盈虚の華燭〜嫁巫女は双子のような義兄に溺愛される 作:朱河なつめ
本家分家問わず祁月家の親族――里の男衆が集まった大広間で、新たな嫁巫女、あるいは嫁巫女に成れなかった巫女が披露されるのだ。
実に一ヶ月ぶりに牢を出たそよぐは、凌に横抱きで抱えられて迷路のような洞窟を抜け、地上――ではなく
地下一階と言っても、下家の全体が地中に埋もれている訳ではない。山の斜面側の面は懸け造りの建物の階下部分のように、岩盤を利用した石垣から突き出す形で外側へ広がっている。
下家は完全な木造で、明治から大正にかけて建てられたらしいモダンな山荘だった。斜面側は木枠に古いガラスが嵌め込まれた窓が一面に広がり、深いインディゴブルーの夕闇に包まれた沢鳴集落が一望出来た。
黒い山の峰の中腹に築かれた里中で篝火が焚かれ、煌々と燃える橙色の光が夕霧に烟る光景は幻想的で美しい。
しかし――あの灯の輝きは、男衆の生々しい狂乱そのものだ。
窓ガラス越しに掌を舐められたような錯覚を抱き、そよぐは眉を顰めて手を引いた。
新たな嫁巫女を品定めし、
ぴちょんと水音が滴り落ちる。
窓辺に設けられた総檜の大浴槽にはなみなみと湯が張られ、白い湯気が風に揺れるレースのカーテンのように棚引いている。
惜しげもなく檜を使って作られた浴場は旅館のように広々としているが、そよぐ以外の人影は見当たらない。この浴場はそよぐ専用に用意された場所なのだ。
広大な下家は、そもそも嫁巫女となった巫女の居住空間である。
嫁巫女は下家で死ぬまで籠の鳥となって暮らし、変若水を搾り取られ、祁月の男の妻に迎えられて子供を生む。透明なガラス窓の下の遠い外界を見つめながら、快楽の真綿で首を絞められるようにして一生を終えるのだ。
喜世や凍鶴、真鶴もこうして地下牢から下家に移され、結局自分は二度と太陽の下に戻れないのだと思い知った時――どんなに絶望しただろうか。
仄暗い水の向こうに耳を澄ませると、愛しているけれど祁月の男である伊織さんが恨めしかったと泣き笑う喜世の囁きが返ってきた。
そよぐは白い瞼を半ば閉ざし、コツンと窓ガラスに額を寄せた。
「だから透悟さんは、凍鶴さんを連れて逃げようとしたのかな……」
祁月の男である事を捨てて、愛する女と外の世界で生きようと夢見たのだろうか。分からないと喜世の声は苦笑し、でもきっと凍鶴さんは嬉しかったと思うわと呟いて水底に沈んだ。
一度姿を見せてくれたせいか、哭女の水を介して喜世の思念は比較的掴みやすい表層を漂っている。他の亡き巫女達は更に深層にいるのか、誰とも知れぬ囁きがあぶくのように時折浮かんでくる程度だ。
凍鶴の気配は、特に掴み辛い。
喜世曰く、孫の嫁と息子の嫁は距離感が少しばかり違うから……との事だ。これは所謂嫁姑問題なのだろうかと悶々としていると、一番くっきりと感じ取れる哭女の思念が実に愉快そうに笑っている。
――己の乳を分け与えた友の忘れ形見が息子の嫁になったものだから、疎むどころかますます思い入れが酷くなっておる。
――そなたの
実母が亡くなった後、自分は凌と一緒に凍鶴の母乳を飲んでいたらしい。
つまり凌と自分は乳兄妹でもあったのかという新事実に驚いていると、浴場の引き戸がガラリと開いた。
咄嗟に湯の中に沈むと、着流しの袖を肩まで捲り上げ、裾を尻端折りにして絡げた凌が現れた。逞しい上腕二頭筋と大腿筋が目の毒だ。
