※この作品はR-18です。

冒険者ゆかりさん、魔物娘に敗れる   作:竹@竹林にて。

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最初はあかりちゃん一人で考えていたのですがなかなかまとまらず難儀していたところを、小春六花ちゃんを混ぜてみたらそれなりにまとまったと思っています。(ちゃんとまとまった作品になったとは言っていない)
正直ぶっちゃけると「授乳手マン」書きたくてあかりちゃん牛娘にしたので、そのシーンが書けて満足でした。


冒険者のゆかりさんが牛娘のあかりちゃんと熊娘の六花ちゃんに嵌められて冒険終了してしまう話

「────!!!」

 

 声にならない悲鳴を上げて数匹の人狼が血をまき散らしながら転がるように逃げていく。ゆかりはその後ろ姿を冷めた目で見送ると、先ほどより幾らか視線に宿した圧を殺して、木の根元でフードを押さえるようにして自分の身を守る少女を見やった。

 

「大丈夫ですか?怪我は?」

「…」

「…あの」

「あ!だ、大丈夫です!怪我もありません!」

 

 目の前の冒険者に怪訝そうな表情で二度問われた少女はそう慌てたように自分の無事を伝える。相変わらず手袋に覆われた両手でフードを押さえながら、二度三度と頭を縦に振った。フードから零れる三つ編みの髪が揺れる。

 

「そうですか。ならよかったです」

 

 ふぅ、と少なくともゆかりからすれば一安心のため息をつきながら軽く血を拭った短剣を腰の鞘に戻すと近場に放り投げられた荷物まで歩きそれを手にした。ここから去ってしまうと考えたのだろう、蹲る少女はその様子を見て慌てたようにゆかりに声をかけた。

 

「あ、あの、すみません!」

「? どうしましたか?」

「よ、よければなんですけど、私の家に来てもらえませんか?」

「はい、もとより送るつもりでしたし。またあの人狼が襲ってこないとも限りませんから」

「そうじゃなくて!えっと、お礼をさせてほしいんです!」

「お礼、ですか?」

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ、薬草を摘んで生計を立てている、と」

「はい、ですのであまり大したおもてなしはできないんですけど…」

 

 困り顔でそう笑う少女は家に向かう道中あかりと名乗った。案内されたのは、森の中の少し開けた場所にある小さな、しかし手入れの行き届いている家で、ゆかりは促されるままに荷物を床に、身を椅子に預けながら手慣れた様子でお茶の準備をするあかりの後姿を眺めていた。

 

「ん、と。はい、それではどうぞ。森で採れたハーブのお茶です」

「ありがとうございます」

 

 目の前に差し出されたカップを手に取って、ゆかりは口をつける。ふわり、と少し癖の強い香りが鼻を擽るが、不思議と心が休まる心地よいものだった。舌を包む苦みも、動物の乳のおかげでそこまで気にならずに飲むことができる。

 

「ん、美味しいです。ミルクティー、なんですね。香りもいいです。」

「えへへ、ありがとうございます。この時期の茶葉は苦みも香りもちょっと強いのでミルクと混ぜるといい具合になるんですよ」

 

 そう笑いながら、あかりはゆかりの向かいの席に座り、自身も同じようにハーブティーを口にした。そうしてお茶の味に満足したのかふんわりとした笑みを深めるとゆかりへと視線を向けた。

 

「それにしても、本当に助かりました。普段はあそこまで奥には入らないんですけど、今日はなかなか目当ての薬草が見つけられなくて」

「それであんな森の奥に一人でいたんですか」

「はい。不用心だとは思いましたが納期のことを考えるとどうしても」

「ふぅん…。それでも、危ない橋は渡るもんじゃないですよ。冒険者なんてやってる私が言えたことではないですがね」

 

 ひけらかすように手を広げながらそう笑って見せるゆかりに、どう反応すればいいのか困ったであろうあかりはそうですね、と言葉を添えながらの苦笑で返した。

 

「そういえば、なんでこんな森外れに冒険者さんがいらっしゃったんです?」

「基本的にはあなたと同じ理由ですよ。なんでもこの時期にしか手に入らない珍しい薬草があるらしくて。でも、それらしい草も見つけられなくて、今日は帰ろうかと思っていたところで」

