※この作品はR-18です。

姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語   作:XX(旧山川海のすけ)

183 / 202
第183話 娘さんを俺にください

 土曜日になった。

 今日は、修司が実家に帰ってくる日。

 

 修司は午前中に電車に乗って、お昼の前くらいに実家に帰って来る。

 それが常。

 

 だけど今週はちょっと違ってた。

 

 アタシたちの父さんは忙しくて。

 家にほとんど帰ってこないんだけど。

 

 今日、久々に休みで家に帰って来るんだ。

 母さんが伝えたことに、親として対応するために。

 

 ……それは

 

 アタシと修司の結婚を認めること。

 何だか少しだけ、申し訳なく思ってしまう。

 

 

 

 ……どういう気持ちだろう。

 多分父さんの想定してたのは、アタシが連れて来たよく知らない男をその場で見極めて。

 その男性がアタシを幸せに出来るかどうかを判断。

 その後、その判断から結婚を認めるかのジャッジに入る。

 

 こうだったはずだ。

 

 だけどアタシが結婚相手として連れて来たのは……

 

「父さん、由宇と結婚させてくれ」

 

 和室で正座して、結婚の挨拶。

 ……挨拶なのかな?

 

 まあ、修司なわけだ。

 アタシの結婚相手は。

 

 父さんは複雑な顔をしていた。

 

 しばらく沈黙していて。

 口を開く。

 

「……なんというか、予想外だわ」

 

 ……だよねぇ。

 義理とはいえ、育てて来た娘と息子の兄妹が結婚したいって言い出すんだもの。

 

 父さんは続けた。

 

「母さんに連絡貰ってかなり悩んだわ……どう考えても変だろ。妹を女として見るなんて異常だぞ。例え義理でも」

 

 ……うん。世間的にはそうだよね。

 そこは理解してる。

 

 家族には基本異性を意識しない。

 それが普通なんだよね。

 

 でも……

 

 アタシが頭の中で父さんの言い分に反論を始めると

 

 父さんは

 

「……とはいえ、そこまで真剣ならもう、しょうがないわな。それに……」

 

 ここで父さんはアタシを見る。

 

「……由宇なら、長男不可とか専業主婦希望とか、男は休日も副業しろとか」

 

 なんかとんでもないことを言い出した。

 どっかで聞いたことはあるけどさ。

 

 そんなアバズレがいるという話は聞いたことはある。

 男の人に寄生する、ゴミみたいなアバズレ。

 そんな奴ら、死ねばいい。

 

 でもアタシは……

 

「そういう、修司から搾取する行動はしないって分かってるし。もう、いいかなと」

 

 アタシが脳内で父さんの言葉に返す言葉を考えていると。

 父さんの方から、そんな理由で許可が出た。

 

 ……なんか後ろ向き。

 後ろ向きだけどさ……

 

「ありがとう父さん」

 

 アタシはお礼を言う。

 言うしかない。

 

 修司との結婚を認めてくれたんだもの。

 

「認めてくれてありがとう。父さん」

 

 修司も嬉しそう。

 アタシは……

 

 両親が見ている前で、修司に抱き着き

 その頬にキスをする。

 

 ……唇にしようかと思ったけど、それは流石にやり過ぎだよね。

 

 そして両親に真正面を向いて宣言した。

 

「アタシ、オニイの……いや、修司さんの奥さんとして、愛して生涯支え続けるって誓うから安心して。父さん、母さん」

 

 嘘偽りのない、本心を。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。