「ライフルは壊した…けど向こうには未だ武器が有る…!」
『…アクィラスの機銃を斬り落としたか。ふふッ、あのパイロット…素人にしては侮れない…!』
お互いに睨み合いながら膠着状態が続く。
そして再び正面からぶつかり合った。
ヴェイルの持つサーベルとアクィラスの持つエネルギー刃が衝突しバチバチと火花を散らす。
少しでも気を抜けば斬られてしまう中でマユリは焦りを感じ始めていた。
「ダメッ……押し切られそうッ!!」
[憎め!アイツを心の底から…思いっ切り!!お前の憎しみがアタシのエネルギーになる!!]
「ッ…うぉおおおッッ!!!」
マユリは覚悟を決めて目の前の人機を睨み付ける。
アイツを倒したい、アイツを退けて此処を去りたい、邪魔をするな、消えろ、破壊してやるといった咄嗟に思い浮かんだモノ全てを込めて。
するとサーベルの出力が更に上がり、アクィラスのエネルギー刃を押し返し出した。
『ッッーー!?何が起きている、クソッ、出力はアクィラスの方が上の筈なのに…どうして!?』
そして距離を取ったアクィラスへ向けて大きな緑色の光の束の刃先が向けられた。
「これで、終わらせてやる…!ヘイトリッド…セイバぁあああッッッ!!!!」
両手でサーベルの柄を握り締めたヴェイルがそれを振り翳すとアクィラスは逆噴射し飛び退く。
その刃は機体へ命中する事は無く、地面や草木を薙ぎ倒し焼き払って行った。
決着が着くとアクィラスのコックピットハッチが開き、操主がその姿を現す。
相手は自分と歳の変わらない金髪の髪をした女の子だった。
するとマユリの方へ通信が入り、確認するとコックピットから出て来いという物。マユリはハッチを開けようとスイッチへ手を掛ける。
[おい、応じる気か!?]
「…向こうがそう言うならね。大丈夫、ヤバかったら撃つから…神楽ちゃんは隠れててね?」
そう話すと彼女はハッチを開いてその場に立ち上がるとお互い見据える形になり、話し合いが始まった。
「私の名はマリアーネ…マリアーネ・クラウン。お前がマユリ・アーヴァインか?」
「ええ、そうよ…私がマユリ・アーヴァイン。」
「てっきり貧弱な奴が出て来るかと思ったが…見当違いだったらしい。貴様…軍人か?」
「…軍人というよりレジスタンス。あんた達ドミネイターによって破壊された街の人達を助けたり、食料品や医療品の支援をしている…武器を扱うのは身を守る為、人機を扱うのもその為。」
「貴様が乗っているその機体は我々ドミネイター側の技術で開発したモノだ。貴様は自分が何をしたのか解っているのか?」
「……解ってるつもりだよ。でも、あのまま何もしなかったら今頃私は酷い事をされていた…それが嫌だったから…そして気が付いたら成り行きでこうなった。」
「…なら、こうしよう。次にまた会った時…私と戦え、マユリ・アーヴァイン。その時にもし私が勝ったらお前の身体は私が貰う。」
「ッ……!?」
「私はお前が欲しい…お前の身体を私だけのモノにしたい!!」
マリアーネはそう話すと彼女を見て不気味に微笑んだ。一方のマユリは右手の拳をギュッと握り締めると彼女の方を睨んでいた。
「…どう言う意味?」
「文字通りの意味だ…私は男に興味が無い、だから抱くとすれば女だけだ。同性に抱かれる方が未だ良いだろう?男の野蛮なモノに貫かれ、穴という穴を蹂躙され壊れていくよりは…ゆっくりと確実にお前を私のモノにしてやる…!」
「ッ…人間を何だと思っているの!?」
「道具だよ…特に弱い者はな。強き者が弱者を虐げて何が悪い?ドミネイターの男共が女をひっ捕らえて犯すのも同じ理由。貴様も薄々は理解しているのだろう?戦いに負けた時の自分の行く末がどうなるか位は。」
「やっぱり間違ってる…こんなの絶対に可笑しいッッ!!人を玩具みたいに扱って…要らなくなったら、飽きたら捨てる…そんなの絶対間違ってる!!」
「弱い者に生きる権利などあるものか!!強くなければ…意味が無い!!これ以上、貴様とじゃれ合うつもりは無いが…最後に……。」
するとアクィラスが更に此方へ近づいて来る。
そして事もあろうにマユリの所へマリアーネが飛び移ると彼女はマユリの唇へキスをした。
「んぅッッ…!?」
「んッ…はぁ…ふふッ、確かに刻み付けた。今は逃してやる…だが次はそうは行かない…!」
「マリアーネ…ッ!!」
「また会おう…マユリ?今度は私がじっくりお前を愛してあげよう……私なりのやり方で。」
そして彼女はトンっと飛び上がるとアクィラスへ再び乗り移り、ハッチを閉めると飛行形態へと変形し飛び去って行った。
[…マユリ、平気か?]