湯気を透かして見つめ合っていると、顰めっ面で安堵したように溜め息を押し出した。
「……何時まで経っても上がって来ないから、のぼせて溺れたのかと思ってヒヤヒヤするだろ」
「ご、ごめんね。久しぶりのお風呂だから、気持ち良くって長湯しちゃった……」
「あー、いや……そりゃそうだよな」
髪を掻き上げると、凌は「外で待ってるから、気にせずゆっくり浸かれ」と言って踵を返そうとした。
「あっ、お兄ちゃん!」
咄嗟に呼び止めると、怪訝そうな眼差しが向けられる。
「どうした?」
自分達が乳兄妹だった事実を知った勢いで引き留めたものの、妙に気恥ずかしくて言葉に詰まってしまった。
――この人が、あたしの旦那さん。
恋人をすっ飛ばして自他共に夫という認識に固定されてしまった兄に対し、十九歳の新妻は茹で蛸になってぶくぶくと顔半分湯に沈んだ。
「そよぐ!?」
そよぐが本当に溺れたのかと思ったのか、血相を変えて凌が浴槽へ飛び込んだ。
ザバザバと湯を掻き分けてそよぐに駆け寄り、両腕を掴んで引っ張り上げる。
「おい、大丈夫か!?」
びっくりして立ち尽くすそよぐの肩を掴んで揺さぶる。慌ててコクコク頷くと、ハ――ッ……と息を吐き出して濡れた裸身を抱き締めた。
「頼むから紛らわしい事は止めてくれ……」
「お兄ちゃん、着物……濡れちゃう」
「もうとっくに濡れてるよ。……一緒に入ったら絶対手出すと思って我慢してたのに、このまま風呂場で襲うぞ」
ぼそりと耳元で囁かれ、そよぐは赤い顔を更に鮮やかなに染め上げた。
「紋は盈ちたから、無理に俺に抱かれる必要はもうないんだよ。せめて宵の祭の間ぐらい、何も気にせずゆっくり過ごしてほしかったんだ」
「……あたし、お兄ちゃんに嫌々抱かれた事なんて一度もないよ?」
「分かってるよ。ただ、何て言うか……ゆっくり出来るのも、後一日だけだろ」
凌の左手が白い桃尻を撫で、露が伝う割れ目の奥へ指先を伸ばす。
程良く肉付いた太腿の間で綻んだ陰裂を探り当て、何の抵抗もなく指が沈む泥濘み具合を確かめると薄く笑った。
「このまま抱いて、本当に良さそうだな」
「んッ……も、意地悪な事、言わないで……っ」
そよぎは凌の腕に縋り、白い背中をわななかせた。
凌の右手が頭に巻いていたタオルを解くと、栗色の濡れ髪がぱらりと広がった。
左手の指でぬるぬると膣の浅瀬を掻き混ぜられ、そよぐはか細い喘ぎ声を漏らした。
腰を抱き寄せられると、凌の唇が降ってきて口づけられる。膣内を探る指の動きに合わせて舌でぬろぬろと口腔を撫で回され、子宮が震え上がる。
着流しの胸元で押し潰されたHカップの乳房が痛いほど張って、着物の布地で乳首がこすれる度に母乳が滲み出す。
湯気に甘ったるい乳臭さが混じり、凌は両目を眇めた。
「……入れたいのは山々だけど、着物脱いで体洗ってくるから冷めないように待ってて」
熱の籠もった声に優しく囁かれ、そよぐは蕩けた表情で素直に頷いた。
褒めるようにそよぐの唇を啄み、凌は一旦浴槽から上がって脱衣所に向かった。
手早く着物を脱いでタオル一枚片手に戻ってくる。隠すもののない裸を直視するのは恥ずかしく、そよぐは再び窓の外へ目を遣った。
湯に落ちていたタオルを拾い、胸の前で垂らして窓辺に近づく。浴槽の縁に腰掛け、すっかり夜霧の帳に覆われた里の賑わいを眺めた。
湯気の曇りに祭の灯がぼんやりと霞む。
