クラスから追放されたけどこちらは元気に温泉ハーレムやってます 作:姫ノ木あく
※R-18描写多めです。苦手な方はブラウザバック推奨
※ノクターンノベルズに同時投稿しています
◇ ◇ ◇
「チームの入れ替えを提案したい」
クラスメイトを全員集めて、天藤がいった。もちろんそこには雪夜はいない。
「まだ仕合に出ていないチーム〈にはん〉をどう動かすかが鍵になると思う。少なくとも今の〈にはん〉では裸で先生が暴れるくらいしか勝ち目がないんだ」
「いやああ! みんなのまえでまた全裸を晒すのはいやよぉぉぉ!」
「だからまずそれを避けようという話をしています。でも先生、いざとなったら覚悟してください。申し訳ありません」
「天藤くん……」
「まず、小早川蘭蘭は、もし、次に他のチームの仕合が入ったら、そこに加わってもらう。
「攻撃力も防御力もないからでっす」
とちゃらけた様子で坂上が答える。
「え、じゃあ、なんでわたしは……」
驚いたの多田美春だ。アーケンは〈ゴッドスピード・テイラー〉。
「なるべく先生を護る為だ。せめてすぐに服を着させてあげたい」
「天藤くんありがとおおおお!」
「でも、それだけ先生が〈ギガンテス〉を使う可能性が高いって見積もられてるってことっすよ?」
残酷な真実を告げる坂上。
「は!?」
「あとは難波の〈ファイア・バング〉と高松の〈ゴリラ・ハリケーン・ゴリラ〉をどう使うかだな。危険は伴うが、また佐々木に〈サウザンド・ロッド〉で暴れてもらうのが早いか……」
「危険を伴うというのは?」
「あれは猛威を奮った分、もう対策が考えられてるべきということだ。前回も佐々木は狙われていたが、堀江が上手く相手の攻撃をカットしてくれた」
「また堀江もセットにして入れるとか?」
「だったら鉈尾山の方が組み合わせ的には強いんじゃないか?」
「ええ……レイプ男と……? まい先生のことも護るんだよ?」
「レイプ自体はしてねーし、もうする気も話題に出す気もねーよ!」
「鉈尾山、おまえに反論する資格はない。佐々木、どうしてもダメか?」
「私はまあ我慢できないこともないけど……まい先生は?」
「わたしは……わたしは生徒を信じます!」
「先生! 俺! 俺絶対まい先生のこと護るし、生涯レイプなんて絶対しないって誓うよ!」
◇ ◇ ◇
「そうか、わかった。ありがとう、翠」
「翠さんからですか?」
ファータの声に俺は頷いた。
「よかったよ。アースチームは全体的にチーム構成を変えることにしたらしい。チーム〈にはん〉の話が主だったけど、別のチームも戦闘員と非戦闘員で考え直すつもりだ。やっぱりあいつはちょっと考え方を変えてくれたみたいだな。もう一時期のような、俺憎し一直線というわけじゃなくなってくれたようだ」
「雪夜さん、なんでそんなに憎まれていたんです?」
「知らん。知らんが、あいつが告白して振られた子が、俺の幼なじみだからって説は聞いた」
「雪夜さん、素敵ですもんね。ところでその幼なじみの方とのご関係は?」
「おいおいファータまでやめてくれよ。幼なじみで仲もよかったけどどっちかっていうと男同士みたいな付き合い方だったし、幼い頃のロマンス話とかは全然ないよ」
「そういうのが一番危ないんですよねー」
「アハハハ、ちげぇねーや」
同じ部屋にいたテラリアも笑った。
そこにドアがノックされる。
シャリアスの声だ。
「どうぞ」
俺は佇まいただしてお客様を招き入れた。
1人は猫型獣人のプライム。年齢は俺たちの一つ下。
基本的な運動性能が普通の人間より圧倒的に高い上に、強力な爪攻撃を飛来させる〈ストリーム・クロウ〉というアーケンを持っている。
これで前衛がテラリアだけという事態はだいぶ避けることができるだろう。
もう一人はバザンギア所属の人間、フォーフォリア。
こちらもプライムと同い年で俺たちの一つ下だ。
細身の巨乳で長剣と長弓を二つとも器用に使う上、それらの武器に冷気を付与する〈ディヴァイン・ブリザード〉という強力なアーケンを持っている。
だがチーム・バザンギアの中では補欠というポジションらしく、自分の力を発揮してくれるであろう作戦や予知が強いチームを求めていたのだという。
「ちなみにお師匠様が亡くなったときのチームにはいませんでしたよね?」
「私は何枚目かの補欠だからな。チーム〈シルヴァ〉のような強豪と戦うときには中々出してもらえないんだ」
と言っても〈ウォリアーズ・カタログ〉によれば、能力値はバザンギアの他のメンバーを見ても決して見劣りしていない。
実際、運悪く使いどころが悪かったパターンなのだろう。
長剣と長弓のどちらもレベルが高いのも、中途半端に感じられた可能性もある。
「それで傭兵で稼いでなんとか主力になろうと」
「そういうことになる。かつてそちらの代表者を殺したチームの者だ。断られても仕方がないと思った上で、それでも話を聞いてもらいに来た」
