プロローグ
トリステイン魔法学院の廊下を一組の少年と少女が走り回っていた。
「こ、ここここのバカ犬!」
誰であろう、ルイズとサイトである。逃げるサイトを遅れて爆発が襲い、さらにその後をルイズが駆けていく。
「『ゼロのルイズがまた魔法を失敗したぁ!』ってバカにされたのよ! 全部あんたのせいだわ!」
「め、めちゃくちゃだ!」
もはやこのところの日課になっているサイトとルイズの追いかけっこであった。ルイズの失敗魔法は校舎を削り、その威力はシャレにならないものがあるのだが、止めても聞かない上にどうせ修理費はヴァリエール家に請求するので、みな見て見ぬフリをしている。
数時間後、ルイズの部屋では・・・・・。
ルイズが仁王立ちし、サイトを睨みつけていた。
「ご主人様の持ち物を大切にしない使い魔にはオシオキが必要ね。」
そう言うと、彼女は乗馬用の鞭を振り回す。パンツ一枚くらいでここまで怒るとは、流石のサイトも想定外であった。恐らくこの間、置いてきぼりにしたことをまだ根に持っているのだろう。
(誰でも彼でも見境なしにデレデレするんだから・・・。ああもう!イラつく!!「あんたなんかクビよ!出て行きなさい!)」
ルイズは怒りに満ちた顔で声を荒げ、サイトを部屋から追い出した。
こうしてサイトは家なし、無職となった。最も職なしは元からなのだが。
「どうしょう・・・・・・・・・」
その夜。サイトは校舎を背にその場に座り込む。そして空を見上げながら、蹲る。
「どうかしましたか?」
するとそんな彼に声をかける人物がいた。
「陛下・・・・・・・・・・・」
「何かお困りですか?」
またお忍びで城を抜け出してきたアンリエッタが顔を覗き込んできた。
「実は・・・・・・・・・・・」
サイトは白旗を上げ、正直に全てを話した。ルイズのパンツを破いてしまったこと。彼女に使い魔を首にされ、宿なしになったこと。話を聞き終えたアンリエッタ優しく笑みを浮かべる。
「それなら私に名案があります!」
「名案?」
「はい。私のお屋敷を使ってください。」
「お屋敷?」
「トリスタニアの西にある『ド・オルニエール』という土地です。気に入ってもらえたらいいのですけど・・・・・・・・・」
「いえ、そこまでしていただかなくても。」
「このくらいの事をしなければ、私の良心が痛みます。」
アンリエッタは申し訳なさそうに顔になる。
そして次の日。
「ここが、お屋敷か。」
サイトとシエスタは目の前に建つお屋敷を眺める。確かに大きさは申し分ない。だが、見るからに荒れ果てた幽霊屋敷だ。長年ほったらかしにされていたのだから、当然と言えば当然だ。
「でも住めば、都っていいますから。」
「仕方ない。」
サイトとシエスタは屋敷に入っていく。今日からこの屋敷は彼らの物なのだから。
「まずは掃除だな!」
「そうですね!」
この小説は続けた方がいい?
-
続けた方がいい
-
やめた方がいい