RG ガンダムビルド⋯ビビッドアーミー・悠久の地大戦編・ 作:星龜
時間は遡る―。
ミモザとユイを空高に送って帰宅したランスは、2階に上がって自室に入る。
そして、作業机の上に置いてあるガンプラを手にし
「20年ぶりだな…。」
とつぶやく。
ランスが手にしているのは、悠久の地大戦に参戦するために作ったガンプラ
ガンダムEZ-8ゼフィ
だ。
旧HGのガンダムEZ-8の肩アーマーとバックパックを、BB戦士のガンダムGP01の物に換えた*1、黒、緑、白で塗り分けられた
黒、緑、白での塗り分けは、ランスのパーソナルカラーで、ガンダムのリアルタイプカラーがモチーフだ。
機体名のゼフィとは、ガンダムGP01の愛称ゼフィランサスの略だ―。
愛機を持って、ランスはリンスの部屋に行く。
「入るぞ。」
と、ドアをノックして、リンスの部屋に入る。
「待っていたわ、あなた。」
と、愛機を持って微笑むリンス。
「お前…それ…!?」
と、リンスの愛機を見て驚くランス。
リンスが持っているのは、かつての愛機―
ガンダムジェミナスL.O.ブースターL
20年前、リンスはその
もちろん、今、リンスが手にしているのは再製作した物だ。
しかし、ランスと結婚後、ガンプラバトルの世界から完全に退いていたリンスに、はたして、ガンダムジェミナスL.O.ブースターのような高機動機を扱えるだろうかと、ランスは心配になった。
「使えるのか?」
と訊くランスに
「体が覚えているわ☆」
と答えるリンス。
それを聞いて、苦笑するランス。
「じゃ、行きましょ。」
と言うリンス。
「誰の世界に行くんだ?」
と訊くランスに
「イース様の世界
よ。」
と答えるリンス。
「どんなヤツか知らねぇが…。」
と言うランス。
リンスが部屋のドアを開けると…
そこは廊下ではなく
イースの世界
だった―。
イースの世界―。
そこは、床が赤い絨毯だったが濃緑色の壁には装飾品が何もない、殺風景な世界だった⋯。
「ここでリサとパトリックと待ち合わせのはずなのよ。」
と言うリンス。
「こんな人混みの中から2人を捜すのか!?」
と驚くランス。
ここには、数百人もの大戦参加者がいるのだ。
「つべこべ言わないの。
行くわよ。」
と、リサとパトリックを捜しに、人混みに入っていくリンス。
「おい…ちょっと待ってくれよ★」
と、リンスを追いかけるランス…。
それは、1人の中年男性の参加者の声がきっかけだった―。
「リンスさん…?
リンスさんですよね!?」
と驚く中年男性。
「もしかしてトニー?
ひさしぶりね☆」
と答えるリンス。
「みんな!!
リンスさんだ!!
リンスさんが帰ってきたぞ!!」
と叫ぶトニー。
それを皮切りに、年配の参加者達から歓喜の声があがった。
「リンスさん、ひさしぶり☆」
「元気そうだな☆」
「あの人がリンスさん?」
「みんな、道を開けろ!!」
と、参加者達がリンスの通る道を開ける。
やがて
「リンス〜!!
こっち〜!!」
という声が聞こえたので、声がする方に視線を向けたら、そこにリサとパトリックがいた。
「リサ☆」
と、リサに駆け寄るリンスとランス。
「まさか、リンスが復帰するとはね…。」
と言うリサ。
「
と言うリンス。
そして、パトリックの方を見るリンス。
リンスも、パトリックが
迷惑系ガンプラファイター
と呼ばれていることは知っている。
「一応、あなたの実力はアテにさせてもらうわ。」
とリンスに言われ、バツの悪い顔をするパトリック。
「ところで…
何でランス氏までいるの?」
と言うリサ。
「な…何故と言われても…★」
と、困惑するランス。
「夫婦だもの。
当然じゃない☆」
と言うリンス。
「いいわよねぇ…。
私は、旦那に理解が無くて…★」
と嘆くリサ。
どうやら、リサの夫はガンプラバトルには興味が無いようだ…。
そこに…
「パト…?
