蘭と和葉は上着を脱ぎ去った。その下に着ていた真っ白いブラウスに手をやるが、さすがにそこで手が止まった。すかさずギャラリーの声が飛ぶ。
「早く脱げ! 早く脱げ! 早く脱げ!」
「し、静かにして!」
蘭がそう言ったのは当然だったが、意外にも宮野も言った。
「おまえらうるせえ。黙って見てろ。どうせこの姉ちゃんたちは脱ぐしかねえんだ。
焦ることはないさ。遅れれば、それだけ帰れるのが遅くなるだけのことだ。」
手下たちはぴたりと黙った。
同時に、蘭と和葉も口をつぐんだ。
この少年は本当に小学生なんだろうか。
この落ち着き、あくどさは何だ。
しかし、ここは従うしかない。
ワイシャツの薄い生地を胸の隆起が盛り上げている。
カフスボタンを外し、前のボタンを外した。
するりと白いブラウスの袖を抜き取ると、しなやかで白い腕が露わとなった。
この華奢そうな腕でよく格闘技などやっているものだと感心するほどのたおやかな手だ。
スカートの裾からブラウスを抜き取ると、上半身を覆うのはブラジャーだけとなる。
ブラは1/2カップで、ふくよかな胸の谷間がよく見える。
色はアイボリーとベージュで総レース仕上げとなっており、フリルもギャザーも入っていて、年齢相応の可愛らしさを演出している。胸の中心部にはワンポイントでリボンがついていた。
「・・・・・・・・。」
さすがにブラまでは取れない。といって、スカートを下ろすのも恥ずかしかった。小学生とはいえ男子である。しかも宮野たちは、あからさまに女体への関心を隠そうともしない。そんな目で見られるのは恥辱であり、屈辱だった。蘭と和葉が躊躇していると、宮野は持っているコンパスをまたすうっと公の顔に近づけていく。蘭と和葉は目をつむってスカートを下ろした。
「おお・・・・」と声にならぬ声が飛んだ。
小倉と湊伸である。
「すげえ・・・・、綺麗だ。グラビアやビデオなんかと全然違う。」
「本当だ・・・・。このお姉ちゃんたち、本当にスタイルいいや・・・・。脚なんか最高だよ。」
「今までやった女って、みんな暗がりでだったからこういうの全然わかんなかったよな。」
「そういやそうだ。ねえ宮野さん、今度やる時は明るいところでやりましょうよ。」
「・・・・そうだな。」
蘭と和葉には何の会話だかさっぱりわからなかったが、彼らは集団で女性を襲っていたの
である。最初は痴漢に毛の生えた程度のことしかしていなかったが(もちろん、それでも
立派な犯罪である)、徐々にエスカレートしていった。宮野の家にあった大人向けの週刊誌や漫画、そしてアダルトビデオは、彼らに過激かつ誤ったな性教育を施していったのだ。
性に興味を持ち始めた頃に、そんな強烈な刺激を受けては暴走するに決まっている。挙げ句、宮野の父親の会社で作った違法ビデオが決定打となった。市販ものと違って、もろに男女の性器が見え、しかも性交の瞬間まで露わに写されている。抵抗する女を無理に犯すフィルム。女に覚醒剤を打ってめろめろにした挙げ句、失神するまで凌辱した映像。調教のプロが素人女を仕込み、性の泥沼に沈め込む凄惨なビデオ。そのどれもが少年たちを異様に昂ぶらせた。宮野の指揮のもと、彼らはあっというまに性犯罪に手を染めるようになっていった。
もともと宮野は、親が女をあてがったこともあり、早々に性体験を済ませ、なおも
経験を重ねている。その宮野が先頭となって、めぼしい女に目をつけ、襲っていたのだ。
20代の知的なOLもいれば、初々しい10代の学生も多かった。成熟した美しい人妻もいた。そんな彼らですらハッとするような美少女が蘭と和葉だったのだ。偶然に蘭たちと出合った少年たちは一目でぞっこんとなり、何とかものにしようと策を練っていたのである。
「どうしたんだい、姉ちゃんたち。それでおしまい?」
「・・・・・・。」