「へぇ。なんていう名前の薬草です?もしかしたら、知ってる薬草かも…」

 

 そう会話を繰り返しながら何の気なくゆかりは、あかりの様子を観察していた。いまだにフードを被るその合間から覗く顔の造形は綺麗に整っていて、男はおろか女もついその美しさ、というよりは可愛らしさに振り向いてしまうのではなかろうかと考える。色素の薄いまつ毛は長く整えられており、唇はぷっくりと柔らかそうで。背丈の方はあまり高くはないが、女性らしく柔らかな体をしているのが服の上からでも分かる。特に胸部のそれは、自分にはないものでそれに包まれたならきっと。

そこまで考えて、ゆかりは自身の考えにはっとする。まるで自身が出会って間もない彼女に恋でもしたかのようで内心動揺していた。冒険者として情に流されることなかれ、と他人に必要以上に干渉しないと決めていた己が、まるで酒場で昼間から飲んだくれるような軟派なヒモ男のようにふるまうことを強要されているのが情けない。しかし、それを自覚してなお目の前の彼女が魅力的に見えて、

 

「…あの」

「、は、はい!?」

「あ、す、すみません!何かぼうっとしているようでしたので、つい…」

「い、いえ、こちらこそすみません。少し疲れが出たのかもしれませんね」

 

 そう誤魔化すように笑いながら、紅茶を一口含む。含んで、そこで違和感を覚えた。紅茶の茶葉の香りが薄まり反対に香りを増した乳の香りの中に魔力の流れが感じられた。それも魔族や魔物娘特有の、淫らな性の香り。

 それに感づいてからは早かった。椅子を倒しながら後ろに転がるようにしてあかりと距離をとる。床が汚れるのも構わず口に含んだ紅茶を吐き出し、腰の鞘から短剣を取り出すと逆手に構えてあかりを睨みつけた。

 驚いたようにその様子を眺めていたあかりは、しかし鋭い眼光を向けるゆかりの様子も意に介さず、残ったティーカップを空にして椅子から立ち上がった。

 

「…あーあ、気づかれちゃいましたか。かなり香りの強い茶葉を使ったつもりだったんですが。それなりに手練れだとは思ってましたが正解でしたね」

「…そいつはどうも」

 

 そう言いながらじりじりと迫るあかりから距離をとるように後ずさるゆかりは、しかしなおもあかりに対する恋にも似た感情に苛まれ、今にでも抵抗する気を削がれようとしていた。

 

「いいんですよ、素直になって。抵抗しなければちゃんと愛して差し上げますから」

「お断りします…、勝手に人の感情弄りまわす輩のいう言葉じゃないですね」

「あはは、それもそうですね」

「…それに、まだ抵抗する気はありますから。あなたが何の魔物か知ったことではないですが、こういう薬に頼る辺り戦闘は不得手なんでしょう?逃げ切るくらいはできると思いますがね」

「ん-、確かにそうですね。でも、二人相手ならどうでしょう?」

 

 あかりが口にしたその瞬間、丁度ゆかりの後ろに存在していた扉が開く。身体の奥で疼く動悸と目の前の少女に対する警戒で反応が遅れたゆかりの後ろから毛皮に覆われた腕が伸びる。抵抗する間もなく、ゆかりは腕ごと拘束された。

 

「、なっ、くぅ!」

「六花ちゃんグッジョブー」

「はぁ、ほんと人使い荒いよねあかりは」

 

 そう呆れたように言いながら、六花と呼ばれた少女はゆかりの必死ながら彼女にとっては微力な抵抗をものともせずに、体に回した腕に力を込めてより強く締め上げる。

 

「か、あぁ、い、痛…ぃ、うぅっ!」

「はーい、ゆかり、さんだっけか。抵抗とか諸々諦めてくださいねぇ。そうしないと、このまま骨とか内臓とかまとめて潰しちゃいますよお」

「六花ちゃんは熊さんですから、本当に潰されちゃいますよ」

 

 そう、悪魔のように微笑んでみせる二人に、しかし、ゆかりは毅然として抵抗を示した。

 

「つ、ぶせばいいじゃないですか…!わた、しは、屈しな、い…!、ぅ、つぅ!」

「…うーん、あかり。この人、ダメだよ。本当に死ぬまで抵抗するタイプの人」

「んー…、仕方ないですね。じゃあ、いつものあれで」

「うん、了解」

 

