姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
「早速、買い取ってもらいたいものがあるんですけど! 家にあるから、ちょっと取ってきます!」
……家で保管している、不要な武器防具道具を売り飛ばして、ゴッドにして。
その上でもっと良い装備があるなら乗り換える。
早速やろう。
言って俺たち、家に帰ろうと踵を返そうとした。
そのときに
「あ、ちょっと待ったそこの人ー」
……別の方向から声が掛かったんだ。
見ると、そこには。
テーブル席があって。
そこに大学生っぽい若い男性と。
スラっとしてる、ブレザー姿のツインテール女子高生がいた。
男子大学生は優しそうなカッコイイ系男性だったけど、体格が恐ろしく良くて。
2メートルに届きそうな感じ。
身体も隅々まで鍛えてそうで、ガチガチだった。
女子高生の方は、小生意気な感じなんだけど。
どこか憎めない可愛い子。
ザ・陽キャ。
そんな感じの子で。
……年齢は多分、俺と同じくらいじゃないかな。
そして
この2人、子供を連れてて。
若い男性がちっちゃい子を抱いていて。
女子高生が、10才児くらいの女の子に、カレーライスを食べさせていた。
……えっと。
俺たちは自分たちのベビーカーを見る。
そこでは、俺たちの愛の結晶がすやすやと眠っていて。
……ひょっとして……?
そんな俺の、いや俺たちの疑念は……
「はじめましてー」
明るい女子高生のこの挨拶で事実だと判明した。
「あんたたち、創造神候補生よねー? アタシたちもそうなんだー!」
……やっぱり。
「はじめまして。山本です」
俺たちは頭を下げた。
同じ創造神候補生。
礼を失するわけにはいかないだろ。
すると
女子高生は明るい笑顔で
「アタシたちは川上。アタシが
そして長女の
彼女のそんな家族紹介。
長女、次女?
そしてオニイ?
……えっと。
まさか……
その疑念の回答は、すぐに明らかになった。
彼女はそのまますっごい明るい調子で、こんなことを訊いてきたんだ。
……とんでもないことを。
「ウチら、兄妹相姦なんだけど、そっちは姉弟? もしかして母子だったりする?」
……やっぱり!
「コラ由宇。そういう不躾な質問はするな」
オニイと呼ばれた男性……修司さんがそんなことを女子高生・由宇に言った。
注意したんだ。
注意された彼女は
「ええ? どうせここに来るカップル、みーんな近親相姦やらかした人間ばっかじゃん。全然不躾じゃないと思うけどなぁ」
頭を掻きながらそう言い
こっちを向くと
「でも一応ごめんなさい」
ペコリと。
頭を下げて来た。
……根は悪い子じゃないのかな。
そう思った。
すると
「ええと……山本拓斗の妻の紗耶香です。元々姉でした……あなたたちは結構長くここにいるんですか? その口ぶりだと……」
紗耶香が口を開いたんだ。
さっきのちょっと答えるのに躊躇しそうな質問に対する回答をしつつ。
相手に情報を要求する以上、これは基本かもしれないな。
すると彼女は頷き
こう言ったんだ。
「うん。そうだね。かれこれ10年くらいここにいるかな」
って……