ハジメは家に帰って早々、狂ったようにマスターベーションを繰り返していた。
初めてセックスをというものを経験し、ヤスコの中に有りっ丈の精子を放出した。
なのに、悶々とした気持ちは増すばかりで一向に収まらない。
学校にいる間、あそこはずっと立ちっぱなし──。
その脳裏には、ヤスコに埋もれていた時の感覚が、何度も繰り返しよみがえっていた。
下半身を剥き出しにしたまま、勉強机の椅子に深く腰を掛け、天に向かって伸びるものを一心不乱にシコり続ける。
床には丸めたティッシュペーパーが山のように積み上がり、彼のモヤモヤとした気持ちが晴れずにいる様子をありありと物語っていた。
「はぁ、はぁ……」と息を荒げ、まるで盛りのついた猿のように、ひたすらあそこを”しごき”続ける。
しかし、なんど射精を繰り返しても、結果は同じ──胸の内は晴れなかった。
まるで、フカフカの布団に埋もれていたような心地好さ──。
とろけるような温かさがジワジワと伝わり、全体を包むものが程よい加減で敏感なところを締め付ける。
溢れだす粘膜はヌルヌルと滑りをよくしてるのに、ねっとりと絡みつくような粘りけまであって、後を引くような刺激を与え続ける。
それはまるで、この世のものではないものに、あそこを優しくマッサージされてるような感覚。
そして、そんなところに包まれながらの射精──
あの時の衝撃と幸福感が、今も記憶に焼き付いて離れない。
相手は、あのヤスコだというのに、「もう一度したい!」と身体が求め続けているのだ。
ハジメはそんな思いを払拭しようとしていた。
何度も射精を繰り返して、モヤモヤした気持ちを発散しようと必死になっている。
だが、いつもは満足するはずなのに、もの足りない思いばかりが募って、欲する思いはますます膨らんでいく。
(このままでは、気が狂ってしまう……)
そう思いながらも、あそこを握った手の動きは止まらない。
気を紛らわせる為には、もうこれを続けるしか道はないのだ。
「うぅ……うーっ!」
握ったものの先端から、白い体液がビュッビュビュッビュと勢いよく飛び散っていく。
その身体はピーンとつま先まで伸びて、腰が弧を描くように大きく反り返っていく。
血管を浮き立たせた大きなものは、すべてを出し終えると、萎み始めて収束するかに見えた。
だが、すぐにムクムクと大きくなりだし、ハジメは切なげな顔で、またそれをシコり始めていった。
次の日──
ハジメの顔には濃い隈が浮かび、いつもの快活さは完全に消えていた。
どんよりと濁った目。
口元では、誰にも聞こえない声で何かをブツブツ呟いている。
落ち着きなく視線を泳がせるその姿は、完全に別人のようだ。
昨日、ヤスコに飛び掛かられてから、彼は明らかにおかしくなっていた。
授業にも出ず、朝から屋上でぼっーと空を眺めている。
その脳裏に浮かんでいるのは、やはりあそこにハマっていた時の、夢のような感覚。
知らず知らずのうちに股間に手が伸びて、膨らんだところをゆっくりと撫でている。
ハジメはある人物に会うために、この場所で待っていた。
だが、すでに身体が疼き出し、ジッとしてなどいられなかった。
太陽の光が差し込む公共の場所なのに、硬くなったものを取り出そうと、ズボンのファスナーを無意識に下げていく。
その時、屋上の扉がバタンと開いた。
「待った〜?」
濃いめの化粧に涼しい表情を浮かべて現れたのは、別のクラスのカズミいう女子だった。
制服を着ているのに乱れた服装。
派手なその身なりはどう見てもギャルのようだ。
背中まで伸びた銀の巻き髪が、ひときわ目立つ。
カズミは、ズボンのファスナーを下げようとしていたハジメを見て、ニヤリと笑った。
その部分がすでに大きくなり、立派なテントを張っていたからだ。