 そう言いあって、六花は背を反らすようにしてゆかりの身体をあかりの方へ向けた。

 

「ねぇ、ゆかりさん。ゆかりさんの予測って大体あってるんですけど、一つだけ間違いというか思い違いしてるところがあってですねぇ」

 

 そこまで聞いて、ゆかりは自分の腹部、丁度鳩尾の辺りにずん、と重い衝撃と共に鈍い痛みを感じた。

 

「六花ちゃんが熊さんだったみたいに、私も牛さんなんで力自体は結構自信があるんですよ」

 

 その言葉を聞き終わるまでゆかりの気は保たなかった。魔力の籠った紅茶によって身体を走る情欲に、六花が腕で締め付けてくる痛み、最後にあかりが腹部を殴りつけたその鈍痛が引金となりゆかりの意識は暗闇の中へと落ちていった。

 

 

 

***

 

 

 

「…ん、ぅ、あっ…」

 

 黒く染まった景色の中でゆかりが真っ先に感じたのは、疲れた体をぬるま湯に沈めたようなじんわりとした心地よさと、胸元に走る微かながらに確かな快感だった。暗く濁った意識がはっきりとしていく内に胸元の快感はよりはっきりとしたものへと変わっていき、次第に頭の上で伸ばされた腕にかかるずしりとした重さや自らの胸元を這うねっとりとした感触も感じられるまでになる。

 

「んぁ…、な、ひぅ…!っ、なに…!?」

 

 身体を走る心地よくも危機的な覚えた違和感にゆかりは目を開き、まだ調子を取り戻していない頭を無理やりに起動させるように左右に振り回す。

 

「あ、あかり。ゆかりさん?起きたっぽいよ」

「あ、やっと起きたんですか。お寝坊さんでしたねぇ」

 

 冷静に呟くのと機嫌よさげに笑うのと、対照的な二つの声が耳に届く。その声の主を確かめようと頭を振り回すのをやめて正面に顔を向ければ、覗き込むようにして己の顔を見つめる二人の顔が見える。そこに至って漸くゆかりは衣類を全て剝ぎ取られ仰向けに寝かされた状態で拘束されていたことに気が付いた。

 

「おはようございます、ゆかりさん。気分はどうですか?」

 

 フードを脱いで牛らしい角を隠すこともしなくなったあかりが問いかける。

 

「…最悪に決まってますね。とりあえず上からどいてくれたなら少しは気分もよくなると思うのですが。あと、服とか装備とかも返していただけるとなおよしです」

「あぁ、それは無理ですね。まだおいしいおいしい性を頂いてないですから」

「…はぁ。魔物って色狂いしかいないんですか?性交してればそれで満足の頭お花畑しかいないんですかね?」

「む、なにをぉ!確かに私は魔物ですが、ご飯だっていっぱい食べます!」

「あかり、怒るところそこじゃない。…まぁ、色狂いってのは認めてあげますよ、これから食べられちゃう哀れな冒険者さん」

「はは、随分と嫌味ったらしい物言いですね。りっかさんでしたか」

「あぁ、覚えててくれたんですね。どうも、熊娘、でいいかな?熊娘やってます、六花です」

「ご丁寧にどうも、腕離してくれません?」

「お断りします」

「まぁ、そうでしょうねぇ」

 

 そんな慇懃無礼なやり取りをしながら、ゆかりは冷静に自分の置かれた状況を把握し内心舌打ちをした。部屋には自分が寝かされている無駄に大きいベッドの他に、いくつかの瓶の並べられた戸棚と衣装箪笥らしいものがあるだけで、自分の荷物は見つけられない。部屋から出て装備や荷物を取りに行こうとしても扉はちょうどベッドの正面で、仮に拘束を解いても扉に向かう前に馬乗りで胸を嘗め回すあかりに妨害されてしまうだろう。それに、未だに身体を火照らせる魔乳の効果も厄介なもので。あかりに対する恋慕にも似た感情は鳴りを潜めたようだが、内側から燃えるように身を焦がす情欲はゆかりの思考を溶かし呼吸も切れ切れにさせる。勿論あかりによる胸への愛撫もゆかりの思考と理性を乱しているのだろうが。

 