蘭は頬を薄紅に染めたまま、子供達から目を外していた。脱いでいる時にちらっと
目に入ったのだが、少年たちは異様に興奮していた。小倉と湊伸たちはともかく、脅されているはずの公ですら、蘭と和葉の肢体に目を奪われていたのだ。小学生が自分をそんな目で見ているということに耐えられなかった。それでもそのままでいるわけにもいかない。ぐずぐずしていれば解放されるのが遅くなるだけだ、というのは宮野の言う通りなのだ。
意を決してブラジャーを脱いだ。
二の腕に鳥肌が立っているのは、寒いというより少年たちの目線を意識し、羞恥を
感じているからだろう。恥辱を感じつつも、脱ぐ仕草が淑やかなのは、蘭たちの特性だったかも知れない。カップの手前を片手で隠すようにしてストラップを外す。たらりと垂れた肩紐を見ながら、なだらかな肩からゆっくりとブラジャーを抜き取った。
蘭と和葉が肩や腕を動かすたびに、黒く長い髪がさらさらと流れていく。肌が白いだけに、そのコントラストが絶妙だった。両腕をクロスさせて胸乳を隠すポーズを取ったが、もう少年たちは何も言わず、はやし立てもせず、屈辱のストリップを見守っていた。蘭と和葉は胸を隠すようにしてくるりと後ろを向き、胸から手を外した。そしてそのままショーツの裾に両手の指を入れる。目を堅く閉じたまま、するっと下着を足下まで引き下ろした。
足下にわだかまる頼りない下着を見つめていた少女に、宮野の声が掛かる。
「・・・・よし、じゃあこっち向いて。」
「『・・・・・・。』」
「まさか、今さら「いや」とは言わないだろうね。おっと、手で身体を隠さないでよ。」
逆らう術もなく、美少女たちは小学生の言に従った。少年たちは声もなかった。素晴らしい身体だったのだ。
すらりとした印象なのに、胸や腰、脚には相応の肉が乗っている。真っ先に目が行ったのが胸だった。輝くばかりに美しく、張りのある乳房だった。丸みのある形状といい、肉の盛り上がりといい、淡い色の乳首といい、見事としか言いようのない乳房だ。少女からおとなの乳房へと、ちょうど切り替わったあたりだ。全体としては清楚なイメージなのに、乳首だけは生意気そうにツンと上を向いているのが淫らにも見える。
公たちが息を飲んでいるのはわかるとしても、宮野までが蘭たちの肢体に釘付けになっ
ていた。他の連中と違って、女性遍歴もそこそこにある彼だが、ここまでの身体は見たこと
がない。湊伸たちが胸ばかり見ているのに対し、宮野は腰と脚を見つめていた。処女を匂わせるような初々しい裸体だが、よく張った臀部だけは淫らなほどにふくよかだった。太腿やふくらはぎが発達しているのは、スポーツをやっているせいだろう。それでも太すぎるイメージはまったくなく、必要以上に筋肉が目立つ感じもない。
素肌の美しさも特筆に値する。裸身は白く艶やかに輝き、陶器か何かのようにすべすべつやつやしているのが、触らずともわかった。足には濃紺のハイソックスを履いたままで、オールヌードではないところが、また色気を醸し出している。胸は隠していなかったが、さすがに股間だけは両手で覆っていた。
「き、綺麗だな・・・・・」
「ああマジで。なんかこう・・・・・ぞくぞくするっていうか・・・・・」
「すげえいい女だ・・・・」
口々に身体の美しさを褒める台詞に耐えきれず、蘭は叫んだ。
「み、見ないで!」
「見るなって言う方が無理だよ、蘭姉ちゃん。一年坊主でも勃起しそうな、すげえ身体だもんな。よ、公っ、おまえもそう思うだろ?」
「・・・・・・・・・。」
脅されていたはずの公ですら、言葉もなく蘭と和葉の裸体を見つめていた。いつも夢想はしていたが、美少女たちの裸身は少年の想像を遥かに超えるものだった。
(何て綺麗なんだろう・・・・・。お姉ちゃんたち、まるで女神みたいだ・・・・・)
