「君だってそうだろ」

「ウチはとっておいただけだし。アンタと違って」

 

 すでに周囲からは嬌声が上がり始めていた。

 倒錯した世界で、僕と響香はどこか緊張が解けずにいる。

 

 コツコツ、と歩く音がした。

 

 それはこのクラブハウスの従業員のものだ。

 

 客の顔を観察しているのだ、と直感する。

 

 僕は響香の頬に両手を合わせた。

 

 少し、戸惑って、唇を合わせる。

 

「んむっ」

 

 足音が近づいて、そして逸れ、離れていく。

 バレなかったようだ。

 

 僕が唇を離す前に、響香の舌が口内に入り込む。

 

 思わず止めようとした。

 

 だが、好きな人からのキスを僕なんかが拒否できるはずがなかった。

 

「ぷはっ」

 

 僕と響香の間に一筋の唾液の糸が引く。

 

 やってしまった。

 

 破戒が発動してしまう。

 

 戒律:他者と接吻しない(不邪淫戒)

 遵守期間:2年

 破戒効果:唾液に自白剤の効果をもたせる

 

 接吻なら男性女性問わず使えるだろうと、会長に言われて設定した戒律。

 

 無論、響香には教えていなかった。

 なし崩し的に、自殺の破戒まで説明することになるからだ。

 

「早く挿れれば? ほら、童貞もらってやるから」

 

 少し、躊躇する。

 

 もう一つ、不邪淫戒に属する戒律があるのだ。

 

「でも」

「もらってやるって言ってんだから、早くしろヘタレ」

 

 クソ、本当に良いのか。

 これを使えば、響香は戻れなくなるかもしれない。

 

「やっぱ、ウチじゃダメ?」

 

 その声にはっとする。

 そして、肉棒を、布地をずらして露出させた響香の秘所にあてがった。

 

「挿れるよ」

「キス、キスしながらしてほしいっ、はっ? ウチ、何言って」

 

 自白剤の効果がすでに現れている。

 

 僕は、響香に唇をあわせながら、ゆっくりと挿入する。

 

 奥へ奥へと肉棒を推し進めるたびに、響香の腰がくねる。

 体重を乗せ、ずずずと入れ込んだ肉棒が、最奥に到達した。

 

 そして、破戒が発動する。

 

 戒律:貞操を守る(不邪淫戒)

 遵守期間:"10年"

 破戒効果:自分の声、匂い、見た目、温もりが相手にとっての絶対的な性癖となる

 

「へっ、あっ、はっ?♡」

 

 響香の声がとろけているのが、はっきりとわかった。

 

「おかしぃっ、なにこれ、イっ♡ イく♡ イクイ゛クイ゛クっっ♡♡♡♡」

 

 腰が反り返り、響香の腹部が、僕の腹部をなで上げる。

 膣内が強く締まり、急激な刺激に床に手をついた。

 

 僕は、響香の絶頂が終わるまで、じっと待った。耐えていた、とも言える。

 

 息を切らした響香の半眼がこちらをみる。

 

「なんで、かっこいい……すきっ、すき♡、なん、なんでっ、嘘つけな、なんでぇっ」

 

 耳をつんざくような女性の絶頂の声が聞こえる。

 周囲では、すでに二回戦、三回戦にまで及んでいるペアがあり、なかには相手をスワッピングしている人もいた。

 

 僕たちは大きく出遅れている。

 行為に及んでいるから大丈夫だとは思うが、怪しまれたくない。

 

 いや、正直に言おう。僕は響香とえっちしたくて仕方がないだけなのだ。

 

 ゆっくりと抽挿を始める。

 

「やめてっ、やめないでっ♡ イッちゃう♡」

 

 緊張で固まっていた響香の体が段々とほぐれ、脱力した足が横に投げ出され、ピストンに合わせて揺れる。

 

「だいすき♡ かっこいい♡ ずっと、ずっとすきなの♡♡♡ あ゛っ♡、あひっ゛♡♡」

 

 半ば告白のような言葉を受けて、僕は止まれるはずがなかった。

 

「ずっと褒められたときから濡れてたし♡♡ ずっと挿れてほしくて♡ アンタのために処女守ってたんだからな♡♡」

「あんまり嬉しいこと言わないで、射精()ちゃうから」

「うっさい射精しろっお゛ぉ♡♡ 責任とれ゛♡ くそっ♡ ぜんぶ嘘だし、嘘じゃないけどッあっ♡♡」

 

 さすがに官能的すぎて、暴発しそうだ。

 響香の唇に指を入れて、喋れなくする。

 すると、響香は指をぺろぺろと舐め始めた。

 

「響香っ、エロすぎる」

「ずっ♡ ずっと妄想してたから♡♡ アンタとするのっ♡♡ してない、してないしてないっ♡ 忘れろ、忘れろって♡♡」

「どんな妄想してたの?」

「う゛ッ♡ はっ♡ いっつも、一人でスるとき、アンタにレイプされるの想像してっ♡ 無理やりレイプされるけど、やさしくてっ♡」

「それで?」

「手ぎゅってして、みみもとでいっぱいすきっていってくれるのっ♡」

 