「、っ、それで、ちょっと、やめてもらってもいいです、かね、んぁ…っ!」

「えぇ?そんな勿体ないことするわけないじゃないですかぁ」

 

 くすくすと意地悪く笑いながら胸元から首筋へと舌を這わすあかりに、しかし、その仲間であるはずの六花が待ったをかけた。

 

「…うん、あかり。交代」

「へ?」

「ちょっと、私も我慢できなくなってきたかも。漏れてる性だけでも、結構きつい…」

「え~、私ももっと楽しみたいんだけれど…」

「いいから変わって。下準備とか私の方が得意でしょ?」

「…そういうことなら仕方ないなぁ。はい」

 

 そう言って、伸ばされたゆかりの腕に手を伸ばしてあかりは六花の代わりにゆかりを押さえつける役に回る。そうして自由を得た六花はしかしいきなりにゆかりを襲うことはせずに、戸棚へと歩を進めた。そうして幾つかの瓶を押しのけて奥の方にあったものを取り出すとベッドへと戻ってきた。

 

「…なんです、それ?」

「ゆかりさんから性を溢れさせてくれるとってもいいものですよぉ」

 

 ゆかりが六花に対して投げかけた問にあかりが代わりに答える。六花が持っている瓶の中にはタールのように黒くどろりと粘性のある液体が入っていた。その瓶をふるふると遊ばせながら六花は言う。

 

「大体あってるけど、その説明はどうなのさ。…まぁ、いいか。ゆかりさん、冒険者なら聞いたことぐらいはあるでしょう?『魔椿の黒蜜』ですよ、これがね」

「…っ!」

 

 ゆかりはその言葉を聞いて、目を見開く。『魔椿の黒蜜』。魔力が潤沢な大地で育つ、黒椿の花を咲かせる樹から採れるそれは、強力な催淫作用をもたらす媚毒として知られており、多くの国家で取り扱いが禁止されている代物だった。それ故に裏ルートでは莫大な額で取り扱われており、冒険者や売人達の中には血眼になって探し求めるものも少なくない。ゆかりも、このような状況でなければ発見を喜んだかもしれない。今まさに犯されようとしている、こんな状況でなければ。

 

「あなたから感じる性は特別なものなようなので、折角だしこれを使わせてもらいます。大丈夫ですよ。すぐに『気持ちよくなりたい』としか考えられなくなりますから」

 

 そう言って瓶のふたを開けるとゆかりの口元に近づける。顔を背けようというゆかりの反抗は、六花の掌が顎を固定させたことであっけなく終わった。それでも、必死で口を閉じて抵抗する。それに苛立ったのだろう、六花はあかりに睨むように目配せをする。やれやれ、といった風にあかりはそれまで片手ずつで押さえていた腕を、片手でまとめて更に脚を重し代わりに固定する。そうして自由になった片手でゆかりの鼻を抑えた。

 

「っん、ぅ~~~~~!、っは、むぅ!」

 

 そうして塞がれた呼吸を取り戻そうとした口に黒く甘ったるい蜜が流し込まれる。吐き出そうと顔を振り回そうとするが、六花の毛皮に覆われた細腕に似合わない力強さに阻まれて、ついにゆかりは口内にどうにか留まらせていた媚毒を喉へ流し込んでしまう。

 

「はい、準備完了。どうですか、気分は?」

「ぅ、は、さいっあ、く…!?」

 

 かぁ、と身体が火照りを覚える。脳髄まで伝わった熱に思考を奪われ、抵抗する気力も急激に削がれていくのが分かる。理性が警鐘を鳴らすものの、その音はどんどんと遠ざかっていく。

 

「あ、あつ、い…。おかし、こんなの…!?」

「すごいでしょう?でも、まだまだこんなもんじゃないですよ?」

 

 そう言って六花はゆかりの唇を自身のそれで奪う。ぬるりと舌を伸ばしてゆかりの唇をなぞれば、鈍った思考でまともな考えを抱けないゆかりは無防備に唇を開けてしまう。それに気をよくした六花が舌を伸ばし、口内にある力の抜けたゆかりのそれを絡め捕ろうとして、

 

「はい、抜け駆け禁止!」

 

 それを見かねたあかりが六花の頭をゆかりから引き離す。ちゅぽ、と湿った音を立てながら舌を引き抜かれた六花は、あからさまに不機嫌な表情をあかりに向けた。

 

