※この作品はR-18です。

姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語   作:XX(旧山川海のすけ)

3 / 202
第3話 偽りの日常

 2日過ぎても

 3日過ぎても状況が変わらなくて。

 

 俺は焦ったが

 

 段々、焦ってもしょうがない。

 

 そんな気持ちになって来て。

 

 最終的に受け入れた。

 

 何故ってさ……

 

 ピンチでは無いんだよ。

 水道は使えるし。

 ガスも電気も使える。

 

 ネットだけは更新が無くなってたけど。

 

 ただ、他人の存在が消えた。

 

 それだけなんだ。

 

 姉さん以外他人が存在しない。

 その状況を受け入れたら、別にどうともない。

 

 それが正直な気持ちだったんだ。

 

 

 

 朝、起きたら。

 時刻が8時過ぎで。

 やっべ、寝過ごした!

 

 そう思って焦ったが。

 

 ……あ、そういえば学校って今、無かったんだっけ。

 

 そう思い直し。

 

 寝直しはしないまでも、普通に階下に降りて

 

「おはよう姉さん」

 

「おはよう、拓斗」

 

 俺より先に起きていて。

 朝食の準備をしていた姉さんに挨拶をする。

 

 それが新しい日常になって来た。

 

 

 

 この新しい状況は。

 なんというか……

 

 普通に生きるには何も問題を感じないんだよな。

 

 何故か、スーパーに行くと、生鮮食品が普通に置いてあって。

 月水金に、燃えるごみを出すと朝8時にそれが消滅。

 そしてさっきも言ったけど、電気もガスも水道も、普通に使える。

 

 ……ただ他人が居ない。

 その状況を受け入れるなら、無問題。

 

 そんな状況。

 

 一体何なんだ?

 

「ちょっと思い切って見たんだよね」

 

 その晩。

 夕食の場で姉が嬉しそうな顔でそんなことを言った。

 

 ハリハリ鍋。

 

 ようは、鯨の肉の鍋だ。

 姉がそれを作った。

 

 鯨の肉は高い。

 ひょっとしたら、下手な牛肉よりも。

 

 姉は、そんな鯨肉をスーパーで発見し。

 

 持てる知識を総動員して、美味しく食べられる状態にしたらしく。

 

「驚きなさい。そして慄け」

 

 そんなことを、勝ち誇るように言ったんだ。

 

 実際、姉のハリハリ鍋は美味しかった。

 

 今まで食べたことない味でさ

 

「美味しいよ。姉さん」

 

 俺は正直に、姉の出したその料理を賞賛した。

 

 姉さんはすごく嬉しそうだった。

 

 嬉しそうだったんだ。

 

 

 

 そして。

 

 ただ普通の日常を、普通に過ごす日々。

 

 それはどのくらいだろうか……?

 

 1か月は過ぎていたと思う。

 

 ある日、日課のロードワークを終えて。

 シャワーを浴びて、リビングに出たとき。

 

 姉が神妙な顔をして、リビングに居てさ。

 

 こんなことを言ったんだよ。

 

「拓斗、ちょっとそこに座って」

 

 ……何なんだ?

 俺のその時の気持ちは、ただ、それだった。

 だからさ……

 

 姉さんが話したことに、俺は心底驚いたんだ。

 

 姉さんは、こんなことを言いだした。

 以前の世界では、正気を疑われることを。

 

「拓斗……お姉ちゃんと結婚して欲しいんだけど」

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