※この作品はR-18です。

姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語   作:XX(旧山川海のすけ)

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第194話 考えたくなかったな

「ここです。創造主様方」

 

 ヒューマンたちに案内されたのは、石で作った大聖堂。

 おそらくそういう建物だ。

 

 どことなく、神聖な感じがしたから。

 

 俺たちは中を見る。

 

 この大聖堂の奥にある壇の前に白い布が2枚敷かれていて。

 そこに2つの亡骸があった。

 

 ……見覚えのある亡骸が。

 

 黒髪の男女で、特に特徴を設けない顔つきで創ったら、なんか美形になってしまった2人のヒューマン。

 

 ピクリとも動かない。

 確かに死んでしまっているようだ。

 

「アスター、ジールよ……」

 

 ……正直、彼らには思い入れがある。

 俺たちが手ずから創った2人ではあるし。

 

 それに……

 

 世界の下準備を全て終えて、彼ら種族の独立を認めたとき。

 

「私たち夫婦も、創造主様の方のような仲睦まじい夫婦になれるように努力します」

 

 そんなことをさ、言ったんだよ。

 アスターは。

 

 ジールは

 

「お望み通り、創造して良かったと思える種族になります」

 

 ……彼女はそんなことを言ってたんだよな。

 

 胸が締め付けられる想いがした。

 

 彼らは不老不死だからさ。

 夫婦になることは必須のことでは無いんだ。

 生物として。

 

 なので妥協で結婚するということが無い。

 この人と本当に結婚したいからする。

 そういう種族なんだよ。

 

 あと、子供も双方が真に望まないと作れないようにしたんだよな。

 

 男は女を孕ませるという意思を持って射精しないと、精子が受精能力を持たないようにしたし。

 女は排卵は任意で、自身が妊娠する意思を持っていないと妊娠できない。

 

 そして女の出産の苦痛は、人間よりも大幅に引き上げた。

 ヒューマンの強靭な身体と精神力が無いと耐えられず発狂するレベルだ。

 

 ……そうしないと、不老不死の知的生物に子供を作りまくられる。

 そして彼らには自然死が無いために、あっという間に島の人口がパンパンになってしまう。

 絶対にそうなるから……

 

 そのための必須の障害だったんだ。

 ちょっと残酷だけど……

 

 その状況で……

 

 彼らは1人だけ子供を作ったんだよな。

 麗香からの報告で知ったんだけどさ。

 俺はスゲエ、って思ったよ。

 

 確か男の子で、名前はデミスだったっけ。

 祝福を与えてあげたいと思ったけど、神として不当な依怙贔屓できないから、思い留まったんだよな……

 

 そして俺は感傷に浸りながら

 

 腰に吊るしたホルスターからブラックカードを両手で抜いて、ノールックで発砲。

 二丁拳銃で、俺たちの死角に居た2名のヒューマンの眉間を撃ち抜き、射殺した。

 

 ……花魁桜と天沼矛。双神器を構えた2名のヒューマンを。

 

 

 

「……これは一体どういうつもりだ?」

 

 亡骸の傍に双神器が無くて。

 殺気が2つ。

 

 さすがにバレバレだ。

 この降臨要請の真の意図。

 

 ……まぁ、薄々気づいてはいたけど。

 考えたくは無かったよ。

 

 ……彼らが俺たち創造神を滅ぼそうと考えているなんてことをさ。

 

 俺の声は自分で思ったよりも底冷えしていたようで。

 

 俺の言葉を聞いたヒューマンたちは真っ青になり。

 ガタガタ震えて、次々に土下座を始めたんだ……

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