「ちょっとびっくりしただけ…大丈夫。ねぇ、ヴェイル……。」
[ん?何だ?]
「私が勝てたのはヴェイルのお陰でしょ?私の実力じゃない…。」
彼女は椅子へ腰掛けてハッチを閉める。
そして呟いた。
[…そうだ。ああやって動かなければ今頃、お前はやられていた。アタシには自立戦闘プログラムが組み込まれている…だから必要に応じてサポート出来るのさ。]
「……そっか。それより早く行こう?仲間が待ってる。」
マユリは何かを感じたのか何処か無理に微笑んだ。
そして人型形態のまま天井へ開いた穴へと向かうと、足らされていたウィンチへ片足を引っ掛けて吊られる様な形でボイド・ミューラーを後にした。
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引き上げられた先は森の中。途中から自力で上がると彼女は下に居た自分の仲間を見て安堵した。
紫髪の子ルイと茶髪の子ナツキ、2人もマユリと同じセレーネに所属している。
マユリは屈む姿勢にして機体から降りると2人へ駆け寄った。
「ルイッ!ナツキッッ!!」
抱き締めると2人も同じ様にして喜ぶ。
するとナツキが後ろの人機を見て呟いた。
「ねぇ、マユリ?アレは?」
「ドミネイター製の人機…何かの試作機みたい。」
「ふぅーん、それよりさ前に着てたスーツは?」
「あー…それなんだけど……ドミネイターに捕まっちゃって。」
そう言うと今度はルイが彼女へ詰め寄る。
「だから言ったんだッ、ミューラーは危ないって!それで、大丈夫なのか!?妊娠とか…その…えっと、えっと…!薬とか飲むか?避妊薬なら…!」
「落ち着きなよ、大丈夫だってば!…その妊娠とかって何?私あまり良く知らないんだけど…?」
そうマユリが話すと2人は固まっていた。
そしてルイが恥ずかしそうに話し始める。
それを聞いたマユリは思わず顔を真っ赤にして目を背けた。
「ウソぉ!?セ、セ、セ、セ、セッ…クスって…そんなに凄いの!?あー…知らなかったなぁ…姉さん…教えてくれなかったし…知らないの…私だけ…?」
「そ、そりゃあ…そうだろう?私達も…そのセッ…が無ければ産まれてないんだぞ?そもそも、そんなの教えられないだろ!」
ルイがマユリヘ突っ込んだ所に今度はナツキが口を挟む。
「まぁ…ドミネイターのはゴウカンだけどね。もし犯されて中に出されたりしたら確実に妊娠する…あたし達女は皆、奴らからしたら動く奴隷だよ。それも意志を持った…ね。」
「ね、ねぇ…2人とも?その…男の人と女の人が心の底から愛し合って…セックスするっていうのはダメなの?」
思わずマユリは聞いてみるとルイが話し始めた。
「…ドミネイターでもグロリアって人が公衆の前でマユリの言った事と同じ事をしたらしい。だから少しずつ事態は変わり始めてる…でも…未だごく一部でしかない。」
「そっか……。」
「それより、あのコックピットから覗いてる子は?」
ルイが指さした方向をマユリが振り向く。
そこには神楽が此方を見ていた。
「…あの子がミューラーの生き残り、神楽って言うの。おいで、神楽ちゃん!私の友達紹介してあげるから!」
すると神楽はコックピットから出て来てマユリの元へと駆け寄って来た。
「こっちの紫の髪の子がルイ・ツキミヤ…隣の茶髪の子がイツキ・クレーリア。」
マユリが双方を紹介すると握手を交わす。
そして話は本題へと突入した。マユリは神楽と手を繋いで2人と共に歩き出す。その後にヴェイルも続いた。
「…ルイ、今の現状は?」
「アヴァンルージュの前線部隊がほぼ壊滅…状況も芳しくない。マユリがミューラーへ向かった後も何度か連中と交戦が合った…今は落ち着いているがまたいつ攻めて来るか解らない。」
「そっか。ねぇ…ナツキ、本部…アルカディアは大丈夫なの?」
「大丈夫だよ、彼処は頑丈だから落ちない。でもどうなるか解らない…落ちたらセレーネは間違い無く壊滅する……。」
暫く道なりに進み、森を抜けて更に歩くとアルカディアと呼ばれるセレーネのベース基地へと到着する。小規模では有るが基地らしいと言えば基地らしい。
