クラスから追放されたけどこちらは元気に温泉ハーレムやってます 作:姫ノ木あく
※R-18描写多めです。苦手な方はブラウザバック推奨
※ノクターンノベルズに同時投稿しています
と思ってたら、さっそくチーム〈シルヴァ〉の仕合が組まれてしまった。
対戦相手はチーム〈アウエリア〉。
チーム全員がアウエリア産の金属鎧を装備している上、代表者が強力な回復能力を持ってるとあって、防御力に優れた強力なチームとして知られている。
「なかなかの強敵が出てきましたね」
「テラリアさんの斧ぐらいしかこの鎧は通らないんじゃないっすかねぇ。ずいぶん硬そうっすよ?」
「どうですか、雪夜さん」
「やっぱり、興行主ってのがいるのかはしらないけど、わざとやってるな。ここでテラリアを使いべりさせたいんだ」
「ところが当のアタシは毎日絶好調ときてる。アレは世紀の大発見だぞ、雪夜」
「アレ、とは?」
とフォーフォリア。
「まあ、テラリア専用の休息コースみたいなもんだよ」
ああ……あのすごい温泉セックスのことだ……。
「それよりフォーフォリアには聞きたいことがあるんだけど」
「なんだ?」
「君のアーケン、〈ディヴァイン・ブリザード〉は弓の場合どれくらい連射できる?」
「舐めてもらっては困る。確かに最初は数発に一度くらいだったが、そこはもう訓練によって毎発使えるようになってる。連射数も十連射は可能だ」
質問したのにまるでその答えがわかっていたように雪夜さんは頷いた。
「プライム、君の〈ストリーム・クロウ〉は?」
「あー、30秒に1回くらいですねぇ」
「飛び道具として使うならそんな感じか……。近接武器として使うなら?」
「それなら連続でいけますよ。逆に5分くらい出しっぱなしで攻撃できます。っていうか近接で使えるのバレてたんですね。秘密兵器だったのに」
「その辺俺のアーケンはチートクラスだよ。攻撃とかにはなんにも使えないけど。あ、ファータ、代表者初期位置はわかりそう?」
「安定の一番奥ですね。ですが残りの5人はほとんどばらけて配置されるようです」
「それだけ一人一人の防御力に自信があるんだろう。代表者の回復力もフィールド全体をカバーできるようだし」
「向こうの作戦は、近くに配置されたヤツがこっちの代表者を狙う作戦になるか」
フォーフォリアが冷静に言う。
「ああ、ファータはテラリアに護ってもらう。フォーフォリアは〈ディヴァイン・ブリザード〉で、相手の足元を一人一人撃っていってくれ。狙う順番はまた指示する。機動力は決して高くない上に、アウエリアの鉄鉱石は氷結に弱いらしい」
「心得た」
「後はプライム、相手の代表者に最速で接近して攻撃してくれ。接近コースはファータが〈プレコグニション〉で出してくれる」
「お任せください」
「いきなりキング狙いっすか!?」
「プライムの移動力なら代表者が1人のうちに間に合うし、近接〈ストリーム・クロウ〉の連打なら、相手お得意の回復も間に合わない計算だ」
「あーしの力を過信し過ぎのような気もするっすが、まあやってみます」
「大丈夫。プライムならいけるから」
「雪夜様、私は」
「シャリアスと俺は今回ほとんどすることがない。向こうの機動力も低いしな。5分も逃げ回ってれば終わる」
「は!? チーム〈アウエリア〉との仕合が5分で終わるぅ!?」
「フォーフォリアとプライムのアーケンがちょうど相性がいいからな。ラッキーだった」
「あ、トドメはプライムさんの代表者への攻撃になりそうなので、殺さないようにだけ気をつけてください。ルール上殺してもなんの問題もありませんが、わたしたちは闘技者であって人殺しではないので」
「は、はぁ……」
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、まだ行く?」