「こんな所で、何しようとしてたのさぁ?」
意味深な眼差しでハジメを、ジッと見つめるカズミ。
彼女もヤスコと同様、この学校ではバイ菌扱いされている存在だった。
だが、見た目はヤスコと決定的に違う。
醜いどころか、むしろ綺麗な方だ。
派手な化粧を落とせば、整った目鼻立ちをしているのがわかる。
太ってもいない。むしろ小柄で、どちらかといえば痩せ型だった。
それなのに──
彼女は学校中から煙たがられている。
その理由は──誰とでも関係を持つ、身持ちの低さ。
カズミは、お願いすれば誰にでも股を開く──。
そんな噂が学校中に流れていた。
しかし、それは事実だ。
実際に男子生徒と消えたカズミの悩ましい声が、トイレから聞こえてきたこともある。
ハジメはそんな彼女をずっと毛嫌いしていた。
自分から話しかけたことなど一度もない。
興味がなかったと言えば嘘になる。
見た目だけなら、むしろ目を引く女だった。
だが、あの振る舞いを見るたびに、どこか汚らしいもののように思えてしまう。
とても関わろうという気にはなれなかった。
見た目は良くても、生き様が醜い。
カズミもまた、ヤスコと同じく──
ハジメが心の底から忌み嫌っている人間の一人だった。
だが彼は、もう昨日までのハジメではなかった。
胸の奥に溜まったモヤモヤした感情が、その価値観など、とっくに崩壊させていた。
「お願いします! やらせてください!」
ハジメは彼女の姿を見るなり、コンクリートに額を押し付けて、なりふり構わず土下座する。
切羽詰まったその必死な姿を見て、カズミはふっと笑った。
実は彼女は、前から少しだけハジメに興味を持っていた。
身長も低く童顔の彼は、カズミの周りに群がる男たちとは決定的に違う。
吹けば飛んでいきそうな、モヤシのように華奢な身体。
イケメンと呼ぶほどではない。
だが、あどけなさの残るその顔立ちは、どちらかと言えば可愛い部類に入る。
別にこっちから堕とそうとまでは思わない。
だが、誘われれば相手になってあげてもいい──そんな男の一人。
カズミはそんな彼の姿を見て、少し意地悪をしたくなっていた。
「いきなり何、言ってんの!?」
追い詰められたような必死の顔が、なぜか可愛く思える。
別に断る理由はない。だが──どんな反応をするのか、少し見てみたくなった。
カズミは薄く笑みを浮かべたまま、からかうように言う。
「頭、大丈夫? ここ、どこだと思ってんの? 学校だよ?」
そう言って少し素っ気ない態度を見せる。
しかし、内心ではこんなに初々しい彼が、どんな風に愛してくれるのかと興味深々だった。
その言葉に落胆するハジメの様子を見て、彼女の中にさらに意地悪な気持ちが芽生えていた。
「私、そんな軽い女じゃないよ。……出直してきな」
口ではそう言っている。
だが、彼女はもう少し口説かれたら、相手になってあげてもいいと思っていた。
帰る素振りを見せ、カズミは屋上のドアへ向かってゆっくり歩き出す。
しかし、ハジメの反応は、彼女が予想していたものとはまったく違っていた。
「お願いです! 一回だけ! ……一回だけでいいから!」
そう叫ぶと、ハジメは足にしがみ付き、カズミの動きを必死に止めた。
死に物狂いで引き留めようとするその様子は、あまりにも異様だった。
目は血走り、カズミを見ているようで何も見えていない。
まるで何かに憑りつかれたような、虚ろな瞳。
「ちょ……ちょっと……何で、そんなに必死なの!?」
カズミの背筋に、ぞわりと嫌なものが走る。
そこには、女にほとんど興味を示さなかった、あの純真なハジメの姿はもうない。
逃げ出そうと、その手を振り解こうとする。
だが、想像以上に力が強い。
ひ弱なはずの彼が、信じられないほどの力で足を掴んでいた。
