姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
その日は、突然やってきた。
それは俺が学校から帰っているときだった。
電車に乗って、帰宅していたんだ。
その日の俺は。
その日の俺は部活で疲れていた。
ウチの空手部、強豪校だからさぁ。
漢になれ!
この一言で、毎日練習だったんだ。
俺の高校はインターハイの上位勢常連で。
空手の強い高校は? って問いに。
最初に名前が挙がる高校。
それが俺の高校。
空道館高校。
俺はその日も、ハードな練習をクリアして。
電車で揺られていた。
今日も疲れた。
後は家に帰ってご飯を食べて。
風呂に入って、1時間ほど勉強して、寝るだけ。
そこに娯楽は一切なくて。
自己研鑽だけ。
冷静に考えると、しょうもない人生のような気がする。
自己研鑽だけってさ……
高校生なのに、彼女もおらず、部活一本槍。
それで幸せになれるの?
そう、思うんだけど
「疲れた……」
なんというか、慣れと流れで。
俺はそれを受け入れていたんだ。
で
ちょっとウトウトしたら。
……なんと。
周囲から、人が消えていた。
誰も居ないんだ。
気が付くと、電車の座席で1人で座っていたんだ。
「……え?」
思わず、声に出していた。
でも、電車は止まって居なくて。
「次は、〇〇駅~」
そんなアナウンスがあったから。
俺は電車を降りた。
どういうことだろう?
色々思ったけど
俺は、ここでは何も解決できる考えは浮かばないと考え。
とりあえず、全部保留して自宅に帰った。
もしかしたら、自宅には誰も居ないんじゃないのかと思いつつ。
だけど
「……おかえり!」
家に帰ると。
ものすごくうれしそうな声で。
姉の紗耶香が、俺を出迎えてくれたんだ。
山本紗耶香……
俺の年の離れた姉。
幼少期より、学業優秀で。
出来る子だと。
俺の両親も褒め称えた俺の姉で。
俺も、密かに自慢だった女性。
正直、不安だったけど。
姉が存在している。
この事実で。
この状況がだいぶ楽になったのは事実だから。
「ただいま姉さん」
……この時点で、だいぶ不安が吹っ飛んでしまったんだ。
「いきなり、他人が消えたのよ」
姉さんも手振りを交えて。
自分の身に起きたことを語ったんだ。
姉さんの場合は、会社だったらしい。
ちょっとトイレに行って。
戻ってきたら、誰も居なかった。
最初混乱したけど。
どうも、状況は変わらない。
というか、改善される兆しが無い。
なので、帰って来た。
会社に居ても意味がない。
……正直。
自分以外に人間が存在していなかったら、嫌だな。
そう思っていたけど。
そうじゃなかった。
俺がいた。
嬉しい。
そんな自分の思うところを。
姉は、一方的に口にしたんだよね。
で、俺は。
そんな姉を受け入れた。
姉がそうなってしまうのは分かるから。
色々大変だけど……受け入れたんだ。