姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
「ヒューマンはこれより定命の者であり、約100年の
「あらゆる獣に勝る肉体の強さも剥奪するわ!」
俺たち夫婦はそう宣言し、口づけを交わした。
その瞬間。
ヒューマンたちの身体から、俺たちが込めた神力の一部が消える。
それが彼らにも理解できたのか。
崩れ落ちていく。
崩れ落ちて、泣いていく。
「そんな……」
「酷い……」
……この状態を放置すると、アスターとジールの統治に支障が出るな。
そう思ったから。
俺たちは追加で、彼らからヒューマンとして生きた記憶を全て奪った。
そんな処理が全てが済んだ後。
俺たちは彼らに宣言する。
「お前たちヒュームは、失敗した種族であるヒューマンを改変して生み出した新種族である!」
……俺たちはその後。
アスターとジールと一緒に反対派として殺害されていたヒューマンたちを蘇生させた。
そして事情を説明し、彼らの不死も取り上げた。
……彼らに関しては誰一人として拒否しなかったよ。
そして彼らに関しては記憶を奪わず、ヒューム以外の別の種族になって貰うことにした。
「君らはエルフ」
反対派で、特に知性が高かった男女数人をそう設定する。
彼らの寿命は1000年に設定し、今後はヒュームの在り方を見守る役をお願いした。
「君らはドワーフだ」
職人の男性数人をそう設定する。
偶然だったけど、彼らは全員同性愛者だったので、男女の外見差が無い種族にし。
彼らの一部に女性へと性転換をして貰った。
彼らの役目はヒューマンが培って来た技術の伝承だ。
「君らはノームだ」
探求心の高かった男女数人をそう設定する。
彼らは大きな身体が「燃費が悪くて都合悪いから」と、子供くらいの体格にして欲しいという要望を出してきたので。
俺たち夫婦はそれを受け入れた。
それ以外の、他人の意見に興味がなく、周りに合わせて自分を変えなかった人々は
ヒューマンの高い能力にやや未練を示したので。
獣の身体能力を一部備えた獣人のような種族になってもらった。
猫の外見特徴を少し備えた種族に。
名前はケットシーにした。
……こうして。
世界は大きく変わっていったんだ。
俺たちの命令で、ヒュームの王「帝王」「女帝」として君臨するアスターとジール。
その後80年ほどの治世の後。
2人とも崩御し、次の代に引き継がれていった。
王太子として指定されたのは男子で、理由は
「女だと実子を複数持つのが面倒だから」
それだけの理由だった。
(当然だけど、不死を取り上げたときに、引き換えに生殖能力の制限を排除した。そうでないと滅亡してしまうしな)
ただ、その王太子に指名された男子は
「帝王になることを幸運だと決して思うな。お前の帝王としての仕事で創造神様方が失望したら、その魂は魔界に堕ちて永久に苦しむことになると心得よ」
そう言われて育ったらしい。
……どうも、俺たちが悪魔の隔離世界として創った魔界が、概念として地獄の意味合いで使われているようだ。
こんなことを思うのは不謹慎かもしれないけどさ……
なんか面白かったわ。
同時に、俺たち夫婦の手から世界が離れつつあるんじゃないのかと焦りのようなものを感じたね。