※この作品はR-18です。

姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語   作:XX(旧山川海のすけ)

100 / 202
第100話 第3子の誕生

 そしてまたしばらく時間が経ち。

 

 出産のときを迎えた。

 

 3回目だから、俺たちも慣れていた。

 そろそろじゃないかと、素人ながらに予想を立てていた日に、紗耶香に陣痛が来たんだ。

 

 いつぞやと同様。

 妻は痛みを訴えて蹲ってしまう。

 

 よし

 

 俺は素早く、紗耶香の背中と膝の後ろに手を入れ、お姫様抱っこで抱き上げる。

 

 ……クラスを忍者にしてるし、普段から鍛えているからこれくらいはね。

 

「……2人分の重さ……平気なんですね。ステキです……」

 

 陣痛で苦しいはずなのに、そんなことを言ってくれる妻。

 愛しい女性に、そんなことを言われてしまえば

 

「紗耶香の負担を少しでも減らしたいから、平気に決まってるよ」

 

 ……こう返すしかないよな。

 

 連れて行くのは勿論浴室。

 

 子供は風呂場で産むのが俺たちの常識だ。

 出産の際に出てくる色々なものを洗い流しやすいしな。

 

 ……まあ、2人で入ると少し狭いんだが。

 

 まず、脱衣所で紗耶香の服を脱がせた。

 汚れると困るからな。

 

 マタニティウェアを手早く脱がせて、下着も全部脱がせる。

 

 今日のために、こういう練習もしてたんだよな。

 

 初産のときはパンツを脱ぐのが限界だったけど、今回は俺の手があるからあっという間だ。

 

 全部脱がせた。

 

 紗耶香の裸身……

 

 スラリと伸びた脚。

 ほっそりした腕。

 浮いた鎖骨。

 ツンとした豊かな乳房。

 

 ……なのに不釣り合いに大きくなっている腹部。

 この中に、俺たちの愛の結晶が……

 

 お腹を押さえて蹲って苦しんでいる紗耶香。

 

 紗耶香には悪いけど……

 とても綺麗だと思った。

 

 女性は妊娠しているときが一番美しいと思う。

 俺はね。

 

 紗耶香は陣痛に苦しみながら、四つん這いの姿勢を取った。

 

 初産は蹲(うずくま)って出産し、2番目の明日香のときは仰向けに寝たまま脚を開いて。

 

 そして今回は、事前にインターネットで女性の意見を読み漁り

 

 私は四つん這いで産む姿勢が一番楽だった気がする。

 

 そんな言葉を見つけたので、試してみようと思ったんだ。

 何だか、説得力もあったし。

 

 四つ足の獣と同じ姿勢だから、安定するのではないか?

 元々は人も四つ足の獣だったのだから。

 2本足で歩くのは本来異常なのに、と。

 

 専門知識は無いんだけど、何故だか正しく思えた。

 

 フーッ! フフーッ!

 

 四つん這いになった紗耶香の息は激しい。目には涙が浮かんでいた。

 よっぽど苦しいんだな。

 

 ……涙が零れそうになる。

 ありがたくて。

 

 尊くて。

 

 そして愛しくて。

 

 四つん這いの姿勢だから、紗耶香の豊かなオッパイが重力に引かれて真下に垂れ下がっていて。

 そこだけ見るとなんだか乳牛みたいだな、と。

 

 そんな風に思えた。

 まあ、口には出さないが。

 

 絶対に怒られるし。

 

 そしてその下に。

 丸く盛り上がった、出産を目前にしたお腹。

 

 そこで十月十日育てて来た俺たちの子供が、いよいよ誕生するんだ。

 

 ……早く出ておいで

 

 そう、祈った。

 

「うああああっ!」

 

 そして叫びと共に、紗耶香の膣から水が噴き出した。

 破水だ。いよいよだ……

 

 俺は子供を取り上げるために、四つん這いの紗耶香のお尻の側に回る。

 手を握ってあげたいけど、位置的に無理。

 

「紗耶香。頑張れ」

 

 代わりにエールを送って、俺は紗耶香の産道を通って子供が出てくるのを待ち望む。

 すると……

 

 ミチミチと膣口を押し広げ、子供の頭が見えてきた。

 

 ……ついに出産がはじまった。

 俺は反射的に

 

「頑張れ! もう少しだ! 紗耶香ッ!」

 

「うぎいいいい!」

 

 俺のエールと、激し過ぎる出産の苦痛。

 彼女の中ではどういう状態になってるんだろうか?

 

 後悔? それとも愛と使命感?

 

 ……愛と使命感に決まってる。

 紗耶香はそういう女性だ。

 

 紗耶香……頑張ってくれ……!

 

「あがああああ!」

 

 そして

 

 おぎゃああああ!!

 

 四つん這いになった紗耶香の股から生まれて来たもの。

 俺たちの子供は……女の子だった。

 

 だったら名前は……美香か。

 

「生まれて来てくれて嬉しいよ……美香」

 

 生まれたばかりの次女を抱き上げて。

 俺は思わずそう呟いていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。