仄暗い水面は凌との触れ合いの時は常に静まり返っているが(哭女なりに気を遣っているのだろうか)、宵の祭に浮かれる里の夜景にざわざわと波立ち始めた。
恨めしい、憎らしいと囁く何人もの女の声が無数の気泡のように浮かんめくる。
青白い水鏡が揺らめいては入れ代わり立ち代わり現れ、慟哭の残響で波紋を描く。
――許すまじ、許すまじ、許すまじ……。
視界を遮るように、無骨な男の手が窓ガラスに置かれた。
目を瞠ると、凌の声がひやりと首筋を撫でた。
「哭女
後ろを振り返ると、窓に両手を突いた凌が覆い被さるように立っていた。
ずぶ濡れの顔が優しく冷ややかに笑う。前髪を掻き上げているせいで、普段と印象が違ってどぎまぎしてしまう。
「お……お喋り、って」
「哭女の内侍になってから上の空って言うか、じっと黙り込んで何かを聞いているような時がちょいちょいあるから。当の哭女はパッタリ現れなくなったし……お前の中にいるなら、わさわざ出て来なくても直接
そよぐの現状を凌はおおよそ把握していたようだ。ただ、自身の祖母を含む過去の巫女の思念については気付いていないらしい。
――凌の独占欲の凄まじさは、凍鶴譲りなのだろうか。
追い詰められて背中が窓ガラスに当たった。
哭女に対する嫉妬や対抗心を常に燻ぶらせている凌は、彼女の気配を察知するとひどく不機嫌になる。
具体的に言うと、穴があったら入りたいほど恥ずかしい痴態になるまで抱き潰される。
「風呂の間、ずっと彼奴の相手してたのか?」
「ええっと……ですね」
「ふーん」
黒曜石のナイフのような双眸が細められ、凌の左手が濡れたタオルが張りつく右の乳房に伸びた。
白い布地をぷっくりと押し上げる乳首をきつくつままれる。
息を呑むと、そのままグリグリと指の腹で転がすように圧迫された。
「ひッ……ぅ、あ……お兄ちゃん……っ」
ぷちゅっと母乳がタオルに染みる。快感に肩を震わせると、谷間へ指を滑らせるようにクイッとタオルをずり下ろされた。
豊満な椀形の乳房がぷるんッとまろび出た。乳首と乳輪は、八重椿の花弁の影より濃い桃色に上気して震えている。
Hカップにしては大ぶりなサイズまで熟した膨らみを凌の左手が鷲掴む。
円を描いて捏ねるように揉みしだかれると、びゅくびゅくと母乳が噴き出した。
「んぅ――ッ、ひあ、あぁぁ……!」
「おっぱい一杯出るようになったな、そよぐ。またデッカくなっちゃうかもな」
「も、やだぁ!」
狂おしい快感にビクビクと打ち震えていると、凌が浴槽の中で膝立ちになった。
下から覗き込むように唇を貪られる。左の乳房も揉まれ、そよぐは裏葉柳の瞳から涙を零した。
「お兄ちゃん、お兄ちゃ……っ」
助けを求めて腕を伸ばすと、凌は嬉しそうに笑って唇を舐めた。
「そよぐの泣き顔、癖になりそう」
「ひ、ひどいよ……ひっ、はぁんッ」
「泣いてるお前に『お兄ちゃん』って呼ばれると、とことん悪い事してる気分になるんだよ」
凌の唇が鎖骨を経由して胸元に落ちる。先に虐めてしまった右の乳首を労るように舌で包み、ぢゅっと母乳を啜る。
「ふ――あ、ぅあぁぁぁぁぁぁぁぁンッ!」
浴場に嬌声が甲高く響き渡る。
ちゅうちゅうと柔く乳首を吸われたそよぐは、女體をくねらせて潮を噴いた。
一頻り左右の乳首を口で愛でた凌は、ちらりとそよぐを見上げて笑った。
「湯船の中でお漏らししたら大変だから、気持ち良くても我慢しろよ?」
意地の悪い台詞にそよくば泣きべそをかいた。
