姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
明るさに目が覚めた。
朝だ。
起きると、紗耶香が隣で裸で寝ていた。
その左手に指輪をつけたままで。
……昨日、あの後。
俺たちは寂しさのあまり、埋め合わせるように互いの肌を求めて。
身体を重ねたんだ。
紗耶香も俺も、もう二度と両親に会えない寂しさにそのままでは耐えられなかったんだな。
紗耶香は俺と愛し合っている間、しきりに
「あなた、もっと家族を増やしましょう」
って言い続けた。
俺も
「ああ、もっと作ろうな。俺たちの新しい家族」
そう彼女の意志に応えたんだ。
寝ている彼女の姿を眺めていると昨日のことを思い出してしまう。
寝ている紗耶香のボディラインはいつ見ても綺麗だった。
仰向けになって寝ているけど。
乳房が見えている。
その下に、何回も俺の子供を身籠った綺麗なお腹があって
括れた腰。
丸いお尻。
……俺は紗耶香の、豊かな釣鐘型の乳房を見た。
……すでに3人子供を育てた妻の乳房を。
俺は……彼女に覆い被さって
俺は紗耶香の薄茶色の乳首に吸い付いた。
母性を求めていたんだと思う。
……何と言うか、少し情けないけど。
チュウチュウ吸っていたら、突然頭を撫でられた。
見上げると紗耶香が起きていて。
ニコリ、と優しく微笑んでくれる。
……見透かされているみたいだった。
俺は
「悪い……」
バツが悪かったので謝ると
紗耶香は
「あなた。今日も頑張りましょうね」
……繋がりの無い答えを返してくれた。
伴侶なのに自分に甘えてきたことを咎めたり、許したり。
そういうことをしないで、そう言ってくれたんだ。
優しい無視。
……感謝しか無かったよ。
そして指輪を得た俺たちは。
地下8階の探索をしながら、宝箱を開けて行った。
その流れで
「これはアセイミーナイフですね」
宝物の鑑定で、紗耶香がそう言ったんだ。
紗耶香が手にしていたのは、黒い金属で作られている刃渡り30センチくらいのナイフ。
握りに魔法を意識するような装飾が入っている。
俺は
「それはどういうナイフなの?」
そう訊ねると紗耶香は
「マジックユーザーが装備すると、斬れ味が爆上がりするナイフですね」
「いいじゃん」
……そういう流れで。
今、紗耶香の腰にはナイフの鞘が吊るされている。
紗耶香はどちらかと言えばほぼサポートクラスだから。
最後の自衛用の装備だな。
……出来れば使う機会は来ないで欲しいけど。
そして探索を進めて……
とうとう、怪しい扉を発見した。
赤い扉だ。
装飾過多の。
……多分この先にドッペルゲンガーがいる。
俺たちは頷き合い。
それぞれのパートナーが嵌めている指輪を見た。
……ドッペルゲンガーでもコピーできない結婚指輪を。