「マユリ、コトネさんに会って来たら?アンタの事かなり心配してたよ?」
「…解った、じゃあ神楽ちゃんお願い出来る?」
2人へ神楽を任せるとマユリは基地の奥へ向かう。
簡易的なテントが立ち並ぶ中、奥に有る建物へ足を踏み入れた。中では数人が忙しそうに手を動かしている、その中央にその人は居た。
長い白髪を後ろで束ねた青い目の人…この人がコトネでマユリ達のリーダー。
「コトネ…?帰ったよ。」
「…!マユリ!?良かった…途中で連絡が取れ無くなったから心配したんだぞ!?」
思わず彼女は立ち上がるとマユリへ近寄り、彼女を強く抱き締めた。痛いと言っても彼女は聞く耳を持たない。
「良かった…お前が無事で……!怪我とかはしてない様に見えるが…少し頬が腫れてる気がする…。」
「ドミネイターのお偉いさん?にビンタされて…。」
「何だと!?お前…ドミネイターに捕まってたのか!?」
「大丈夫、変な事はされてないよ…裸と処女?は見られたけど。」
「ッッ…私の可愛いマユリに手を上げる輩が居るとは…許せんな。地の果てまで追い掛けて私が直々にぶちのめしてやろうかぁ…!」
コトネはギリギリと右手の拳を握り締める。それを何とかマユリは止めさせると自分がミューラーで見て来た事と聞いた事を全て彼女へ話した。
「つまり、お前は人機と女の子を奪って此処へ逃げて来た…と?」
「…うん、ミューラーでの生存者はその子だけ。後は…ダメだった……。」
「……何がともあれ、良くやったよ。疲れたろう?休んで来い。」
「でも…ッ…!」
一瞬、マユリの視界がぐらついてしまう。
彼女は思わずコトネの服を掴んで姿勢を立て直した。
「…言わんこっちゃない、お前は良くても身体は限界だ。先ずは大人しく休め…これは命令だ。」
「解った、そうする。奪って来た人機はどうしよう?」
「兵器の近くにでも止めておけば良い…ご苦労だったな。」
コトネはマユリの頭を撫でると微笑んだ。
彼女は再び席へ腰掛けて難しそうな顔をするとマユリは頭を下げてから建物を後にした。
再び合流すると3人へ事情を説明し、ヴェイルを止めてから神楽と共に自分の部屋へとして用意されている場所へと向かった。
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ドアを開けて中へ入ると室内はベットと机、椅子しか無く後は風呂だけが有る。
女の子らしい部屋というよりはどう見ても軍事的でしかない。
「どうぞ、上がって上がって!とは言っても…何にも無いんだけど。」
「凄いさっぱりしてるね。」
「あはは…そうかも…それよりお風呂入らない?汗かいたでしょ?」
マユリはニコニコと微笑んで神楽を見つめる。
彼女は自分の身体を見ながらうんと頷いた。
お互いに部屋の真ん中で服を全て脱ぐと備え付けの風呂場へ入る。風呂といっても手足を伸ばせる浴槽は無く、四角形の手足の伸ばせない風呂とシャワーのみ。マユリは神楽を先に浴槽へ浸からせると自分はシャワーを浴び始めた。
「マユリは入らないの?」
「そこに2人は無理だよ、狭いもん。それに私が入ったら神楽ちゃん苦しいでしょ?」
シャワーを止めてからマユリは石鹸で身体を洗い始め、身体に感じていた不快感もだいぶ無くなった頃に黒く長い髪も併せて洗っていく。そして最後に泡を全て流した。
「あ…神楽ちゃん、シャワーの使い方とか解る?」
「…解んない。触った事無いから。」
「そっか…なら私が洗ってあげるよ。おいで!」
マユリは彼女を手招きし、横に置いてた椅子へ彼女を座らせる。そして石鹸で身体を洗い始めた。
「すっごい肌スベスベ…良いなぁ……。」
「…?羨ましいの?」
「ん?まぁね…。頭洗うけど泡が目に入っちゃうと悪いから目は閉じててね。」
マユリは両手で神楽の青い髪を洗っていく。
その間も彼女はじっと目を閉じていた。
最後にシャワーで洗い流すとマユリは微笑む。
こうして見ると2人は姉妹に見えた。
それから風呂を出て互いの身体をタオルで拭くと下着姿のままマユリはベットへ倒れ込んだ。
「はぁ…やっぱベットって良いなぁ…シーツの触りが最ッ高ッ!」
「……そうなの?」