相手の代表者に〈ストリーム・クロウ〉を突きつける。
「こ、降参です!」
すると相手はあっさりと降参を申し出た。
「チーム〈シルヴァ〉すごいぞ! 前の代表者フィーナが死んでも、強さが全然変わってない!」
「誰だよ〈シルヴァ〉はもうテラリアだけだとか言ったヤツは!」
それは観客席から驚愕と動揺と称賛の声すら混じった大きな声だった。それほどの圧勝だったのだ。
オッズは2.9倍。アウエリアの圧勝予想を覆したことになる。
プライム自身は言われたとおりに代表者の元に走って攻撃を加えただけ。その間にフォーフォリアが4人射止め、テラリアがファータの元に逝った騎士を止めただけ。言っていたとおり、雪夜とシャリアスはほとんど初期位置から動きもしなかった。
試合時間も3分強。5分すら切っていた。
◇ ◇ ◇
「一体どんな魔法を使ったんだ?」
コロッセオの控え室にもどるなりフォーフォリアが言った。
それはプライムも言いたい言葉のようだった。
「作戦の時も言ったけど、2人がチームに入ってくれたのが運がよかった。それがすべてだよ。なあ、ファータ」
「そうですね、他にもやりようはあったかもしれませんが、おかげで最短で勝利できました。お2人のおかげです。ありがとうございます」
「いや、私は言われたとおりの順番で矢を放っただけだ」
「あーしも言われたとおりに走っていって代表者を攻撃しただけっすよ」
「はじめは3人でやりくりしたんだ。6人もいりゃそういうときもあるさ」
とテラリアがカラカラと笑う。
「それより、2人ともできるときはうちに傭兵に来てほしいんだけど、どうだろう?」
「もちろんだ、雪夜。私は今回の仕合で、おまえとファータが作る作戦を完全に信頼した。できうる限りチーム〈シルヴァ〉に貢献することを約束しよう」
「ありがとう、フォーフォリア。プライムは?」
「あーしもすっね。あんなに簡単に代表者の首を取れたのが、あーしの能力のおかげだけとは思えませんもん」
「よかった。2人ともこれからよろしく」
こうして俺たちは新たな頼もしい仲間を2人も手に入れることができた。
「さてホスピタムに戻るか」
「!?」
「ん? プライム、どうかした?」
「ああ、いえいえ、あーし今他のチームとも契約していて、今日はそちらのホスピタムにお世話になることになってまして」
「なるほど、そう言うことなら仕方ない。うちのカナの料理はかなり美味しいんだけどな。残念だ。フォーフォリアは?」
「私は世話になることにしよう。食事も美味いとのことだし、作戦や予知の話をもう少し詳しく聞きたい。今日の一戦だけで、本当に強くなれる予感がしていてな、すごくワクワクしているんだ」
フォーフォリアは本当に興奮気味に俺に顔を寄せてそう言った。
そういえば美しいプロポーションに騙されがちだが、こうして見ると表情はまったく年齢通りのあどけなさがあった。確かに一つ下っぽい。
「よし、それじゃ帰ろうか」
「はーい」
「あいよ」
「はい、雪夜様」
「食事が本当に楽しみだ」
「んじゃ、あーしは向こうで」
「じゃあ、次の仕合もがんばってなー!」
プライムは手を振って別の方角に去って行った。
ホスピタムに帰ると、いち早く戻っていたカナがせっせと料理を作っていた。
「ごめんなさい。まだ料理ができてなくて」
「ゆっくりでいいよ。そういやいつもは風呂が先だしな」
さすがにフォーフォリアもいるのにいつものハーレムセックスとはいかない。
「女子たちで先に温泉につかってきなよ」
「え、雪夜様は」
思わず疑問の声をあげてしまうシャリアス。
だが、フォーフォリアは特にそれに疑問の声をあげなかった。
「今日は俺は食事の後でゆっくり入ることにするよ」
みんなが一様に頷いてフォーフォリアも自分の部屋にいったん戻っていった。