姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
「ねえ紗耶香」
夕方になったから
俺はロードワークに行くついでに何か必要な物資を取ってこようかと思い。
姉……いや紗耶香にそう問いかける。
すると
「何ですか拓斗さん」
紗耶香が、俺に呼び捨てにされても全く動じないで。
洗濯物を畳む手を止めて、そんな返事を返してきた。
……俺たち2人とも。
この呼び方にすっかり慣れた気がする。
そのせいだろうか
何だか俺は、姉の紗耶香の姿が輝いて見えるようになった気がした。
今の、洗濯物を畳む姿も。
床に正座で座って、洗濯物を1つずつテキパキと畳む姿。
なんというか……
とても綺麗に見えた。
彼女が身に着けているジーパンと、白いシャツ。
正座でラインが
きゅっと凹んだおなか。
そしてシャツを押し上げている大きな乳房……
こんな異常事態が起きる前は、俺は姉をそういう目で見たことは無かったと思うんだ。
だけど……
何だか最近、今の生活にドキドキしたものを感じてしまうようになった。
「ええと……ロードワークに出かけるけど、何か取って来てほしいもの無い?」
「そうですね。トイレットペーパーがそろそろ切れそうですから、途中でコンビニがあったら確保してくれますか?」
微笑みながら俺に、そう要望を伝えてくる紗耶香。
眩しかった。
だから俺は
「じゃあ、ちょっと行ってくる」
少し、逃げるような感覚で外に行こうとしたんだ。
だけど
「ちょっと待ってください。拓斗さん」
呼び止められた。
そして
何の用なのか。
そう思ってる俺が
振り向いたその瞬間だった。
ちゅっと
いきなりだった。
……俺は紗耶香にキスされたんだ。
無論、唇に。
突然だったけど。
俺の唇に触れた紗耶香の柔らかい唇の感触。
……気持ちよかった。
そんな経験、今までなくて。
ファーストキッス。
「ええ……?」
動揺する俺に。
紗耶香は
「……これからはキスもしていきましょう。拓斗さん」
顔を真っ赤にして、そんなことを言うんだ。
いきなり仕掛けたくせに、彼女の方が照れている。
そんな気がした。
2回目のキスは、ロードワークから帰って来てからで。
「おかえりなさい」
トイレットペーパー抱えた汗まみれの俺に。
紗耶香はそっと近づいて、唇を重ねて来たんだ。
……紗耶香のことで頭がいっぱいになる。
3回目は寝る前。
このときは俺からした。
就寝前に、水色の寝巻姿で寝室に向かう彼女に。
「おやすみのキス……していい?」
そう、訊いてしまった。
すると彼女は微笑んで
「……ええ。拓斗さん」
どうぞ。
そう言って、彼女が目を閉じてくれたので
3回目。
今度は俺から彼女の唇に自分の唇と重ねたんだ。
そのとき。
俺は興奮して、思わず彼女を強く抱きしめてしまったけど。
彼女はそれも拒絶しなくて。
俺の腕の中に居てくれた。
……彼女の体は柔らかくて。
とても温かくて。
存在感があった。