姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
「……良かろう。通るが良い」
試しの扉が俺たちがゲットしてきた宝珠を確認。
ギィィ、と音を立てて開き。
通路を開放してくれた。
奥には前に聞いた通り。
階段と。
最下層直通エレベーターがあった。
最下層直通エレベーターというやつは。
宝珠を目の前に掲げると開くシステムで。
試しに乗ってみた。
けれど……
「どこのボタンも押せない……」
ボタンは1から10まであって、1はおそらくここだから無視するとして。
2~10までが1つも押せないんだ。
使えないのか……?
すると
「多分、各階でエレベーターに宝珠を掲げて、登録しないと使えないんだと思います」
紗耶香のそんな言葉。
……なるほど。
そんなもんなのね。
1回、最下層ってやつを拝もうと思ったんだけど、諦めよう。
なので、素直に階段を使って地下2階に降りた。
……すると
そこは1階のような迷宮迷宮した迷宮ではなく。
やたら広い空間で。
だだっ広い。
広場なんだよね。
そこにポツポツ、小さい部屋がある。
「多分、あれが宝箱部屋じゃないでしょうか?」
紗耶香の言葉。
多分その通りだな。
で。
「……これは店なのかな?」
階段の隣に。
エレベーターと、小さな家屋。
何か小さなスナックみたいな。
まぁ、スナック行ったこと無いんだけどさ。
でも
「……スナック?」
社会人だった経験がある紗耶香がそう言うんだ。
間違いないんだろう。
看板も掛かってた。
……日本語で。
『クソネコ獣人タマミの店』
……何の店なんだ?
これはチェックせねばと思ったので。
まず、この階のエレベーターの登録を行い。
続いて俺は一応、扉の罠チェックをした後、ドアを開けた。
鍵は掛かってなかった。
カランカランって音がする。
「あ、いらっしゃい」
入ると。
そこには文字通り、猫獣人がいた。
それはバーテンダーの衣装に身を包んだ女の猫獣人。
髪型はボブカット。
そして髪、猫耳も尻尾も、みんな茶色。
顔つきは和むというか。
お転婆というか。
……元気がいい。
そんな感じだった。
彼女1人でこの店を切り盛りしているみたいだ。
店員っぽい人、カウンターで俺たちの応対をしている彼女しかいないし。
だから、この人が……タマミ、なんだろうか?
「えっと……」
俺は、ここは何の店ですか? そう訊こうとした。
だが、その前に
「ここは創造神候補生をサポートするためのお店。飲み物と軽食を出すんだよ。……あと、迷宮内で獲得した宝物類の鑑定、売買もしているよ」
……おお。
やっとここで、今まで拾ってきたゴッドが意味のある物品になるんだな!?
「それは助かります!」
そう俺が言う前に。
「助かります!」
……紗耶香が先に発言した。
間に合わなかった……!