「ちょっと…。いいところだったのに…」

「うるさい、ズルい!私も遠慮して唇はやってなかったのに!何も言わずにはダメじゃん!あぁ、ゆかりさんのファーストキスがぁああ…」

「下準備してあげるんだからキスくらいいいでしょ。そもそも、冒険者に初めても何も…」

 

 そうして言い争う間に、ついあかりはゆかりの拘束を解いてしまう。もう自らをとらえるものは何もないゆかりは、しかし仰向けのままぼんやりと言い争う二人の様子を見ていた。そして、

 

「そもそもあかりは毎回毎回いいところを持っていこうとしすぎっ、て、ゆかりさ、んぅ!?」

 

 のそりと半身を上げてゆかりはしな垂れかかるようにして六花に体重を預けた。そして、唇を今度は逆にゆかりの方から押し付ける。その感触に驚きながらも、六花はゆかりの冒険者をするにしては肉付きの薄く細い身体を受け止める。

 

「あつい…、もっと…。ん…」

 

 そう言って再び押し付けられた唇を受け止めて、六花は今度こそ舌を差し入れてゆかりのそれと絡ませる。ちゅ、くちゅ、と淫靡な音を響かせながら、視線だけをあかりに向けて余裕の笑みを浮かべる。それを悔しさが見て取れる表情を浮かべながらあかりは二人のキスに視線を奪われていた。

 そうして、どれほどか唇と舌とを重ね合わせていた六花は、ゆかりの身体を押し倒すと重ねていた唇を離す。

 

「はぁ…。いいんですか、ゆかりさん?あんなに抵抗してたのに、私みたいな魔物に身を任せちゃって」

「いい…、そんなの、どうでも。もっと、して…、がまん、できない…!」

「は…、あかり。準備できたみたいだよ」

「むぅ…。まぁ、キスのことは許してあげましょう」

「いや、選んだのはゆかりさんだから。私の方がいいって」

「それ最初に六花ちゃんがキスしたからなだけでしょ!?」

 

 やいのやいのと言葉を重ねながら、二人の魔物は着ていた衣類を脱いでゆかりと同じように裸を晒した。熊娘である六花は細く起伏も少ないながら引き締まった身体つきで、牛娘(正確にはホルスタウロスという種族に当たる)のあかりは六花とは対照的に少々肉付きが良すぎるきらいはあるものの豊満で女性的な柔らかさに満ちた身体つきをしていた。

 そうして対照的な裸体を晒した二人の魔物娘はベッドの上で横になりながらぼんやりと服を脱ぐのを眺めていたゆかりの元へと戻っていく。

 

「はやく、はやくぅ…」

「はい、お待たせしました。それじゃあ、今からが本番ですからね」

「私達から離れるなんて思わなくなるくらい気持ちよくさせてあげますから」

「それじゃああかり、準備よろしく」

「はいはい」

 

 そう機嫌よさげに言いながら、あかりは自身の胸に手を当てて、掌から零れそうなほどに大きなその胸を揉みしだく。時折喘ぎ声を漏らしながら、二人に淫らさに満ちた姿を晒す。次第に興奮の高まってきたあかりの、乳房の上にツンと立ち上がった乳首から白くとろりとした母乳が滴り落ちる。その光景に息を呑むゆかりの耳元で六花が囁く。

 

「この家に来てすぐに、あかりが紅茶をいれてくれましたよね?あの中に入っていたミルクって、あかりのなんですよ?変態さんですよね、自分のミルクを入れた紅茶を飲ませるなんて…」

 

 そう、文字面だけならあかりを卑下するように話す六花の言葉を、しかしゆかりは半分も聞いてはいなかった。

 

「あのミルクを飲んで気持ちよくなっちゃったの、知ってますよ?直に、飲んでみたくないですか?紅茶なんて混ざってない、本物のあかりのおっぱい、飲んでみません?」

 

 その言葉に誘われるように、ゆかりはのそりとあかりの元へと這うようにして移動する。あかりもその様子に笑みを零して、胸に添えた手は止めないままゆかりを自らの胸元へと招き入れた。

 

「はぁい、ゆかりさん、おっぱいですよお」

「ん、あむ…」

 

