※この作品はR-18です。

姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語   作:XX(旧山川海のすけ)

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第4話 姉の求婚

「え、ちょっと待って」

 

 俺は最初訳が分からなくて。

 

 姉さんにそう返した。

 

 だってさ……

 

 ワケわかんないじゃん。

 血を分けた姉に、求婚されるなんて。

 

 大体、俺は本来高校生。

 結婚はまだ視野に入らない年齢なわけで。

 

 でも。

 

 姉は、そんな俺に

 

「動揺するのは分かる。でも、落ち着いて聞いて」

 

 姉さんはそう言って、自分の発言の意味合いを口にしたんだ。

 

 

 

 

「……今の生活は、見かけは安定しているし、崩壊する兆しもないわ。このまま、何十年と続きそうな気がするわよね」

 

 うん。

 だからこそ俺は、この状況を受け入れたんだけど。

 

 俺はそう、姉の言葉を黙って聞いた。

 

 だけど

 

「……でもね。それは人類の存続としては悪手なのよ」

 

 そんなことを言いだした。

 人類……?

 

 姉は続けた。

 神妙な顔で。

 

「……もし、このまま生き残りの人類に出会えなくて。何十年も経ち。その後何かの切欠で別の人類に出会ったとする」

 

 うんうん。

 俺は頷く。

 

 姉はその話に、こう続けたんだ。

 

「……そのとき、私たちがただの老人だったら。その遭遇した人類は、私たちを助けても何の成果も得られないってことになるわ」

 

 ……え?

 

 何の成果も得られない?

 

 俺は混乱した。

 姉は説明してくれる

 

「……ようは、助けても子供を作ることに何の貢献もできない。究極、生物の存在する目的は子供を作ること……そこに何も役に立てない。そんな存在になってしまうの」

 

 あまりにも残酷な言葉。

 でも、真理だと思った。

 

 人間の存在理由はそこだけじゃないけど。

 生物としては、間違いなくそこだろと納得は出来たんだ。

 

 このままでは、俺たちはただ老いさばらえて。

 

 生き残り人類チームがもしあったとして、彼らが俺たちを見つけたとき。

 それが、ただのぬか喜びになってしまうかもしれない。

 

 そこに、俺は気づかされてしまったんだ。

 

 でも……

 

「そんな……俺たち、実の姉弟だろ……? 子供なんて作ったら……」

 

「一世代だけなら、そんなに遺伝子にはダメージは無いはずよ」

 

 即座に。

 姉さんからのそんな言葉。

 

 ……姉さんは覚悟を決めている。

 

 それがその言葉で、俺は理解できた。

 

「……ごめんね。でも、これは私たちがここに存在できている理由。そこを考慮するなら、無視してはいけないと思うんだ……」

 

 姉さんのそんな言葉。

 姉さんは真面目な女性で。

 

 義務を果たすことに、敏感だ。

 

 他人任せにすることを、嫌がるんだ。

 

 だから……

 

 この姉さんの提案は、ある意味、必然だったのかもしれない。

 

 俺は……だから

 

「……姉さんの言うことは正しいと思うよ」

 

 そう言うしかなかったんだ。

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