窓ガラスで冷えた背中を撫でられ、熱い湯の中へ抱き下ろされる。足を組んで座った凌の上に抱え込まれると、尻の割れ目に硬い剛直が当たった。
「あ……ッ、お兄ちゃん……」
「前向きと後ろ向き、どっちが良い?」
微笑む凌に問われ、そよぐは赤面して口をパクパクと開け閉めした。
きゅっと唇を引き結んで俯き、「後ろ……」と蚊の鳴くような声で答える。
「後ろから、ぎゅっとして、ほしい」
「良いよ」
窓の方へ向き直させられ、凌の胸板に寄り掛かる姿勢になる。つるんと亀頭部が滑ったかと思うと、湯と一緒に膣の中へ入り込んできた。
「――……っ!」
ぐぷりと子宮口の先まで潜り込み、内側から内臓を押し上げる。
「滅茶苦茶スムーズに入ったな」
凌はしみじみと感嘆している。そよぐの体を一から開いて女に仕立て上げた張本人は、至極愛しそうにそよぐの下腹部を撫でた。
「そよぐ、もうすっかり俺の形覚えたね」
「だ……って、あたし、お兄ちゃんしか知らないもん……っ、ま、毎日抱かれてれば、覚え込まされる、よ!」
「俺も女はそよぐしか知らないけど、毎日抱いても足りてないぐらい気持ち良い女は名器だって事は知ってる」
「めっ……もぉ、ばか! ばかばかばか、色惚け、凌ちゃんの童貞!」
ひんひん震えながら罵倒すると、凌は「ふはっ」と笑い崩れた。
「俺の童貞を奪ったのはそよぐだぞ」
「……AVとかで、抜いた事はあるんでしょ」
「そりゃまあ。学生時代は沢鳴の出だって評判のお陰で色恋とは無縁だったし、そもそも親父じゃねぇけど一生誰とも付き合うとか結婚とかするつもりもなかったからな」
そよぐは眉を曇らせ、じっと凌を見つめた。
「好きな子はいなかったの?」
「いたよ」
凌は水面でたぷたぷと揺れる乳房を楽しそうに眺めながら、とんでもない発言をした。
目を剥いて固まるそよぐの顔を覗き込み、凌はにまりと笑った。
「自覚したのは中一の時だったかな。その子のエロい夢を見て、初めて夢精した」
頭を鈍器で殴られたような衝撃に呆然としていると、ぶわりと涙が込み上げた。
口をへの字に結んで子供じみた嫉妬と戦っていると、徒に腰を揺すられて悲鳴と涙が零れ落ちる。
「どんな子か気になる?」
「し、知らな、いッ」
「まあ俺も直接会った事はなかったんだけど。……十三歳のそよぐがどんな女の子だったのか、知る由もなかったから」
「は、ぁ――へ?」
ぬぷぬぷと胎内を小突かれて、そよくは堪らず背中をしならせた。
腰に巻きつく凌の腕に逃げるなとばかりに深く抱き込まれ、上向いた拍子に上方から唇を塞がれる。
両腕で体を押さえ込んだまま、凌は左右の乳房を浮力を借りて揺するように揉みしだいた。
「ひ、ぁあ、んッ……あ、ぉ、にいちゃん、しのぐちゃ……ッ」
「そよぐのお腹、ドロッドロだな。熱くて気持ち良す過ぎてちんこ溶けそう」
「あ、うぅ、おっぱい、ふにふにしちゃ、やァっ」
「やだ。六年も空しい妄想で我慢してきたんだから、目一杯堪能させて」
唇を触れ合わせるだけのキスを重ね、凌はクッと喉を鳴らした。
「成長した妹を妄想してズリネタにする兄貴なんて最低だろ?」
「お……お兄ちゃんの好きな女の子、って」
「お前だよ。十三年かけて熟成した初恋だから、激重だぞ」
そよぐは泣き顔を真っ赤にすると、凌の腕に自分の両手を添えた。
華奢な指先が骨張った太い手首をキュッと掴む。
「他の子が気になったり、しなかった、の?」
