あれから私は、完全にマエジマの”おもちゃ”と成り果てていた。
日中の公園を全裸で歩かされたり、人が大勢集まるところで辱めを受けるのはもちろん。
その場で出逢った知らない男とさせられる──そんなことは、もはや当たり前のようになっていた。
ユウヤという大切な人がいるのに、私はこの関係をどうしても断ち切ることができない。
罪悪感を抱えつつも、呼び出しがあると知らず知らずのうちに、足はマエジマのもとへ向かっていた。
逢うたびに胸が痛むほどの後悔を感じている。
なのに、奴に抱かれたいと願う私がいる。
どんなに酷い仕打ちを受けても、奴を求めてしまう私の心──もう完全に壊れてしまったのかも知れない。
そして、いろんな男と身体を重ねたからこそ、わかったことがある。
酷い扱いをしていながらも、行為中の奴の仕草は、一つひとつが妙に優しい。
触れる、舐める、突く──
どんなことをされても、身体が疼き、胸がキュンと締め付けられてしまうのだ。
どんな秘訣があるのかはわからない。
だが、他の男では感じられない奴のそんなところが私を虜にさせていた。
今も奴の手がパンティの中に忍び込んで、子宮をキュンキュンと疼かせている。
ヌルヌルになった割れ目を行ったり来たりしながら、プクッと膨らんだ蕾をさりげなく刺激する指──。
すでにイキそうになっている。
なのに、その指は感じやすい”そこの部分”に、なかなか触れてこない。
そこは痛くなるほど肥大して、奴も私が今どんな状態か、手に取るようにわかっているはずだ。
しかし、少し撫でてはイキそうになると離れていく。
もどかしさに悶える私は、ここが何処かということも忘れ、奴の手を必死になって股間に押し付けていた。
「……お……おねがい……も……う……イカせて……」
涙目になってお願いする。
なのに、奴は穴の中に指すら挿れてくれない。
少しだけ埋もれた指で、割れ目をゆっくりとなぞりながら、突き出た蕾をたまにクルクルと回す。
すでにビチョビチョになって、クチュクチュと響く卑猥な音──。
私は出された料理に手を付けることもなく、遠い目をしながら「ハァハァ」と息を荒げていた。
近くには子供連れの家族もいる。
なのにそんな人目さえ、気にならなくなっていた。
「こんな所でイッちゃうの? ……ここ、ファミレスだよ。……そもそもさぁ~、ここは食事をするところであって、こんなにやらしい匂いをまき散らすところじゃ……」
自分から強引にパンティの中に手を入れておきながら、いつものようにペラペラと口上を並べ立てるマエジマ。
私がこんなに切ない気持ちでいるのに、イカせてくれる気はさらさらないようだった。
蕾をツンツンと突きながら、絶頂を迎える寸前のところまで追いつめて、また割れ目をなぞる。
私が苦しんでいる様子に、ニヤリと笑うその顔は、殺してやりたいほど憎らしかった。
なのに、この男に依存しなければ、私は生きていけないのだ。
「……ねぇ、ハメちゃおう。……中に出しちゃっていいから」
私は完全に自分を見失っていた。
こんなところでするなんて、正気の沙汰じゃないのはわかってる。
だが、周りのことなんて、どうでもいい。
このモヤモヤした思いを解消しなければ、気が狂ってしまいそうだった。
気付けば私は、彼の股間に手を伸ばし、硬くなったものを愛おしむように撫でていた。
「だからさぁ~、こんなところでしたらダメでしょ。……子供だってたくさんいるんだよ。そもそもさぁ~……」
だが、私の股間を弄り続けながら、ねちっこく話を続けるマエジマ。
こんな状況になっているのを、まるで喜んでいるとしか思えない。
我慢の出来なくなった私は、彼のズボンのファスナーを下げ、硬くなったものをこっそりと取り出していった。
そして、人目を気にすることもなく、プーンと臭いを放つ、その股間に顔を埋めていく。
唾液をたっぷりと口に含ませた「ジュプ、ジュプ」という音が、和やかな雰囲気に包まれるファミレスの一角に静かに響く。
通報されようが構わない。
あの頃の純情だった私には、もう戻れないのだ。
この太くて硬いものを、今すぐにでも挿れたくて堪らない。
私は口に含んだ大きなものを夢中でしゃぶり続けていった。
そして、奴と向き合いながらその膝の上に乗り、パンツをずらしてズボンから伸びるものを、臆することなくあそこの中に埋め込んでいく。
こんな状態では、まともな思考を巡らせることすらできない。
私は人が大勢いるこんなところで、進んで交尾をするという、破廉恥なことを自から犯していた。
ニヤニヤとほくそ笑むマエジマを前にして、私はギュッと目をつぶり、ゆっくり腰を動かし続けていった。
幸いなことに、私たちの席は隅の方で、周りは誰も気付いていない。
やらしい匂いを周囲にまき散らしながら、「クッチュ、クッチュ」といかがわしい音を立て続けていく。
ここまで落ちぶれた私を見ても、ユウヤは許してくれるだろうか。
おのれの欲望を満たすためとはいえ、私は取り返しの付かない大切なものを、失ってしまったような気がしていた。
──そして、三か月後。
私は父親が誰かも分からない子供をお腹に宿していた。
そして、その事実を抱えたまま、ユウヤに──別れを告げていた。
~to be continued~