 そうして豊満な胸に顔を埋めて、ゆかりは母乳が滴るあかりの乳首を唇で食み舌を這わせた。ちゅ、ちゅうと吸い出すように唇を鳴らすゆかりの様子に、あかりは満足げに笑みを浮かべる。その表情は、おおよそ母性とは言い難い淫蕩に塗れたものであったが。

 その様子を横目に、六花はベッドを降りると再び蜜瓶を取りに戸棚へと向かった。その棚は、二人が旅人から性を得るために使う、植物の樹液や蜜から作った媚薬の棚であり『魔椿の黒蜜』ほどではないにせよ容易く理性を狂わせるようなものが揃っている。その中から、いくつかの瓶を取り出すとベッドへと向かう。

 

「美味しいですか、ゆかりさぁん?おまんこぐちゅぐちゅにかき混ぜられながらごくごく飲むミルクは?」

「ん、ちゅ、ちゅう、んっ!あ、あぁ!んんぅん!」

 

 ベッドの二人は先程と体勢が変わっており、ベッドの上に座ったあかりに膝枕をされるようにして仰向けに寝転がったゆかりが相変わらずあかりの乳房に唇を這わせながら母乳を求め、それを悦に浸りながら眺めるあかりがゆかりの秘所へ指を挿し入れ湿った水音を立たせながらかき回していた。魔物相手とはいえ自分より幼く見える少女相手に淫靡な醜態を晒しながら、絶頂に近づきながらもその乳房から離れようとしないその様子に当事者ながら苦笑する六花は瓶を振って自分の番を催促する。それに気づいたあかりは、少し名残惜しそうな表情を見せながらも秘裂に挿し込んだ指の動きを速めた。

 

「ちゅ、あ、は、あぁ!あ、あ、ああ、あ、あぁん!」

「はぁい、おっぱいは一回おしまいですよぉ。じゃあ、イっ、ちゃ、え?」

「ひ、ぃ、あぁあああっ!!」

 

 耳元に顔を近づけ一音づつ呟くようにしながら、あかりはゆかりの内側のざらりとした一点を擦り上げながら指を抜いてやる。そうすれば、もう乳首へと吸い付く余裕もなく身体を絶頂で震わせた。背中に回された腕に力を込められ結果として抱きしめられる形になったあかりは、絶頂の余韻で時折びくんと身体を揺らすゆかりの背中を優しくさすってやる。

 

「気持ちよかったですね、ゆかりさん。はい、それじゃあ次は六花ちゃんの番ですよ?」

「ふぇ…?り、っかさん?」

「はい、六花です」

「次は六花ちゃんと気持ちいいことしましょうねぇ。はい、あっち」

 

 そう返事をしながら、六花はあかりの腕の中で小さく震えるゆかりを抱き締める。あかりに促されるようにして六花へと身体を預けたゆかりの様子に、二人の魔物娘は目を合わせて笑みを浮かべた。既に媚毒と魔乳の効果で、まともに思考できていない。完全にこちらに身を任せきっている。ここまでくれば、もうあと一押し。

 

「ゆかりさん、まずはキスしましょう?」

「キス…」

「はい。でも、ただのキスじゃないですよ?」

 

 そう言って六花は一つの瓶を取り出した。

 

「この花の蜜を舐めながらのキスです。甘いの好きですか?」

「あ、ぁい…。あまいの、すきです…」

「じゃあ、ちょっと待ってくださいね」

 

 そう安心させるように笑いながら、瓶に指を突っ込んで蜜を掬い取り、自らの唇に塗るようにして指先を食む。そうして蜜と称した甘い媚毒に塗れた唇をゆかりのそれに重ね合わせた。そうするのが当然とでもいうように互いに舌を絡め合い、甘い媚毒をゆかりの口内へと流し込んでいく。

 

「ゆかりさん、私ともしましょう?」

 

 そう言って二人の間に横入りするようにして、あかりもゆかりと唇を合わせる。六花がそうしていたように口元に媚毒をまとわせながらのキスだった。

 『堕落の白百合』。二人が口に含んだ媚毒の原材料である。魔物には効かない、その名の通り人間を堕落させるために魔物達の間で交配された花である。その蜜の効能は、微量の催淫作用、それに————。

 