「なかったよ。約束したからな、そよぐの分まで全部憶えてるって。他の奴に目が向く暇なんてないぐらい毎日六歳のお前を思い出して、同い年のお前を想像して、頭の中で抱き締めてキスして押し倒してた」
赤裸々な告白に耳が焼け落ちそうだ。
凌がふにゅりと乳輪をつまみ、絞り出した乳首を指先で撫で回される。
そよぐは決壊しそうな膀胱を必死に押さえ込もうと太腿を寄せ合わせ、陰茎を締め上げて軽く絶頂した。
「あ――ヒッ、ぃや、お兄ちゃんっ、だめぇ……ッ」
「彼氏がいたって聞いてそいつを殺してやりたくなったけど、ファーストキスも処女も貰えたから、まぁ……気にしないようにするよ。そよぐからお嫁さんにしてって言ってくれたし、なあ?」
劣情と優越感と慈しみが混ざり合った黒い瞳は煮え立つタールのようだ。
そよぐは喘ぎながら、コクコクと頭を縦に振って凌の胸にしなだれかかった。
「そよぐも……そよぐが好きなのは、お兄ちゃんだけだからっ……お兄ちゃんしか、凌ちゃんしか要らないのぉ」
「うん」
陶然と頷き返して、凌はそよぐの唇をねろりと舐めた。
「もう疑わないよ。俺がそよぐの一番で唯一だって分かってる」
剛直の切っ先で抉るように子宮を突き回され、そよぐは泣き濡れた瞳を見開いた。
「ああ……ッ、奥、そんな、ぐりぐりしちゃ、やぁ……お、兄ちゃ、ンっ」
身悶えるそよぐの胸元で、白い双球がちゃぷちゃぷと跳ねる。
凌は前後に揺らすように腰をグラインドさせ、秀でた額に皺をグッと寄せた。
「でも、感情で納得出来るかどうかは別だ」
「んひっ、ぁああッ!?」
「そよぐは時々自分が誰のものか忘れるから、しっかり思い出させないと――な?」
不意にずちゅんッと陰茎を打ち込まれ、そよぐは絹を裂くような嬌声を木造の天井まで響かせた。
「あ、ぁ、あァァァァァァァァァッ!」
栗色の濡れ髪が揺れて、湯面が激しく波立つ。
子宮を突き破らんばかりのピストンに女體がよがり狂い、男の腕がきつく柔肌を巻き締める。
「ごめんなさ、おにいちゃんッ、いやぁ、ゆるして、ごめんなさ……んぃ!」
「そよぐが謝る必要はないよ。俺の悋気が収まるまで付き合ってくれるだろ?」
がぶりと項を噛まれて舌で愛撫される。
乳房を揉みしだかれながら乳首を捻り上げられると、乳汁が白い流線を引いて飛んだ。
「ハッ……そよぐのおっぱいが混ざって濁り湯になっちゃいそうだな」
「ちくびっ、ぎゅってひっぱるの、やあッ」
嫌々と頭を振ると、凌は娘の肌理細かい肌を吸いながら意地悪く左右の乳首を抓った。
「ふあッ!?」
「そよぐちゃん、嫌って言う時ほど感じて良く締まるんだよね」
「ち、違……」
「俺のちんこ、食いちぎられそうだけど」
硬い指の腹が凝った乳首を挟み、ぷにぷにと捏ねる。
咽び泣きながらたわわな双乳を震わせると、耳殻に歯を立てられた。
「そよぐ。おっぱいの先っぽ弄られるの、気持ち良い?」
「う、あぁ……」
優しく凄まれたそよぐは、顔をくしゃくしゃにすると身をよじって凌の首に齧りついた。
「お兄ちゃん、が」
「うん?」
「お兄ちゃん、凌ちゃんが、好きっていう気持ちで一杯になって、もっともっとって止まらなくなっちゃうから、だめ……」
凌が「……ふ」と息を漏らした。
どちゅんッ! と真下から腰を叩きつけられて息が詰まる。
「あんまり可愛い事、言うなよ」
なよやかな柳腰を抱き寄せて、凌は酷薄に微笑んだ。
「良いよ。もっと俺を欲しがって――そよぐ」