「ふぅむ、なるほど。テラリアはどう思う?」
「あん? いいんじゃねぇの? 2人とも入ってくれりゃ、アタシの負担はだいぶ減るしな」
「ファータは?」
「問題ありません。ただ〈シンシルヴァ〉にドワンガンさんが加わっているので、その意趣返しみたいに思われたりするのは気持ちが悪いくらいですか」
「ドワンガンはバザンギア最強の男だ。私とは格が違いすぎる。比べられることはないさ」
俺は〈カタログ〉を精査しなが言った。
「格が違いすぎるってことまではないぞ? 状況とやり方次第ではだいぶその差は縮められる」
「ドワンガン・ディ・ストロームをバカにする気か!」
「そのためにうちの傭兵に応募したんじゃ?」
「!? …………そうだ。私はなにを……」
「それだけドワンガンを尊敬してるってことだな。俺たちの力で必ず、ドワンガンと同等と言われるような戦い方をさせてやる」
「ファータ、雪夜がまたオンナ口説いてるぞ」
「ホントです! すぐに女の子がキュンキュンしちゃうような言葉を吐くんですから」
「今のはそういう話じゃなかっただろ!?」
「とりあえず私は採用されたということでいいのだろうか?」
「ああ、バザンギアの人と戦う時は、また要望も聞くよ。よろしく」
「ああ、よろしく」
俺がフォーフォリアと握手すると
「わたしが代表者なんですけど?」
と頬をぷっくりとさせて、今度はファータがフォーフォリアと握手をした。
「あー、あーしはどうなったんでしょ?」
そういえばプライムはじっと話を聞いているだけだった。
〈ウォリアーズ・カタログ〉で特に怪しい情報も出てこないし、むしろ身体能力は優秀だ。
正直に言って断る理由がない。
「そうだな。今の一連の話を聞いて、うちでやっていけそうと思ってくれたなら是非。特にこういうと失礼かも知れないけど、プライムのようなまだ傭兵として名があるわけじゃないメンバーはオッズ的に低めに見積もられるだろう? プライムの実力からして、それは非常に美味しい」
「え、あーしそんなに実力あるんです?」
「あるよ。間違いない」
「アタシもいい実力持ってると思うぜ」
「歴戦の勇士テラリアさんにまでそんなことを言ってもらえるなんて!」
「性格も明るそうだしな。アタシはそういう方が好きだね」
「あーしもギスギスしてるところより冗談が飛び交うようなチームの方が好きなんで、できればこちらでやらせていただきたい感じです。はい」
「こちらは問題なし!」
「よろしくね、プライム」
「ニャハハハハハハ、ホントよろしくお願いいたします! あーし、傭兵はじめてなんすけど、こんな簡単な面接だけで済んじゃうんですね」
「うちはちょっと特別かも。アーケンでだいたいのことがわかっちゃうんで。その実力も経歴も、ついでにちょっとした未来のことも」
ちなみに2人とも処女ということも勝手にわかってしまっている。
「それはそれで恐ろしいアーケンですね……」
「シャリアス、2人を部屋に案内してやってくれ」
「かしこまりました」
「……あーし、もしかしてこのちっこい子とポジション争いすることになるんすかね」
「大雑把に見るとそうなるけど、うちはそういうとこ適材適所でみるから大丈夫だよ。まだこれでちょうど6人だしね」
「なるほど、プライムです、よろしくお願いしますね」
「え」
「?」
「あ、ありがとうございます! シャリアスです! まさか改めて私に挨拶してくれる方がいるとは思わなくて!」
「ニャハハハハ、かわいい~!い~ 是非、仲よくやっていきましょうね」
「はい!」
「えっと」
「ん?」
「フォーフォリアだ。今の流れで私も挨拶しないのはおかしいだろう」
どうやらフォーフォリアも人のいい子のようでなによりだ。
「ありがとうございます! シャリアスです! ご迷惑をおかけすると思いますがよろしくお願いしますね!」
そう言って、3人は仲よく廊下を歩いていった。
「…………アタシは?」
テラリアがぼそりと言う。
「アタシは挨拶してない」
「テラリアはソファで寝てたしなぁ」
「アタシも挨拶したかった! アタシも挨拶したかった!」
「なお、こちらがチーム〈シルヴァ〉の最年長で20歳のドワーフになります」
「うるせー! こっちは仕合も終わらせてきてすぐで疲れてんだ!」
「じゃあ、今日も『女王様コース』参りますか?」
「『女王様コース』!」
「あ、でも、プライムとフォーフォリアに知られちゃったら、びっくりさせちゃうんじゃないか? 2人とも処女だったし」
「雪夜さんはすぐにそういう……」
「情報として入って来ちゃうの! 見たくて見てるわけじゃないから!」
「まあでも『女王様コース』はしてもらわないと困る」
「じゃあ、カナさんにも話を通して、この時間は温泉は使えませんって言っておきましょう」
「ま、それしかないな」
「いーまー! いま『女王様コース』ー!」
「ちょっとは我慢しなさい」
傭兵の面接より駄々っ子を諫める方が大変だった。