「そうだよ?ぜーんぶの疲れが吹っ飛ぶって感じ…それに……」
「それに…?」
「……こうしてるとね、幸せって気分になる。何気無い当たり前の事が当たり前に出来て…明日もその先もずっとずっと…それが続いて行く。それが思う私の幸せなんだ。」
マユリは神楽の方を見て呟く。
そしてポンポンとベットを数回叩いて彼女を呼んだ。そこへ神楽が来ると彼女の手を引いてベットへと寝かせると後ろから抱き締めた。
「な、何!?」
「ずーっとこうしたかったんだよね…んー、石鹸の良い匂いもする♪流石は私、髪もサラサラだね♪」
「マユリ…どうしてこんな事するの?」
「…神楽ちゃんが大切だからだよ?大丈夫…この先、何があっても私が貴女を守るからね…貴女が何処から連れて来られたか解らないけど…私は貴女を助けられて良かったと思ってるよ。」
「マユリ…その…ありがとう……。」
「どう致しまして♪そういえば…神楽ちゃんは何処から連れて来られたの?」
「…覚えてない、気付いたら彼処に居た。」
神楽はマユリの手を握り締めながら呟いた。
マユリも同じ様に彼女の手を握り締める。
「そっか…なら探さなくちゃね…神楽ちゃんの…故郷……。」
「マユリ?…ねぇ、マユリ?」
すぅすぅと寝息を立ててマユリはいつの間にか眠ってしまった。神楽もゆっくりと目を閉じて彼女と共にベットの上で眠るのだった。
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誰かの声がする。私を呼んでいる様に聞こえる。
何故だろう、身体が…冷たい?
それと何か変だ…目を開けないと…早く…!!
「はッッ!!?」
マユリが目を覚ますとドミネイター数人が此方を見て下衆な笑みを浮かべている。
すると1人の大柄の男が近寄って来てマユリの髪を片手で掴んで睨み付ける。
「俺の事を覚えてるか?女!!」
「知らないよ…誰なのよアンタは!!」
「俺か?はッ、お前に倒されたあの人機のパイロットさ…!」
「ッッ…あの変わった奴か…!!」
マユリがそう話すと彼は彼女を突き飛ばす。
すると1人がマユリの両手首を無理矢理抑え込むと同時に股下を彼が両手で開く。
「痛ぁ…ッ!な、何する気!?」
「何って…あの時の礼だよ…よくも俺の機体を滅茶苦茶に破壊し、俺のプライドを傷付けてくれたなぁ?」
彼の股下にそそり立つソレは大きく、子供の腕位は有る。それがマユリの秘部へ押し当てられる。
「ッ…!?まさか…やだッ、それだけは止めてぇッ!!」
「ギャーギャー泣き叫ぶんじゃねぇッ!お前はこれから女になるんだよ…俺達だけの女になぁッ!!」
マユリが泣き叫ぶが男の固く反り立ったモノが彼女の中へ押し込まれる。肉を引き裂かれる様な鋭い痛みが全身を駆け巡り、その結合部からは激痛と共に血が滴り落ちる。あまりの激痛に彼女は悲鳴を上げた。
「いぃッ!!?あッ…がぁッ…ぐぁああッッーー!!?」
「良い声で泣くじゃねぇか?残念…まだコレで半分だ…!」
「ッ…嘘でしょ…謝る…からぁッ…!抜いてッ…ほんとうに…痛いのぉッッ…!!」
「なら、楽にしてやるよ…そらぁッ!!」
グイッと左右の足を掴まれて無理に根元まで押し込まれると奥の子宮へ先端部が当たり、内蔵を下から拳で突き上げられる様な激痛と破瓜による強い痛みと共にマユリは悲鳴にもならない叫び声を上げた。ヘソから秘部の入口迄は男のモノが入っている様にそこだけ膨らんでいた。
「あ…ああ…あああ…嫌ぁあああッッッーーー!!!」
マユリが絶叫した途端に視界が再び暗転した。
次に目を覚ました時、彼女は部屋のベットの上に居た。
「ゆ…夢……!?」
夢にしては異様にリアルな夢だった。
目線を落とすと神楽は自分の腕の中で寝息を立てて眠っている。
確かに自分は夢の中であの男により処女を散らされた。それはあまりにも鮮明で嫌な夢そのもの。
「ッ…もしアイツらに捕まったら…私もあんな事されるの…?」
そう考えただけで震えが止まらない。
マユリは神楽を強く抱き締めると自分を何とか落ち着かせながら再び眠りにつく。
こうして彼女の長い一日は幕を閉じた。