あの後、私は何度も何度もあの男と繋がり、まるで性処理道具のように、有りっ丈の子種をあそこの中に注がれ続けていった。
最初の頃は痛みを感じていたはずなのに、いつしかそれはなくなり、終わりの頃にはあれが出たり入ったりするたびに悶えてばかり──。
浴室で男に後ろから突かれている最中、鏡に映った自分の姿は、まるで見知らぬ淫乱な女。
焦点の合わないトロンとした目で、口を半開きにして喘ぐ姿は、まさに発情期の雌猫ようだった。
男に突かれるまま、身体を前後に揺らし、まだ発育途中の小さな胸をプルンプルンと波立たせていた。
肩口まで伸びた髪はぐしゃぐしゃに乱れ、いつものハツラツとした雰囲気はどこにも無い。
嫌だと思ってるはずなのに、瞳を潤ませたその表情は切なげで、まるで男を受け入れているようにしか見えない。
そんな自分の姿に愕然としながらも、私はずっと男にされるがまま──
解放された頃には、辺りはすっかり明るくなっていた。
屈辱的で絶対に受け入れられないほど忌まわしい初体験。
なのに、いつまで経っても男との行為が頭から離れない。
殺してやりたいと思うほど憎んでいるのに、あの時のことを思い出すだけで、あそこがジンジンと疼き始めていく。
家に帰った私は、自分の部屋にこっそり戻り、パンティを下げて自分の股間に手を当てた。
たっぷりと注がれたものが、いまだにあそこの中から溢れ出している。
まだ、温かみの残っているそれは、あの男に侮辱された証し。
だというのに、妙な衝動がじわじわと湧き上がる。
私は知らず知らずのうちに短パンとパンティを脱いでいた。
そして、勉強机の椅子に腰を下ろし、参考書が散らばった机の上に足を乗せ、下半身を剥き出しにしたまま大きく脚を広げていった。
それがはしたないことだというのは、自分でもよくわかっていた。
だが、あの男との記憶を一刻も早く忘れたかった。
あられもない格好で、あそこに手を伸ばし、一心不乱に敏感なところを慰める。
クチュクチュと音を立てながら、Tシャツの中に手を入れ、あの男の温もりを忘れようと無我夢中で胸まで揉む。
だが、どんなに没頭しようと、あの男の太くて硬いものが頭から離れない。
気持ち良くなれば良くなるほど、中に入っていた感触が生々しく蘇り、私の心を惑わせていく。
瞳を閉じて思い浮かべようとしてるのは、彼氏のユウヤ。
なのに、どうしても股間を舐められていた時の揺れ動くあの禿げ頭が目に浮かぶ。
「あぁっ……い、イク────────ーっ!」
絶頂を迎えた私の脳裏に浮かんでいたのは、あの男に思い切り中出しされた時の、その小太りな身体にギュッとしがみ付いていた自分の姿だった。
──悔しくて堪らない。
なのに、胸がキュンキュンと締め付けられる。
私はそれを記憶から消し去ろうと、何度も何度もオナニーを繰り返していった。
しかし──
どんなに発散しても、あの悪夢は頭から離れなかった──。
あれ以来、あの男のものが常に中に入っているような気がして、私の身体を悶々と疼かせていく。
誰かに相談できれば、少しは気も楽になるのだろう。
だが──
そんなことを打ち明けられるほど、親しい友人はいない。
それに、母子家庭で育った私には、母に頼るという選択肢もなかった。
女手一つで私を育ててきた母、ヨシコ。
水商売で生計を立てながらも、私には人一倍厳しい人だった。
もし、このことを話せば──
きっと、私に非があったのではないかと責め立てるだろう。
どうしてそんな時間に外へ出たのか。
どうしてそんな格好をしていたのか。
問い詰められる言葉は、簡単に想像がついた。
私は思い悩んだまま顔を曇らせ、おぼつかない足取りで学校へと向かう。
足は前に出ているのに、気持ちはどこか取り残されたままだった。
「タカコ~!」
そんな時、不意に背後から聴き慣れた声が飛んできた。
振り返ると、そこにいたのは──彼氏のユウヤだった。
「……ど、どうした?」
私の顔を見た瞬間、ユウヤの表情が明らかに曇る。
それは戸惑いと、不安が入り混じったような顔。
それも、そのはずだった。
隈の浮かんだ瞼。
手入れもしていない、ぼさぼさの髪。
いつものハツラツとした私は、どこにもいない。
彼の目には──
まるで別人のように映っているはずだ。
「……おはよ」
「……な、何かあった?」
そっけなく返した私の声に、ユウヤの表情がさらに曇る。
昨日までとのあまりにも露骨な違いに、どう接していいのか分からないのだろう。
その戸惑いが、痛いほど伝わってくる。
──ユウヤは、幼馴染だ。
幼い頃からずっと一緒にいて、気づけば、私の方が先に恋心を抱いていた。
やがて成長するにつれ、彼は見違えるように男らしくなり、今では他校の女子からも騒がれるほどの容姿になっている。
それでも──
いつもなら瞳を輝かせて彼を見つめていたのに、今日はどうしてもそんな気分になれない。
昨夜の忌まわしい出来事が頭をよぎり、私の目を曇らせている。
あの男のものが、ずっと中に入っているような気がして、ずっとパンティがびっしょりと濡れているのだ。
昨夜の記憶をまるごと消してしまいたい。
私は彼の目を見据え、唐突に口を開いた。
「ユウヤ……私としたがってたよね? ……学校サボってこれから、しよっか?」
私はユウヤに昨日の悪夢を忘れさせて欲しかった。
この汚れてしまった身体を、大好きな彼の手で清めて貰いたかった。
だが、虚ろな瞳で突拍子もないことを口にする私を見て、彼は驚いたように目を見開いる。
しかし、普段とは違う様子に何かを感じ取り、それ以上は追及しようとしなかった。
「……う、うん。……じゃあ、どこか行こうか」
躊躇いながらも、そう言って私の手を握るユウヤ。
その手は微かに震えている。
私たちは登校の途中だというのに、まるで何かから逃げるように──
手を繋いだまま来た道を戻り始めていった。
~to be continued~