※この作品はR-18です。

クラスから追放されたけどこちらは元気に温泉ハーレムやってます   作:姫ノ木あく

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※重要:登場するヒロインは全員成人済みです(エルフ・ドワーフ設定のため見た目と実年齢が大きく異なります)
※R-18描写多めです。苦手な方はブラウザバック推奨
※ノクターンノベルズに同時投稿しています


クラスメイトたちの乱①

「ついに来たか……」

 

 そう呟いた雪夜にチームの3人と案内役のカナが振り向いた。

 そして、内容がわかっているかのようにカナだけが、コクリと首を下げる。

 

「アースの仕合だよ。天藤義一郎ってやつが代表者を務めてる〈アース(ワン)〉ってチームが出場するようだ」

 

「アースの方々はそんなに強いアーケンを持っているんでしょうか……」

 

 俺が追い出されたことを言っているんだろう。

 ファータは少し不安そうにそう言った。

 

「一通り見せてもらったけど、強いのも弱いのもいるな。ただ、今度の仕合に出る〈アース1〉はそれなりに強いと思う」

 

 天藤が優先的に決めたんだろう。

 野球部の子分格である鉈尾山と加治田。

 体力回復のアーケンを持つ宮本ゆかり。

 精神回復のアーケンを持つ(たわら)かすみ。

 ゆかり、かすみ、と仲がいい(みなもと)純子(じゅんこ)は〈ヒート・ラケット〉と言う名の攻防に使えるアーケンを持っている。

 もっともゆかりに関しては自分の趣味で入れた可能性が大きいが。

 

「他のチームはどうなんですか?」

 

 とカナ。

 

「さて、どうかな」

 

「?」

 

「仲のいい男子3人と仲のいい女子3人を適当に組み合わせた感じがする。そのぶんチームワークはよさそうだけな」

 

「あの……わたしたちはどうなんでしょうか?」

 

「うちはまだ4人。しかもまともな戦力はテラリアだけだ。チームがどうかっていうにはまだ早い状態かな」

 

「わたしの弓矢も戦力になります!」

 

「そうだった。前回はいっぱい活躍したもんなファータは」

 

 ぐりぐりと頭を撫でると、ファータは嬉しそうに頬を赤らめた。

 

「それと問題はシャリアスだな」

 

 そう言ったところでちょうどテラリアとシャリアスが会議室に戻ってきた。

 

「どうだった、テラリア。シャリアスの方は」

 

「ああ、才能はあるよ。才能はね」

 

「やっぱりまともな訓練は受けさせてもらってないか」

 

「それも大きな問題だが、もっと大きな問題がある」

 

「それは?」

 

「攻撃を避けないように訓練されてやがる」

 

 テラリアのあまりに率直な回答に俺は頭を押さえた。

 シャリアスがすぐに寄ってきて、「申し訳ございません」と陳謝する。

 

「本当に『油断させたところを刺す』『身体を張ってご主人さまを護る』ってことしか教えられてねえみたいだ」

 

「やっぱり買い取って正解だったな。これからはもっとまともな授業をしていこう」

 

「授業……ですか?」

 

「ああ、テラリアに体育や戦闘を教えてもらう。それからファータ」

 

「はい」

 

「ファータも学問は色々詳しいんだろ? ファータにも教えてもらう」

 

「それで」

 

「ふむふむ」

 

「その授業は、俺もシャリアスと一緒に教えてもらう」

 

「雪夜さんもですか!?」

 

「俺とシャリアスが戦力になれば、このチームはあっという間に強くなる。それだけ俺の〈カタログ〉とファータの〈プレコグニション〉は強いんだ。『お師匠様』が作った『未来予知チーム』、俺たちで復活させようじゃないか」

 

「雪夜さん!」

 

 ファータが泣きながら俺の身体に抱きついてくる。

 

「雪夜さん、好きです! 好きです! 大好きです!」

 

「だったらアタシとファータもじゃないか?」

 

 ファータのキスの嵐をものともせずテラリアが言った。

 

「アタシだって戦闘の仕組みは頭に入ってるつもりだが、その基礎がわかってるわけじゃねぇ。ファータだってタラルに教わった弓術が完成してるわけじゃねえだろ。どうせ余ったやつは暇になっちまうからな、やるなら全員でやろうぜ」

