※この作品はR-18です。

姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語   作:XX(旧山川海のすけ)

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第159話 水族館で見えたもの

 水族館に来た。

 少し、ドキドキした。

 

 ……発案者は俺だからな。

 

 魚が1匹も居なかったり、全滅してたら俺の立場が無い。

 

「まぁ、行きましょう」

 

 紗耶香に、転移が起きる前には良くデートで行きましたよね。

 そんなことを言われる。

 

 ……うん。

 そうだな。

 

 まあ、ハタから見たらトシの離れた姉弟にしか見えないので、デートだとは思われて無かったと思うけどさ。

 

 で、開きっぱなしの水族館の入り口の門を潜り。

 中に入ると

 

 別に水族館は滅んではいなかった。

 何故か、現役でやっている。

 

 人間は誰も居ないんだけどな。

 

「おお……」

 

 大型水族館とは比べ物にはならないけど。

 

 エイや、カラフルな南国産の魚。

 海の魚だけじゃなく。

 

 アロワナや、ピラルクまでいたよ。

 

 ……この水族館から目を放している間に進化したのか。

 それとも、家の近くのスーパーが季節の特売品を揃えてくるような感じで。

 

 独自進化したのかな?

 

 まぁ、ありがたいわ。

 

 ピラルクを見た来斗が、明らかにビビっててね。

 でっかいもんな。

 

 地下2階に到達したら、タマミの店に預けっぱなしだったし。

 魔物を目にする機会が無いから怖いのかね。

 

 なんとなく、思うところがあったので肩車をしてやった。

 

 そのまま水槽を順繰りに見て行って。

 ピラニアの水槽を発見。

 

「変な顔の魚だー」

 

 来斗が俺の上でそんなコメントを。

 目の付け所が嬉しくなり

 

「この水槽に入ってしまうと食べられてしまうぞ」

 

 まぁ、嘘ではない。

 あの変な顔は、噛み付きが凄い表れで、水に落ちた生き物を群がって食べるんだと教えた。

 

 来斗は

 

「うわーん」

 

 ……やっぱりちょっとビビッていた。

 

 

 

「嘘の話だとは思うんだけどね、ピラニアがいるアマゾンってところでは、ピラニアの川を渡るときに、川に牛を投げ込むって話があるわ」

 

 ……俺の話を紗耶香が引き継いで。

 紗耶香がそんな創作だけど、ピラニアの恐ろしさを表現するお話を来斗と明日香に。

 

 そんな話を聞かされた息子は

 

「牛さんが食べられている間に渡るの?」

 

 そう、自分の母に問い

 

「そう」

 

 母がそう答えると

 

「牛さん可哀想」

 

 息子は感想を返す。

 

 ……紗耶香の話に、来斗のそんなコメント。

 こういうコメント出るの、嬉しくはあるかな。

 

 優しさを感じるわ。

 子供っぽい、幼稚な純粋真っ直ぐかもしれないけどさ。

 

 ……実際子供なんだけど。

 俺は思わず、来斗の頭を撫でてしまった。

 

 ……この子たちを絶対に守る。

 それは俺たち夫婦の責任だ。

 

 俺たちのところに来てくれた愛しい我が子を「居なかったこと」になんてさせやしない。

 

 

 

 そうして、俺たち家族は水族館を満喫し。

 その次にデパートの屋上のプチ遊園地にも行ってみたけど。

 

 そっちはメリーゴーランドが動かせなくてね。

 

 しょうがないから、パンダの乗り物に息子を乗せた。

 お金を入れると一定時間客を乗せて動くやつだ。

 

 ……ゴッド以外の貨幣を久々に使ったなぁ。

 まあ、別に惜しくは無いけどな。

 

 これ以外、使い道なんて無いんだしな。

 

 動くパンダに大喜びする息子を見れて、俺は嬉しかったよ。

 紗耶香も嬉しそうに見ていた。

 

 明日香もやりたがるかなと思ったけど。

 明日香にはまだちょっと、早かったみたいだった。

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