「きゃ────っ!」
カズミはバランスを崩し、そのまま腰から地面へ倒れ込む。
次の瞬間。
ハジメは足を掴んだまま、彼女の身体に馬乗りになっていた。
気遣う様子など一切ない。
隈の浮いた顔が、ゆっくり歪む。
「や、やっと……落ち着ける……」
その笑みは、どう見ても普通ではなかった。
次の瞬間──
ハジメは嫌がるカズミのスカートを捲り、履いているパンティまで強引に脱がす。
そして、奪ったそれを脇目も振らずに放り投げ、彼女の脚を大きく広げていった。
そこに現れたのは、ハジメが思い描いていたものとは違って、陰毛が綺麗に処理されたツルンとした陰部。
ひとつの筋がくっきりと浮かび上がり、僅かに開いたすき間から、ピンクの艶めかしい部分が微かに見えている。
嫌らしい雌の匂いがプンプンと漂うそこを見て、ハジメの顔がさらに綻んだ。
頭から離れなかった、あの夢のような体験を、再び味わうことができるのだ。
──もう、悶々とした思いに悩まされることなどない。
ここに今までの思いをすべてをぶちまければ、あの地獄のような苦しみから、一気に解放されるのだ。
「やめて! これ、レイプだよ!」
ハジメには必死に抵抗するカズミの声すら、聞こえていなかった。
やることばかりに夢中になりすぎて、人としての気持ちを完全に失くしていた。
ベルトを外して、ズボンとパンツを一気に下ろし、広げた脚の間に身体をこじ入れていく。
そして、まだ濡れてすらいない割れ目に、硬くなったものを突き立て、それを無理矢理ねじ込んでいった。
その瞬間、彼女の顔が苦痛に歪み、悲鳴のような声が漏れる。
しかし、ハジメはそんな反応などまったく気に留めていなかった。
うっとりとした顔をしながら彼女の膝を抱えて、硬くなったものを奥まで埋め込む。
ニュルっとした感触が、ハジメのものを一気に包み込んだ。
そして、柔らかさと温もりが伝わり──
不意に我に返る。
「……あれ~? ……なんか違う……」
ハジメは愕然としていた。
ヤスコの中に入っていた時と、まったく具合が違うのだ。
ふんわりとした布団に埋もれていたような、あの心安らぐ感じがまるでない。
そこを潤す愛液も、やけにあっさりしていて、ねっとりと絡みつくような後を引く感覚がない。
そして、極めつけはそこの温かさと圧迫感。
相手の体温まで奪っていくような火照った感じがまったくない。
それに、しっかりとあそこを包むあの力強さもない。
気持ち良くないと言えば嘘になる。
だが、ヤスコの中に入っていた時に比べれば、まるで段違い。
呆然としたハジメは、まるで信じられないといった表情で、腰を動かし始めていった。
「やめろー! お前、絶対に許さないからな!」
いまだに抵抗を繰り返し、声を張り上げるカズミ。
しかし、ハジメはそんなことなど構いもせずに、ヌチヌチと音を立て、中の感触を味わっていった。
あれだけ身体を疼かせていたのが、”ヤスコのあそこ”であるということを認めたくはなかった。
──自分が欲しがっているのはヤスコではない。
女性のあそこなら、誰もが同じで、満足できるという確証が欲しかった。
嫌がるカズミのことなどお構いなしに、気持ち良いところを探して、あれをグリグリと擦り付ける。
額に汗を流しながら必死になって腰を振り、子種をまき散らすことに没頭する。
そこに愛などなく、ただ、排泄しようと努力している姿は、まさに鬼畜。
「……う……うぅ……い、イク────────っ!」
最後まで抵抗を続けるカズミをよそに、ハジメは躊躇いも無く、有りっ丈の精子をビュッビュビュッビュと撒き散らしていった。
しかし、あの時に感じた衝撃すら感じない。
ハジメは、彼女のあそこに精子を出し続けながら、呆然と空を眺めていた。
~to be continued~