「あ、む…。ん、っ!は、ぁ…!」

「ん、どうしたんですか、ゆかりさん?」

「や、ちゅうっ!んぅ、は、はむ、んう、あ…!も、っと…!」

 

 白々しい様子でにやけながら問いかけるあかりの唇を貪るようにゆかりは自らの唇を押し付ける。その様子に、六花は満足げに笑みを零す。そうして、あかりが少し困った様子を見せるほどに口づけに夢中になるゆかりの肩を叩く。

 

「ゆかりさん?私には?」

 

 そう言って自分の唇を指で軽く指し示してやれば、振り向いたゆかりはそれに誘われるように六花の唇を噛みつくようにして奪う。

 『堕落の白百合』、その最たる効能は、相手の心の支配と従属性の強化。簡単に言ってしまえば極めて強力な惚れ薬。相手の心を奪い、堕落させ、自らに従属させる、そんな効能。

 

「ぷは。ふふ、がっつきすぎですよ、ゆかりさん?」

「は、でも…、だって…!」

「ふふ。ねぇ、ゆかりさん?」

「ゆかりさん…。」

 

 息も絶え絶えといった様子で、キスを求めるゆかりの様子に口角が上がるのを押さえきれない。二人は表情が緩み切るのをどうにかこらえて、ゆかりに尋ねた。

 

「「私たちのこと、好きですか?」」

 

 その問いに、ゆかりは今にも泣きそうな表情を浮かべて、

 

「…、ぃです、好きです…!好きですから、もっと、もっとぉ…!!」

 

 それが、哀れな冒険者少女が二人の魔物娘の手中に堕ちた決定的な瞬間だった。

 

 

 

***

 

 

 

「ん、あかりさん、もっと、もっとぉ…」

「はいはい、そんなに慌てなくてもいくらでもあげますから、思う存分おっぱいしてくださいね?」

「んちゅ、ちゅう…ちゅ、んぅ、あぁん!」

「あかりにばっか構ってないでくださいよ、こっちでも気持ちよくしてあげますから」

「ははは、六花ちゃんかまってちゃんだ」

 

 森の中、開けた場所にある家の中。その一室で今日も昼も夜も問わずに嬌声が響く。いつものように膝枕をしながら、前かがみになってあかりはゆかりの顔に自らの胸を押し付ける。ちゅうちゅうと、あかりの胸から滴る魔乳に夢中になるゆかりの様子に嫉妬と疎外感を覚えた六花は、お仕置きと言わんばかりにゆかりの秘裂に獣特有のざらりとした舌を這わせた。

 

「ん、美味し…。こっちもいじってあげますね?」

「あぁ、六花ちゃんズルい!じゃあ、私もこっちいじっちゃうもんねぇ」

「あう!ん、ちゅ、はぁ…、う、…あぁ!」

 

 六花は秘蜜を舐め吸い取る舌の動きに加えて、爪先で傷つけないように丁寧にぷくりと膨れ上がったクリトリスを弾いてやる。それに対抗するように、あかりはゆかりの自身とは対照的に薄い胸の中心でピンと立った乳首を爪先でかりかりと刺激を与える。それまであかりの胸に夢中であったゆかりも、与えられる快感に耐え切れなくなったのだろうか、口を胸から離し代わりに口から喘ぎ声を漏らす。

 特に合図をしたわけではないが、二人の魔物娘は阿吽の呼吸でゆかりに決定的な刺激を与える。六花は舌先でゆかりの内側の弱いところを擦り上げるように刺激する。爪の先で秘芯を押しつぶしてやるのも忘れない。それに合わせるようにあかりもゆかりの乳首をきゅっと挟むようにして押しつぶした。

 

「あ、あぅ、っ、~~~~~~~~~~っ!!」

 

 そうして言葉にならない悲鳴を上げながらゆかりは仰向けのまま、まるでブリッジでもするように体を反らしてすぐにベッドに身体を預けた。六花は秘所から噴き出された潮を恍惚とした表情で浴び、自らの性が満たされていく感覚と目の前の雌が見せる痴態に酔いしれていた。あかりもまたゆかりから溢れる性が自らを満たしていく感覚に気分が高揚していくのを感じ、同時に恋人という名の性奴隷が自らを求めて止まないという充足感に満ち足りていた。

 

