姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
地下2階の課題である、黄金の鍵の入手。
それはとても深い泉に沈んでいる鍵を拾うこと。
とても深い泉はフロアの中央にあって……
その泉は
「……何か気味の悪い生物がいっぱい泉の周りにいるね」
それは馬のような顔を持ち、蝙蝠の翼と爬虫類の身体を持つ黒色の飛行生物。
そんなのが、とても澄んだ綺麗な泉の周りで鎮座し、飛び回っている。
名前が分からなかったので、俺は妻に
「あれ、何だか分かるか?」
そう訊ねた。
すると
「あれはシャンタク鳥ですね。……創作物に登場するヤツより、大きさは縮んでいるみたいだけど……」
標準装備として持って来た双眼鏡で、確認をし
「飛行型の魔物だから、飛び道具が弱点ですよ。その二丁拳銃が役に立つはず。……頑張ってください!」
妻からの声援。
これはもう、応えるしかないよね。
俺は「分かった」と返して。
両手に拳銃シルバーカードを構えて、突っ込んだ。
今の俺は、狩人メイン、忍者サブのクラス構成。
狩人は熟練者に到達しているので……
熟練者の能力である「早撃ち」が使用可だ。
これは「狙って発射するまでの時間が約半分になる」というもの。
泉に近づくと、シャンタク鳥たちが気づいて襲ってきた。
キイイイイイイイという、ガラスを引っ搔くような不快な鳴き声をあげながら。
俺は素早く、銃弾を撃ち込んでいく。
狙いはシャンタク鳥の口腔内部。
早撃ちで流れるように、銃弾を発射し、貫く。
口腔から脳を破壊され、墜落していく怪物たち。
……シルバーカード。
素晴らしい威力だ。
高かったもんな。
装弾数の6発。
計12発を撃ち尽くした後。
俺は射撃を放棄し銃口を上に向け、引き金を引いた。
……これで
瞬く間に2つの拳銃の残弾数がフルチャージされる。
ゲーセンのガンシューか。
まあ、やりやすくていいけど。
そんな感じで、俺の発砲でシャンタク鳥が次々落ちていく
「きゃー! ステキー! あなたー! 抱いて―っ!」
そんな俺に愛妻からの声援。
これはもう、テンションが上がるわけで。
だって心から愛する女にそんなことを言われたら……ねぇ?
テンションが上がり過ぎた俺は、自分の立ち位置を変えないで、両手の拳銃捌きだけで射撃しまくる。
そして悉くが、命中。
いくらか、撃ち漏らしたやつが紗耶香を襲おうと飛んで行くけど。
紗耶香は紗耶香で
「ゴッドレイジ!」
気合の声と共に大きく両腕を広げ、自分の周辺空間に10億ボルトの高圧電流を放射。
雷撃の嵐に巻き込まれたシャンタク鳥たちが黒焦げになって墜落する。
……魔術師の達人位階の攻撃魔法。流石につえー。
そして数分後。
俺たちは全てのシャンタク鳥を倒した。
周りには大量のゴッドが落ちていて。
俺は
「ちょっと潜って鍵を拾ってくるから、その間にゴッド拾っておいて」
レザーアーマーを脱ぎながら、紗耶香にお願いをする。
彼女は頷いて
「気を付けて下さいね。油断しないで」
俺への気遣いと、愛。
……その言葉の温かさに。
俺はまた、彼女への愛情が高まったことを自覚した。
……こうして
俺たちは、地下2階の課題をクリアした。
俺たちだけの力で。