息を飲んで蘭の美しさに忘我となっていた少年たちだったが、宮野がまず我に返った。そして、ポケットをまさぐってスマホを取り出すと、蘭と和葉の裸身を撮影し始めた。フラッシュと擬似シャッター音に驚いた和葉たちは、慌てて左手を股間にあてがい、右腕で
胸を隠した。
「やっ、やめて!」
「写真はダメよ!」
「身体を隠すなって。公が無事じゃ済まないよ!」
「で、でも・・・・か、身体を見せたら自由にするって言ったでしょ!? 写真なんか
・・・・・」
「気が変わったんだよ。姉ちゃんたちの綺麗な身体を見たら、誰だって写真撮りたく
なるさ。」
そう言っている間にも、小倉と湊伸もスマホを取り出して、蘭と和葉の惨めな姿を写しだした。思わずしゃがみ込み、身体を出来るだけ隠そうとしている和葉たちだったが、顔までは隠せなかったから、被写体が和葉たちであることは明白だろう。そして彼女たちが全裸であることも、はっきりとわかるはずだ。羞恥心で身体が、そして股間が熱くなってくる。自分たちの身体に集まる視線を振り払うように、強気の少女たちは言った。
「やっ、約束や! はよ公くんを離してっ・・・・!」
黙っていた宮野はゆっくり頷いた。
「そうだったね。おい小倉!公の手錠を外してやれ。」
「はい。」
「ちょ、ちょっと・・・・・! そのコンパスもやめて」
コンパスの針は、相変わらず公の目や鼻の付近に切っ先を向けている。
「だーめ。隙を見せたら、姉ちゃんたち、俺たちをぶっ飛ばしちゃうでしょ? なんせ
格闘技の選手なんだし。」
「・・・・・・。」
「小倉、手錠外したら、それを蘭姉ちゃんたちに掛けてやれ。」
「・・・・・!!」
予想外の言葉に、少女たちは戸惑った。
「ま、待ってよ、約束が・・・・・・・」
「違わないでしょ? 公は自由にすると言ったけど、蘭姉ちゃんたちに手錠しない、とは言ってないし。」
「さすがっすね、宮野さん。」
手錠をじゃらじゃらさせながら、湊伸が近づいてくる。和葉たちは反射的にしゃがみ込み、身体を隠した。
「い、いやや!」
「もうこれでおしまいにして!」
「おとなしくしなって。じゃねえと、公は・・・・・・」
また針が目に近づいていく。
「やめて!!」
「やめるよ。やめるから言うこと聞いてよ、蘭姉ちゃん。和葉姉ちゃん。写真もOKだよね?」
「『・・・・・・・・。』」
どうしようもなく、蘭と和葉は従った。しゃがんだままだが、後ろ手に手錠を掛けられた。
本物ではなく玩具らしいが、それでも金属製で、いかに蘭達でも引き千切るような真似は出来そうにない。
「こうでもしないと安心できないんでね。姉ちゃんたちが俺たちのものになれば、すぐ
に手錠は外すよ。」
「き、きみたちのものになるって・・・・・」
「どういうことなの!?」
蘭たちは震える声で質した。普通、この意味は「蘭と和葉が彼らの性交奴隷になる」というような意味だろう。しかし相手は小学生である。本当にそんな意味で言っているのだろうか。彼らのここまでの行動あるいは言動から推測すると、どうもこういう卑劣な行為は過去にもやったらしい。そう考えると額面通りの意味かも知れない。不安と疑惑が交錯し、聡明な美少女たちの脳髄を混乱させていく。
「ちょ、ちょっと・・・・」
「あっ・・・・・!」
蘭たちは小倉と湊伸に引きずられ、マットの上に転がされた。すぐに起き上がったが上半身だけで、そのまま座らされている。宮野の針は、まだ公から離れないのだ。
「・・・・おとなしく出来ないと、公のやつはいつまでもこのままだよ。」
「で、でも・・・・あっ!」
「何すんの!」
座り込んだ蘭と和葉に、小倉と湊伸がのしかかるように襲ってきた。
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