姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
第155話 最下層に到達した。
「そっちはどういう世界を創るつもりなんだ?」
俺は最下層への階段を降りながら。
同行している川上さん夫婦に訊ねた。
いよいよ世界創造が間近に迫って来たので、その話題になったんだよ。
俺たちは戦争が起きないように、少数精鋭の人間種族を創ると言ったんだ。
俺たちの元の世界のように、何億も人間がいる状態で戦争が起きない世界はおそらく無理。
少人数なら俺たちのように理解し合えて仲良くできるのでは?
……そういう考えを語ったんだ。
で、極限状態に至らないように、強い種族に、生命体として最強の種族にする。
そういうことも。
それに対し
「……うーん、上手くいくかな?」
「これまでの歴史上、人間の指導者たちが達成できなかったことか……創造神であれば実現できるのかな」
彼ら2人は俺たちの考えについて、賛同も否定もしなかった。
判断がつかないんだろうな。
否定するには対策上げてるし。
肯定するには前例があまりにも無いのでし難い。
……そんなところかな。
で、今度は俺が向こうに訊ねた。
そういうわけなんだよ。
すると
「んー、神様の存在を公表する世界にしようかなって」
向こうは、由宇はそう言った。
アタシらの元の世界は、神様の存在は信じてるってテイだったけどさ。
目には見えなくて。
なので、口で言ってることとやってることが違うって奴がザラにいる世界だったじゃん?
だからまあ、実在の証拠を定期的に投下する世界にしようかな、と。
……なるほど。
神なんて居ないなんて、絶対に言えない世界か。
……俺たちの世界はどうしようかな?
そんな会話をしていると
最下層に着いた。
最下層にあったのは。
豪華な扉と。
直通エレベーター。
それのみ。
他は何もない。
10メートル×10メートル。
つまり100平米の部屋。
迷宮では無かった。
……さすがに納得せざるを得ない。
ここが最下層なんだってことを。
豪華な扉の左右には、また宝珠の台座があった。
……どうしよう?
俺たちは顔を見合わせる。
正直、今日は戦うつもりだったんだ。
そろそろ、戦闘がメインの試練が来るんじゃないかと予想していたから。
でも実際は結婚式で。
俺たちが幸せなだけで終わってしまった。
……つまり、消耗していない。
で、だ。
どのみち、この扉には絶対に入らないといけないし。
今度こそおそらく、戦いになるハズ。
ここまで魔物と戦い続けて来たのに、最後の最後が戦闘でないなんて。
それはちょっと考えにくい。
きっと、この迷宮の主のような強大な魔物との戦いが待っているはず。
だから……
「行こう。今行くべきだ」
今はベストコンディション。
ここで行かないのは先延ばし。
それは駄目だ。
そんな気がする。
俺の言葉に……
皆、頷いてくれた。
同じ気持ちらしい。
なので俺たちは宝珠を取り出し、台座に収めようとした。
そのときだった
『……今日は帰れ。これは警告では無い。善意だ』
そんな、天の声が降って来たんだ。