『彼女は貴方の声だけは好きだと言っていましたよ』と言っていた副会長の声が蘇る。

 僕は響香の手に自分の手を絡め、耳元に唇を近づけた。

 

「響香、好きだよ」

「う゛♡♡ あっあっあぁ゛あ♡♡」

「大好き。愛している。エロくて、可愛くて、独占したい」

「いひっ゛♡♡ 死んじゃう♡♡ 幸せすぎて死んじゃう♡♡」

「こんな感じの想像だった?」

「ひがう゛っ こんな良い声じゃないっッ♡♡」

 

 ぱちゅぱちゅという音が響く。

 響香が大量に分泌した愛液は、会場でもひときわ大きい水音を発生させていた。

 

「おい、見ろよ。あそこの女イきすぎろ」

「クスリ倍ぐらい盛ったんじゃねぇの?」

「廃人まっしぐらじゃねぇか。まぁ盛ってなかったら流石に淫乱すぎるしな」

 

 僕たちの方を見て、スワッピングを楽しんでいた男たちが何かを言っている。

 

 それが頭に入らない。

 響香の香りとか、乱れる姿とか、喘ぐ声とかで、完全に論理的思考能力が奪われているのを感じていた。

 

「うあ♡ 耳、ぺろぺろすんなっ♡♡ くるって♡ おっきいのくるッ♡♡」

 

 響香の耳たぶに舌を這わせ、軽く食む。

 すると響香の体を痙攣し、ぷしっぷしっと潮を吹いた。

 

「あ゛ぁああ♡!! イグ゛♡! イク゛からっぁっ♡♡!!」

 

 嬌声をやわらげるため、何度目かもわからないキスをする。

 僕が舌を口内に挿れると、まっていたと言わんばかりに響香の舌に絡み取られ、形を確かめるかのように側面をすられ、裏側を舐められ、正面を吸われる。

 

「んん♡ ぷはっ、おいひっ、アンタの唾液おいしすぎるんだけど♡♡ 何なのっ♡」

「……」

「あっ♡ イきそうな顔してる♡♡ 早くだせ、だせ♡ ウチばっかりイかせやがって♡♡♡」

 

 近い射精感に、ストロークが遅くなるのを、響香の迎え腰で刺激される。

 腕から力が抜けそうになり、響香の顔を目の鼻の先にして耐えていると、彼女がこれまでとは違う、恋人のようなバードキスをした。

 

 びゅるるるるるるるる!!!

 

 膣内に、大量の精子が放たれる。

 

 一度自室で抜いてきたというのに、あり得ない量が響香の胎内に注ぎ込まれる。

 避妊などまったく考えていないかのような容赦のない量だった。

 

「あぁあああ゛あ゛あ♡♡♡♡!! お゛♡ おぉ゛お゛♡♡!!」

 

 お互いに強く抱きしめ合い、まるで一つの蛹のように一体化して、精を放った。

 にちにちと子宮口と鈴口でキスさせながらも、より奥に放つため、無意識で腰が動く。

 

「おお゛♡ ぇあう゛♡♡ だしにゃがら、だしながら動くなッ♡♡」

「響香、好きだよ」

「んぐっ♡♡ 知って、るし、早く゛ッ♡♡ ぜんぶ出せって♡♡♡ ウチを♡ およめさんにしろッ♡♡」

 

 長い射精と脱力感で、僕は完全に全体重を響香に預けてしまっていた。

 響香の足と腕が背後に周り、その手が僕の頭を撫でる。

 

「はぁ……♡ これから、ふっ、オナニー、許さないからな♡♡ ぜんぶウチに射精しろよ♡」

 

 額を合わせた響香に、至近距離でそんなことを言われた。

 なんとなく舌を出すと、彼女も舌をちろりと出して、舌先だけをあわせあった。

 

 

 

 

 ---------------

 

 

 

「この先に、内服薬等がございます」

 

 案内人に先導され、僕と響香はVIPルームを進む。

 

「これらの保護は一線を退いたプロヒーローや違法行為によってビルボードから除外されたものたちによって行われており、タルタロスと同等の堅牢さを誇るでしょう。よってここでのことが漏れる心配はございません」

「なるほど」

 

 流石にタルタロスを舐めすぎだ。

 ここにいる者たちの練度は、揺らがぬ安全神話の要塞に住まう番人とは比べるべくもない。

 

「彼らはスネに傷こそがあれど職務に従順です。あくまで身の清廉さのみに固執するヒーローという偶像からあぶれただけの一般人ですから。たとえ真夜中であっても緊急時にベルを鳴らせば彼らはものの数分でやってくるでしょう」

「ふーん」

 

 僕の胸板に顔をすりつけるようにして匂いを嗅いでいた響香がめんどくさそうに口を開く。

 その腕は、僕の首に回されており、僕は彼女を抱っこしている状態だ。

 もちろん、挿入はしていない。駅弁状態ではない。

 

「じゃあ、一気に集めてこ──」

 

『じゃあ、一気に集めて殺せるじゃん』

 

