姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
第57話 上級職の影
「オニイの精子を受け入れるたび、アタシは自分がオニイのお嫁さんであることを自覚されるの。……それがもう、たまんないの。自分がオニイの一番になれた、って自覚できて……」
『良かろう。ご苦労だった。2組とも合格。地下4階に行くがよい』
スラリとした裸身を惜しげもなく晒して。
自分の中出し状態を確認できるポーズで、感想を発表した由宇に。
俺は拍手を送った。
聴衆として礼儀だしな。
紗耶香も同調してくれた。
紗耶香はもらい泣きをしていた。
由宇、修司さんと関係持ったの、修司さんの初カノがアレだったせいなんだな。
憎々し気に「オニイというものがありながら、他の男と遊んだアバズレを成敗した気になって嬉しい」ってもらしてて。
……向こうは向こうで、色々あるんだな。
NTRしたのか。
兄を兄の元カノから。
発表を終えて、服を着用し。
地下4階に降りて、直通エレベーターに地下4階を登録。
そこでその日は解散になった。
「……色々あったけど、アンタたちと組めてアタシは良かったと思う」
互いにセックスを見せ合うという、恥ずかしいことをやったせいか。
川上さんのところとの距離が近くなった気がする。
「俺も同じ気持ちだ。組む相手が信頼できる人で良かったと思うよ」
「ええ。そうですね」
俺と紗耶香は同意した。
社交辞令じゃない。
川上さんたち兄妹夫婦については、同志の意識を持つことが出来る。
そのレベルで、彼らで良かったと思うんだ。
「……ここから先は完全に未知の領域だから、一緒に頑張って乗り越えていこうね」
そう言って右手を差し出してくる。
……俺は紗耶香に目配せする。
紗耶香はそれに答えて、俺の代わり握手に応じてくれた。
妻の握手は妻がするべきだろ。
そして次の日の朝。
「……盗賊が達人になっている」
家のパソコンでクラスの状況を確認したら。
俺の盗賊が達人になっていた。
……マジか。
これで俺、保有クラス全部達人だ……
盗賊の能力は……
熟練者が、トレジャーハンター。
出現する宝箱の中身がグレードアップする能力。
そして達人が……不意打ち。
これは標的がこちらの襲撃の意志に気づいていない場合、その一撃の威力を爆上げする能力らしい。
……これは……強いな。
「あなた。どうかしたんですか?」
パジャマ姿の紗耶香が俺の様子に気がついて、そっと傍に寄ってくれる。
そしてモニタを覗き込んで
「ああ……なるほど。これで全部達人なのかぁ……」
俺の状況を理解して一言。
「……あなた、ステータスに上級職の項目出てませんか?」
あ、上級職。
なるほど、全部達人になれば、出て来てもおかしくないよな。
そう思い、俺は自分のステータス画面を確認する。
そして結構隅々まで確認したけど……
「ええっと……無いみたいだ」
無かった。
これは一体どうしたことだ。
俺の言葉を聞いて、紗耶香は少し考えて
「……ということは、上級職の概念も出産祝いなのかな」
ボソリと。
えっと……
「それってつまり」
「ええ……3人目の赤ちゃんが出来たら出産祝いで降りてくるシステムなのかもしれません」
ちょっとテレている紗耶香。
可愛い。
……って、そうじゃなくて。
「マジか……」
そう言って考え込む。
3人目はいずれこさえる。
でも、それは普通に紗耶香と愛し合って、だろ。
嫁さんは子供をこさえる道具じゃないんだ。
俺は紗耶香が最高に幸せな状況で妊娠して欲しいんだよ。
だって愛してるもの。
そんなことを想っていると
「あなた」
……紗耶香は俺にそう呼びかけて来て。
何か? と思ったら
紗耶香のやつ、パジャマのズボンとパンツを下ろして
壁に手をついて、お尻を向けて来た。
そしてこう言うんだ。
「これから3人目を作るため、ちょっとでもムラっとしたら中出ししてください」
上級職のためですし。
そんなことを
真顔でだ
……あのなぁ。
そういうの、ヤなんだよ。
だから俺は彼女に近づき。
「お前を孕ませるのはこんなのじゃない」
そう言ってやめさせる。
そのとき、紗耶香はちょっとだけ嬉しそうな顔をしたので
本当に……
ムラムラした。
我慢したけど。