姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
土曜日になった。
今日は、修司が実家に帰ってくる日。
修司は午前中に電車に乗って、お昼の前くらいに実家に帰って来る。
それが常。
だけど今週はちょっと違ってた。
アタシたちの父さんは忙しくて。
家にほとんど帰ってこないんだけど。
今日、久々に休みで家に帰って来るんだ。
母さんが伝えたことに、親として対応するために。
……それは
アタシと修司の結婚を認めること。
何だか少しだけ、申し訳なく思ってしまう。
……どういう気持ちだろう。
多分父さんの想定してたのは、アタシが連れて来たよく知らない男をその場で見極めて。
その男性がアタシを幸せに出来るかどうかを判断。
その後、その判断から結婚を認めるかのジャッジに入る。
こうだったはずだ。
だけどアタシが結婚相手として連れて来たのは……
「父さん、由宇と結婚させてくれ」
和室で正座して、結婚の挨拶。
……挨拶なのかな?
まあ、修司なわけだ。
アタシの結婚相手は。
父さんは複雑な顔をしていた。
しばらく沈黙していて。
口を開く。
「……なんというか、予想外だわ」
……だよねぇ。
義理とはいえ、育てて来た娘と息子の兄妹が結婚したいって言い出すんだもの。
父さんは続けた。
「母さんに連絡貰ってかなり悩んだわ……どう考えても変だろ。妹を女として見るなんて異常だぞ。例え義理でも」
……うん。世間的にはそうだよね。
そこは理解してる。
家族には基本異性を意識しない。
それが普通なんだよね。
でも……
アタシが頭の中で父さんの言い分に反論を始めると
父さんは
「……とはいえ、そこまで真剣ならもう、しょうがないわな。それに……」
ここで父さんはアタシを見る。
「……由宇なら、長男不可とか専業主婦希望とか、男は休日も副業しろとか」
なんかとんでもないことを言い出した。
どっかで聞いたことはあるけどさ。
そんなアバズレがいるという話は聞いたことはある。
男の人に寄生する、ゴミみたいなアバズレ。
そんな奴ら、死ねばいい。
でもアタシは……
「そういう、修司から搾取する行動はしないって分かってるし。もう、いいかなと」
アタシが脳内で父さんの言葉に返す言葉を考えていると。
父さんの方から、そんな理由で許可が出た。
……なんか後ろ向き。
後ろ向きだけどさ……
「ありがとう父さん」
アタシはお礼を言う。
言うしかない。
修司との結婚を認めてくれたんだもの。
「認めてくれてありがとう。父さん」
修司も嬉しそう。
アタシは……
両親が見ている前で、修司に抱き着き
その頬にキスをする。
……唇にしようかと思ったけど、それは流石にやり過ぎだよね。
そして両親に真正面を向いて宣言した。
「アタシ、オニイの……いや、修司さんの奥さんとして、愛して生涯支え続けるって誓うから安心して。父さん、母さん」
嘘偽りのない、本心を。