 

「テラリア、ありがとう。テラリアからそう言ってもらって助かった」

 

「へっ、こん中じゃ一番お姉ちゃんだからな、たまにはな」

 

 実際この一番小さい身体が一番頼りになるのだから仕方がない。

 

「雪夜さん、〈アース1〉の決着が付きました」

 

 案内役のカナが言ってきた。

 

「雪夜さんの予想通り〈アース1〉の勝利です。ですが、チームのバランスは取れていますが攻撃力が足りないようで、結構ギリギリの勝利になってしまったようです」

 

「そうか……。まあ、ちゃんと勝てたならよかった」

 

 思ったより一誠の〈ライトニング・バット〉の威力が低かったか、その相性の問題か……。

〈スーパーマーケット〉も使い方を間違えればただ便利なだけのアーケンだしな。

 あまり気にしないようにと思って、観戦には行かなかったが、やっぱり観戦はしておくべきだろうか。

 

「雪夜さん……やっぱりアースのチームに戻りたいんじゃ……」

 

「俺は追放というより自分の意志で離脱してきたようなもんだからな。俺の意志で戻ることもなければ、その資格もないよ」

 

 そして、会議室の窓から外を見る。

 眼下にはコロッセウムやアーケードが広がっていた。

 

「もっとも、敵ってわけじゃないし、心配になるやつもいる。ファータだって、クーフたちに負けてほしいわけじゃないだろ?」

 

「その通りです!」

 

 

        ◇ ◇ ◇

 

〈アース1〉の勝利にクラスメイトたちは沸きあがっていた。

 実際にはかなり危ない闘いだったのだが、ゆかりの体力回復(エンジェリック・ヒール)とかすみの精神回復(マインド・フラワリング)ががんばってくれた。

 おかげで結果として見れば〈アース1〉はほぼ無傷の勝利。

 次戦があればゆかりとかすみを真っ先に潰すことを考えたチームは多いだろう。

 天藤義一郎はそこに気付いてるのか気付いていないのか、今はクラスメイトのテンションを上げる方に力を入れていた。

 さらには、調子に乗ってゆかりの肩を抱き寄せようとして、かすみと純子に突き飛ばされたりもしていた。

 

「いくら勝利に貢献したと言っても、女の子にえっちなことをするのは絶対にダメよ!」

 

 まい先生にも怒られて、「いや、ちょっとこけかけただけなんですよ」などと言って誤魔化す天藤。

 ただ逆に、まい先生がいてくれれば野球部組がそこまでのことはできないと考え、まい先生の代表者を務めるチーム〈にはん〉などは、天藤義一郎主導の現状を受け入れることにしていた。

 ところが、そのまい先生自身も好感度は高いが信頼度が高いわけではない。

 天藤がまい先生の言うことを聞いているのは、優等生を気取っている間だけなのは火を見るより明らかと考える生徒も少なくはない。

 例えば、チーム〈ちきゅう〉ははじめから天藤に追放候補にあげられた仁科芽衣子が代表者をやっているだけあって、天藤の言動を疑っていた。

 かと言って、サッカー部派閥であるチーム〈ライオン〉のことも信用していなかった。

〈ちきゅう〉は仁科だけではなく小笠原美雪も追放候補に挙がっていたし、運動部全体を監視対象にすべきと考えが強かった。

 チーム〈いのちをだいじに〉は元々雪夜と仲がよかった三木(みき)(あお)鴨江(かもえ)満春(みつはる)がいる上に、代表者をしているのは追放候補にもされていた細江(ほそえ)みのりだ。

 理論派のみのりは中々に顔に出すことはないが、雪夜に恩義を感じているのは間違いなさそうだった。

 チームの会議で、なにか隙があればチームごと雪夜のいるチーム〈シルヴァ〉に合流できないかと話していた。

 チーム〈ライオン〉に至っては第二の運動部系キャプテンとして、元から天藤政権をひっくり返して自分たちの派閥を台頭させようとしている。

 それくらいクラスメイトたちの状況は荒れていた。

 

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