パトだよね…?」
と、1人の若い女性が声をかけてきた。
「えっ…ラナ…!?」
と、声をかけてきた女性の姿を見て驚くリンスとリサ。
だが、一番驚いたのはパトリックだった。
「ラナ…!?」
「パトぉっ!!」
と、パトリックに抱きつくラナ。
パトリックもラナを抱きとめる。
「ラナ…!?
本当にラナじゃケン…!?」
と困惑するパトリック。
「パト…
会いたかった…。」
と、涙を流すラナ―。
▽
20年前―。
当時付き合っていたパトリックとラナだが、とある事件がきっかけで、喧嘩別れしてしまった…。
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▽
「ごめん…ラナ…。
と、泣きながら謝罪するパトリック。
「パトは悪くないよ…。
全部、私が悪かったんだよ…。」
とパトリックの謝罪を受け入れるラナ。
「それにしても…
今まで、どこで何をしていたんジョ?」
と訊くパトリック。
「パトと別れてからね…
私
『ニュータイプ』に覚醒
して…
悠久の地大戦に参加して…
何も考えずに悠久の地の住人になっちゃって…。
そうしたら
元の世界に戻れなくなっちゃって…。」
と言うラナ。
どうやら、パトリックが必死にラナを捜していた時…
『ニュータイプ』に覚醒したラナは悠久の地大戦に参加し、悠久の地の住人になってしまったようだ。
これが
パトリックが20年ラナを捜しても見つからなかった真相
だ。
「それにしても…。」
と、ラナの姿を見て、驚愕するリンスとリサ。
パトリックと別れて20年経っているのに、ラナの姿は20歳の頃のまま
なのだ。
「ラナ…
どうして、若いままなんじゃケン?」
と訊くパトリックに
「悠久の地は、時の流れが無いから、永遠に若いまま
なんだよ。」
と答えるラナ。
「そっか…
あれから、もう20年も経っているんだね…。
リンスもリサも、おばさんに…
パトもおじさんになっちゃったね…。」
と、悲しげに笑うラナ。
「ところでユキは?」
と訊くラナに
「25歳の時に、交通事故で亡くなったわ。」
と言うリンス。
「そんな!?」
と、絶句するラナ。
その時、ファンファーレの音が鳴り響いた。
そして
「イース様、御来臨!!」
という声が響いた。
参加者全員がステージの方に向く。
ステージ上には
モスグリーンの軍服を着た
白い手袋を着け
黒いブーツを履き
右手に鞭を持った、プラチナブロンドのロングヘアーの女性―
悠久の地八戦神の1人・イースが玉座に座って足を組んでいた。
「よく来た、下民ども。
これより、我が陣営はサワムラの陣営に進攻する。
各員の奮戦に期待する。」
と言ったあと、ステージの照明が消えて、イースの姿は見えなくなった…。
そして、参加者達は各々の控室に移動する―。
・
リンス
ランス
リサ
パトリック
ラナ
の5人でチームを組み、控室に移動する。
「寝室の部屋分けはどうするの?」
と訊くリサ。
「そりゃ、男と女で別れるべきだろ。」
と言うランス。
「えぇ〜っ?
私と別れるの〜?」
と、ランスに反対するリンス。
「そりゃそうでしょ。
ランス氏とリンスは夫婦なんだから。」
と言うリサ。
「じゃ、リサは、私とパトと同じ部屋ってこと?」
と言うラナ。
「こんなことになるんだったら、もう一人誘うんだったな。」
と言うランス。
「パト。
浮気しないでよ?」
と言うラナ。
「心配しないで。
旦那と別れる気は、まったく無いから。」
と言うリサ。
こうして、寝室の部屋割りは
リンス・ランス
リサ・ラナ・パトリック
となった―。
・
寝室に入ったリンスとランス。
「で、どうすんだ?
出撃するのか?」
と訊くランスに
「そんなわけないでしょ。」
と答えるリンス。
そして、服を脱いで全裸になり、ベッドの上で仰向けに寝て両手を伸ばし
「きて…♡」
と、ランスを誘う。
「大丈夫なのか?
隣に聞こえたりしないだろうな?」
と不安がるランス。
「聞こえてもいいわよ…。
セックスするのは、夫婦として当然でしょ♡」
と言うリンス。
「わかったよ…★」
とランスも服を脱ぎ、愛するリンスを抱いた―。