姉と世界に2人だけ取り残されたので、姉をお嫁さんにした弟が、神様を目指すために神のダンジョンに挑む物語 作:XX(旧山川海のすけ)
「山本旦那氏、奥さん妊娠した?」
「いや、まだなんよ。悪いな」
……タマミさんの店で。
俺たち2つの家族の親2組はひとつのテーブルを囲み。
コーヒーや紅茶を飲みつつ話をしていた。
話す内容は主にダンジョン攻略に関わることだけど、互いの育児の悩みやら、相談。
知っておいた方が良いことを話し合っていた。
……川上兄妹。
ふたりの外見年齢からはちょっと想像つかないけど。
大学生と女子高生の夫婦で、結婚10年目に到達するベテラン夫婦なんよな。
まだ4年に到達するかしないかで彷徨ってる俺たちより、夫婦の先輩なんだよ。
俺たちほどはベタベタしてないけど、互いの愛情の深さは見てて伝わってくる。
俺たちのような、夫婦で血が繋がっている場合は皆そうなんだろうか?
互いの良いところも悪いところも知り尽くしたうえで男女として愛し合ってしまったら、逆に離れられなくなるのかも。
普通は兄妹姉弟でそうならない分、余計にその反動で。
「……まぁ、狙っていると逆に出来にくいことって多いよね」
由宇はそう俺の言葉に答え。
私も2人目がなかなか普通に出来なくて、最終的に妊娠薬使って受精率と着床率を引き上げて強引に妊娠したわ。
そう当時を思い返しながら由宇。
「妊娠薬……そんなのあるんだ」
耳慣れない言葉なので訊き返すと、彼女は
「あるよー。1つ10万ゴッドだけど、飲めば即排卵が起きて、そこで膣内射精を受けたら即精子が活性化。受精能力を獲得して卵子に群がって受精開始しちゃう優れモノの薬。……あのときのオニイとのセックスは興奮したなぁ」
ため息交じりにそんなことを。
……なんというか。
俺たちはお互いにすでに本気で伴侶とセックスする姿を見せ合ってるせいか、こういう性関係の深い事情も普通に話せる関係性になっていた。
由宇は続ける。
「長女が普通にセックスして出来た子だから、2人目もそうしてあげたかったんだけど、サブクラスを急ぐ状況だったから、しょうがなかったんだよねぇ」
……まぁ、気持ちは分かる。
子供は平等に産んであげたいよな。
産ませる立場の俺が言うのもなんだけど。
「できれば3人目は普通に産んであげたいからさぁ、実はウチもはじめてんだよね。妊活」
だからオニイに食べさせる料理は、精力つくものを多めにしてるんだけど、そっちはそういうことしてんの?
……真顔でそんなことを訊かれた。
それに対し奥さんはちょっと恥ずかしそうに
「ウチはそんなことはしてないですね。夫がその、必要ないみたいに思えて……」
ようは俺が絶倫で、サルだと言いたいのかな。
俺の奥さんは。
……まあ、否定できない気はするが。
しょっちゅう、エッチな悪戯を仕掛けてるし。
俺。
でも、それはお前が愛しくてたまんないからで……
そう言おうとしたけど。
直前で、そんなこと言ったら「求める回数が少ないと愛が無い」みたいに聞こえて、川上兄妹が気を悪くする可能性があるなと気づき
「しょうがないだろ。俺の肉体年齢は10代なんだ。10代の性欲で近くに運命を感じるような最愛の女がいたら、毎日だって何回も求めるに決まってんじゃん」
……これで留めておいた。
そんなような会話を繰り返し。
そのうちふと、こんな話になった。
「……あのさ、そろそろ話さない? お互いに」
由宇の言葉。
……何を?
続けて彼女はサッパリした笑顔でこんなことを言った。
「今の相手と結ばれることになった
んんん……
由宇の提案は。
なかなか、大胆な提案だった。