姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
「しめて15万ゴッドちょいかな」
俺たちが売却査定に渡した換金アイテム類を査定して、クソネコ獣人タマミさん。
査定に使ってた算盤を見せながらそんなことを
おっしゃ!
あの後。
俺は紗耶香に精を絞られながらディープワンを呼び寄せ続け。
それを紗耶香がまとめて倒し。
ドロップした宝箱を開けまくる。
それを限界まで続けた。
するとだいぶ沢山換金アイテムが手に入って。
この通り。
シルバーカードを2丁買ってもお釣りがくるだけのゴッドを手に入れることができたんだ。
これで黄金の鍵を取りに行ける!
俺がそう、喜んでいると。
今日の一番の功労者である紗耶香が
俺の様子を愛の籠った視線で見ていたんだ。
……それがちょっとわかんなくてさ。
俺は
「……何? どうかした?」
そう、訊ねると
彼女はふふ、と微笑んで
「……そのシルバーカードっていう銃を買うお金。元々預金の範囲内でもありましたよね?」
そんなことを訊いてくるんで、俺は
「そんなことをしたら、預金が半分吹っ飛ぶよね」
当たり前だろ。
そんなこと。
このタマミさんの店でしか、ソフトクリームだとか、お子様ランチとか、フレッシュジュースだとか。
子供たちに子供らしいものは買ってやれないんだから。
その分のお金は残さなきゃいけないだろ。
そういうつもりでそう答えたんだけど。
彼女は
「……だから? なんですよね。本来は。……だって、生きていくだけの物資なら、家の周囲で取り放題なんですから」
そう言って。
俺の胸にキュッと抱き着いてきたんだ。
……俺の耳元でこう囁きながら
「お父さんとお母さんには申し訳ないけど……私、拓斗さんのお嫁さんになれるこの世界に来れたこと、運命だと感じてます……」
あなたはやっぱり運命の人で、運悪く弟に生まれてしまった。
そんな人と結ばれるには、この世界に来るしかない……
だから私、この世界で試験を行っている存在に憎悪が一切ないんです。
今となっては。
感謝しかない……
そんなことを言われて
俺の方も……
彼女と結ばれたことに、無上の喜びを感じていることを自覚して
「……俺も同じ気持ちだ。本当に……お父さんとお母さんには申し訳ないけど……」
そう、言ってしまった。
……ホント。
どうしようもないな。俺たち。
「あ、あなた。私、魔術師が達人にランクアップしてます」
次の日。
先に迷宮攻略の支度を終えた紗耶香が
出発前にステータス画面をパソコンチェックしていたら。
そんなことを言ったんだ。
「お、マジか」
俺は俺で。
レザーアーマー等装備を身に着けて、最後の荷物のチェックをしていたんだけど。
俺は思わず駆け寄って一緒に確認する。
すると……
本当だ! 紗耶香の魔術師が達人になっている!
これは心強い……!
確か、達人位階の攻撃魔法って……
インフェルノ:指定の1点から半径5メートル程度の空間に、地獄の火炎を召喚する。
ダイヤモンドダスト:突き出した両手から絶対零度の冷気を放射する。
ゴッドレイジ:自分の周囲5メートルの空間に10億ボルトの電撃を放射する。
マインブラスト:地面の指定の1点を強力な地雷に変える。
ポイズンエア:指定の1点から半径3メートルの空気を猛毒ガスに変える。
……確かこんな感じだったよな。
そっか……
紗耶香がフェラしながら半魚人を魔法で薙ぎ払った行動で、なっちゃったか……
あれしか心当たりないしな……
紗耶香の魔術師が……達人に。
まあ、アレは使いこなして無いと無理な所業だよなぁ。