※この作品はR-18です。

色白少女と青肌美女。   作:アロンの杖

1 / 11
始まり。

「てやあああっ!!!」

 

「だりゃあああっ!!!」

 

 広大なる幻想世界“アリアース”を構成している五つの大陸と七つの大海の内、最も東の果てに位置する“リヴィエラ大陸”、その北東部。

 

 かなりの面積を誇る大森林“ナフテア”の中央区画、天然温泉が湧き出している“サディアナ熱湯帯”のすぐ側で、闇夜に紛れて二人の戦士が今宵も死闘を繰り広げていた。

 

 一人は日本人の退魔士少女で今年14歳になる“村中 奈央”、もう一人はここ“アリアース”の北方地域に昔から住んでいる“法人族”の女性格闘家で22歳になったばかりの“ダーリャ・アバカロフ”だ。

 

 二人の内で“奈央”は色白で華奢だがよく絞り込まれた肢体をしており、対するダーリャは筋骨隆々とした青肌の、逞しい肉体美を誇っていた。

 

 奈央の家系は代々続く“退魔士”の一族であり、男性は中々に逞しかったが女性は殆ど全員が小柄で華奢で色白な、スレンダーな体をしていた、ちなみに奈央は肩近くまで伸びているやや癖っ毛気味な黒髪と漆黒の眼の持ち主にして、だけど顔は左右対称の可愛らしいそれをしており身長は156・2cm、体重は42キロを維持していたのだが、彼女は別に太っていた訳では無くて、幼い頃から厳しい鍛錬に明け暮れていたから一般的な同年代の少女に比べて筋肉量が多くて頑健であり、それが数字に表れて来ていたのである。

 

 対するダーリャは、と言えば此方はいわゆる“アマゾネス”な体躯をしており胸筋と腹筋は発達していて四肢も太く、力も遙かに強かったモノの、しかし女として出る所は出て引っ込む所は引っ込んでいる、と言うナイスバディをしており中々に巨乳で巨尻の持ち主であった。

 

 顔はシンメトリーで整っているエレガントで力強い西洋美女のそれであり瞳は群青色、そして頭髪は腰まで伸びたストレートなシルバーなモノだったのだ。

 

 ちなみに双方共に関節は柔らかくて筋肉もただ硬いだけでなくしなやかさを維持しており、普通は無理な体勢でも難なく取る事が出来た上に膂力と体力も中々にあって、特にダーリャは“民族的遺伝子”と心身共に成熟していた事から奈央と比べて3倍強~4倍弱程度の耐久力と生命力、そして腕力を誇っていたのである。

 

 否、それだけではない、これは別に単なる肉体的かつ民族的な相違だけではなくて、個人個人に宿っている性癖や趣味嗜好、そして底力の発露に端を発する問題だろうがダーリャは奈央に比べて性欲や食欲、そして“やる気”が旺盛であり、要するに信じられない位にまで絶倫な女性であった。

 

 そんな二人は共に同じ性癖を持ち合わせていた、“レズビアン”寄りの“バイセクシャル”で男の子とするよりも、“女の子同士でするセックス”に異常な興奮を覚えて燃え上がってしまうのだ。

 

 特にダーリャのそれは凄まじく、気に入った相手が抱き潰れるまで徹底的に犯し抜くスタイルで今まで数多くの同性達をベッドに打ち沈めて来たのであったが、そんな二人は奈央の方が七人の女の子と、ダーリャは十七名の女性と交わって来ており、“クンニリングス”や“手マン”、“貝合わせ”や“双頭バイブ”等を用いてセックスを行う事もあったからとっくに処女は失っていたのである。

 

 ちなみに彼女達は性器の位置は“超”が付く程の“前付き”でありその性感帯も殆ど同じで陰核と陰唇の入り口周辺に神経が集中していたから、特に“貝合わせ”でのレズプレイに没頭する傾向があった。

 

「はあああっ!!!」

 

「どりゃあああっ!!!」

 