 と言おうとした響香の口をキスで塞ぐ。

 

 破戒後の唾液の自白剤効果で、あえなく潜入を気取られるところだった。

 まぁ、いまバレたところで彼らは手遅れなのだが。

 

 案内人は、僕らの接吻を後ろ目に見た。

 

「その女がお気に召したようでなによりです」

 

 少しばかりの男尊女卑の観念が案内人の言動にちらついている。

 そういえば、プロファイリングでは、ここの主催はとある閉鎖的な村の出身だと聞いた。

 異形型差別と男女差別が甚だしく、まともな感性では生きられない農村だったのだとか。

 

 案内人の顔を認証した自動ドアが開き、金銀で装飾された豪奢な部屋が現れる。

 壁には小瓶や注射器、錠剤などが並び、その奥には貯蔵庫らしき場所への扉がある。

 

「こちらの粉薬は一級の媚薬ですが、水和性が非常に高く、水に混ぜても色がつきません」

「……」

「そしてこれこそが多目的ピル。通常のピルの効能に加え、発情効果、感度上昇、依存性などを持ち、事前服用薬と称して相手に与えることでハッピーな夜を送れることは間違いありません」

「……」

「さらに、なんとこちらは肉体改造薬。外国から "誘致" した『性転換』の個性の保持者に "ご協力" いただき作成した一品で、飲んだ男は十数分で女になります。なんといってもたとえ政敵の子どもが男であってとしても問答無用で道具として "利用" できると評判でございまして」

 

 僕は、おもむろにその薬を案内人に手渡した。

 

「ご購入で?」

「いや。"私は深海に沈んでいる" 」

 

 戒律:嘘をつかない(不妄語戒)

 遵守期間:5年

 破戒効果:相手を命令に疑問を抱かせず従わせることができる。

 

 大盤振る舞いといこう。

 

「これからここのガードを呼び出して一人ずつ殺す。お前は呼び出すだけだ。そして全員分終わったら、これらの資料とすべての薬を公安支部に持ち込め」

「……はい、わかりました」

 

 案内人が頷く。

 内部回線の端末で、ここの警護をしている元プロヒーローを呼び出した。

 

「あとひとつ、それを飲め。お前は今日から女として生きていけ」

「……わかりました」

 

 酒を使って、案内人が性転換薬を飲み干す。

 苦悶の声を上げながらゴキゴキと肉体が変化していく。

 

 僕は、人差し指、中指、薬指を順番に鳴らして身体強化をかけ、やってくる敵を待ち受けた。

 

 

 

 

 ---------------

 

 

 

 

 クラブハウスを見下ろせる、電波塔の上。

 

 僕と響香は隣り合って座っていた。

 

 無骨な車が、クラブハウスを取り囲んでいる。

 車のひとつから見知った人たちが降りるのが見えた。

 彼らに任せておけば心配無用だろう。

 

「なんかあっけなかったね」

「今回は戒律をたくさん使ったからね」

 

 時間が経って自白剤の効果も切れ、響香にもいつもの調子が戻っている。

 

「なんか隠してる?」

「隠してないよ」

「ウチが知らない戒律使ったでしょ、なんで隠してたのさ」

「……」

「ま、いいけど」

 

 響香が僕の手を取って、自分の頬に当てた。

 彼女は依然としてバニーガールの姿のままだ。

 

「帰ったら続き、するから。でもその格好はやめてね、ちょっと……似合いすぎ」

「響香」

「副会長がいってた、ウチらもうすぐ解放されるんだって。そしたらいっしょに、学校とか、行こうよ」

 

 その提案には乗れなかった。

 僕は不妄語戒を保持する関係から、日常で嘘はつけない。

 代わりに、響香を抱き寄せた。

 

「やっぱり、ヒーロー科がいいのかな? 世間体的に」

「……」

「でもウチ、ヒーロー嫌いだしな」

 

 ヒーローは遅れてやってくるものだとすれば、

 僕たちにとってヒーローはやってくるのが遅すぎた。

 

 もし彼女が普通に生きていたのなら、あのときの不幸が、少しの揺れ動きで回避できていたのなら、僕がいっしょに行っていなかったのなら。

 

 この子はヒーローとロックが好きな女の子だったのだろうか。

 

 僕が消えるというのは、戻るだけだ。

 

 一人だけの巨悪を道連れにして、僕という前世の記憶を持つ異分子が世界から排除されるだけ。

 

 きっと響香はこれから、元のあるべき生活に向かって、普通に暮らして、普通に生きて、当たり前のようにヒーローに憧れる日が来る、そんな気がする。

 

「響香」

「何?」

「僕は、響香に会えてよかったよ」

「なにそれ。もっとぎゅってしなよ」

 

 肌寒い夜、

 響香の露出した肩を抱いて、温めあった。

 

 

 これが僕が死ぬまでの、一番の思い出。

 

 

 

 

 

 

 

 

 完




この作品は、作者の生成したAIイラストを元にしたものです
https://www.pixiv.net/artworks/141546757
R18です



今書いている長編作品です。良ければお読みください。
https://novel18.syosetu.com/n9872lu/1/
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