※この作品はR-18です。

姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語   作:XX(旧山川海のすけ)

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第128話 歴史を変えて、その後

 気がつくと自宅のベッドで寝てて。

 

 傍で、時空王の杖を握った寝巻姿の紗耶香が心底嬉しそうな顔で俺を見守っていた。

 

「……終わったよ」

 

 なんと言ったらいいか分からなかったけど、取り合えずそんな言葉を捻り出す。

 すると

 

 紗耶香が杖を放り出して抱き着いて来た。

 

 そして

 

「ありがとうございます! あなた!」

 

 ……感謝された。

 

 うん……俺も嬉しい。

 終わってみると、貰えて良かった。

 お前の初めて。

 

 衝動のままなのか。

 紗耶香はベラベラその後の歴史を話してくれた。

 

 まあ、俺も記憶が形成されて、同意してしまうんだが。

 

 初めて結ばれて、その後は家族に隠れて避妊に気をつけながら愛し合い。

 

 紗耶香が就職し、家庭を作れる環境が整ったら家を出て、人知れず姉弟で家庭を作ろうと誓い合い。

 

 そろそろ2人の愛の巣を探そうかと考えたときに、創造神候補生に選ばれて試練に強制参加させられた。

 

 ……そうだったっけ?

 あ、いや……

 

 そうだったな。

 

 なんか「そういうことになったんだな」的な。

 

 拭いきれない違和感があるけど。

 ……これが修司さんの言ってた違和感か。

 

 中身が消えても、残ってる空フォルダ……

 

 まぁ、気のせいであることは絶対ないけどな。

 

 使命感を持って過去に飛んだ記憶は俺の中にあるからね。

 元の内容ってなんだったのかな。

 

 ……予想はつくけど。

 沸き上がる嫉妬心。

 

 なので俺は、抱き着いてきている紗耶香を力いっぱい抱きしめて。

 キスをして、身体を弄る。

 

 背中を撫で回し、お尻に触れた。

 

 ……紗耶香は俺のだ。

 俺だけの女だ!

 他の男に奪われるなんて我慢できない!

 

「アッ! あなたっ」

 

 俺がベッドに引きずり込むと紗耶香は

 

 口では少し否定したけど、別に嫌がらなかった。

 

 

 

 一戦終わって。

 裸で抱き合いながら、俺は紗耶香に囁いた。

 

「……お前の方が身体が大きくて、その気になれば俺を殺せる状態で、俺がお前を組み敷くってのは興奮した」

 

 猛獣を抱いてる気になって、と言うと。

 紗耶香の方はクスクス笑って

 

「私も、ちょっとドキドキしてましたよ。キスするときに身を屈めて協力しないといけないの」

 

 逆らおうと思えば余裕で出来る。これは真の愛が無いと無理な愛の行為だ、って。

 

 そんなことを言い合う。

 お互い、ちょっと変態的。

 笑い合った。

 

 でもさ……

 

「それはプレイの一環としてならいいけどさ」

 

 俺は紗耶香を抱く腕に力を込め、抱き寄せてキスをする。

 紗耶香の方も俺の背中に手を回す。

 

 相手との対等の繋がり、気持ちの交流。

 

 それなら、互いに抱え合える今の方が良い。

 それが夫婦ってもんじゃないのか?

 

 ……紗耶香への愛を自覚し、気持ちが満たされる。

 

「好き」

 

「私も」

 

 俺たちは互いの気持ちを囁き合った。

 

 

 

「確かに時空王の杖、いただきました」

 

 マスタファに連絡を取り。

 

 杖を引き渡す。

 

 引き換えに、賢者の羅針盤を貰う。

 

 ……見た目はコンパスに似てる。

 金色の懐中時計サイズの円形物体。

 

 中央に矢のような指示棒があり、進む先を示してくれる。

 

「これに従えば次の階にいけるんですね」

 

 横から覗き込んでいた紗耶香がそうコメント。

 うん。そのはずだよね。

 

「まあ、とっとと行きましょ」

 

 試練をクリアするのは決まってることなんだし。

 由宇がそう急かした。

 

 その通りだね。

 

 俺たちは賢者の羅針盤を持って地下7階に入った。

 

 ……で。

 

 指示通りに動いたら、あっさり。

 

 ……地下8階への階段に辿り着く。

 

「これで地下10階まであと2つクリアすればいいんだな」

 

 階段を見つけたとき、修司さんが呟いた。

 ……長かったな。

 

 来斗の誕生日ケーキを取りに行ったときにゴブリンに遭遇し。

 それを切欠に試練の存在に気づいて、攻略して。

 

 とうとうここまで来た。

 

「もう一息。頑張りましょう」

 

 俺はそう返して。

 

 メンバーたちと共に、地下8階への階段を降り始めた。

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