姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
紗耶香が時空王の杖を使いたがっている。
……何のために?
ちょっと、分からなかった。
昔にもっと俺とデートしたかったとか?
それについてはこの前に宝箱の罠で疑似的だけど堪能したし。
俺は嬉しかったよ。
紗耶香とデート出来て。
……それをまたやりたい?
いや、それは大げさというかなんというか……
重要アイテムを使用してやることでは……
そんな風に、意図が読めない俺が沈黙していると。
「……あなた。私の初体験は高2のときなんです」
……紗耶香が、いきなり聞きたくない話をはじめてきやがった。
「当時、私は男の人を見る目が無くて、あなたという運命の人がいるのに、つまらない男に引っ掛かってしまったんです」
悲しそうに紗耶香はそう言った。
……当時のことだけど……
紗耶香は、情熱的に口説いて来た男に対してその気になって、付き合ってしまったらしい。
で、デートを重ねて身体の関係を結んだ後に、そいつが処女マニアだったことが発覚。
まんまと騙され、散らされてしまった純潔。
……紗耶香はそのことを深く後悔しているらしい。
最初から運命の男性に処女を捧げられた由宇が心底羨ましいんだとか。
あのさ……
……俺、お前にそのことで文句言ったこと1回でもあったか?
あまりにも理不尽。
他の男とヤった話なんて聞きたくない!
そんなの時間差のNTRだろ!
だから俺は
「そんなしょうもない話をしないでくれ」
強引に話を打ち切ろうとする。
だけど紗耶香は
「お願いですから最後まで私の話を聞いてください!」
あくまで続けようとする。
その剣幕に、俺は強い意志を感じ
会話の拒否をやめた。
向き合うことにした。
……夫として、これは真面目に聞かないといけない。
そう思ったんだ。
紗耶香は……
そんな悔いがあるから。
だから、俺に頼んで来たんだ。
……何を?
それは……
時空王の杖の力で処女喪失前の自分に「純潔を捧げる相手を間違えるな」とワカらせてやって欲しいって。
拓斗さん、時空王の杖を使えば過去に戻れるんだよ? こんな気持ちにならないように、歴史を変えられるって、言ったよね。処女狩り男に騙される前の馬鹿な私を助けてあげてくれないかな……?
そんな紗耶香の心の声が聞こえた気がした。
だから俺は頷きつつも
このことを確認する。
「……でも、そんなことが可能なのか?」
紗耶香が高校2年生のときは、俺は7才。
小1だ。
……無理じゃね?
そのときの俺のチ〇ポ、多分使い物にならないよ?
お前のこと、抱けないよ?
だけどさ……そのことを伝えると
紗耶香は頭を振って、こう言うんだ。
「大丈夫です! あなたの男性機能はそのままで、その他が7才の状態で過去に戻れますから!」
マジか……!
そんな都合のいい、夢みたいなことが可能だって言うのか……!
あと、もうひとつ
「……17才のお前に、いきなり姉弟の垣根を超えさせるのは無理筋……」
「そこも大丈夫です! 貴方が真摯に私への愛を説けば、必ず私は応えます!」
そういう状態になってるんです!
だから遠慮なく、夜這いを掛けて私の処女膜をブチ破り、あなたのために用意された私の子宮に、夫のあなたの濃い精液を注ぎ込んで下さい!
そんな、心強い言葉が。
……分かったよ。
そこまでお膳立てされているのに、愛妻の願いを叶えないわけにはいかないもんな。
……任せてくれ。
俺は決意した。
時空王の杖で、俺が紗耶香の最初の男になり……
ただひとりの男になることを。