 そんな二人が何故戦っているのか、と言えばそれはここ“幻想世界”である“アリアース”に異世界人の奈央を召喚したのが“リヴィエラ大陸”の北東部に住んでいる“エスキモー”の人々であり、その目的と言うのが“迫り来る法人族の凶手から我々の集落を守り抜いて欲しい”と言う、実に切実な願いだったからである。

 

「この“アリアース”には純粋なる人間族の他に“エルフ”や“ホビット”、それに“法人族”や“強力族”等の“亜人族”が居てね?今まではそれぞれが自分の領土と節度を保ってお互いに平和に暮らしていたんだ。ところが・・・」

 

「・・・・・?」

 

「今から15年程前かなぁ。突然、“法人族”と“強力族”とが手を組んで国家の拡大路線を実行に移し始めたんだよ、お陰で周辺諸国は大半がヤツらの版図に組み込まれていった。幸いな事に我々の集落はまだ遠くにあったから、本格的な侵略の手は伸びてはいないのだが・・・。それも時間の問題となった」

 

 奈央がエスキモーの長老に聞いた限りでは、どうやら“法人族”と“強力族”の内、“法人族”と呼ばれる存在がこの“リヴィエラ大陸”の東北端にまで勢力を拡大して来ているらしく、その先遣隊とエスキモーの集落の守備隊とが度々小競り合いを演じるようになっているらしかった。

 

 ことここに至ってエスキモー達は決断した、この地を捨てて海を渡り、新たなる大地を目指そう、と。

 

 さもなければ“法人族”に何をされるか解らないから、と。

 

 ただし。

 

「如何に小さいとは言えども・・・。集落全体が安全に引っ越す為には幾許かの時間が必要なんじゃ。それに皆を説得する必要もあるし、荷造りをする暇も欲しい。頼む、異世界から目されし少女よ。我等の願いを聞き届けて欲しい・・・!!!」

 

 暫しの沈黙の後に、奈央は了承した、元々が義理堅い彼女は人助けは望む所であるし、それに異世界の武闘家や戦士達に自分の技が何処まで通用するのかを試してみたい、と言う好奇心も働いた上でのモノだったのだが、ただし。

 

 奈央は長老に条件を出した、“自分は退魔士であって殺し屋ではない”、“余程の事が無い限りかは向こうの兵士達の命は取らない”、この二つである。

 

「あなた達は必ず守り抜いてみせます、だけど・・・。この二つだけはどうしても了承して欲しいです!!!」

 

 奈央が凜とした声で告げると、長老は黙って頷いた。

 

「儂らとて別に、彼等を殺したい訳では無いからな。まあ、アイツらの身勝手さにかなりの迷惑はしとるけど・・・。それに下手に命を奪うと後に引けなくなる恐れもあるしのう」

 

「有り難う御座います、長老様。ところでその“法人族”とか“強力族”ってどう言う連中なんですか?」

 

「うう~ん、儂らも詳しい事までは解らんのじゃが・・・。とにかく見た目は人間だよ?もっともかなりガタイの良い筋肉質な、な。それに“法人族”は肌の色が青くてな?もう一方の“強力族”は赤いんじゃがこれはヤツらが体内に取り込んでいる“魔素”と呼ばれるエネルギーが関係しているらしいんじゃ」

 

「・・・“魔素”?」

 

 訝しがる奈央に対して長老は静かに話を続けた。

 

「この“アリアース”の大地や海には精霊様の生み出す“自然法力”や人間の魂から溢れ出る、光の波動である“霊力”以外にも“魔法の源”である“魔素”と呼ばれるエネルギーが充満していてな?儂ら“エスキモー”なんかは“自然法力”や“霊力”を使うんじゃが“法人族”や“強力族”の連中は主に“魔素”を操るんじゃよ。もっともその影響で体内の細胞や血液の組成が一部、変化してしまっておるみたいじゃがな・・・」

 

「・・・それで、体が?」

 

「そうじゃ、筋肉量が増えて逞しくはなったが反面、純粋な人間では無くなってしまったんじゃな。それ以上に詳しい事は儂にも解らんが、まあ後は実物を見てから判断すればええじゃろう・・・」

 

 そう言うと長老はもう1度だけ奈央に会釈をし、自宅へと引っ込んでしまったのだ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。