「ふう、しかし、疲れたねぇ。お腹すいたぁ」

「口を開けば食べ物のことばっか…」

「えぇ、でもお腹空かない?流石に半日ぶっ続けのセックスは疲れるよ、気持ちいいけど」

「…まぁ、やってるときは夢中だから気づかないけれど」

 

 そう呟きながら、床に散らばった下着や衣服に手を伸ばして休憩モードといった風に着替えようとする。しかし、

 

「…あ、あの…」

「ん?どうしたの、ゆかりさん?」

「…まだ、足りなかったり?」

 

 そう困ったように笑う六花の一言に、顔を真っ赤にしながら目を反らす。しかし、その態度はまだゆかりが満足していないことを如実に表していて。そんな二人の可愛らしい共有財産の様子に、六花とあかりは顔を合わせて笑みを浮かべると服を放り投げて裸の彼女の元へと歩み寄る。

 

「ゆかりさん?」

「え、ん、むっ」

 

 はじめは六花が。性を受け取るようになってからいつの間にか追い越した背を利用して、顎を上げて上から被さるように深いキスをする。

 

「んっ!?ふ、は、ぁ…」

 

 それも、ただのキスじゃない。本日だけでも何度目か分からない媚毒を口に入れながらのキス。即効性のそれは、絶頂で一度収まりつつあった身体を走る淫らな熱を一息に燃え上がらせる。

 

「ん、はむ、ちゅうう」

「あぁっ!やっ…、うぅん…!」

 

 次はあかりが。死角から耳への不意打ちで責める。外側を食み、舌先を耳の奥へと進ませ、音と感触を同時に犯していく。普段責められない箇所への刺激に、快感をダイレクトに受け取ってしまい、ゆかりはその場に崩れるように倒れこんだ。

 仰向けに倒れこんだゆかりの視界に、意地悪そうに笑う二人の姿が映る。多少疲れているようにも見えるが、その瞳は確かに捕食者のそれで。

 

「誘ったのはゆかりさんですからね…?」

「私たちが満足するまで、嫌って言われてもやめませんから!」

 

 そうして三人の淫らな交わいは今日も続いていく。

 ゆかりの冒険者としての生活はここで終わる。

 このまま、魔物娘二人の恋人として森で生き続けることになるのだった。




キャラクター紹介

【あかり】
牛娘(ミノタウロスではなく、乳牛由来のホルスタウロスという種)の少女。牛の魔物娘なだけあり力は強いが戦闘に関してはてんで疎く、荒事は六花に基本任せきりで自身は薬草の採取を生業としている。その分薬草の知識は豊富で、自身と六花の住む森で採れる薬草から生み出される魔薬は魔物娘や無法者の人間の間で取引され重宝されている。また、ホルスタウロスの特徴としてたわわに膨らんだ乳房からは魔乳を出すことができ、人間に飲ませることで相手を惑乱させる。この魔乳と薬草を組み合わせたミルクティーで相手を惑わし、六花と連携して相手を堕とす方法を取っている。ちなみにだいぶ食い意地が張っているし本人も自覚があるが直す気はない。
元ネタは紲星あかり。おっぱい大きいから牛にしました。あ、石投げないでください。あと、六花ちゃんの熊娘と合わせて動物ネタで行きたかったのもあります。

【六花】
熊娘の少女であかりと一緒に暮らしている。熊娘故に力が強くまた種族の中でも俊敏であり戦闘が得意な部類で、あかりの代わりに荒事担当を任されている。しかし、そもそもとして魔物娘全体で見れば格が低い種族であり実は決して強い部類ではない。その為、念には念を入れての不意打ちを基本戦法としている。実際双方万全な状態での決闘ならゆかりには勝てなかったりする。魔物娘の中では能力的に荒事特化で性行に関しては特段芸はないが、持ち前の観察眼と熊娘にしては落ち着いて気遣いな性格から意外と得意だったりする。ちなみに基本的な家事はあかりに何歩も劣るが、実は魔薬の調合はあかりより得意。
元ネタは小春六花。熊娘なのはラキストンから。出始めの頃はあかりっかがそれなりにあり、あかりちゃんがはっちゃけてて六花ちゃんは抑えに回るキャラ付けが多かった印象。いつの間にやら悲鳴やらヨーグルトやらトド岩やら愉快なキャラになってしまって…。
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