クラスから追放されたけどこちらは元気に温泉ハーレムやってます 作:姫ノ木あく
※R-18描写多めです。苦手な方はブラウザバック推奨
※ノクターンノベルズに同時投稿しています
「フン!」
「いでぇっ!」
隣にいたゆかりは思いっきり俺の足を踏んづけると、「先生!」と叫んで飛び出していく。
ゆかり以外の数名の女子も駆けよっていった。
まい先生は「大丈夫よ、私はなんともないわ。アーケンも解くわね」とみるみるうちに145センチいつもの小さな身体に戻った。
小さな身体でもおっぱいはいい形にぷっくり膨らんでいる。
「ね? 大丈夫だったでしょう?」
「被害という意味では……鼻血を出した男子が何人かいるみたいです。それより、これを……」
「へ? 鼻血? あ、ありがとう――――――」
ゆかりから学生服の上着を受けとったまい先生は、そのまま自分の身体を見回した。
靴も靴下もストッキングも履いてなかった。
いや、上着も下着もなにも身に着けてはいなかった。
ブラジャーやぱんつだって……。
すなわちこれは、全裸だった。
「いつから!? いつからわたし裸に!?」
「大きくなるところからです」
「全部じゃない!!」
まい先生はそう叫ぶと、「いやあああああああああああああ」とその場にしゃがみこんで泣き出した。
ゆかりが裁縫部の
正直、この時勃起していなかった男子生徒は1人もいなかったと思う。
みんなちょっとポジションを直していた。
……俺も細かい筋までもろに見ちゃったし。
眼福眼福。
そんな風に心の中で祈っていると
「ちょうどいい。このまま全員のアーケンを確認しよう」と天藤義一郎が言ってきた。
当然とばかりに場を仕切りだしたのが気にかかるが、言い分に異論はない。
俺も頷いて、その場をどいた。
だが、天藤はニヤニヤとして俺の目の前に立ったままだ。
「まずは三薗雪夜、あまえのアーケンを見せてくれよ。できるんだろ?」
これだ。
普段は優等生気取りのくせに、なぜか俺にだけはヤンキースタイルでちょっかいをかけてくる。
ゆかりに告白してこっぴどく振られた噂は前に聞いたが、それのせいかも知れない。
俺とゆかりは幼なじみなだけ。
付き合ってもなければ、幼い頃の甘い思い出なんてのもないんだが。
確かに仲はいい方に入ると思うが、それでも教室で多少会話を交わすくらいだ。
「まあ、出来そうな気はするからやってみるよ」
(〈ウォリアーズ・カタログ〉)
そんな単語が頭に浮かんできた。それだけで、目の前に情報が出てくる。
「天藤義一郎。アース所属。高2男子。まだ転生してきたばかりの闘技者。アーケンは……〈スーパーマーケット〉……?」
「ちょ、な、なんだぁ……?」
「出てきた情報を読んだだけだ。相手の闘技者の情報がわかるアーケンみたいだな」
「ちっ」
あからさまに態度悪く土を蹴る天藤。
だが、すぐ思い直したように、その手になにかを取りだした。
「三薗雪夜。アース所属。高2男子。まだ転生してきたばかりの闘技者。アーケンは〈ウォリアーズ・カタログ〉……。なるほど! おまえのアーケンはカタログ雑誌の受け売りを見られるアーケンか」
天藤のその手に合ったのは、A4版程度の本だ。
今はその中身を読んだのだろう。
「天藤、おまえのその雑誌はどこから?」
「これが俺のアーケンさ! 〈スーパーマーケット〉なんてださい名前かと思ったら、どうやらなんでも欲しい物が手に出せるアーケンらしい」
「なんでも!?」
「多分な。ほれ、にんじん、じゃがいも。りんご」ぽいぽいと女子に野菜や果物を投げる。
「さっきの雑誌みたいなのも取り出せれば――――ッ」
今度は俺の方に手を振りかぶって、洋風の直剣を俺の額で止めた。
「武器なんかも取り出せるみたいだな。これはずいぶん便利なアーケンだぜ」
気分をよくした天藤は、順番に他の生徒のアーケンも見聞していく。
いいアーケン、悪いアーケン、特に仕合に使えるかどうかというと微妙なものも多かった。
一通りのアーケンを確認すると、今度は天藤は近くにいた案内役チャイム・スマイルに声をかける。
「それで仕合はどんな風に決着が付くんだ?」
「チームのリーダーである代表者が降参するか、殺されるかすると負けです」
「チームは1チーム6人まで。6人までなら2人でも3人でも構いません」
「ふぅん」
天藤はぐるりと周りを見渡す。
「この人数で1人多いか少ないかは大きな問題だな?」
「ん? まあ、そうだな」
野球部の
「うちのクラスは先生も含めて31人だ。全部6人のチームにすると1人余っちまうなぁ」
「なにが言いてえんだよ」
口は悪いがガールズバンドボーカルをやってたりする
「仁科のは〈ボーカル・メッセージ〉、だっけ? 歌唱中に任意の相手にだけ真意を伝えることができる……」
「!?」
「ずいぶんとまたロマンチックなアーケンだが、戦闘には使えないよなぁ」
「あなたねぇっ!」
ロングヘアのお嬢様感がある
普段から仲よくしてる様子は見られないが、小学校から仁科とずっと同じクラスの腐れ縁らしい。
「おまえもだよな、小笠原美雪。〈オーロラティック・キーボード〉? 音楽が奏でられるピアノが出現するだけで、他に能力はねえの?」
「くっ……」
そろそろ天藤の言いたいことが、みんなにもわかってきた頃だった。
つまりこう言いたいのだ。
役に立たない奴は出ていけと。
必要のないものは邪魔なのだと。
「
「もういいよ、天藤。俺がいく」
「あ? なんの話だ?」
俺の手を振り払う天藤。
「俺の〈ウォリアーズ・カタログ〉はおまえの〈スーパーマーケット〉の下位互換だ。他はそれぞれ役割が違う。30人もいるんだ。組み合わせ次第では役に立つものもあるかもしれない」
「三薗、おまえ!」
仁科がなにか言おうとしたが、俺は話を止めなかった。
「俺のは情報系能力だからな。元々組み合わせてパワーアップってのが考えにくいんだ。一番役に立たないって言っても過言じゃないだろ」
「聞いたか。みんな! 三薗雪夜くんは自分が一番役立たずだって、自分でそう認めたんだぜ?」
「案内役」
俺は近くにいた案内役を呼び寄せた。
確かプランタンだったか。
「あら、なぁに?」
「仕合に出てない闘技者は一体どうなるんだ?」
「一ヶ月以内に仕合がないと消失することになるわね。この消失というのは死亡と違って、存在としての消失で死亡のように復活することはもうないわ」
「チームに入ってない闘技者もいるんだろ? そいつらはどうしてる?」
「メンバーが空いているチームに雇われたりして食いつなぐのが普通かしらねぇ」
雇われる、か。
初心者を雇ってくれるようなアルバイトとも思えないが。
「一ヶ月のうちにどっかのチームに入れてもらって一戦できればいいんだろう? なんとかなるさ」
「でも!」と言いかける仁科。
「じゃあ三薗くんはとっとと別のチームでも探しに行ってくれ。敵チームってことになるからな、対戦相手になったらお手柔らかに頼むぜ」
プランタンが
「無謀ですけど1人でチームを作って代表者になるって手もあるわよ?」
と声をかけてきたが
「そっちの方がよっぽど無謀だよ」
と苦笑して俺はこの崩れた教室を去った。